ダークナイト(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ダークナイト』とは2008年に公開された、アメリカ・イギリス共作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。主演をクリスチャン・ベール、ヴィランをヒース・レジャーが演じた。バットマンとして世の犯罪者と戦ってきたブルース・ウェインが、新たに現れた敵・ジョーカーに翻弄されながら、ゴッサム・シティに必要なヒーローとは何かを模索する姿を描いた作品。

ジョーカーはシリーズで最も人気のあるヴィラン

ジョーカーは『バットマン』シリーズで最も鮮烈で、最も人気のあるヴィランと言っても過言ではない。原作で初めて登場した『Batman #1』から70年以上経った現在でも、バットマンの最大の敵といえばジョーカーである。
白い肌、緑の髪、真っ赤に裂けた唇、紫のジャケットなど、インパクトのあるビジュアルが特徴。常人ではおよそ理解できない言動をとる、まさに狂人である。
“Clown Prince of Crime”(犯罪界の道化王子)、“the Jester of Genocide”(虐殺する宮廷道化師)、“the Harlequin of Hate”(憎悪するハーレクイン)、“ace of spades”(スペードのエース)など、様々なニックネームを持つ。当初、登場は一話のみの予定であったが、そのあまりにも強烈なキャラクターが支持され、その後も登場するようになる。

ジョーカーはあくまで人間であり、スーパーパワーなどは持ち合わせていない。ただし犯罪に関しては天才的な頭脳を持っており、残酷な方法でバットマンや警察を度々精神的に追い込んでいる。原作においては、『Batman: The Killing Joke』で初代バットガールであるバーバラ・ゴードンを銃で撃って半身不随にする。また『A Death in the Family』では2代目ロビンであるジェイソン・トッドを彼の母親をおとりにすることで爆殺、『No Man's Land』ではゴードン本部長の妻サラを殺害している。バットマンによって度々警察に突き出されているが、正常な精神状態ではないため、実刑を受けることはない。精神病院に収容されては脱走を繰り返している。

ジョーカーの創造権を巡る争い

ジョーカーの創造にはビル・フィンガー、ボブ・ケイン、ジェリー・ロビンソンという3人のクリエイターが関わっていたが、実際に誰が創造したか、その権利が争われていた。3人の主張は様々で、話は平行線であった。
しかし映画『笑う男』(1928年)の俳優コンラート・ファイトのスチール写真が、ジョーカーのイメージに影響を与えたという点では意見は一致していた。
そして争いに決着がつかないまま、2011年に3人は死去した。

アーティストによって異なるジョーカーの誕生秘話

1人の男が如何にしてジョーカーになったか、その設定は、コミックを描くアーティストによって多少変化してきた。最も広く知られている設定は、彼はレッドフード(赤い仮面をかぶりタキシードを着た犯罪者)という男を装い、バットマンと警察に追われていたというものだ。
バットマンたちから逃亡する際、化学薬品のタンクに落ちてしまい、肌は白くなり、髪は緑に、唇は真っ赤になり、正気を失ったというのが、ジョーカーの設定のベースとなっている。

彼が何故レッドフードとなったのか、その理由は作品によって異なる。
『Batman: The Killing Joke』では、彼は元々売れないコメディアンであり、身重の妻を支える資金を得るため、やむを得ずレッドフードとなって強盗計画に参加している。
また、『Batman gotham knights:Pushback』では妻が誘拐され、犯罪に加担させられた上、腐敗した警官に妻を殺されている。

『Batman: lovers and madmen』では、また違った誕生秘話が描かれている。
悪事が上手くいきすぎて生きる気力を失いかけていた犯罪者ジャックが、バットマンに計画を阻止されたことで彼に執着し始める。
ジャックはブルース・ウェインの恋人を殺しかけ、激怒したバットマンに刃物で顔に笑ったような傷をつけられる。
化学薬品工場に逃げ込んだジャックは、タンクの中の薬品を浴びてしまい、ジョーカーとなった。

映画にも3回登場していたジョーカー

ジョーカーは、『バットマン』の実写映画に過去3回登場している。
『ダークナイト』に登場するジョーカーの経歴は謎に包まれており、警察のデータベースにも一切の情報はない。
しかし「バットマンがいなくなれば自分はただのコソドロに逆戻りだ」という旨の発言をしており、元々犯罪者ではあったと推測できる。
バットマンがいるからこそ彼はジョーカーでいられるため、バットマンを殺すことはない。そしてバットマンも、例え犯罪者でも人を殺さないことを信条としているため、2人の戦いは永遠に続くと語っている。
さらにバットマンを自分と同じ狂人と考えており、「一緒に(精神病院に)入らないか?」と発言している。
口の両端に裂けたような傷がついており、その理由を説明するシーンがあるが、「酔っ払った父親に切り裂かれた」「顔を傷付けられた妻を笑わせるために自ら切り裂いた」など定かではなく、それがジョーカーの素性をより謎めいたものにしている。

ティム・バートンが監督した『バットマン』(1989年)では、彼はゴッサム・シティのマフィアの右腕ジャック・ネイピアとして登場する。
マフィアの女を寝取ったことから罠に嵌められ、化学薬品工場で警官隊と銃撃戦になる。
現れたバットマンに発砲した際、跳弾が顔に当たり薬品タンクに落下。狂気に陥り、ジョーカーを名乗る。
演じたのはジャック・ニコルソン。彼は制作費の半分という高額なギャラを請求するも、その値段に見合う熱演を見せ、原作ファンからも絶賛された。
なお、『ダークナイト』のジョーカーは、バットマンを殺す報酬としてマフィアから資金の半分を請求しており、これはジャック・ニコルソンのパロディである。

デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワッド』(2016年)ではジャレッド・レトがジョーカーを演じている。
過去のジョーカーと違い、身体中に入ったタトゥーやパンキッシュな服装が特徴で、現代的なギャングスターを思わせる。
主役であるハーレイ・クインの恋人であるが、原作においてはハーレイがほぼ一方的にジョーカーを好いている関係であり、決して相思相愛という訳ではない。そのため、ハーレイに執着するジョーカーは原作ファンからの批判も多かった。
しかし、ハーレイとの関係を描いたシーンは多くがカットされているらしく、批判されるべきジョーカーであったかは一概には言えない。

コミック版のトゥーフェイスの誕生秘話

原作に初めて登場したのは1942年刊行の『Detective Comics #66』。
その正体は、ゴッサム・シティの地方検事ハービー・デントである。
顔の左半分が焼けただれているのが特徴で、それに合わせてスーツも左右で色・模様が違う。
彼は統合失調症、双極性障害、解離性同一性障害を発症しており、ジキルとハイドのような二重人格を持っている。

原作において、彼は幼い頃に不慮の事故で兄を亡くし、それを苦にした母親も自殺している。そのショックで精神に異常をきたした父親は、幼いデントを虐待するようになる。
デントは次第に統合失調症を発症するも、暴走しそうな自分を抑え、最年少で地方検事となる。ゴッサムの平和のため、バットマンやジェームズ・ゴードン警察本部長と同盟を組んだこともある。

しかし裁判中、マフィアに酸性の薬品を投げつけられ、顔の半分が焼けただれてしまう。その火傷を見た彼は正気を失い、抑制していた凶悪な人格が現れ、トゥーフェイスとなってしまう。
彼はマフィアに復讐を果たし、精神病院に収容される。

トゥーフェイスのコインは父親が使っていたもの

トゥーフェイスを語る上で欠かせないのが、コインフリップである。
彼は片面に傷がある1ドルコインを持っており、全ての行動を、コインフリップで出た面によって決定する。
元々デントの父親が彼を虐待する際、コインフリップの結果で虐待するかしないかを決めていたのが影響していると思われる。しかしそのコインは両面とも表であり、虐待は必ず行われた。
デントの持つコインは父親が使っていた物であり、傷のついている面が裏である。

映画によって描かれ方が異なるハービー・デント

ティム・バートンが監督した『バットマン』(1989年)では、新任の地方検事ハービー・デントとして登場するも、トゥーフェイスにはならない。

ジョエル・シュマッカー監督の『バットマン・フォーエヴァー』(1995年)に登場したトゥーフェイスは、マフィアに硫酸をかけられた際にバットマンが助けてくれなかったことから、彼を恨んでいる。
リドラーと手を組んでバットマンを硫酸で殺そうとするも、逆に硫酸に転落して死亡する。
トミーリー・ジョーンズが演じている。

『ダークナイト』では、高潔な地方検事ハービー・デントとして登場する。内務調査部に務めていた頃は「ハービートゥーフェイス」(Harvey Two Face)と呼ばれていた。
市民からは犯罪と戦う「光の騎士」として称えられていたが、犯罪者に対しては容赦がない一面もある。
彼がプロポーズしたレイチェルをジョーカーに爆殺され、自身も顔に大火傷を負わされる。
正気を失った彼は、ジョーカーの口車に乗せられ、レイチェルの死に関与した者へ復讐を始める。その際、コインフリップによって殺すかどうかを決める。
『ダークナイト』におけるジョーカーの最大の犯罪は、市民に英雄視されていたデントをトゥーフェイスに変えてしまったことと言える。
演じたのはアーロン・エッカート。トゥーフェイスの登場は、予告やポスターなどで予感はさせていたものの、情報は映画公開まで伏せられていた。

続編の『ダークナイト ライジング』(2012年)では回想シーンにのみ登場する。
作中では、彼の名前にちなんだ法律「デント法」が重要な要素となる。

撮影当時に世界に4台しかなかったカメラを使用

『ダークナイト』は、当時の劇映画では珍しくIMAXカメラによる撮影が行われた。
通常の35ミリカメラよりも鮮明な映像を撮ることができるが、当時はカメラがまだ世界に4台しかなく、価格も数十万~数百万ドルと高額だった。
しかし今作のカーチェイスシーンの撮影で1台が破損し、世界に3台となってしまった。

ジョーカーのセリフに謎の誤訳が

ジョーカーが病院でデントと会話するシーンで、ジョーカーは「混沌の本質がわかるか?」の後に「It's fair.(混沌は公平なんだ)」と言っているが、日本語字幕・日本語吹き替えでは共に「It's fear.(恐怖だ)」と訳してしまっている。確かに発音は似ており、意味も通じそうではあるが、何故このような誤訳が生まれたのかは謎である。

カットされた爆破シーン

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『フォードvsフェラーリ』とは、アメリカ合衆国で2019年に公開された、”ル・マン24”でフォードとフェラーリがしのぎを削る実話を基にした作品である。キャロル・シェルビー、ケン・マイルズ、ヘンリー・フォード2世などの実在の人物が登場する。1965年の”ル・マン24”でマイルズがドライバーから外される描写があるが、実際はドライバーとして参戦(リタイア)しているなど、脚色されている部分もある。伝説といわれる、1966年の”ル・マン24”を描く。第92回アカデミー賞「音響編集賞」「編集賞」受賞作品。

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ワンダーウーマン 1984(DCEU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ワンダーウーマン 1984(DCEU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワンダーウーマン 1984(DCEU)』とは、2020年に公開されたアメリカのスーパーヒーロー映画で、2017年世界中で大ヒットした『ワンダーウーマン』の第2作目である。1984年を舞台とし、人々の欲望を叶える「ドリーム・ストーン」を手に入れた実業家による陰謀で世界中に混乱を招くが、その陰謀を阻止すべくワンダーウーマンが立ちはだかる。人間の欲望、愛との狭間での苦悩を描きつつ、陸海空を舞台に壮大なアクションが繰り広げられる。

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ハドソン川の奇跡(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ハドソン川の奇跡(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ハドソン川の奇跡』とは、日本で2016年に公開されたヒューマンドラマ映画。2009年に実際に起きた“ハドソン川の奇跡”と言われたUSエアウェイズ1549便不時着水事故と、その後の知られざる真実を描いている。俳優・監督として活躍を続ける名匠クリント・イーストウッドが監督を、主演を名優のトム・ハンクスが務めている。英名タイトルは、機長の愛称でもある「SULLY」。第40回日本アカデミー賞最優秀外国作品賞を受賞。

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ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』とは、2014年に製作されたアメリカのコメディドラマ映画である。 監督はリチャード・ロンクレイン。 カ―ヴァ―夫妻は、ニューヨークブルックリンの眺めのいいアパートメントの五階で、40年暮らしていた。 妻ルースの悩みは、アパートメントにはエレベーターがないことであった。夫婦共に歳を取り、階段の上り下りも楽ではなかった。ルースは思い切って長年住んだ部屋を売りに出すことにした。戸惑う夫アレックスを余所に売却の話はどんどん進むのであった。

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