自己中なのにシビれる憧れる!『ジョジョ』の奇妙な漫画家、岸辺露伴

『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に登場する天才漫画家岸辺露伴氏。才能と性格は一致しないと言いますか、「自己中」「ドS」な部分が無きにしも非ず。なのに惹かれるし、第4部終結後もスピンオフ作品が描かれるほど。作者をも篭絡する彼の魅力は一体どこから来るんでしょうか?

登場時

『ジョジョ』は各部ごとに独立した舞台が存在しますが、19世紀のイギリス、20世紀初頭のアメリカ、80年代のエジプトまでの旅行など、比較的現実離れしたもの。対して第4部は「どこにでもある地方都市」が舞台でした。それだけに却ってスタンドによる怪異、それとは別の怪奇現象などが際立っていた、というご意見を目にしたと思います。

記念すべき露伴先生初登場シーン。既にホラー。

で、露伴先生こと岸辺露伴氏。16歳でデビューし、20歳にして7LDKの豪邸に一人暮らし、ゲームの際にポンと200万円出せるなど、羨ましいことこの上ない(ように見える)漫画家さんです。画像シーンの後、語り部役の広瀬康一たちが自分のファンと知り、サインに応じつつ「今日の仕事は終わったから」と仕事部屋に入れてあげたり。しかーしそこには魂胆が…。

漫画家として

氏の信念は「リアリティ」。なので蜘蛛を殺し、もがき苦しむさまを観察し、然る後に味を見る。戦闘になっても職業柄「どうすれば有利になるか」を考える、ボコボコにされても「いい話を聞いた」ら「得した」と言いながらメモとスケッチを忘れない…仕事人です。

で、蜘蛛の味は作品に生かせたんでしょうか。

スタンド能力「ヘブンズ・ドア」

漫画家としての飽くなき探求心の果ての能力でしょうか。

読むだけでなく命令を書き込むことによって操ることも可能。「岸辺露伴に攻撃できない」と書かれれば、どんなに闘気満々でも攻撃できません。ある程度知能があれば人間でなくとも「本」にすることは可能。自我持ちかどうか関係なくスタンドも本にできるようです。本にされた相手が把握していないことは当然分かりません。(スタンドが目覚めていても、認識していない場合は記されない)康一たちを家に入れたのも、取材の為。

自己中&大人げない

天才という人種にありがちなのかもしれませんが、作中では「ワガママ」と称されました。何せ相手の都合も聞かず「妙な道があるから一緒に来い(取材目的)」「カメラの取材行くから一緒に来て」。それらの言動が「ワガママ、強引」であるとの自覚なし。「この僕が頼んでるのに断るんだ、フ~ン…」などと言って結局は同行させたり。さすが漫画家だけあって人の心理を熟知しており、バスで嫌い合っている相手(主人公)と乗り合わせればすぐ前の席を勧め、無言で後ろに佇みます。

この「ジャンケン小僧」がやたら突っかかってきたというのを抜きにしても大人げなさすぎじゃあ…。

何か「善悪の別がない」というような評をされていたようですが、この街に殺人鬼が潜んでいる旨、幽霊となった被害者の少女から訴えられた際一旦はそっけなく突き放したものの「漫画のネタになるかもな」と言いながら調査を開始。殺人鬼の特徴から駅を張るなど、仕事と関係なくともやる時はやるのです。

一旦「縮みかけた」

『ジョジョ』第4部でよくネタとして話題に上がるのが「小林玉美」と「間田俊和」。彼らは初登場時年相応に長身でした。が、再登場時は何故か「縮んで」しまったという。露伴先生も危うく「縮みかけた」コマがありました…。

何があった!

カッコイイ露伴先生

自己中ではありますが、憎めないどころかカッコよく見えるんですよね。縮まなくてよかったです。

ピンチに陥ったってこの態度。「敵」と取引なんかしません。漫画家どうこうでなく、良くも悪くも高いプライドの故です。

先の「ジャンケン小僧」に対し、漫画家として、大人として「アドバイス」。取引はしなくとも、相手が子供でも向かってくる「敵」には全力で戦います。そして、ジャンケン小僧が「劇画のような根性」を見せたら「気に入った」として助けるのです。超余裕で。彼自身も結構熱いものをお持ちのようです。クールに見えますが。

妙なことも知ってます。豊富な知識は作品作りに欠かせない要素ですね。

ninja
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