クリスマスや年末年始がテーマのおすすめ小説まとめ【東野圭吾など】

クリスマスや年末年始といった「冬」をテーマにしたおすすめ小説をまとめました。雑貨店で起こる不思議な出来事を描いた東野圭吾の小説『ナミヤ雑貨店の奇蹟』や、恩田陸の無限のイマジネーションを堪能できる『クレオパトラの夢』など7作品、あらすじやおすすめポイントを紹介していきます。

*クリスマス*

イヴの夜。5人の女性に、ささやかで最高なプレゼントを…。

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「輝く夜」/百田尚樹

<内容>
幸せな空気溢れるクリスマスイブ。恵子は、7年間働いた会社からリストラされた。さらに倒産の危機に瀕する弟になけなしの貯金まで渡してしまう。「高望みなんてしない。平凡な幸せが欲しいだけなのに」。それでも困っている人を放っておけない恵子は、一人の男性を助けようとするが―。5編の泣ける奇蹟。

幸せなはずのクリスマスイブに一人孤独に過ごしている女性たちを描いた5つの短編集。(中略)どの話も女性のせつない気持ちが丁寧に描かれていたし、読後感もよくて心が温まる話だった。

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読みやすい文章と分かりやすい構成が魅力。万人にお勧めできる一冊です。

笑えるんだけど、ホッとできる話。ちょっと胸にジーンとくる話。あぁ、最後はこうなったんだ、良かったぁと思える話。読んだ後は、ちょっと良い人になれるような気がします。

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ハッピーなラストに心がほっこりすること間違いなしです。

あなたの悩みはなんですか?時空を越え、人々が繋がってゆく。

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「ナミヤ雑貨店の奇跡」/東野圭吾

<内容>
夢をとるか、愛をとるか。現実をとるか、理想をとるか。人情をとるか、道理をとるか。家族をとるか、将来をとるか。野望をとるか、幸せをとるか。あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は…。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。

人生って色々な人とかかわってつながって、今の自分が生かされていることが感じられて、ほんわかします。

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現在と過去を行き来する構成力が見事です。
ミステリ作家として名高い東野さんですが、この作品はエンタメ要素が強く、優しい雰囲気です。
第二章にクリスマス・イヴの話が出てきます。

途中に出てくる、ナミヤ雑貨店のおじさんのことば「明日は今日より素晴らしい」、最後に出てくる「白紙に地図を書く無限の可能性」。これが主題なんだろうと思います。いろいろあるけれど、明日への希望を信じて生きようよ。

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読んでいる内に、自分の悩みも吹っ飛んじゃいます。

残された言葉”クレオパトラ”とは?才色兼備の双子兄妹が奔走!

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「クレオパトラの夢」/恩田陸

<内容>
シリーズ第一作「MAZE」で非凡な才能を見せた神原恵弥。その彼が北国のH市を訪れた。不倫相手を追いかけていった双子の妹の和見を連れ戻すためだが、もう一つ重大な目的があった。それはH市と関係があるらしい「クレオパトラ」と呼ばれるものの正体を掴むこと。人々の思惑や駆け引きが交錯するなか、恵弥は何を知ったのか。粉雪舞う寒空に広がる、恩田陸の無限のイマジネーション。

なにより面白いのは、非常に賢く洞察力のある登場人物たちの腹の探り合いと心理作戦。だまされたつもりが実は裏をかいていたり、あるいはその逆だったり、悪人でもなく善人でもない人々。

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雪が舞うクリスマス、小説ならではの突飛な奴らがわんさか出てきます。

殺人(?)、犯人、皆が追い求めるもの、裏を持つ登場人物たち、誰が見方で、誰が敵なの?その謎が、次々とあきらかになっていき「えーそーだったの!」の連続でした。途中で読むのを、とめられません。

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出てくる謎の数に頭の中が「?」でいっぱいになり、先が気になって仕方がなくなります。一気読み必須です。

*余談
この作品は同著「MAZE」の続編ですが、特にリンクがあるわけではないので、本作から読んでも問題ありません。

「ある夜の物語」。サンタは人々の願いを叶えようとするが…。

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「未来イソップ」/星新一

<内容>
『アリとキリギリス』『ウサギとカメ』など、誰でもごぞんじの寓話の世界。語りつがれてきた寓話も、星新一の手にかかると、ビックリ驚く大革命。時代が変れば話も変るとはいえ、古典的な物語をこんなふうに改作してしまっていいものかどうか、ちょっぴり気になりますが―。表題作など、愉しい笑いと痛烈な風刺で別世界へご案内するショート・ショート33編。

登場人物が次の登場人物にバトンタッチしていく、リレー風のクリスマス・イブの物語。ほんのりと、あたたかなともしびが点っている、そんな話の風情が素敵。本書のマイ・ベスト作品は、これかな…「ある夜の物語」

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もちろん、他収録作も面白いものばかりです。

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