悪魔のKISS（ドラマ）のネタバレ解説・考察まとめ

金田と田村が勤める消費者金融である。茉莉子がお金を借りるために客としてやってきた。後に金田が横領で解雇され、田村も辞職した。

まごころの家

佐渡や幸子が入信していた宗教団体である。幸子が献金トラブルに巻き込まれて、脱会した。

『悪魔のKISS』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

みさをの熱い思いに茉莉子が心を打たれる場面

茉莉子が借金を抱えて苦しんでいることを知ったみさをは、彼女の助けになろうと通帳を渡す。茉莉子は「他人のためにこんなことするバカどこにいるのよ。どうかしてる」と冷たく突き放す。みさをは「友達だからできること。何かしてあげたいの」と伝える。みさをは中学時代に親友のみどりが目の前で飛び降り自殺を図ったことがトラウマになっており、話を聞いてあげてたらみどりは死ななかったかもしれないと後悔していた。そして「茉莉子に困ったことがあったら、何かしてあげようと思った。私が茉莉子のためにできることはこれくらいしかない」と涙ながらに語るみさをに対し、茉莉子は泣きながら「これは受け取れない。自分でしたことだから自分で働いて返すしかない」と断る。しかし茉莉子は「私はみどりみたいに弱くないから大丈夫。自分で溜めたお金なんだから大切にしなよ」と笑顔で語った。みさをのお節介を冷たくあしらって感情をあまり出さなかった茉莉子だが、みさをの熱い思いに心を打たれて涙を流す姿が心に響く名場面だった。

斉藤みさを「私の夢をもうこれ以上壊さないでください」

憧れの絵本作家である北原の元で働き始めたみさをだったが、レズビアンの彼女に体の関係を迫られ、辞める直前には睡眠薬を盛られて性行為を強要されそうになった。後日、北原はみさをに口止め料を渡し、これまでのことを黙っているよう釘をさす。しかしみさをは憧れだった北原の本性に幻滅し、「私の夢をもうこれ以上壊さないでください」と泣きながら訴えて、お金を受け取らずに立ち去った。純粋に真っすぐに夢を追いかけていたみさをの思いが痛いほど伝わる名言だった。

柘茉莉子「私みさをと幸子に会えてよかった」

借金に溺れ、金田に騙されて散々な目に遭った茉莉子は、覚醒剤を使用して救急車で運ばれて一命を取り留める。そして3人でお泊り会をして互いの思いを語り合った後、茉莉子は「私みさをと幸子に会えてよかった」と笑顔で伝えた。あまりに辛いことばかりで一時は精神を病んでいた茉莉子がみさをと幸子の支えによって立ち直り、穏やかな笑顔で放った2人への感謝の言葉にホッとする名セリフだった。

『悪魔のKISS』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

脱ぐことを条件に茉莉子役に抜擢された常盤貴子

借金に溺れる女子大生の柘茉莉子役には、当初松雪泰子がキャスティングされていたが、非常に過激な内容だったため出演を断られてしまった。そのため売れている女優では出演が難しいと判断され、当時はまだ無名だった常盤貴子が脱ぐことを条件に代役として抜擢されたそうだ。常盤はギリギリまで出演を悩んでいたが、結果的にヌードシーンが話題となり、本作に出演して以降ドラマのオファーも次々に舞い込んだ。ちなみにヌードシーンの相手役であった寺脇康文は、常盤が下着姿で来るとは聞いていたが、ノーブラだとは思っていなかったという。

2度とみられない幻の作品となった『悪魔のKISS』

常盤貴子の所属事務所であるスターダストプロモーションは、知名度が上がった彼女のイメージを守るため、ドラマの版権を買い取ったという。そのため事務所が版権を買い取って以降、再放送やオンデマンドでの配信、DVDなどの商品化はされておらず幻のドラマとなっている。ちなみに版権を買い取られる前は、2回目の再放送まではヌードシーンはカットせず放送されていたが、3回目の再放送ではカットされていた。

深津絵里や西島秀俊などの人気俳優の出演

本作は常盤貴子のみならず、後に一線級で活躍する俳優が若手として出演する貴重な作品となっている。朝倉幸子役の深津絵里は当時20歳で本作の主演に抜擢され、後に『踊る大捜査線』で知名度を上げた。さらに西島秀俊も当時20歳で新興宗教にハマる佐渡研役を演じており、本作に出演した年に『あすなろ白書』などのドラマに多数出演して注目を集め徐々に知名度を上げていった。そのほか『相棒』シリーズを始め、多くのドラマや映画に出演する寺脇康文やベテラン俳優の原田芳雄、女優だけでなく歌手や声優など幅広く活躍する夏木マリなど多くの人気俳優が出演していた。

『悪魔のKISS』の主題歌・挿入歌

主題歌：サザンオールスターズ「エロティカ・セブン」