SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)のネタバレ解説・考察まとめ

『SOUL SACRIFICE』(ソウル・サクリファイス)とは、2013年にPlayStation Vitaで発売したアクションゲーム。発売元はソニー・コンピュータエンタテインメント。作品の略称は「ソルサク」。
本作は牢獄に囚われた主人公が、喋る魔術書リブロムと出会い、運命に抗うためにリブロムの中に記載されたある魔法使いの力を手に入れるまでの物語。
作品の魅力は派手なグラフィックで表現される魔法、プレイヤー同士の共闘といったシステム、グロテスクながらも熱い重厚なストーリーである。

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イカロス牧場(イカロスぼくじょう)の翼

ステージ・イカロス牧場(イカロスぼくじょう)の持ち主であった牧場主が、領主からの無茶ぶりに応えるため、聖杯に願って作り出した蝋製の翼。生物に取り付けることで、空を飛べるようになるが、あまりに高く飛びすぎると、太陽の熱で溶けてなくなってしまう。
ちなみにイカロス牧場では建造物や地面など、あらゆる場所から蝋の翼が形成されているのだが、この蝋の翼を扱えるのは牧場主だけである。そのため、既に牧場主が領主によって処刑されている作中では、誰もその翼を使うことができない。
尚、この牧場で願いを捧げて生まれた魔物・ペガサスは、牧場で生産されていた蝋の翼や白馬などを取り込んだのか、馬のような姿を蝋で形成している。

魔法の媚薬(まほうのびやく)

ステージ・アンドロメダ湖畔(アンドロメダこはん)にて、氷漬けになっているという女性が、自らの若さを保つために用いていた薬品。黒装束の怪しい人物が彼女に与えたとされている。
ただし、使用できるのはなんと12回までと定められており、それを越えて用いようとすると、災いが降りかかるという。

噂の紙片(うわさのしへん)

万屋の取引帳で、リオネスやパーソレープから受け取ることができるアイテム。
使用することで、魔物の攻撃の激しさを減少させたり、EXPを増加させるなど、次のクエスト時にプレイヤー側に有利な状況を発動させることが可能。
尚、使用する際は万屋の取引帳のパーソレープに頼んで、噂の台紙に張りつけしなければならない。

『SOUL SACRIFICE』(ソウル・サクリファイス)の用語

人間

世界の大地となった神・セルトの欲望から生まれたとされる生き物。
欲望から生まれたことを恥じた人間はロムルス人、欲望から生まれたことを受け入れた人間はセルト人という民族になった。世界的に多数派なのはロムルス人で、セルト人はロムルス人に迫害されて生きている。

魔法使い

少数民族セルト人の血を引く者だけがなれる存在。
生物の一部や植物、鉱物、そして倒した敵の残したものを供物として捧げ、その中に眠る力を引き出し、超常的な力、いわゆる魔法を用いて戦う。強大な力を持つ魔物に対抗することが可能な数少ない存在でもあるため、魔法使いたちは人々の要請を受けて魔物を狩ることを生業としている。
しかし魔物は基本的に人間が転じて生まれたもの。そのため、魔法使いは魔物殺し=人殺しとして扱われ、周囲からは疎まれている。更に魔法使いは魔物を狩るためならば手段を選ばないということも多いため、周囲からの風当たりの冷たさに拍車をかけている面も。

右腕

魔法関連は基本右手で行うので、魔法使いは右利き。

魔法使いは右腕を用いて魔法を利用し、その魂を生贄にして殺害する。吸収した魂は右腕に吸収され、格納されていく。格納した魂の数や意志などに応じて、右腕の形状などは変化を見せる場合が存在し、中にはその変異が右半身に広く及んでいるような魔法使いも存在。
ちなみに魔法使いが他人を助ける救済を行う場合は左腕を用いるが、その際に手に入れた魔法使いや魔物の気も、右腕に宿る。

魔物(まもの)

欲望に溺れた人間や、魔力を帯びた動物が、魔法の力で異形に転じてしまった存在。
人間が異形化した魔物は人型魔物(ひとがたまもの)、人間以外の生物が魔法の力で異形化した魔物は下級魔物(かきゅうまもの)と呼ばれて区別される。
魔物は欲望のままに行動を起こし、生きた人間の脅威となることも多いため、他の生物たちに被害を及ぼさないように、魔法使いによって処理されることが定石。尚、魔物は普通に殺したところで、欲深い魂は再び魔物に転ずる危険性があるため、魔物を殺す際は、魔法使いがその魂を腕に吸収して、封印するようにしなければならない。
しかし魔法使いが魔物を処理し、その魂を生贄として腕の中に取り込んでいくうちに、その魂に呑み込まれて自らも魔物になってしまうことも。この現象はドッペルゲンガーという。ドッペルゲンガーは時に他の魔物につけられた傷から欲望が病のように侵入することでも発生する。
更に取り込んだ複数の魔物の魂が同時に暴走を起こし、複数体の魔物に変化するというパターンがあり、こちらはジェミニという分類。

醜人(しゅうじん)

魔物を討伐すると現れる魔物の核となった人間、これが醜人と呼ばれている。

魔物に転じてしまった人間が、その魂を生贄にされず、救済されることで元の人間の姿に戻った際に呼称される。
魔法の力を受けたことで、ロムルス人であろうと魔法を扱う力を手に入れることが可能になるため、そのまま魔法使いとして戦いに身を投じることを決意する者も多い。ただし、たとえ人間の姿を取り戻したとしても、人間の本質は変わらないため、人によっては同じように欲に溺れて再び魔物になってしまったり、魔物であった過去を取り沙汰されて迫害されることも。仕事に就くことや結婚、そして家族と暮らすことさえ禁じられてしまう。そして、人間に戻っても捧げた代償が元に戻ることはないため、醜人がロムルス人に紛れて一般人として暮らすことは難しい。
そのために本作の世界の大半を牛耳るロムルス帝国を始めとした国は、醜人用の居住区である醜人街(しゅうじんがい)を用意し、一般人から隔離している。

ムニンとフギン

アヴァロンの最高指導者ペンドラゴンになる人材と、その母親を指す言葉。
ペンドラゴンとなるべき人材は文字通り生まれる前から育成を開始しており、ペンドラゴンを宿すことを選ばれた女性魔法使いをフギンと呼ぶ。フギンとなった女魔法使いは、腹に子を宿した状態で魔物を戦い、生贄にし、その右腕に宿した魂と記憶をへその緒を通じて子にも宿らせていく。こうしてフギンが育んだ子供がムニンと呼ばれ、非常に早熟であり、知能が発達した状態で生まれてくるという。そしてムニンを産む際に、フギンは我が子にまつわる記憶を全て代償にし、ムニンにけた外れの記憶の力を与えるのだ。ペンドラゴンは全ての魔法の記録と言われる魔法大全を受け継ぐという宿命があるため、強大な記憶の力を与える必要があった。
生まれたムニンは乳母によって育てられ、子供を産んだフギンは何事もなかったかのように普通の魔法使いに戻っていくという。

sasa
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