ドラえもん のび太の海底鬼岩城（映画）のネタバレ解説・考察まとめ
『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』は、藤子・F・不二雄が手掛けた漫画『ドラえもん』の長編アニメ化第4作目作品である。1983年3月12日に公開された。小学校5年生の野比のび太（のびのびた）はネコ型ロボットのドラえもんの協力で、同級生数人と共に夏休みの海底キャンプへ向かい深海魚散策を楽しんだりする。その矢先に海底地底国のムー連邦に遭遇し大きな展開を迎える。本作品は、深海や海底についての知識が物語を通して語られる一方、ムー連邦の非情な姿やバギーの自爆等とシビアな展開も描かれている。
骨川スネ夫「あいつらの心は海と同じように冷たすぎるよ」
ムー連邦に監禁されたスネ夫とジャイアン（写真左から順に）
アトランティス連邦から襲撃を受けていたエルを救助したドラえもん達だったが、その際に彼等はムー連邦によって捕らえられてしまう。牢屋に入れられた時、スネ夫は「あいつらの心は海と同じように冷たいよ」と口にした。何を訴えても一向に聞き行れてくれないムー連邦の理不尽なやり方に不満を漏らしたスネ夫の悲痛な叫びである。
バギー「僕、バギーデアルコトガ悲シイ」
しずかちゃんに優しく接せられ、思わず涙の様なものを流すバギー
四次元ポケットの道具でドラえもん達と冒険を共にしたバギーが、優しく接してくれるしずかちゃんに心を開く様になる。やがて物語中盤にて、バギーは 「僕、バギーデアルコトガ悲シイ」と言い涙の様なものを流す。しずかちゃんへの熱い思いが高まると同時に、現状の姿を悲しむバギーの一言である。
バギー「コイツダネ、シズカサンヲ泣カセタノハ」
ポセイドンに向けて傷付きながらも身を投げ出そうとするバギー
アトランティス連邦の猛攻によりドラえもん達は追いつめられ力尽きて、鬼岩城からポセイドンにより鬼角弾が発射されようとしていた。絶望的な状態のなかでしすかちゃんが思わず流した涙が、目の前で倒れていたドラえもんの四次元ポケットにこぼれ落ちる。その瞬間、ポケットの中にいたバギーが飛び出して「コイツタネ、シズカサンヲ泣カセカセタノハ」と言いつつポセイドンに向かって走って行く。バギーは ポセイドンが放ったレーザービームにより自らの車体が炎上しながらもポセイドンに突撃し共に爆発しチリとなった。しずかちゃんの涙を感じ取り、彼女を泣かせた者を許せず言い放ったバギーの言葉である。
源静香「私の宝物よ、バギーちゃん、私一生忘れないわ」
バギーの部品を握りしめて涙するしずかちゃん
アトランティス連邦との戦いが終わり、エルやドラえもん達はムー連邦の首相や国民から世界を救った英雄として称えられる。そうしたなかで、しずかちゃんはバギーの部品のネジを握りしめていた。バキーのネジを手にしつつしずかちゃんは、「私の宝物よ、バギーちゃん、私一生忘れないわ」と告げたのだった。危険を顧みず守ってくれたハギーとの思い出を胸に刻んだしずかちゃんの言葉である。
『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
コミックス版との繋がり
短編作品『竜宮城の八日間』
本作品は、ムー大陸やアトランティス大陸を冷戦（1947～1991年）時のアメリカとソ連に見立て、バミューダ海域等の海底に関する情報を取り入れた。そして、本作品が制作された1982年コミックス版『ドラえもん』の 短編作品『竜宮城の八日間」が執筆された。この作品で登場した竜宮城がムー大陸に位置するという設定だった。
監督による作風の変化
ドラえもん（写真前列左端）やバギー（写真中央）らとのやり取り
本作品の監督は芝山努であり、前作『ドラえもん のび太の大魔境』（1982年）の西牧秀夫から交代し、作風が大きく変化した。その影響もあり興行成績が伸び悩み、芝山努は監督降板の危機に陥る。しかし、次作『ドラえもん のび太の魔界大冒険』（1983年）が興行的な成功を収めて監督続投が決定し、2004年の『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』までメガホンを持つ事になった。
『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の主題歌・挿入歌
OP（オープニング）／挿入歌：大杉久美子「ドラえもんのうた」
本作品の挿入歌である「ドラえもんのうた」は、テレビ朝日系列アニメ『ドラえもん』のオープニング主題歌として1979年に発表された。その後、山野さと子や渡辺美里、ウィーン少年合唱団等、様々なアーティストにより歌唱・アレンジされた。
ED（エンディング）：岩渕まこと「海はぼくらと」
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野比のび太のクラスメイト・同級生まとめ
野比のび太（のび のびた）は、藤子・F・不二雄によるSFギャグ漫画『ドラえもん』の登場人物。『ドラえもん』の副主人公であり、主人公のドラえもんとS（少し）F（不思議）な日常を送る小学生である。学校では5年3組（漫画では小学4年生）に所属しており、クラスメイトや同級生と日々勉学や遊びに励んでいる。源静香、剛田武（通称：ジャイアン）、骨川スネ夫など、いつも行動を共にするキャラクターの他、たくさんのクラスメイトが作中には登場する。
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目次 - Contents
- 『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の概要
- 『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』のあらすじ・ストーリー
- 海底キャンプへの出発
- 地底人との遭遇
- アトランティス連邦との戦い
- 『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- ドラえもん
- 野比のび太（のびのびた）
- 源静香（みなもとしずか）
- 剛田武（ごうだたけし）
- 骨川スネ夫（ほねかわすねお）
- ムー連邦
- エル
- ムー連邦首相
- ムー連邦兵士
- アトランティス連邦
- 鉄騎隊
- バトルフィッシュ
- ポセイドン
- その他
- 野比玉子（のびたまこ）
- 野比のび助（のびのびすけ）
- しずかのママ
- ジャイアンのママ、スネ夫のママ
- アナウンサー
- 『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の用語
- 舞台
- 海底山
- ムー連邦
- バミューダ三角海域
- 鬼岩城
- ドラえもんの道具
- 水中バギー（すいちゅうバギー）
- テキオー灯（テキオーとう）
- テントアパート
- カメレオン帽子（カメレオンぼうし）
- とおりぬけフープ
- 『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 野比のび太「地球上のあらゆる生物にとって海は故郷なんだ」
- 骨川スネ夫「あいつらの心は海と同じように冷たすぎるよ」
- バギー「僕、バギーデアルコトガ悲シイ」
- バギー「コイツダネ、シズカサンヲ泣カセタノハ」
- 源静香「私の宝物よ、バギーちゃん、私一生忘れないわ」
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- コミックス版との繋がり
- 監督による作風の変化
- 『ドラえもん のび太の海底鬼岩城』の主題歌・挿入歌
- OP（オープニング）／挿入歌：大杉久美子「ドラえもんのうた」
- ED（エンディング）：岩渕まこと「海はぼくらと」