二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。
第七師団第27聯隊上等兵。父親は第七師団長の花沢中将である。妾の子であり、正式に認知されていない。母親も父に捨てられたことで正気を失っている。尾形はネグレクトのような環境に置かれ、祖母に育てられた過去を持つ。そのため、おばあちゃん子。
二階堂が鶴見への造反を企てていた頃、共に行動にしている。第七師団を負傷により一時的に離れた谷垣のことを、自分たちの造反を知ってしまった危険人物とみなす。そして二階堂と協力し、谷垣が療養していたアイヌのフチの家に潜入。二階堂にフチを人質に取らせて、谷垣を尋問した。その際、谷垣をクロだと判断した形は、二階堂と共に谷垣を殺そうと追い詰めていく。が、マタギの知識を活用した谷垣の策により二階堂はヒグマに襲われ、左耳をそぎ落とされた。更にヒグマに喰い殺されそうになり、助けを求める二階堂を、尾形は無視する。谷垣に居場所を特定されることを恐れたのである。が、二階堂がいよいよヒグマに食い殺されそうになったので、止むなく尾形はヒグマを狙撃して二階堂を助けた。助けられた二階堂はすぐに助けなかった尾形に食ってかかっていた。その後、鶴見と鶴見の部下の師団員が駆けつけ、二階堂を捕らえる。それを見た尾形は二階堂を見捨て、一人立ち去っていった。
二階堂とは造反仲間であったものの、信頼関係は希薄であった。尾形は階級が下の二階堂のことを軽く見ている節がある。基本的に尾形が二階堂に命令し、二階堂が嫌々従うと言う形だった。後に二階堂は尾形のことを嫌いだとハッキリ述べている。二階堂がモルヒネ中毒で幼児退行してからは特に尾形と関わる事はなかった。
鶴見への造反を目論む一方で、帝国陸軍本部のスパイとして鶴見の動向を探っていた。その為、菊田とは協力関係にある。
谷垣源次郎(たにがき げんじろう)
元第七師団第27聯隊の一等卒。大男だが、基本的に温厚。兵士になる前はマタギだった。当初は鶴見の部下だったが、アイヌの人々や二瓶鉄造(にへい てつぞう)という刺青の囚人との邂逅で第七師団との離別を決意。以降は杉元たちに協力するようになる。
第七師団所属時、造反組から密かに仲間に引き込もうと、ターゲットにされていた。行動を共にしていた造反組が行方を絶ったことで、尾形から「造反組の仲間を殺した」と誤解される。実際は造反組はヒグマに襲われて命を落とし、別行動をしていた谷垣は怪我をしてアシリパの祖母のフチの下で療養していたというものだった。二階堂と尾形はフチを人質に取って谷垣を動揺させ、尋問する。結果的に谷垣は二階堂と尾形に命を狙われることになってしまう。が、マタギの谷垣は二階堂にヒグマをけしかけて窮地を逃れる。二階堂はヒグマに襲われ頭皮がめくれ上がり、左耳をそぎ落とされた上、食い殺されそうになった。
二階堂とは階級が同じということもあり、タメ口で話す。また、二階堂がフチを人質に取った際には怒りを顕にし、威圧した。
土方歳三(ひじかた としぞう)
刺青の囚人の一人。元新選組副長であり、旧幕府軍を率いて明治新政府軍に函館の五稜郭にて戦いを挑んだ。この戦いに敗北後、明治新政府軍に捕えられた。表向きは戦死した事にされて網走監獄に長年幽閉されていた。網走監獄にてのっぺら坊と出会い、刺青の囚人を統率して脱獄に成功した。
網走監獄脱獄後は仲間と共に金塊を狙い、土方一派という一大勢力として活動する。夕張の剥製製作所にて、二階堂と白兵戦を行った。両者一歩も譲らぬ激戦であったが、杉元の姿を発見した二階堂が隙を見せたため、土方は持っていた日本刀で二階堂の右足を切断した。
坂本慶一郎(さかもと けいいちろう)
刺青の囚人の一人。小樽の東松屋商店にて二階堂達第七師団と交戦した。稲妻の様に速い足を持つ強盗。1日200kmを走って逃げた事から「稲妻強盗」と呼ばれる。以下に紹介する蝮のお銀を妻にし、夫婦で強盗を行っていた。
鶴見が仕掛けた偽の刺青人皮に釣られて、小樽の東松屋商店の賭場を襲撃。ゴロツキに扮した二階堂達第七師団と交戦した。二階堂の義足の仕込み銃で右手を吹き飛ばされる。
お銀(おぎん)
坂本の妻。旅人を殺し、金品を奪い取っていた。身体に蝮の刺青がある事から「蝮のお銀」と呼ばれている。坂本と共に東松屋商店の賭場を襲撃した。その後、鶴見を刺し殺そうとした所を鯉登に軍刀で首を切り落とされて死亡。
彼女の死後、持っていた荷物から坂本とお銀の新生児が出てくる。二階堂はこの子供におむつを履かせようとして、何故か頭にオムツを付けてしまった。この子供は鶴見の手によってアイヌコタンに住むフチの元へと送られる。
二階堂浩平の名言・名セリフ/名シーン・名場面
鶴見に右耳を切り落とされ、尋問されるシーン
造反を目論んだことが露呈し、鶴見から制裁を受ける二階堂。右耳を切り落とされ、鶴見はその耳に他の造反者の名前を聞く。これ以降、二階堂はこの耳を大切に持ち歩くようになる。切り落とされた耳に尋問する鶴見と、それを見つめる二階堂の痛々しいシーン。
「ヤダーッヤダヤダヤダ」
夕張で土方に右足を切られ、病院にて療養する二階堂。モルヒネを隠れて打ちまくり、その人格は幼児退行していた。「ヤダーッヤダヤダヤダ」と子供のように叫ぶ二階堂の姿に、今までの彼とは全然違うと衝撃を受ける一言。
「素敵な足をもらえてよかったネ 二階堂」
右足を切られ、病院にて療養する二階堂に向かって鶴見と有坂が発言した言葉。義足の仕込み銃を貰い、その場にいた人々から祝福されるシーン。二階堂の右耳を切り落とし、冷酷さと残虐性を読者に見せつけた鶴見。血なまぐさい兵器を開発してきた有坂。そんな2人に寄り添われ、もらった散弾銃入りの義足を大事そうに抱える二階堂。そんな平和な日常とは無縁な人々が、「素敵な足をもらえてよかったネ 二階堂」というセリフと共に、戦前の子供向け教育絵本の一場面のようにほのぼのと描かれている。しかも手前に描かれているのはモルヒネの原材料となるケシの花である。あまりにもシュールな一幕に読者は混乱すると同時に笑いが込み上げる。真顔の月島と知らないおじさんがまたシュールさを際立たせている。
真っ二つになる二階堂のシーン
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目次 - Contents
- 二階堂浩平の概要
- 二階堂浩平のプロフィール・人物像
- 二階堂浩平の装備・能力
- 三十年式歩兵銃
- 銃剣
- ピストル
- 双眼鏡
- 鶴見に切り落とされた自分の右耳
- 義足(右足)
- 義手(右手)
- モルヒネ
- メタンフェタミン
- 人皮ヘッドギア
- 人の皮と骨で作った太鼓
- 手投げ弾
- 二階堂浩平の来歴・活躍
- 第七師団第27聯隊に所属
- 小樽にて杉元と交戦
- 鶴見に右耳を切り落とされる
- 土方に右足を切り落とされる
- 病院で義足を貰う
- 東松屋商店で活動
- 根室に滞在
- 網走監獄で杉元に右手を吹き飛ばされる
- 有坂から義手を貰う
- 登別で都丹と戦う
- 有坂からメタンフェタミンを投与される
- 札幌麦酒工場で活動
- 五稜郭で死亡
- 二階堂浩平の関連人物・キャラクター
- 二階堂洋平(にかいどう ようへい)
- 杉元佐一(すぎもと さいち)
- アシリパ
- フチ
- 鶴見篤四郎(つるみ とくしろう)
- 有坂成蔵(ありさか なりぞう)
- 宇佐美時重(うさみ ときしげ)
- 鯉登音之進(こいと おとのしん)
- 月島基(つきしま はじめ)
- 尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)
- 谷垣源次郎(たにがき げんじろう)
- 土方歳三(ひじかた としぞう)
- 坂本慶一郎(さかもと けいいちろう)
- お銀(おぎん)
- 二階堂浩平の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 鶴見に右耳を切り落とされ、尋問されるシーン
- 「ヤダーッヤダヤダヤダ」
- 「素敵な足をもらえてよかったネ 二階堂」
- 真っ二つになる二階堂のシーン
- 二階堂が爆発四散するシーン
- 二階堂浩平の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 中毒者も続出した鎮静催眠薬のモルヒネ
- 覚醒剤指定されることとなったメタンフェタミン
- 「誰なのおじさん」は同作者のギャグ漫画のキャラクター