四月は君の嘘(君嘘)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『四月は君の嘘』とは、新川直司のピアノを題材にした漫画作品。2011年から2015年まで『月間少年マガジン』にて連載された後、アニメ化、実写映画化、舞台化、ミュージカル化もされている人気作品だ。母の死をきっかけに、ピアノの音が聴こえなくなった元天才ピアニストの有馬公生。暗い日々を過ごす中、圧倒的な個性を持つヴァイオリニストの宮園かをりと出会い、再び音楽を通じて成長する物語である。音楽に情熱を注ぐ演奏家たちや彼らを支える周りの人の言葉は、心を動かされるものが多い。
「これはきっと恋って言うんだ」
東日本コンクールの本選が近づく頃。病気が悪化し入院しているかをりは、「お見舞いは控えて練習に集中して欲しい」と公生に伝える。しかし、公生は「君に会いたい」とかをりの提案を断った。最初は自分の気持ちを誤魔化して、かをりへの気持ちは「憧れ」だと言い聞かせていた公生だったが、ようやく「これはきっと恋って言うんだ」と自分の気持ちを素直に受け入れる。
「さよなら」
東日本コンクール本選。公生はかをりとの約束を果たすために舞台に上がる。ちょうど時間を同じくして、かをりの手術が始まった。演奏の直前まで、公生の精神状態は不安定だったが、見守ってくれた人や待っていてくれた人、側で支えてくれた人、自分と関わってくれた全ての人の期待に応えるためにも、聴衆の心を揺さぶるような豊かな音を奏でる。そして、かをりに自分の想いが届くようにと心を込めて演奏するのだった。すると、演奏中の公生に突如「ありがとう」と囁く声が聞こえた。そして、ヴァイオリンを持ったかをりの幻覚が現れ、公生の伴奏に合わせて演奏し始める。そして、微笑を浮かべた後、花が散るようにかをりの幻覚は公生の演奏と共に消えた。かをりが最期の別れに来たのだと悟った公生は、聴衆の大歓声とは裏腹に「さよなら」と心の中で別れを告げたのだった。
宮園かをりの名言・名セリフ/名シーン・名場面
藤和音楽コンクール一次予選
藤和音楽コンクール一次予選。課題曲のベートーヴェンヴァイオリンソナタ第9番『クロイツェル』を、かをりはピアノの伴奏に合わせず、テンポも強弱も自由に演奏する。本来、コンクールは楽譜への正確性が評価されるので、審査員からは酷評される。しかし、かをりは審査員からの評価よりも、自分が楽しく演奏することを大切にしていた。母から、「トップ以外意味がない」と言われ続けた公生にとって、自由に表現するかをりの演奏は魅力的に映る。
「悲しくてもボロボロでもどん底にいても、弾かなきゃダメなの。そうやって私達は生きてゆく人種なの」
かをりが公生にピアノを弾かない理由を尋ねると、「演奏に集中すると自分のピアノの音が聴こえなくなる」と公生は悲しそうに自分に耳について話す。かをりは慰めるどころか、「甘ったれるな」と公生を蹴り飛ばし、「ベートーヴェンのように棒を咥えて弾け。指が足りないならモーツァルトのように鼻も使え」と命令する。そして、「悲しくてもボロボロでもどん底にいても、弾かなきゃダメなの。そうやって私達は生きてゆく人種なの」と伝え、迫る藤和音楽コンクールの二次予選の伴奏者に公生を任命した。公生はなかなか伴奏を引き受けなかったが、最後には承諾して再びピアノの世界に戻って来るきっかけに繋がった。
「私がいるじゃん」「私をちょっぴり支えてください。くじけそうになる私を支えてください」
藤和音楽コンクールの二次予選当日。伴奏を弾く気がない公生が学校で昼食を取っていると、かをりが探しにやってくる。「伴奏を弾いて欲しい」とかをりは食い下がるが、公生は「ピアノを弾くことが怖い」と本音を吐露する。下を向く公生に、「私がいるじゃん」とかをりは笑顔を見せる。満足のいく演奏はできないかもしれないが、弾ける機会と聴いてくれる人がいる限り、全力で演奏する。「聴いてくれた人が私を忘れないように。その人の心にずっと住めるように」というのが、演奏家としてのかをりが大事にしていることだった。そして、「私をちょっぴり支えてください。くじけそうになる私を支えてください」と大粒の涙を流しながら伴奏をお願いすると、公生は覚悟して伴奏を引き受ける。
「音楽が自由なんだよ」
藤和音楽コンクールの二次予選の会場に着き、公生は楽譜に集中し始める。話しかけても反応しない公生に対し、かをりは思い切り頭突きする。そして、「私を見て」と顔を近づける。余裕を失っている公生に、「私達なら大丈夫」だと笑顔で声をかける。そして、かをりは公生の手を引いて舞台へ向かう。明るく自由気ままに振る舞うかをりに、「君は自由そのものだ」と公生が伝えると、「違うよ。音楽が自由なんだよ」とかをりが微笑む。かつて母親から、譜面の指示通り、作曲家の意図通り、完璧に演奏することを教え込まれていた公生にとって、その言葉は新鮮であった。
「アゲイン」
藤和音楽コンクール二次予選の課題曲は、サン=サーンス『序奏とロンド・カプリチョーソ』。序盤は正確な伴奏だったが、途中からピアノの音が聴こえなくなってしまい、公生の伴奏が乱れ始める。持ち直すことができないと悟った公生は、ピアノを弾く手を止める。すると、かをりまで演奏をやめてしまった。そして、「アゲイン」と、かをりはヴァイオリンをもう一度弾き始める。かをりの背中に鼓舞され、公生も弾き直し始めた。仕切り直しても尚、伴奏は乱れていたが、徐々に公生はヴァイオリンに合わせた伴奏ではなく、自分のメロディーを奏で始める。公生とかをりの個性をぶつけ合った演奏に会場は引き込まれ、演奏終了後は大歓声に包まれた。中断された演奏は無評価になるが、2人は多くの聴衆と自分自身の心に残る演奏をすることができた。
「何かに突き動かされて演奏するのだ」「そうやってもっとも美しい嘘が生まれる」
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目次 - Contents
- 『四月は君の嘘』の概要
- 有馬公生の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「母さんが僕に残したものを引っ張り出せ」
- 「忘れられるはずないよ。僕は君と同じ演奏家なんだ」
- 「僕の世界は鍵盤でさえ、カラフルになっていたんだ」
- 「君のために弾こう」
- 「僕を伴奏者に据える宮園かをりはもっと凄い」
- 「僕は幸せだよ」
- 「いてもいなくても一緒なら、一緒にいるよ。側にいるよ」
- 「これはきっと恋って言うんだ」
- 「さよなら」
- 宮園かをりの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 藤和音楽コンクール一次予選
- 「悲しくてもボロボロでもどん底にいても、弾かなきゃダメなの。そうやって私達は生きてゆく人種なの」
- 「私がいるじゃん」「私をちょっぴり支えてください。くじけそうになる私を支えてください」
- 「音楽が自由なんだよ」
- 「アゲイン」
- 「何かに突き動かされて演奏するのだ」「そうやってもっとも美しい嘘が生まれる」
- 「君はどうせ君だよ」「君の人生でありったけの君で真摯に弾けばいいんだよ」
- 「星は君の頭上に輝くよ」
- 「ほら、奇跡なんてすぐ起こっちゃう」
- 「有馬公生君。君が好きです。好きです。好きです」
- 澤部椿の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「彼と出会った瞬間私の人生が変わったの。見るもの聞くもの感じるもの。私の風景全部がカラフルに色付きはじめたの。世界が輝きだしたの」
- ソフトボール部の引退試合
- 「あんたは私と恋するしかないの」
- 渡亮太の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「心魅かれるコに好きな人がいるのは当然。恋をしてるからそのコは輝くんだ。だから人は、理不尽に恋に落ちるんだ」
- 「無理かどうかは女の子が教えてくれるさ」
- サッカー部の引退試合
- 「スーパースターに挫折はつきものさ。逆境でこそそいつが本物かどうかわかる。だってよ星は夜、輝くんだぜ」
- 相座武士の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「俺ら演奏家だからよ。ものは音楽で語らねーとな」
- 井川絵見の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「私のピアノ、響け」
- 「今、言葉は蛇足だ。想いは全部、ピアノに込めんだから」
- 有馬早希の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「ピアノはあなたなのよ」
- クライスラー『愛の悲しみ』
- 相座凪の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- くるみ音楽祭
- 瀬戸紘子の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「音楽家は師から学ぶ過程で生まれた違和感を大切にするべきだわ。その違いこそ個性なんだもの」
- 「『音が聴こえなくなる』それはおくりものだよ」
- 三池俊也の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「僕もあそこまで身も心も捧げてみたい。燃焼してみたい。進めって響いてくる」