ゴールデンカムイのモデル・元ネタ・由来まとめ【キャラクター・場所・建物・武器・乗り物・エピソード】
『ゴールデンカムイ』とは、北海道を主な舞台に、アイヌの隠し金塊を巡る苛烈な争奪戦を描いたサバイバル・バトル・グルメ・アドベンチャー漫画、およびそれを原作とするメディアミックス作品である。アイヌ民族の姿をダイナミックに描いた人気漫画で、『北海道アイヌ協会』などからも評価される作品である。そんな『ゴールデンカムイ』の登場人物や舞台となった場所、建物などの多くにはモデルが存在し、それを考察するのもファンの楽しみのひとつとなっている。
変態殺人鬼の辺見和雄のモデルは、アメリカの連続殺人犯であるヘンリー・リー・ルーカスだと言われている。ヘンリー・リー・ルーカス( 1936年8月23日 - 2001年3月13日)は全米17州で300人以上を殺害したと言われており、ハンニバル・レクターのモデルの1人でもある。
若山輝一郎 ← 勝新太郎
ヤクザの親分である若山輝一郎の名前の由来となった人物やモデルは、若山富三郎と勝新太郎だと言われている。勝新太郎の『やくざ坊主』は原作コミックスの第69話「脱出」の表紙の元ネタになっている。
江渡貝弥作 ← エド・ゲイン
剥製職人の江渡貝弥作のモデルは、アメリカの殺人犯であり墓荒らしのエド・ゲインである。エド・ゲイン(1906年8月27日 - 1984年7月26日)は人間の死体を使って、ランプシェイドやブレスレットを作ったことで知られている。アメリカの殺人史を代表する1人とされており、おそらく映画史に最も影響を与えた人物である。エド・ゲインがいなければ、『サイコ』も『悪魔のいけにえ』も『羊たちの沈黙』も作られることはなかった。
エディー・ダン ← エドウィン・ダン
牧場の経営者であるエディー・ダンのモデルは、明治時代に北海道で活躍していたエドウィン・ダンである。エドウィン・ダン(1848年7月19日 - 1931年5月15日)はアメリカの獣医師で、明治期日本のお雇い外国人だった。開拓使として真駒内牧牛場の設立を指導するなど北海道における畜産・酪農業の発展に大きく貢献したが、一方でエゾオオカミを絶滅へ導いた人物でもある。
エドウィン・ダンはエゾオオカミ駆除のために餌に毒(硝酸ストリキニーネ)を盛り、1876年から1888年までの12年間には高額な懸賞金(1頭につき10円)までかけて駆除活動を行っていた。
熊岸長庵 ← 熊坂長庵
偽札犯の熊岸長庵のモデルは、藤田組贋札事件の犯人とされた熊坂長庵(くまさか ちょうあん)である。熊坂長庵は医師で日本画家、教育者だった。
藤田組贋札事件の概略
1878年12月 国庫の中から2円札の偽札が見つかる
1879年9月15日 藤田組(商社)の藤田伝三郎らが容疑者として拘束、12月20日無罪放免。
1882年9月20日 熊坂長庵の自宅(下相模国愛甲郡中津村17番)から偽札が815枚押収され熊坂逮捕。
1882年12月8日 熊坂長庵は神奈川重罪裁判所で贋札偽造同行使の容疑で無期徒刑(無期懲役)を宣告される
1886年4月29日 樺戸集治監で獄死
33人殺しの津山 ← 都井睦雄
作中では顔も出てこなかった「33人殺しの津山」と呼ばれる囚人。これは実際にあった「津山事件」、または「津山三十人殺し」の犯人である都井睦雄をモデルとしている。
都井睦雄は、村の中で村八分にされたことを長年恨み、猟銃や日本刀を使って村人を次々に殺害していった。真夜中の寝込みを襲われたこともあり、またほぼ鍵をかけない習慣であったため、犯行が行われた2時間足らずの間に28名が即死し、5名が重軽傷を負った(そのうち12時間後までに2名が死亡)。
なお、犯行後に犯人が自殺したため、被疑者死亡で不起訴となっている。
横溝正史の「八つ墓村」のモチーフにした事件とも言われている。
土方歳三
土方歳三は、新選組では鬼の副長と呼ばれた人物。局長・近藤勇の右腕として数々の事件で武名を顕し、隊内に峻厳な規律を実施して、剣豪揃いの隊士たちに恐れられた。
戊辰戦争では旧幕軍側指揮官の一人として各地を転戦。「蝦夷共和国」では軍事治安部門の責任者に任ぜられ、軍才を揮った。明治2年5月11日、戊辰戦争の最後の戦場になった箱館五稜郭防衛戦で、馬上で狙撃を受けて戦死する。
永倉新八
永倉新八は幕末の武士(松前藩士、新選組隊士)。松前藩を脱藩後、新選組に入隊し、二番隊組長及び撃剣師範を務めた。
新選組の安倍十郎は「一に永倉、二に沖田、三に斎藤の順」と、剣術の腕は沖田総司よりも進んでいたと証言している。
明治4年、松前藩医・杉村家の養子(婿入り)の話を受けて北海道の松前町に渡る。その後、幾度か東京に戻るものの、長くを小樽に暮らし77歳で生涯を閉じた。樺戸(現・月形町)の刑務所で看守の剣術指南役を勤めた時期もある。
第7師団(北鎮部隊)
作中では敵対する勢力として描かれている第7師団。旭川には北鎮記念館もあり、第7師団の変遷を知ることができる。
1896年(明治29年)5月12日に編成された。
1904年(明治37年) 日露戦争に出征し、旅順攻略戦・奉天会戦に参加する。1917年(大正6年)から2年間は満州に駐屯し、シベリア出兵に参加。
1934、1936、1938年に満州へ派遣された。
1939年(昭和14年)のノモンハン事件
圧倒的なソ連軍機甲部隊に対し、ガソリン瓶で抵抗した須見新一郎連隊長率いる歩兵第26連隊の奮戦ぶりは語り草となっている。
1942年(昭和17年)にミッドウェー島からガダルカナル島に派遣、師団本体は1940年(昭和15年)8月に天皇直属隷下に置かれ以後、「動かざる師団」として北海道に在り続けた。
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目次 - Contents
- 『ゴールデンカムイ』の概要
- キャラクター・場所・建物・武器・エピソードのモデル・元ネタ・由来について
- 『ゴールデンカムイ』のキャラクターのモデル・元ネタ・由来
- 杉元佐一 ← 作者の曽祖父・杉本佐一
- 白石由竹 ← 白鳥由栄
- 鶴見篤四郎 ← 長谷川篤四郎
- 二瓶鉄造 ← 山本兵吉
- 牛山辰馬 ← 牛島辰熊
- 辺見和雄 ← ヘンリー・リー・ルーカス
- 若山輝一郎 ← 勝新太郎
- 江渡貝弥作 ← エド・ゲイン
- エディー・ダン ← エドウィン・ダン
- 熊岸長庵 ← 熊坂長庵
- 33人殺しの津山 ← 都井睦雄
- 土方歳三
- 永倉新八
- 第7師団(北鎮部隊)
- 『ゴールデンカムイ』の場所・建物のモデル・元ネタ・由来
- アシㇼパ(小蝶辺明日子) ← 胡蝶別(コチョウベツ)
- 鰊御殿(にしんごてん)
- 山本理髪店
- 江渡貝邸 ← 北海道大学植物園の博物館
- 札幌世界ホテル ← H・H・ホームズの殺人ホテル
- 『ゴールデンカムイ』の武器・乗り物のモデル・元ネタ・由来
- 和泉守兼定
- フォード・Tモデル
- 『ゴールデンカムイ』のエピソードのモデル・元ネタ・由来
- アイヌ
- 砂金伝説
- 江渡貝弥作のダンス ← ビジーフォーのものまねスタイリスティックス「愛がすべて」
- 最後の晩餐
- 競馬の八百長