転生したらスライムだった件(転スラ)のネタバレ解説・考察まとめ

『転生したらスライムだった件』とは、伏瀬が小説投稿サイト『小説家になろう』で2013年から連載していた作品を書籍化し、アニメや漫画などのメディアにも展開している異世界ファンタジー。シリーズ総発行部数2500万部突破の人気作で、主人公のリムルをはじめとした仲間が悪逆な敵を倒していく爽快感が魅力である。通り魔に刺されて死んだ日本の会社員、三上悟がスライムとして異世界に転生した所から物語は始まる。元サラリーマンが人と魔物が楽しく過ごせる国を作るべく、仲間を増やして成り上がっていく姿が描かれている。

リムルはゴブリンたちに、牙狼族の襲撃から守ってほしいと懇願される。
必死に頼み込まれたリムルは、人間だった頃を思い出して懐かしさを覚える。
「なんのかんの言って、俺は頼まれごとに弱かった」と、後輩からの頼みを断れずに聞いていた会社員時代。
記憶を引き継いでいたリムルは、この世界でも同じように手を貸すことに決めた。
リムルこと三上の仲間思いな一面が垣間見えるシーン。

見せしめに殺される牙狼族の長

第3話「ゴブリン村の戦い」のシーン
服従を条件にゴブリン達を助けるリムルは、夜襲い掛かる牙狼族を迎撃する。前世の知識を活かした籠城戦により戦局は優勢。その時牙狼族の長が単騎で攻め込んでくる。それをリムルはスキル「念糸」で拘束し、首を跳ね飛ばすのだが、このシーンには単に惨殺する意味だけでなく、長を殺すことで他の牙狼の戦意を失わせるというリムルの策略があった。結果としてその策は成功し、それだけでなく敵であった牙狼族を仲間にすることができた。

リムル「はじめまして! オレはスライムのリムル! わるいスライムじゃないよ!」

魔物に襲われていたカバルたちを救ったリムルは、ゴブリン村へ招いて食べ物を恵むことにした。
むさぼるように食べるカバルたちに、リグルドはリムルがこの村の主であることを告げる。
主がスライムだったことに困惑するカバルたち。
それを見たリムルは某国民的RPGの有名なセリフをもじり、「はじめまして! オレはスライムのリムル! わるいスライムじゃないよ!」と自分が無害であることをアピールする。
当然のように誰も反応しなかったが、なぜかシズだけは吹き出してしまっていた。
またもやリムルの親父らしさが出てしまうシーンであるが、後にこのネタをシズが指導者時代に異世界の教え子から教わっていたことが判明した。

リムル「俺はこっちの世界でも、みんなが平和に暮らせる街を作りたいと思っている」

シズが東京で起こった空襲の最中に異世界へ召喚されたこと、母親とは離れ離れになってしまったことを知ったリムルはしばらく沈黙してしまう。
リムルはそんな空気を変えようと、大賢者に「思念伝達」で自分の記憶の一部をシズに見せるよう求める。
いきなり三上時代の秘蔵のエルフ画像が映し出されるハプニングはあったものの、東京大空襲が起こった直後から再建し、現代の日本へと発展していく様子が走馬灯のように流れていく。
最後に東京の夜景が映し出されると、リムルは戦争が終わって平和になったことを伝える。
「俺はこっちの世界でも、みんなが平和に暮らせる街を作りたいと思っている」と、日本がそうであったように、この異世界でもみんなで平和に暮らせる街を作りたいと語るリムルに、シズは嬉しそうに後押しした。
リムルが異世界での目標を明確にするシーン。

シズ「私を、食べて」

アニメ第8話「受け継がれる想い」シズとリムルとの会話のセリフ
上位精霊イフリートを、「捕食者」で捕食することでどうにか食い止めることに成功するリムル。が、イフリートによって命を永らえてきたシズは自らの死期を悟り、リムルに自らの生い立ちや友達を殺めてしまったことや勇者と出会い抗魔の仮面を手渡されたことなどを話す。そうして最後、この異世界が嫌いだけどどうしても憎めないと言い、自分自身をリムルに食べて楽にしてもらいたくてシズは「私を食べて」と頼む。簡単には決められないことだったが、熟考の末リムルは決断する。死の間際にも拘わらず、柔らかな表情をしたシズの、口から発せられた強い意志の込められた一言は作中でも屈指の名言である。

ベニマル「俺にもっと力があれば……!」

オークたちの襲撃により、たったの6人になってしまったオーガ族。
一族の仇討ちを考える新しい族長だったが、なんの方法も見いだせていなかった。
そこでリムルは自分の部下になるように提案し、戦力になってもらう代わりにオーク討伐にも協力する姿勢を見せる。
決定権を委ねられた族長は、自分の力でオーガ一族を導くことができず、「俺にもっと力があれば……!」と歯がゆい思いを樹にぶつける。
翌日、一瞬言いよどむもののリムルの配下になることを宣言する族長。
自身の不甲斐なさを飲んだ勇気ある決断をする名シーンで、リムルは族長の気持ちに配慮するべきだったと反省しつつ、快く受け入れるのであった。

ガビル「ひょっとしてー……我輩ってば……けっこーイケてるっ!?」

リザードマンの首領から、オークの軍勢に備えてゴブリンの村々に協力を取り付けるよう支持を受けたガビル。
しかしガビルには誇り高きリザードマン一族が取る手段とは思えず、覇気のなくなった首領を不服に思い始めていた。
不満を漏らすガビルに、部下の一人がいつ首領になるのかと尋ねる。
ガビルは先程の発言を取り消すように、まだまだ首領には遠く及ばないと卑下する。
だが、部下たちは今のガビルなら首領にふさわしいと持ち上げる。
おだてられたガビルは考えを改め、「ひょっとしてー……我輩ってば……けっこーイケてるっ!?」と言って年老いた首領に代わって支配者としての力を見せつけるべく、意気揚々とゴブリンの村へと出向くのであった。
初登場時の印象とは裏腹に、早くも野心家で調子乗りな性格が出てしまうシーン。

ランガ「よく見たか! オーク共よ! これが貴様らが木っ端と侮ったお方の、力の一端だ!」

ガビルの元へ応援にやってきたランガとゴブタ。
別働隊のベニマルたちも戦闘を開始し、形勢が傾き始める。
だが、オークジェネラルは「ゴブリンに犬畜生、どこぞの木っ端魔物の配下が加わったところで、我らの優勢は少しも揺るがんわ。」と挑発をする。
この発言にリムルの忠臣であるランガは怒り狂い、「黒嵐星狼(テンペストスターウルフ)」へと進化。
さらには広範囲に渡る攻撃スキル「デスストーム」で、オークジェネラルもろとも周辺のオークの軍勢を吹き飛ばしてしまった。
「よく見たか! オーク共よ! これが貴様らが木っ端と侮ったお方の、力の一端だ!」と言って力を見せつけるはずの相手をすべて消し飛ばしたランガに、ゴブタは思わず「全部吹吹っ飛んじゃったッスよ……」とつぶやくのであった。
ランガのリムルに対する忠誠心と強さが改めて分かるシーン。

3.14%の希望に賭けるリムル

Chalikouu6
Chalikouu6
@Chalikouu6

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