杉元佐一(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

杉元佐一(すぎもとさいち)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。

山で出会った男に、命を狙われる杉元(右)

杉元は山で砂金を集めている時に中年男性と出会い、その男からアイヌが隠している大量の金塊情報と1人の男がアイヌを皆殺しして盗んでしまった話を聞いた。その男は網走監獄に収監されていて、金塊のありかを死刑囚の背中に入れ墨として彫られていることを知った。その後、金塊のことを話した男に銃を向けられ、口封じさせられそうになる。杉元は銃を奪い、その男に銃を向けると逃げ出してしまった。逃げた男を探しにいくと、雪に埋もれる男を発見した。雪から引き上げると内臓がえぐられていて、しかも話していた入れ墨が彫られているのを見つけて金塊の話に真実味を感じた。

ふと梅子の記憶が蘇る

杉元達が山に仕掛けた罠に白石がかかり、体の入れ墨をアシリパが模写していると、白石がアシリパに対して「そのアイヌはお前さんの飼いイヌか?」と言った。その言動に杉元は怒るも、アシリパは「私は気にしない、慣れてる」と言うと、急に杉元が村を出る時の梅子とのやりとりの記憶を思い出す。杉元の家は結核で3人死んでいて、周りからは感染すると思われて近寄られなかった。だが、梅子だけは離れずに村を出ようとする杉元に一緒に連れて行ってとお願いされるも、感染を気にして1人で村を出た。その後杉元は村に戻ると、梅子の花嫁行列を見かけ、遠くから眺めていた。その記憶を思い出していたが、アシリパに声をかけられて、我に返った。

子熊の母親がわりになる

杉元は小樽の山中で、第七師団の兵士に身元がバレて銃を向けられていた。兵士からの指示で、地面に腹ばいになれと言われるも応えず、背後にある熊がいる穴へ身を投げた。兵士は穴に向かって銃を撃つと、怒りに満ちた熊が兵士達に襲いかかり殺害していったが、辛うじて息をしていた兵士が親熊を撃ち殺した。その後杉元は穴にいた子熊を抱きかかえながら外に出て、アシリパのもとへ行くと、面倒を見れるのか問い詰められた。杉元は答えられず、アシリパだけ子熊を食ってくれとお願いをすると、アイヌは子熊を村で大切に育てる風習があるから村に持ち帰ると言われ、ホッとした。それから初めてアシリパの村に行き、アイヌ料理をご馳走になりながら子熊を託した。

アシリパを置いて、1人で街に出る

杉元はアシリパの村で歓迎を受けた夜に、村ではアシリパはとても大事にされている光景を目にして、金塊の揉め事に遭わせてはいけないと感じてみんなが寝静まった時に村を1人抜け出した。それから街で刺青囚人について情報を探しに風俗街で聞き込みをするが、なかなか有力なものは無かった。途中食事処で腹ごしらえし、ゆっくりしていると、店の女性が第七師団の兵士に刺青囚人を探し回っていると密告して、兵士が覗き込んでいた。杉元は兵士に気付いて強烈な蹴りを入れて逃げようとしたが、兵士に囲まれて第七師団のアジトへ連行される。だがアシリパから救出の要望を受けた白石が、自身の脱獄技を使って手引きすることで、杉元を第七師団のアジトから脱出させた。

鹿との一騎討ちで体が固まる

雪山で鹿と遭遇し杉元は銃を撃つも、急所を外して逃げられてしまった。足跡を追って潜んでいる場所を突き止め、追い立てるがまた逃げられてしまったので、次の日に持ち越した。そして次の日、鹿がいる木の向いの木で杉元が待機して仕留める準備をしていた。アシリパの物音と共に鹿が杉元に向かって走り始めて一騎討ち状態になったが、鹿の顔が昔の血の気に溢れた自分に見えて、撃ち損ねてしまった。それから白い狼のレタラが応援に入り、仕留めることが出来たが、アシリパからは「最後まで責任持てないなら最初から撃つな」と説教を受け、その後は鹿を解体して雪山にある小屋で待ち構えていた白石と食べた。

つがいのフクロウを見て、戦死した寅次の記憶を思い出す

杉元は雪山でつがいのエゾフクロウを見て仲がいいなとつぶやくと、アシリパから冬の時期は求愛のために鳴いてお互いの不安を確かめ合っているんじゃないかと言われた。それを聞いた杉元は寅次と梅子のことで喧嘩した記憶を思い出した。その記憶とは、杉元が住んでいた村へ戻ると、結婚式の衣装まとった寅次に再会すると「なんで戻ってきたッ」と声を荒げられたことだった。寅次は嫁になる梅子の心にいつまでも杉元がいることを知っていて、帰ってきた杉元に奪われると思い喧嘩をした。その時に必死に寅次が梅子を幸せにすると力強く話していたのを思い出していた。

沖で溺れている男を助けるも、その男は刺青囚人だった

杉元達は囚人を探すため海岸沿いを歩いていると、アシリパの叔父に会い漁を手伝うことになる。沖に出ると別の船で漁師が海に落ちたという声が聞こえたため、漁を白石に任せて杉元は救助に向かった。到着すると漁師を引き上げて海岸に戻り、火が焚いている所で体を温まらせた。杉元は漁師に濡れた服を脱がせようとさせるも、恥ずかしいと拒否されたため持っていた毛布を貸した。そして体が乾くと、お礼にと食事をご馳走してくれ、途中杉元は漁師から外にあるニシン漁で使う道具を見せると案内される。するとそこには第七師団の兵士が数名いたため、慌てて近くのニシン漁の親方の屋敷に身を潜めた。だが、屋敷の中に居た兵士と鉢合わせになってしまい、杉元は漁師と急いで外に出て白石のいる海岸に向かった。海岸に近づくと、青ざめた顔で白石から杉元が手を引いてる男が刺青囚人の辺見和雄だと言われ、杉元は驚いた。すると杉元の背後から辺見が刃物で襲いかかるも、杉元は銃剣で刺して抵抗していると海からシャチが乱入し、辺見をくわえて沖まで泳いで行ってしまった。杉元達は船に乗って辺見を取り返し、死んだ辺見から皮膚を剥ぎ取って海を後にした。

札幌で泊まったホテルが爆発する

札幌に着いた杉元達は、宿泊所として“札幌世界ホテル”に泊まることにした。そこで刺青囚人の一人である牛山と出会い、柔道家特有の耳の形状をしていることから彼が柔道の達人であることを知る。その場で軽く力比べをして、杉元と牛山は互いの力量を認め合う。その後杉元達は牛山に酒を奢ってもらい、男の素晴らしさをたくさん語られた。
酔っ払った杉元がホテルで寝ていると、同じく寝ていたアシリパの眼を女将の家永が舐めようとしていた。刺青囚人の一人で天才外科医でもある家永は実は男性であり、医学的な処置と“他人の肉体を食べる”ことでその美しい姿を手に入れていた。アシリパの美しい瞳に魅せられ、これを我が物にしようとしていた家永を、杉元は容赦なく蹴り飛ばした。倒れ込んだ家永に何が狙いなのか理由を聞くも姿を消したため聞けずにいた。それから地下から火が上がってきて逃げている中、白石が持っていた爆薬を地下に通じる穴に落としてしまい、ホテルが一気に吹っ飛んでしまったが全員無事に生還した。

再び爆発に巻き込まれて死にかける

夕張で杉元と白石は、大日本帝国陸軍の第七師団小隊長である鶴見中尉のところで見掛けた兵士がいることに気付き、後をつけて行った。剥製師の江渡貝の家から兵士が出て行くのが見えて中に入るも、何もなかったので外に出ると兵士がトロッコに乗って鉱山に入っていくのが見えた。杉元達もトロッコに乗ってこれを追いかけ、兵士にバレて銃撃戦になる中、炭鉱のガス溜まりが爆発して死にそうになった。そして充満したガスで酸欠で苦しい中、杉元は気絶した白石を背負いながらトロッコのレールをつたって出口のような場所に着いたが、板張りで封鎖されている場所でもともと出口ではなかった。一生懸命に板張りをこじ開けようとしていると、連れの尾形を探しにきた牛山が外から板張りをぶち破って出口を作り、杉元と白石は助け出されて命拾いした。

アイヌの恋のお話に興味津々

夕張から月形に向かう途中の山道でヤマシギを見つけ、罠を仕掛けた。翌日罠にかかったヤマシギを撮りに行き、食事を作っているとアシリパがヤマシギのカムイ(神様)が出てくる恋の話があると教えてくれた。杉元は目を輝かせて「恋のお話?聞かせて」と言って、アシリパに話してもらった。話が終わると再び目を輝かせて、一緒に聞いていた牛山に「なんてかわいいお話…」と乙女のように話に浸っていた。

スケキヨ風に変装して、第七師団のアジトに侵入

左が被り物をした杉元で、詐欺師の鈴川が網走監獄の刑務所長である犬童に変装して捕まった白石を助けるシーン。

月形で捕まった白石を助けるために、網走監獄の典獄である犬童に変装した詐欺師の鈴川聖弘と一緒に、杉元は旭川の第七師団司令部に潜入した。それから白石を連行した部隊を統括している淀川中佐に会い、身柄を返すように説得した。だが内部の者が小樽にいる鶴見中尉に電話で犬童が白石の件で来ていることを伝えると、違和感を感じて鯉登少尉を向かわせた。そして現場に着いた鯉登少尉は地元薩摩の方言で、犬童の嘘を見抜き、杉元と鈴川は銃で撃たれてしまった。鈴川は死んでしまったが、杉元は白石を抱えて近くにあった軍の気球で逃げることができた。

大雪山で吹雪を凌いでいる中、また梅子を思いだす

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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