カードキャプターさくら(クロウカード編・さくらカード編)のネタバレ解説・考察まとめ

『カードキャプターさくら』とはCLAMPの魔法少女漫画作品。ひょんな出来事から魔法少女となったさくらが、封印を解かれ様々な出来事を巻き起こす魔法のカードたちに立ち向かいながら成長していく物語。主人公のさくらは毎回違うバトルコスチュームを着ていたり、魔法を発動している様子が美しく描かれたりすることから、作品作りの細やかさに定評がある。また作中には性別や年齢による立場の違いなど一般的な価値観に捕らわれない恋愛が多く登場しており、前衛的な作品とも評される。

最後の戦い

魔力を高めていったさくらは不思議な予知夢を見る。太陽と月が隠れて真っ暗になってしまった後、東京タワーにケルベロスと月に似た二つの陰と、クロウ・リードの杖を持った子供の陰が現れる。そしてクロウの「これからわたしがご迷惑をお掛けすると思いますけれど、あなたなら絶対大丈夫ですよ」という言葉が頭の中で響く。
さくらは放課後に東京タワーまで調査に出かけたが、大勢の人で賑わっているはずの通りに全く人がいない。今までの怪現象も人気のないところで起きていたことから、さくらと小狼が誰かの意図を感じ取っていると、「ぼくですよ」と声がかかる。そこにはエリオルとスピネル、ルビー・ムーンがいた。スピネルとルビー・ムーンはケロちゃんと月に似ていた。
エリオルはクロウ・リードの魔法陣を展開し、杖を出現させた。そして自身のことをクロウ・リードの生まれ変わりだと打ち明ける。そしてさくらの見た夢の通り、太陽も月も隠し、世界を闇で包んでしまう。エリオルは闇を呼び、町中の人々を眠らせたのだ。本来の日の出の時間までに魔法を破れなければ、人々は眠り続けることになる。
スピネルとルビー・ムーンが攻撃を始め、ケルベロスと月が応戦する。そしてエリオルの魔法がさくらに襲い掛かる。さくらが応戦すると、手元のクロウカードがさくらカードに変化し、残るクロウカードは光と闇のカードの二枚となった。
さくらは光を使えば闇を払うことができると気が付き、光と闇をさくらカードに変えようとする。光と闇は一対のカードであるため、一度に変化させる必要があった。しかし光と闇は最高位のカードであり、さくらカードに変えるための魔力が足りなかった。
絶望するさくらを見た月とケルベロスは、自分たちが星の杖に融合すれば光と闇をさくらカードに変えられるかもしれないと提案する。それを聞いていたエリオルは、もし二人を杖に取り込んでカードを変えることに失敗すれば、二人とも杖の中で永遠に眠り続けることになると説明する。それを聞いたさくらは二人の提案を拒否する。自分を案じてくれるさくらの気持ちを喜びながらも、月は「このままではほかの誰とも会えなくなるぞ」と言い聞かせる。そしてケルベロスも「だいじょうぶや、さくらには無敵の呪文がある」と言う。さくらは決心し、二人を取り込んで残り二枚のカードを変えようと力を込める。
カードは少しずつ変わりはじめたが、途中で止まってしまう。するとさくらの背後に小狼が駆けつけ、「絶対だいじょうぶだ」とさくらを励ましながら一緒に杖に魔力を込める。
小狼の言葉にさくらは落ち着きを取り戻す。魔力が限界に達した小狼は倒れてしまったが、このままでは小狼とも会えなくなってしまうと思ったさくらは「絶対だいじょうぶ」と自分を鼓舞し、光と闇をさくらカードに変えることに成功する。
さくらは光で闇を払い、世界を明るくする。そして本来の時間に合わせて闇で通常の夜の暗さに戻した。
さくらがエリオルの目的を問いただそうとすると、さくらの父であり、魔力を持っていないはずの藤隆(ふじたか)が現れる。エリオルは藤隆の前で「久しぶりだな、もう一人の自分に会うのは」と呟いた。
クロウ・リードが亡くなる時、自分の魂を二つに分けた。しかし魔力を分けることができなかったので、前世の記憶と魔力をエリオルに引き継いだのだ。それは「この世でいちばん強い魔術師ではない自分」を手に入れるためだった。
エリオルはさくらに呪文を唱えさせて、クロウ・リードの魔力の半分を藤隆に渡す。クロウ・リードでさえできなかったことをするには、エリオルを破るほどの魔力が必要だった。
エリオルはさくらにクロウカードをさくらカードに変えるように促しながら、さくらがクロウ・リードを破るほどの魔力を身に着けられるように導いていたのであった。
魔力を得た藤隆は、亡くなった妻である撫子(なでしこ)の魂と再会した。

さくらの一番好きな人

目的を果たしたエリオルはイギリスに帰って行った。突然の別れを惜しむさくらに、エリオルは今のように誰かと別れることになったとき、エリオルとの別れと比べてさくらがどう思うのかよく考えるように助言した。
その日の放課後、小狼はさくらと二人で帰りながら、「おれがいちばん好きなのはおまえだ」と告白し、さくらの返事を聞かないまま立ち去る。
さくらは家に帰ってからベッドにうずくまり、小狼に対する好きという気持ちがどういうものなのか一人で悩み続ける。後日、さくらは小狼に会ったが、告白の返事を言葉にすることができない。すると小狼は「日本での役目を終えたから香港へ帰る」と告げる。出発は翌日だった。言葉を失うさくらに、小狼は優しい笑みを浮かべ「日本に来てよかった、おまえ、いや、さくらに会えたから」と言う。
さくらは悲しみのあまり何も告げずにその場から立ち去った。自分の気持ちにようやく気付いたさくらは、一晩かけてテディベアを作る。
翌朝、空港に向かうバスに乗る小狼を追いかけ、バスの窓越しにさくらは小狼にテディベアを差し出す。そして「わたしのいちばんは小狼君だよ」と告白の返事をするのであった。二人はお互いに渡しあったテディベアにそれぞれの名前をつけようと約束する。
小狼は「香港でやるべきことを終えたら必ず戻ってくる、それまで待っていてくれるか」と尋ね、さくらは「待ってる」と答えてバスを見送った。

時が経ち、中学生になったさくらが家を出ると、さくらの渡したテディベアを抱いた小狼が立っている。二人の再会が描かれ、物語は幕を閉じる。

『カードキャプターさくら』の登場人物・キャラクター

主要人物

木之本桜(きのもと さくら)

CV:丹下桜
主人公で、私立友枝小学校に通う小学4年生の女の子。通称はさくら。明るく優しい友達想いの女の子。少し天然でぼけた一面を見せることもあるが、運動神経は抜群。チアリーディング部に所属している。父の書斎でクロウカードを封印した本を見つけたことから、封印の獣であるケルベロスに出会いカードキャプターとなる。明るく素直な性格をしている。うっとりしたときには「はにゃーん」、驚いたときには「ほえ~」、困ったときには「はう~」などといった口癖を使う。兄の親友である雪兎に想いを寄せている。

ケルベロス

仮の姿

真の姿

CV:久川綾(仮の姿) / 小野坂昌也(真の姿)
偉大な魔術師であるクロウ・リードにより、クロウカードの守護者として創られた封印の獣。クロウ・リード亡き後は、後継者候補者の「選定者」としての役割を持つ。本来の姿は獅子のような姿と大きな羽を持つ勇ましい姿であるが、日常生活ではテディベアに羽がついている可愛らしい姿。元気はつらつな性格をしており、キレのいい大阪弁で喋る。

大道寺知世(だいどうじ ともよ)

CV:岩男潤子
さくらの同級生であり親友。また物語が進むにつれはとこであることが分かる。優しくおっとりした性格をしている。またおもちゃ会社「大道寺コーポレンション」の社長令嬢である為、お金持ち。美声の持ち主でコーラス部に所属している。さくらのことを大切に想っており、その気持ちは友人以上のものとして作中で描かれる。裁縫が得意で、さくらのバトルコスチュームを毎回自作し、撮影することが趣味。

李小狼(リ・シャオラン)

CV:くまいもとこ
さくらの同級生。クロウ・リードの遠戚である李家の出身で、香港からクロウカードを集める為に、友枝小学校に転向してくる。さくらのことをライバル視して、睨んだり、厳しい言葉を投げてくるが、さくらのことをカードの攻撃からかばったり、落ち込んでいるさくらを励ましたりするなど根は優しい性格。雪兎に一目ぼれしており、さくらとは恋のライバル関係でもあった。

李苺鈴(リ・メイリン)

CV:ゆかな
さくらの同級生で、小狼の従妹。原作には登場していないアニメオリジナルのキャラクター。婚約者である小狼を追って、香港から転校してくる。とても気の強い女の子であるが、おっちょこちょいで優しい一面もあり憎めない性格をしている。小狼の婚約については小狼に好きな人ができるまでという条件付きであり、物語が進むにつれて小狼がさくらに好意を寄せるようになったことから、婚約を解消した。

クロウカード関係者

クロウ・リード

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@mk07250225

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