DARK SOULS II(ダークソウル2)のネタバレ解説・考察まとめ

DARK SOULS Ⅱ(ダークソウル2)とは、フロム・ソフトウェアが2014年3月13日に発売したアクションRPGゲーム。DARK SOULSシリーズの2作目のナンバリングであり、Demon's Soulsから続くソウルシリーズの3作目にあたる。不死者と異形が蔓延る世界の中、不死者が不思議と吸い寄せられるという亡国ドラングレイグの地に主人公が足を踏み入れ、自らの呪いと世界の理の一端に触れる物語が描かれる。

『DARK SOULS Ⅱ』の概要

『DARK SOULS Ⅱ』とは、フロム・ソフトウェアが発売する『DARK SOULSシリーズ』の第二作目。
主人公は『名前の無い不死者』であり、前作の『DARK SOULS(ダークソウル)』、次作の『DARK SOULS Ⅲ(ダークソウル3)』と同様になる。
時系列は詳しく語られていないが、アイテムテキストやNPCとの会話から前作の『DARK SOULS(ダークソウル)』よりも遥か未来であることが窺える。
ストーリー後半のプレイヤーの行動によりエンディングが2つに分岐するマルチエンディングを実装しており、大きく分けると集めた力を"世界の維持のために使う"もしくは"自分自身のために使う(或いは放棄する)"というエンディングになる。
他の『DARK SOULSシリーズ』同様、世界を形成するための力が弱まっているため、精神の死を迎えた大量の亡者や異形の化け物が蔓延っている。
反面、根本的な世界観は継承されているものの前作『DARK SOULS(ダークソウル)』で登場した神々の名前や地名が直接的には一切登場しないため、ナンバリングタイトルとは言え外伝的なタイトルと言える。
『DARK SOULS(ダークソウル)』や『DARK SOULS Ⅲ(ダークソウル3)』にない独自のシステムも多数存在することや、後述するプロデューサー交代騒動の煽りを受け駄作の烙印を押されることが多いが、2015年4月には本編に加えてDLCが"全部入り"されている『DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN』の新世代機版も発売されており、オンライン界隈にはコアなファンがプレイを続けている。

『DARK SOULS Ⅱ』のあらすじ・ストーリー

DARK SOULS IIのキービジュアル

かつて古代の時代に発現したという「はじまりの火」。
悠久に続くと思われた火の煌めきだったが、徐々にその力が弱まっていった。
それに呼応するように、幾つもの国が興り、幾人もの王が生まれては滅亡していったという。

その最中、ヴァンクラッドという男がひとつの国を興す。
ドラングレイグと言われたこの国の王であるヴァンクラッドは、「はじまりの火」から「ソウル」と呼ばれる力を見出し、竜騎兵と共に次々と各地を蹂躙し、征服していった。
この地にヴァンクラッドが統治できないものなど存在しなかった。

文字通り栄華を極めたヴァンクラッドだが、その力が大きくなるほど、不死者の刻印である「ダークリング」を発現する人間たちが増えていった。
不死者は文字通り不死であるが、幾度となく死を繰り返すことで精神が徐々に擦り切れ、記憶が曖昧になり、やがて見境なく人を襲う「亡者」へと変貌を遂げる。
そんな不死者がドラングレイグに萬栄していることに頭を悩ませた王は、王妃デュナシャンドラの助言を得て、侵攻の刃を遥か北の大地に存在するという巨人の国へと向ける。
異国の地でもヴァンクラッドは暴虐の限りを尽くし、人がやがて不死者になるという因果を断ち切るべく、巨人の国から「何か」を奪い去ったのだという。

巨人たちの力を使って城やゴーレムを作り出したヴァンクラッドは更に大きな力を持つようになった。
この繁栄は永遠に続くものだと誰もが信じて疑わなかった。
怒り狂った巨人たちの復讐が始まるまでは。

巨人たちの勢いはとどまることを知らなかった。
気が遠くなるような時間を掛けて、巨人たちはドラングレイグを徐々に滅ぼしていった。
人が死に、不死者が生まれ、城が破壊されていく中、壊れかけの王の傍らで静かに王妃だけが静かな笑みを浮かべていたという。
心が折れた王は自らを王城の奥に閉じ込め、何もかもから目を背けた。

それから、ドラングレイグが亡国と呼ばれるほどに永い時間が経った。

3人の老婆に諭されるまま、一人の不死者(主人公)が辿り着いたのは"終わった地"とされるマデューラ。
その地にある小さな篝火の前に緑衣の巡礼服を着た女性がひとり佇んでいた。

「貴方は…継ぐ者ですか?それとも… ただ運命に流されるだけの…?私はいつでもそばにいます。その小さな、希望が折れてしまうまで」
誰かを待っているようで、何もかも諦めてしまっているようにも見える緑衣の巡礼は不死者を諭す。

「呪いをまとうお方。力を得て、王に会いなさい。かつてこのドラングレイグを興し、ソウルの根源へと近づいた者、ヴァンクラッド王に」
だが、王城への道は今や閉ざされ、ちっぽけな不死者の力などでは開くことすらままならないという。

「名を禁じられたものを目指すのです 強いソウルを持つ、4つのものに。それが貴方の旅の道標となるでしょう。もしそれが叶えられたならば ここに戻ってきてください…。貴方の中の、希望を絶やさぬように」
辛うじて人の営みが残るマデューラを拠点にしながら、かくして小さな不死者の力を得る旅、"ソウル"を得る旅が始まった。

不死者はかつての王の元へ辿り着くため、強いソウルを持つとされる"4つのもの"を目指した。
ひとつは、朽ちた巨人の森最奥に繋がれている巨人たちの生き残り「最後の巨人」。
ひとつは、最早存在さえ忘れられた牢の中で、その素性も犯した罪さえも忘却の彼方にある「忘れられた罪人」。
ひとつは、強大なソウルを持ちながら富の前に堕落し、地の底に眠る熔けた土に憑りつかれた「鉄の古王」。
ひとつは、クズ底の最奥で蠢き続ける「腐れ」。

幾千、幾万の死を超え、不死者はついに"4つのもの"を打ち倒しドラングレイグ王城へと辿り着く。
そこで待っていたのは緑衣の巡礼だった。

「この城は、既に閉ざされた場所。しかし、あなたの進むべき道はこの先にこそあるのです。そして貴方の… 私の旅に終わりを」

王城には、とうの昔に亡者化したであろう王の騎士たちが無数に蔓延っていた。
その最上階で不死者はかつての王妃・デュナシャンドラとの邂逅を果たす。
「試練を乗り越え、よくぞここまで来られました 呪われた不死よ。我が名はデュナシャンドラ。このドラングレイグの王妃。王とは、ソウルの因果を引き受ける者。かつてのこの国の王。そう、名をヴァンクラッドと言いました。力を手に入れ、人の王となり、 生まれ来る呪い人と対峙すべく…さらなる力を求めて、様々な試みを成した。ですが”玉座”に たどり着くことはありませんでした。ヴァンクラッドの元に赴きなさい。王はふたりとは要らぬのですから」

ヴァンクラッドは王城にはいなかった。
王城の先、長い回廊を抜け、地下の祭壇を踏破した先にある、死者の魂を祀る場所。
『不死廟」と呼ばれるその最奥の薄暗い部屋に、かつて王と呼ばれ、この地を征服し、ソウルの根源にすら近づいたと言われた"亡者"がいた。
絶望がそうさせたのか、自らをこの部屋に閉じ込め、既に精神の死を迎えたであろうヴァンクラッドの身体は瘦せ衰え、腐り、損傷していた。
剣を引きずりながら、ただ目的もなく、狭いこの部屋を徘徊する亡者は、突然の来訪者にさえ反応することもなかった。
呪いの不死者は、かつて王が身に着けていたであろうひとつの指輪をその場から持ち去る。

"王の指輪"を持った不死者に、王妃デュナシャンドラが告げる。
「いまここに、ドラングレイグは滅びました。不死よ ”玉座”を求めなさい。王の証に従い、為すべきを為すのです」

王城ドラングレイグにあった「開かない扉」。
王の指輪を手に入れた不死者が再び訪れると、呼応するようにその重い扉が開いた。
「渇望の玉座」と呼ばれるその場所に、緑衣の巡礼が現れる。
「呪いをまとうお方。この先に進めば、デュナシャンドラがあなたを襲うでしょう。あの王の座につき、継ぐ者となること、始まりの火の大いなるソウルを手にすることが彼女の望みなのですから」

王妃デュナシャンドラ。
王から寵愛され、無敗を誇ったドラングレイグ軍を巨人の地へ侵攻するよう仕向け、"何か"を奪わせた本人。
深淵の落とし仔の一人であり『渇望』の使徒であったデュナシャンドラにとって、ヴァンクラッドは最愛の夫ではなかった。
玉座への扉を開く存在であれば誰でも良かったのだ。
この地へ辿り着くほど大きな力を持つ者、そしてこの世界の始まりとされる火の力を奪うことこそ彼女の悲願だった。

玉座の前に到達した不死者の前に、人ならざる姿をした異形がゆっくりと姿を現す。
「不死よ。試練を越えし不死よ。今こそ、闇とひとつに…」

王城で見せた人の姿ではない、別の何かの姿をした彼女が不死者に襲い掛かった。

襲い来るデュナシャンドラを打ち倒した不死者。
その傍らで巡礼が静かに言葉を紡ぐ。
「火を継ぐ者、呪いをその身に引き受けるもの。あなたが火を継げば、再びソウルは充ち、同じことが繰り返される。それを望むも、拒むも、あなたが決めることです。王たるものよ、玉座へ。その先は、貴方にしかみえないのです」

何かに惹きつけられるように辿り着いた亡国ドラングレイグの地で、不死者はいつしか、かつての王でさえ辿り着かなかった境地にいた。
火を継ぐことを望むか、それを拒むか。
決断は不死者に委ねられた。

マルチエンディング「渇望の玉座」

不死者は玉座を見つめる。
不死者が近づくと、どこからか起動したゴーレムたちが重なり合うようにその足元に集まり、玉座への道を形作っていた。
ゴーレムたちの道を進み、空いている玉座に手をかける不死者。
緑衣の巡礼の言葉の通り、不死者は火を継ぐことを望んだ。
この火の暖かさが永遠ではないとしても。

ゆっくりと玉座への道が閉ざされていく。
ヴァンクラッド、そしてデュナシャンドラが望み、遂に手にすることがなかった渇望の玉座。
その玉座から何が見えるのかは、火を継いだちっぽけな不死者にしかわからない。

マルチエンディング「拒絶」

空の玉座に辿り着いた不死者は、一度も振り返ることなくその場を後にする。
4つの強大なソウルを奪い、玉座前で待ち受けていたデュナシャンドラをも打ち倒し、幾百、幾千の死を超え、かつての王さえ到達できなかった境地に到達した不死者は、火を継ぐことを拒んだ。
玉座の入り口から、来た道をゆっくり引き返す不死者。
膨大なソウルを手に入れた不死者は、王にはならなかったのだ。

どこからともなく声が聞こえてくる。
「道など、ありはしない。光すら届かず、闇さえも失われた先に何があるというのか。だが、それを求めることこそが、我らに課せられた試練…」

火継ぎが行われなかった世界に何が残るのか、何が起きるのかは誰一人としてわからない。

『DARK SOULS Ⅱ』のゲームシステム

出典: seesaawiki.jp

キャラクターメイキング

新たにゲームを始めた場合、名前のほかに以下項目を選択できる。
性別については、チュートリアル開始時に訪れる「隙間の洞」内にある棺に入ることで性転換を行うことができるため後からの変更が可能だが、顔と体はゲーム開始後に変更することはできない。

素性

初期ステータスと装備を決定する。
戦士、騎士、剣士、野盗、聖職者、魔術師、探求者、持たざるものの計8種類の中から選択する。

贈り物

ゲーム開始時に追加で所持するアイテムを選択することができる。
どれもゲームを進めると入手できるものだが、「なし」を選択することで追加のアイテムを所持せずにゲームを始めることもできる。

前作にはなかったキャラクターメイキング要素。
標準体型と筋肉質な体形を選択することができる。

目、鼻、口といった顔を構成する項目を細かく調整することができる。

ストーリー進行

隙間の洞を抜けた先にある『マデューラ』という場所を拠点として各ステージの最深部にいるボスを倒しながらソウルを集めていく、というのが大まかな流れとなる。
マデューラから枝分かれするステージの最深部はどれも行き止まりとなっており、ボスを倒した後そこにある篝火を調べる(火を灯す)ことでマデューラに戻ってくることができる。

成長

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