ARMORED CORE(アーマード・コア)のネタバレ解説・考察まとめ
『ARMORED CORE』(アーマード・コア)とは、自作したロボット兵器に乗り込み、傭兵として企業間の抗争に身を投じていく様を描いた、ロボットゲームの傑作として名高いPlayStation用アクションゲーム。製作はフロム・ソフトウェア。
国家が崩壊し、巨大企業がそれに代わる支配者となった未来世界。企業間の戦争で主力となっていたのはロボット兵器アーマード・コアと、それを狩るレイヴンと呼ばれる傭兵たちだった。新たに生まれたレイヴンの活躍が企業間のバランスを変え、世界の構造をも覆していく。
『ARMORED CORE』の概要
『ARMORED CORE』(アーマード・コア)とは、自作したロボット兵器に乗り込み、傭兵として企業間の抗争に身を投じていく様を描いた、1997年に発売されたPlayStation用アクションゲーム。ロボットゲームの傑作として名高く、綿密な世界観と高い難易度のゲームを作ることで知られるフロム・ソフトウェアが製作している。ファンの間では「初代」の名で呼ばれることが多い。
プレイヤーが操ることとなるロボット「アーマード・コア(以下AC)」は、特定のコアパーツに手足や頭部、各種火器を接続したもので、重量の許す限り138種ものパーツを自由に付け替えることができる。これにより独自の機体を作れること、自分で作った機体でミッションに挑戦できることが最大の特徴。自分の機体同士で対戦することも可能で、後のシリーズでも採用されているシステムは本作で基本的な形が完成していた。
遥かな未来。地上は荒廃し、国家は崩壊し、それに代わる支配者として巨大企業が君臨していた。企業間では利益を巡って容赦のない抗争が頻繁に繰り広げられ、その主力となっていたのは強力無比なロボット兵器ACと、それを狩るレイヴンと呼ばれる傭兵たちだった。
プレイヤーは新人レイヴンとなってこの戦いに身を投じ、報酬を得て新たなパーツを購入し、さらなるミッションに挑んでいく。しかし活躍目覚ましい彼の存在は、企業間のバランスを狂わせるようになり、やがて世界の真の支配者の姿をも露わにしていく。
『ARMORED CORE』のあらすじ・ストーリー
新人レイヴンの誕生
遥かな未来。「大破壊」と呼ばれる出来事によって地上は荒廃し、各国の政府も崩壊。代わりに世界の覇者となったのは、強大な資本力を持ついくつもの巨大企業だった。
この時代の企業間抗争では、ACと呼ばれるロボット兵器が主力として活躍していた。これを狩る傭兵はレイヴンと呼ばれ、戦場に死をもたらす死神、あるいは無数の屍の上に舞い降りて死肉を漁る怪鳥にたとえられて恐れられていた。
ある時、1人の新人レイヴンがこの世に生まれる。レイヴンたちのネットワークである「レイヴンズ・ネスト」での試験に合格したその新人レイヴンは、自ら設定した機体と共に企業間の壮絶な構想に身を投じていく。
企業間の争い
新人レイヴンは次第に頭角を現し、周囲が彼を「新人」扱いしなくなった頃には有力企業からも注目される存在となっていた。
この頃、世界は大破壊前から存在する大企業クロームと、対クロームの急先鋒として成長する新興企業ムラクモ・ミレニアムが覇を競う状態にあり、主人公の行動によりそのどちらかが倒れることとなる。
クロームルート
主人公は次第にクロームから実力を認められて目をかけられるようになり、対ムラクモ・ミレニアムの重要な作戦にも投入されるようになる。劣勢に追い込まれたムラクモ・ミレニアムは、自分たちの勢力圏である宇宙へと退避し、逆転の望みをかけて衛星兵器ジャスティスを起動させる。
ジャスティスは恐るべき破壊力を持つ巨大ビーム砲で、大破壊のきっかけにもなった禁断の兵器だった。あれを使われてはクロームを滅ぼすばかりか地表に甚大なダメージが発生し、どれだけの被害が出るか分からない。時間も限られる中、クロームの重鎮は自分たちの最強の戦力である主人公に全ての望みを託す。
クロームの支援でジャスティスに辿り着いた主人公は、阻止しようとするムラクモ・ミレニアムの兵器群を次々と突破し、衛星兵器のジェネレーターを破壊。これにより地球の危機は回避され、万策尽きたムラクモ・ミレニアムは解体される。
ムラクモ・ミレニアムルート
主人公は次第にムラクモ・ミレニアムから実力を認められて目をかけられるようになり、「共にクロームを倒す仲間」として信頼されるようになる。劣勢に追い込まれた焦りからクロームは研究中の生体兵器バグの流出事件を起こし、結果発生した甚大な被害と倫理的観点からのバッシングでさらに弱体化。ついにはムラクモ・ミレニアムとその支配下の都市に対して武装蜂起するが、主人公の活躍によりこれも鎮圧される。
これによりクロームは解体されるも、残党はなお諦めず基地に籠城。密かに研究していた超大型起動兵器デヴァステイターを起動させて一気に状況を引っ繰り返そうとする。しかしそれさえも主人公に撃破され、全ての抵抗勢力が壊滅。企業としての長い歴史に終止符を打つ。
これで企業同士の大規模な戦争も終わるかと思いきや、新たな支配者となったムラクモ・ミレニアムの前にバージェという新興企業が現れる。支配者の名前が変わっただけで企業戦争は終わらないこと、結果市民が犠牲になるという現状が続いていくことに、多くの者が絶望。街では暴動が巻き起こる。
レイヴンズ・ネストの闇
双璧を成して世界を支配していた巨大企業の1つを滅ぼした主人公の下に、新たな依頼が届けられる。放棄された基地を占拠している武装勢力を排除しろという内容だった。
しかし主人公が出撃すると、基地の中はまったくの無人だった。不穏なものを感じながら基地を出てみれば、そこにはレイヴンズ・ネストに所属するレイヴンの狩るACの姿があった。死闘の末にこれを倒すと、彼は最後に「お前はやり過ぎた」との言葉を残して散っていく。
レイヴンたちに仕事を斡旋するレイヴンズ・ネストの実態は、「大破壊後の人類の復興のため、新たな支配者となった巨大企業に健全な競争を行わせて発展を促す」ことを目的とする組織だった。彼らにとって“やり過ぎた”主人公は用済みにして処分しなければならないイラギュラーであり、無数の兵器群と最強のレイヴンであるハスラー・ワンの操るACナインボールをもってこれを消去せんとする。
壮絶な死闘の末、主人公はナインボールと兵器群を全て撃破し、レイヴンズ・ネストの中枢へと到達。そこに待っていたのは、大破壊前に作られた巨大演算ユニットだった。生き残るために、自由を得るために、主人公がこれを破壊すると、演算ユニットは「私が導かなければ人類は滅びる」と嘯きながら機能を停止。果たしてその予言の通り、果てしなく続く企業間の闘争は少しずつ人類を蝕んでいくのだった。
『ARMORED CORE』のゲームシステム
プレイヤーはレイヴンと呼ばれる傭兵となり、自分でパーツを選んで組み上げたロボット兵器ACを操って企業からのミッションをクリアして報酬を得る。この報酬を使って新しいパーツを購入し、ACを強化していく。
プレイヤーの分身である主人公には、外見、年齢、性格どころか性別も含めて一切の設定が存在せず、どのような理由からレイヴンを目指したかは不明。それらについてはプレイヤーが自由に想像できる形にした上で、ひたすら「ロボットアクションゲーム」を楽しむのが本作のコンセプトである。
ASSEMBLE(アセンブル)
SHOPで購入したパーツを選んでACを組み上げるモード。基本となるコアパーツに、脚部、腕部、頭部、ジェネレーター、FCS(Fire Control System/火器管制システム)、ブースター、腕武器、肩武器を選ぶことで完成する。
パーツごとのカラーやエンブレムを変更することも可能で、ロボットアニメの主人公機のような華々しいカラーリングにすることもできる。
コアパーツ
ACの基本となるパーツ。本作では3種が存在する。完成させたいACが重武装型であれば防御性能の高いもの、機動力を活かしたいなら軽量なものを選ぶのがセオリー。
脚部
2脚、逆関節、4脚、タンクの4種類が基本。このパーツの性能で積載量が決まるので、組み上げたいACに合わせて慎重に選ぶ必要がある。
強力な肩武器であるキャノンを発射する際、2脚と逆関節は足を止めて発射体勢を取らなければならないが、4脚は地上にさえいれば移動しながらでも発射可能。タンクに至っては空中でも問題なくキャノン砲を発射できる。
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目次 - Contents
- 『ARMORED CORE』の概要
- 『ARMORED CORE』のあらすじ・ストーリー
- 新人レイヴンの誕生
- 企業間の争い
- クロームルート
- ムラクモ・ミレニアムルート
- レイヴンズ・ネストの闇
- 『ARMORED CORE』のゲームシステム
- ASSEMBLE(アセンブル)
- コアパーツ
- 脚部
- 腕部
- 頭部
- ジェネレーター
- FCS(Fire Control System)
- ブースター
- 腕武器
- 肩武器
- MISSION(ミッション)
- MAIL(メール)
- SHOP(ショップ)
- SYSTEM(システム)
- 強化人間
- 『ARMORED CORE』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ハスラー・ワン
- 『ARMORED CORE』の用語
- 大破壊
- レイヴンズ・ネスト
- ナインボール
- クローム
- バグ
- ムラクモ・ミレニアム
- 『ARMORED CORE』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- レイヴンズ・ネスト試験官「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はレイヴンだ」
- 研究者「夢破れたり、か」
- ボス・サヴェージ「わからんのか?イレギュラーなんだよ やりすぎたんだ お前はな!」
- 『ARMORED CORE』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 腕武器WG-1-KARASAWAの名前の由来はプロデューサーの唐澤靖宜