ARMORED CORE FORMULA FRONT(アーマード・コア フォーミュラフロント)のネタバレ解説・考察まとめ
『ARMORED CORE FORMULA FRONT』(アーマード・コア フォーミュラフロント)とは、ロボットゲームの傑作として名高い『アーマード・コアシリーズ』の流れを汲んだ作品で、AI制御のロボット兵器同士を戦わせる興行「フォーミュラフロント」に参加する主人公の活躍を描いたシミュレーションゲーム。PlayStation PortableとPlayStation 2で発売されている。
フォーミュラフロントに参戦した主人公は、個性的なライバルたちと切磋琢磨しながら頂点を目指していく。
『ARMORED CORE FORMULA FRONT』の概要
『ARMORED CORE FORMULA FRONT』(アーマード・コア フォーミュラフロント)とは、ロボットゲームの傑作として名高い『アーマード・コアシリーズ』の流れを汲んだ作品で、AI制御のロボット兵器アーマード・コア(以下AC)同士を戦わせる興行「フォーミュラフロント」に参加する主人公の活躍を描いたシミュレーションゲーム。製作はフロム・ソフトウェアで、ファンの間では「FF」もしくは「ACFF」と略されることが多い。2004年にPlayStation Portable版が、2005年にPlayStation 2版が発売されており、容量などの問題から両者の内容は微妙に異なる。
『アーマード・コアシリーズ』はアクションゲームだが、本作は自分でACを操るのではなく、「パーツを選んで機体を組み上げ、AIによる行動を設定し、これを戦わせる」というスタイルとなっている。このためあくまで「シミュレーションゲーム」だとされており、アクションゲームとしての『アーマード・コアシリーズ』にはカウントされていない。殺伐とした物語の多い『アーマード・コアシリーズ』とは世界観を共有しているが、スポーツの興行のような爽やかなストーリーが展開することでも知られている。
AIで制御されたAC同士を戦わせる「フォーミュラフロント」は、全世界的なイベントとして人気を博していた。その監督的存在はアーキテクトと呼ばれ、それぞれが自身のチームを率いてリーグの頂点を目指していたが、現在その座にあるメイルド・ブレンの前にことごとくが蹴散らされていた。
今は引退している伝説的アーキテクトのフェルノ・ルカーチに見出された主人公は、新人アーキテクトとしてフォーミュラフロントに参戦。チーム「BT(ブルーティッシュ)ワイバーン」のライナスやチーム「オーガ」のディアボリクといった個性的なライバルたちと切磋琢磨しながら頂点を目指していく。
『ARMORED CORE FORMULA FRONT』のあらすじ・ストーリー
PlayStation Portable版(International版)とPlayStation 2版で微妙にストーリーや登場人物が異なる。ここでは、前者のストーリーを紹介していく。
フォーミュラフロントへの挑戦
AIで制御されたAC同士を戦わせる「フォーミュラフロント」は、観客動員数100億人を超える世界的なイベントとして人気を博していた。その監督的存在はアーキテクトと呼ばれ、それぞれが自身のチームを率いてリーグの頂点を目指していたが、現在その座にあるチーム「テスタロッサ・アルティジャーナ」のメイルド・ブレンの前にことごとくが蹴散らされていた。
主人公もまた、そんなアーキテクトとなってリーグ制覇を夢見る若者の1人である。自身もかつてアーキテクトだったオーナーに雇われた主人公は、その知り合いだという伝説的アーキテクトのフェルノ・ルカーチに素質を認められ、「5シーズン以内のリーグ制覇」を条件にデビューを果たす。
ボトムリーグ突破
アーキテクトとしてフォーミュラフロントに参戦した主人公は、最下層のリーグであるボトムリーグを順調に勝ち抜いていく。そんな中で出会ったのが、チーム「BTワイバーン」を率いるライナスというアーキテクトだった。
ライナスは向上心溢れる好青年で、主人公と同じ時期にデビューした新人アーキテクトでもあった。同期という関係からライナスは主人公に興味を抱き、彼が「共に頑張ろう」というメールを送ったことで交流が開始。互いにボトムリーグで勝ち進んだ末に直接対決の機会を得ることとなる。
機体の新人アーキテクト同士の戦いは、主人公に軍配が上がる。ライナスは敗北を素直に認めた上で、「あなたを追い続ける」と宣言。主人公とライナスは互いの存在を刺激として勝利を重ね、ほぼ同じ時期にボトムリーグを突破する。
ルーキーを阻む壁
チーム「オーガ」のアーキテクトであるディアボリクは、将来有望なルーキーと意図的と対戦しては徹底的に叩き潰すことで有名だった。主人公とライナスに目をつけた彼は、2人に宣戦布告。先んじてライナスが叩きのめされる。
「次はお前の番だ」と挑発してくるディアボリクだったが、主人公はこれを返り討ちにする。ライナスは主人公の勝利を称える一方、彼の活躍を見て新しいACのアイデアが浮かんだと嬉しそうに語り、次は自分がリベンジを果たして見せると意気込む。
しかしそのアイデアは、どういうわけかチーム「オーガ」に先に使われてしまい、「どこかから情報が漏れているのではないか」とライナスは不思議がる。再戦を挑むディアボリクだったが、主人公は再びこれを打ち負かす。
ライナスの予想は当たっており、チーム「オーガ」は他チームのデータを盗んで活用していた。主人公に敗北した後にこれが明らかとなり、チーム「オーガ」は無期限の試合停止を命じられる。
ライバルたちの切磋琢磨
主人公が率いるチームの快進撃が続く一方、ライナスも同様に勝利と成長を重ねる。2人のチームはたびたび対決し、その都度主人公側が勝ちを収める。ライナスはますます主人公に対する敬意と闘志を強くしていき、「いつか必ずあなたに追いついてみせる」と語る。
一方、無期限の試合停止に追い込まれたチーム「オーガ」だったが、データの盗難にアーキテクトであるディアボリクが関わっていた証拠は出てこなかった。「スタッフが勝手にやったことだとすれば処分が重過ぎる」との声が上がり、無期限停止処分が解除。ディアボリクは下位リーグからの再起を図ることとなる。
やがて主人公のチームはランキングで3位に上昇し、2位のチーム「ネオニア」とチャンピオンへの挑戦権を賭けて試合をすることとなる。相手チームのアーキテクトであるレイヴィングは「自分が負けるはずがない」と豪語するが、結果は主人公チームの勝利。ついに主人公の夢だった、オーナーと約束していた「リーグ制覇」が手に届くものとなる。
新たな王者と新たな試練
強さと闘争を渇望し、“自分を脅かす者が現れない”という現実に飽きて引退すら考えていた現王者ブレンだったが、破竹の勢いでランキングを駆け上がる主人公に注目。レイヴィングを倒し、ついに自分への挑戦権を得た彼を喜々として迎え撃つ。
死闘の末、ついに主人公はブレン率いる「テスタロッサ・アルティジャーナ」を撃破。新たなチャンピオンの座をその手につかむ。
主人公を称賛する一方で、「あなたがどのような立場になろうと、それを超えることが自分の目標だ」と語るライナス。「新たな王者が負けるところを観客に見せてやる」と意気込むディアボリク。「倒すべき相手が2人になった、ブレンとお前だ」と闘志を燃やすレイヴィング。「これでやっとおもしろくなる」と言って、噂されていた引退を撤回するブレン。
ライバルたちがそれぞれに動き出す中、主人公はブレンの呼びかけによって開催されたあらゆるリーグから実力者を招待したエキシビジョンマッチに参加。新たな王者として、その力を示していくのだった。
『ARMORED CORE FORMULA FRONT』のゲームシステム
「自分でパーツを選んで組み立てたロボットを操り、様々なミッションをクリアしていく」のが基本となる『アーマード・コアシリーズ』だが、本作は「機体の操作は基本的にAIが行う」というのが最大の特徴である。パーツの組み合わせからAIの行動パターンまでをプレイヤーが指定し、自動操縦によるCPUとの対戦に勝利していくことでゲームが進んでいく。
本作にはPlayStation Portable版、PlayStation 2版、International版の3つのバージョンが存在し、それぞれに少しずつ仕様や登場するキャラクターが異なる。International版ではプレイヤーが直接機体を操作するモードが存在し、今までの『アーマード・コアシリーズ』に近いシステムで遊ぶことができる。
GARAGE(ガレージ)
パーツを選んで無人型AC「u-AC」を組み上げるモード。基本となるコアパーツに、脚部、腕部、頭部、ジェネレーター、FCS(火器管制システム)、ブースター、腕武器、肩武器、エクステンション、インサイド、ラジエータを装着することで機体が完成し、これにどのような行動を取らせるのかAIを設定することで作業が完了となる。全部で5機のu-ACを作ることができる。
本作では最初から全てのパーツを使用可能。パーツごとのカラーやエンブレムも自由に変更でき、目立つ色彩にすることによるデメリットもCPU相手であれば特にないので、ロボットアニメの主人公機のような華々しいカラーリングにするプレイヤーも少なくない。
コアパーツ
ACの基本となるパーツ。完成させたいACが重武装型であれば防御性能の高いもの、機動力を活かしたいなら軽量なものを選ぶのがセオリー。
このパーツには、すさまじいスピードで加速し地上や空中を移動する「オーバーブースト」機能が搭載されている。
脚部
ACを組み上げる際に「必ず選択しなければならない」必須パーツの1つ。2脚、逆関節、4脚、タンク、フロートの5種が存在し、さらにそれぞれに「軽量高速型」や「重武装型」など様々な種類がある。
このパーツの性能で積載量が決まるので、組み上げたいACに合わせて慎重に選ぶ必要がある。脚部ごとに設定された積載量を超えても出撃すること自体は可能だが、機動力が大幅に低下する。
強力な肩武器であるキャノンを発射する際、2脚と逆関節とフロートは発射体勢をとる必要があるが、4脚は地上にさえいれば移動しながらでも発射可能。タンクに至っては空中でも問題なくキャノン砲を発射できる。
フロートはエネルギー消費が大きく、その割に積載量も多くないが、「水中に沈まない」という特徴を持つ。本作ではACが完全に水中に没するとミッション失敗になることが多く、ステージによってはフロートは必須の脚部となる。
腕部
機体を組み上げるための必須パーツの1つ。通常の腕と武器と一体化したものがある。武器腕の中にはキャノン砲なみの威力を持つものも存在しており、脚部の形状に関わらず発射に制限が無いため攻撃性能という観点でいえば非常に強力。しかし「武器腕は防御力が0に設定されている」という大きな弱点があり、通常腕とどちらが良いかは状況と機体コンセプト次第である。
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目次 - Contents
- 『ARMORED CORE FORMULA FRONT』の概要
- 『ARMORED CORE FORMULA FRONT』のあらすじ・ストーリー
- フォーミュラフロントへの挑戦
- ボトムリーグ突破
- ルーキーを阻む壁
- ライバルたちの切磋琢磨
- 新たな王者と新たな試練
- 『ARMORED CORE FORMULA FRONT』のゲームシステム
- GARAGE(ガレージ)
- コアパーツ
- 脚部
- 腕部
- 頭部
- ジェネレーター
- ラジエーター
- FCS(Fire Control System/火器管制)
- ブースター
- 腕武器
- 肩武器
- エクステンション
- インサイド
- AI設定
- LEAGUE(リーグ)
- MAIL(メール)
- SYSTEM(システム)
- 『ARMORED CORE FORMULA FRONT』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- フェルノ・ルカーチ
- ライナス
- ディアボリク
- レイヴィング
- メイルド・ブレン
- ベアトリス
- 『ARMORED CORE FORMULA FRONT』の用語
- フォーミュラフロント
- u-AC
- アーキテクト
- FFA
- 『ARMORED CORE FORMULA FRONT』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- メイルド・ブレン「お前には失望した」
- 『ARMORED CORE FORMULA FRONT』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本作の時間軸は『ARMORED CORE 3 SILENT LINE』と『ARMORED CORE NEXUS』の間