SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(隻狼)のネタバレ解説・考察まとめ

『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』とは、2019年3月22日に発売されたアクションアドベンチャーゲームである。開発はフロム・ソフトウェアとアクティビジョン。プラットフォームはPS4、PC、XBox One。舞台は戦国時代末期の雪深い小国・葦名。プレーヤーは片腕を失った忍「狼」を操り、囚われの身となった彼の唯一の主「御子」を救い出す為に単身葦名城へと乗り込む。御子は人を不死にする力「竜胤の力」を持つ。葦名の将・葦名弦一郎と狼による竜胤を巡る戦が始まる。

『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』の概要

『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』とは、2019年3月22日にフロム・ソフトウェア、アクティビジョンから発売されたアクションアドベンチャーゲーム。ロサンゼルスで開催されたE3 2018にてトレーラーが初公開され、発売後僅か10日で全世界累計販売本数200万本を突破した。

舞台は戦国時代末期。
死者を蘇らせる異端の力「竜胤」を持つ御子を利用しようと、御子を捕獲・幽閉する葦名の将・葦名弦一郎。御子を唯一の主とする忍・狼を巡って物語は展開する。狼は幽閉された御子を救出するため、単身葦名城へ乗り込む。御子を救出し脱出する退路、狼は葦名弦一郎と遭遇。戦闘の末狼はその左手を失い、御子も再び囚われとなってしまう。
狼が目覚めるとそこは荒れ果てた寺院。無数の仏像とそれを彫り続ける老父。そして失ったはずの左手には見覚えの無い義手が取り付けられていた。

プレイヤーは左手を義手とした忍「狼」を操り、その唯一の主である御子の為に雪深い小国・葦名を駆け回る。日本刀で激しく敵と打ち合う剣戟アクションや、忍に相応しい隠密行動・暗殺、左手の義手に取り付けた様々な「忍具」の使用など、忍に相応しいアクションを高クオリティなグラフィック、シームレスな挙動で楽しめるのが大きな魅力だ。

本作はフロム・ソフトウェア製作の「DARK SOULS」「BloodBorne」等のアクションアドベンチャーを踏襲した高難易度となっており、プレイヤーは何度もゲームオーバーを繰り返しながら少しずつ目標達成に近づいてゆく。その難易度から本作発売当初にはプレイヤーからの「難しすぎる」という意見が噴出し、SNS等でも話題となった。しかし難しいながらも繰り返しプレイをしていくことで少しづつ敵の挙動が読めるようになったり、主人公を自在に操れるようになっていく過程で得られる体験は唯一無二の達成感をプレイヤーに与えてくれる。

『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のあらすじ・ストーリー

御子の救出、葦名弦一郎との邂逅

葦名城脱出の際、葦名弦一郎と遭遇する狼

時は戦国。雪深い峠を越えた先のとある小国・葦名は、かつて「剣聖」と謳われた剣豪・葦名一心が一代で築き上げた国であるが、時代の変遷に伴い今や存亡の危機にあった。窮状を憂いた一心の孫・葦名弦一郎は、死者をも蘇らせる力・竜胤を利用すべく、その力を持つ竜胤の御子・九朗を幽閉する。この御子には唯一の家臣である男がいた。戦乱の中孤児として拾われ、忍として育てられた男・狼である。狼は御子を幽閉されて以来主を失い、彼もまた葦名によって囚われとなっていた。ある時、狼が囚われた牢に謎の女から1通の文が投げ入れられる。そこには「花菖蒲の文 貴殿の宿命 今は月見櫓にあり 井戸底を脱し向かわれたし」と書かれていた。これを見た狼は御子救出の為井戸を脱出し、御子の幽閉された月見櫓へと向かう。
巧みに敵の目を欺き、狼は月見櫓へ到達する。そこには幽閉された主・御子の姿があった。御子から愛刀「楔丸」を受け取り、敵を倒しながら脱出する道中、狼と御子は葦名の将にして剣聖の孫・葦名弦一郎と遭遇。激しい打ち合いの末に狼は1度救出した御子とその左腕を失い、その場で気を失った。

荒れ寺での目覚め

左手の義手に気付く狼

狼が目覚めるとそこは荒れ果てた寺院だった。周囲には無数の木彫りの仏像と、それを只管に掘り続ける仏師が居た。そして失ったはずの左手には見覚えの無い義手が取り付けられていた。
仏師が気を失った狼を救い出し、かつて自らが扱っていた義手を狼に与えたのであった。
仏師は「おぬしの主は、まだ生きておるぞ」「葦名の地で囚われとなっておる」「だが、すでにもその血を利用されちまうだろう」と言う。
狼は再び御子を救い出す為、葦名城へと再出発するのであった。

葦名城への再突入

巴流 葦名弦一郎

「不死の契りを、俺と結べ」。弦一郎は言う。葦名城・本城、天守。葦名弦一郎は御子に対し竜胤の力を我が物とする為に迫っていた。葦名存続の為ならば、葦名弦一郎は竜胤の力を利用することを厭わない。しかし御子は弦一郎の誘いを拒絶する。「たとえ一度、敗れるとも」「命を賭し、主を必ず取り戻す」「それが、わが忍なれば」。御子は弦一郎に言い放った。
そして天守に狼が現れ、御子を救い出すべく、葦名弦一郎との再戦を行う。
葦名弦一郎は雷を操り攻撃する巴流の使い手である。天守に走る稲妻を翻し、激戦の末狼は弦一郎に勝利。弦一郎は天守より身を投げ、その姿を消した。

竜胤断ち

竜胤断ちの書

御子を無事弦一郎の手から救い出した狼。御子は狼に対して竜胤に対しての思いを語り始める。「我が血は…竜胤は、人を死なぬようにする」「人の、人としての生き方を歪めてしまう」と、自らの力である竜胤を消し去る「竜胤断ち」を成したいという御子。狼は御子に従い、竜胤断ちに必要なものを集め始める。
御子が調べた書物によると、竜胤断ちには「仙郷」という場所にある「竜の涙」が必要であるという。仙郷に至るためには「源の香気」を纏うための香を焚く必要がある為、その材料を集める為狼は葦名城を後にする。

仙郷へ至る

桜竜の涙

源の香気を焚くために必要な材料を揃え、御子の元へ戻る狼。材料は「馨し水連」「お宿り石」「常桜の香木」、それに「竜胤の御子の血」。竜胤の御子の血は不死の呪いをも断ち切る刀「不死斬り」でなければ流れない。これらの全てを集めた狼は御子とともに源の香気を焚く。その香を身に纏い、狼はついに仙郷へと降り立った。
仙郷にて待ち受けていたのは巨木の様な体格を持つ「桜竜」であった。桜竜との戦闘の末、狼は桜竜の涙を手に入れる。

襲撃

不死斬りにて自害する弦一郎

狼が葦名城へ戻ると、葦名一心が病により死亡していた。その知らせを聞いた内府軍が葦名への侵攻を開始し、葦名城は崩壊寸前であった。御子が敵から逃げ延びた先に向かう狼。するとそこには葦名弦一郎の姿があった。「見よ、不死斬りのもう一振りよ」弦一郎がそう言い手にするはもう一つの不死斬り。黄泉への門を開き、死者を蘇らせる刀だ。弦一郎は狼との激しい剣戟の末、その不死斬りを自らの首に押し当て自害した。不死斬りにより黄泉の門が開く。弦一郎の亡骸から姿を現したのは、若き日の「剣聖」葦名一心であった。弦一郎は葦名存続の為、自らの命を投げうってまで全盛期の葦名一心を不死斬りによって蘇らせたのであった。剣聖と狼、最後の戦いが始まる。
死闘の末、葦名一心を打倒した狼。御子の元に駆けつけると、御子は弦一郎からの攻撃によって瀕死の状態であった。

エンディング分岐

本作はマルチエンディング形式で、選択肢によって4つのエンディングに分岐する。1つのバッドエンドを除き、エンディングは葦名一心打倒後の選択肢によって決まる。

不死断ちエンド

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