海賊房太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
海賊房太郎(かいぞく ぼうたろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。自分の王国を作りたいという野望を持ち、金塊を狙う。高い潜水能力とカリスマ性を持ち、金塊の在り処を刺青の暗号無しである程度特定している。初登場時は杉元一行と死闘を演じたが、杉元一行と手を組み、行動を共にした。その後紆余曲折を経て、札幌麦酒工場で第七師団から逃げる途中、撃たれそうになった白石を庇って死亡した。
支忽湖で松田平太と砂金の標本を採取
杉元一行と出会う一年前、支笏湖にて同じ刺青囚人の松田平太と共に行動する。松田平太は砂金採り師で北海道中の川や湖から砂金のサンプルを集め、調査していた。支笏湖の湖底には船と金塊が沈んでいた。これは以前、のっぺらぼうが金塊の一部を他の場所に移動させようとして失敗し、沈めてしまったものである。支笏湖は最大水深360m、北海道で一番深い湖。しかも季節は雪の残る季節であった。普通の潜水夫でも不可能なレベルの状況下で海賊は砂金のサンプルを集めるべく潜水した。30分以上潜水し、海賊は砂金のサンプルと自分に彫られている刺青と同じような紋様の彫られた金貨を発見し、持ち帰った。
松田との交流で海賊は、北海道の砂金の産地を特定することに成功した。また、この時発見した金貨がアシリパの手に渡り物語は大きく動いていく。
海賊の驚異的な能力が描かれた。同時に、彼にしか手に入れることの出来ない貴重な情報が『ゴールデンカムイ』の物語にもたらされ物語は新たな局面へと向かっていく。
樺戸監獄に居た自分の部下を解放
樺戸監獄に自分の側近が投獄されていた。網走監獄で24人の刺青囚人が脱獄した事で、樺戸監獄から囚人の補填と監獄を再建するための作業員として、大勢の囚人が移送される事になった。海賊はこの機を逃さず、襲撃した。結果、側近の解放に成功する。
徳富川近くのアイヌ集落で金塊の情報収集
一年前、支笏湖で松田と共に砂金のサンプルを採取した海賊。松田の割り出した北海道中の砂金の産地周辺を調査し、徳富川近くのアイヌ集落に行き着く。そこでアイヌが大昔に隠した埋蔵金に関わっているという人物の弟を訪問する。彼の前に米俵を積み上げ、これと引き換えに情報を聞き出す事に成功する。彼の話によると、兄は何処かの悪党に殺され、埋蔵金は何処か別の場所に移された。息子たちに探しに行かせたが、結局埋蔵金は行方知れずのままだったとの事であった。海賊はその埋蔵金が採れた川の産地を聞き出す。自分の知っている砂金の産地と一致する事を確認し、その上で埋蔵金がかつて隠されていた場所を聞き出した。
石狩川を渡る船上で杉元一行と遭遇
アイヌの村で金塊の聞き込み調査をした海賊だったが、情報を引き出すために金や食料をばら撒いた為活動資金が枯渇していた。そこで目を付けたのが石狩川を渡る外輪式蒸気船「上川丸」であった。上川丸は乗客を乗せ、石狩川を下り、江別方面へ向かっていた。中には郵便局員も乗船しており、現金書留を郵便物と共に輸送していた。海賊は乗客から金品を奪い取り、現金書留を奪い取るつもりであった。一方、杉元一行も江別を目指し上川丸に乗船していた。元ロシアの狙撃兵ヴァシリは上川丸の後ろに縄で繋がれた荷物用の小舟に乗船していた。
小舟2隻で上川丸に近付く海賊。1隻には海賊の家臣3人、もう一隻に海賊と側近の権藤が乗っていた。上川丸の横に小舟を付け、乗り込もうとした。が、上川丸の船長がその事に気付き、船を急加速させて家臣3人の乗る小舟に体当たりをした。たまらず家臣3人は川に飛び込む。海賊の乗る、上川丸から見て左舷側の小舟は無事であったが、上川丸の左舷甲板には乗務員が工具を持ち、警戒態勢で近づけない状態だった。海賊は上着を脱ぐと川に飛び込んだ。そのまま潜水をして上川丸の船底を潜り抜け、一気に浮上。上川丸の無防備な右舷側に乗船した。そのまま持っていたリボルバーで船長を脅迫し、船の停止を要求。そこへ船の中にいた白石と杉元がやってきた。白石とは網走監獄時代からの顔馴染みで親しげに声をかける海賊。だが、その様子をみた乗務員達が白石と杉元を海賊の手下だと誤解し、襲い掛かってくる。容赦なく、その乗務員達をリボルバーで撃とうとする海賊。杉元は説得を試みるも乗務員達は聞く耳を持たない。このままでは乗務員達が海賊に撃たれてしまうと判断した杉元は、乗務員を一人川に放り投げた。その際、背負っていたライフル銃が甲板に落ちてしまう。続けざまに殴りかかってくる乗務員を殴り飛ばして川に落とした後、もう一人の乗務員を巴投げで川に放り投げた。成り行き上、海賊に手を貸してしまう形になった杉元。そこへ川から上がってきた家臣3人と側近の権藤が上川丸に乗り込む。丁度その時、向かい側から兵隊の一団が乗った船がやって来るのを海賊の手下達が発見していた。
船の甲板上では白石と海賊が話を始める。杉元は海賊を殺そうと銃剣を抜こうとしていたが、白石がそれを無言で制していた。その話の中で白石と杉元は刺青の暗号がもう解けないという噂を海賊から聞くことになる。その直後、権藤が海賊に兵隊の乗った船が近づいている事を大声で伝える。第七師団に追われている杉元と白石はそれを聞いて思わず物陰に隠れる。海賊は銃で脅し、船長に船を出すよう伝えた。
その頃、海賊の手下達はリボルバーを持って客室を囲んでいた。ガラス越しにその様子を見た乗客達はパニックになりかけるが、その場に居た郵便配達人の野沢仁平治(のざわに へいじ)が銃を取り出し、乗客に戸を塞いで身を低くするように指示する。当時の郵便配達人は銃を携帯しており、野沢仁は反撃を決意したのだった。
上川丸は表面上平静を装い、兵隊の乗る外輪式蒸気船「神山丸」とすれ違う。その時、客室で野沢仁が客室に入ろうとした海賊の家臣の一人に発砲した。弾丸は脳天を貫き、家臣は絶命した。強盗を倒した野沢仁を、他の乗客は尊敬の目で見つめていた。だが、実は野沢仁の銃弾は外れており実際に脳天を打ち抜いたのは後ろの小舟に乗り、野沢仁と同時にライフルを撃ったヴァシリであった。自分が強盗を倒したと思い込み、勢いづいた野沢仁は続け様にリボルバーを乱射する。その発砲音と同時にヴァシリがライフルで狙撃し、海賊の家臣合計3人の脳天を打ち抜いた。一方の野沢仁の銃弾は、銃声が聞こえた事から客室で眠っているアシリパを案じて駆けつけた杉元に危うく当たりそうになっていた。
銃声と撃たれる海賊の家臣を見た神山丸の兵隊達は上川丸が強盗に襲われている事を察知し、Uターンをして神山丸を上川丸と並走させた。上川丸の横に付けて乗り込むつもりである。その事を察知した海賊は船長を脅して舵輪を奪って上川丸を自ら操船し、そのまま神山丸の外輪に体当たりを敢行する。神山丸の動力部である外輪は破壊され、航行不能になる。更に上川丸が引いていたヴァシリの乗る小舟を、航行不能になった神山丸に擦り付けて引っ掛け、牽引しているロープを引きちぎった。そのまま上川丸は走り去り、ヴァシリは小舟の荷物ごと置いていかれた。こうして海賊はヴァシリに狙撃される距離から離脱し、神山丸からも逃げ切った。
神山丸から逃げ切り、歓喜する海賊と白石。しかし、客室では杉元のライフルを拾った野沢仁が客室の外にいる人間を無差別に打ちまくっていた。弾が切れそうになり、杉元の荷物に予備の弾丸があると思い込んだ野沢仁は荷物をあさり始める。客室の外では、野沢仁に家臣3人を撃たれたと思い込んだ権藤が海賊にその事を伝える。家臣の死に怒り狂った海賊は近くに置いてあった船の錨を振り回し、階下の客室に向かって振り下ろした。振り下ろされた錨は客室の窓を窓枠ごとぶち破る。もう一発食らわせようと錨を引き抜いた所で杉元が銃剣を抜きながら海賊のいる甲板に上がってくる。杉元はアシリパのいる客室に錨を投げ込み、アシリパを危険に晒した事に怒っていた。殺意を感じた海賊は錨を振り回して杉元の顔面を殴りつける。が、杉元には効かず、反撃されて腹を思いっきり殴られる。ダメージを受けながらも、すかさずリボルバーで杉元を狙う海賊。だがリボルバーを掴まれ、撃鉄とシリンダーの間に杉元の手の肉を噛まされて撃てない状態になってしまう。そのまま杉元にリボルバーを奪い取られた海賊は、足で杉元を突き飛ばし、距離を取る。
階下では野沢仁が銃を撃ち尽くしていた。予備の弾を探す野沢仁はアシリパに誘導され、客室の外に出される。そのままライフルを奪い取られ、野沢仁はアシリパに川に突き落とされた。アシリパは「野沢仁はこの騒動の原因になっており、このままでは海賊に殺されてしまう」と判断し、人死にを忌避するアイヌの教えに従い、彼を助けようと考えていた。そのためにむりやりにでもこの場を退去させようとしたのである。彼女は野沢仁にそのまま逃げるよう伝える。権藤が銃を撃つものの弾は当たらず、野沢仁は犬掻きで泳ぎながら何処かへ去って行った。
上の甲板では錨で攻撃する海賊と杉元の死闘が続いていた。そこへアシリパ、白石、権藤がそれぞれやって来る。権藤は郵便配達人が現金を置いて逃げた事を伝え、白石は杉元に海賊の話を聞かなければならない事があるのを思い出させる。杉元は持っていた海賊のリボルバーを川に投げ捨て、海賊と話し合いを始める。
海賊は約一年前、同じ刺青の囚人の若山との話を語り始める。若山の話によると24人全員の刺青が確実に残っている確証は無いとの事だった。ヒグマに食べられたり、溺れ死んだ囚人等が居るかもしれない可能性を若山は指摘。若山自身、刺青を集める事の無意味さに確証を持っていた。若山の話に海賊は納得し、海賊自身も刺青を集める事を辞めた旨を杉元と白石に話す。白石は海賊にアイヌの金塊の居場所を知っているのか探りを入れる。杉元一行は海賊が砂金の産地を割り出す事で独自に金塊を探していた事を知っていた。これは以前に杉元一行が出会った松田の遺品に金塊のサンプルの包みがあり、そのサンプルに海賊の名前が書かれていた事から知り得た情報である。海賊はそれに対してはぐらかした。その上で海賊は杉元と白石に手を組む事を提案する。そして海賊は自分の夢を語り始める。海賊の夢は王様になる事で、東南アジアの小さな島で子供を沢山作って自分の家族の国を作る事であった。金塊を手に入れた暁には上級家臣として杉元と白石を迎え入れる事を条件にした。
海賊は気さくに杉元と白石に話かけ、杉元の家族の話を聞いた。杉元は話したがらなかったが、海賊がしつこく聞いてくるので家族を結核で失った事だけを話す。当時の結核は不治の病で、家族の誰かが結核に罹ると周囲から孤立して居場所をなくしてしまう二重で恐ろしい病であった。杉元の脳裏にその時の情景が過る。海賊も庖痘で家族を亡くし、同じように周囲から孤立して故郷で居場所を亡くしていた。自分と似た境遇の杉元に海賊は同情し金塊を見つけた後の事を聞く。杉元はそれに対して無言であった。
話をしている内に一行は目的地の江別に辿り着く。海賊は自ら客室に赴き、騒動を謝罪。乗客から金品は奪わず、郵便配達人の野沢仁が持っていた現金書留のみを頂戴する事を伝える。その際、野沢仁が漁った杉元の荷物の中にヒグマが彫られた木製の煙草入れを発見する。それはかつて海賊と共に行動した刺青の囚人で砂金採り師の松田平太(まつだ へいた)が持っていた煙草入れであった。不審に思った海賊は杉元の荷物を更に探る。すると松田の刺青人皮と松田が集めていた砂金のサンプルが出てきた。この砂金のサンプルには海賊の名前が書かれてある。この事から杉元一行は金塊を狙い、刺青人皮を集め、海賊が独自に金塊の情報を持っている事に気付いているのを海賊は察する。こう言った証拠から海賊は杉元一行が自分を狙っている事を確信し、敵対する決断を下した。
甲板では、海賊が「アイヌが最初に金塊を隠した場所」について何かしらの情報を知っていると睨んだ杉元と白石が話し合っていた。二人は一旦、海賊と手を組む振りをして情報を引き出す事を画策。そこへ客室から海賊が甲板に上ってきた。海賊は金塊がどのように保管されていたのかを具体的に話し、杉元と白石の注意を逸らさせる。その間に海賊の側近の権藤がリボルバーで杉元の頭を狙っていた。引き金を引くその直前、海賊に杉元の荷物の中身を見られた事に気付いたアシリパが放った矢がリボルバーに当たり、権藤は怯む。その隙にアシリパは荷物の中身を見られた事を大声で杉元と白石に伝え、再び、海賊達と杉元一行の戦いが始まる。白石は権藤のリボルバーを掴み、権藤と取っ組み合いになる。杉元は銃剣を素早く引き抜き、海賊の顔を一突きしたが、海賊はこれを身を逸らして交わした。乱闘の最中、操舵室では船長が舵を切り、岸辺の枝に船体をぶつけた。杉元、海賊、権藤の3人は吹き飛ばされ、川に転落。権藤は落ちた場所が悪く、近くで回っていた船の外輪に巻き込まれて死亡した。杉元は銃剣を抜き、海賊に襲いかかろうする。しかし、水中で自在に動ける海賊に背後を取られ水底に引き込まれてしまう。何とか逃れようと必死に海賊を殴る杉元だったが、息が持たず川面に浮上しようとする。その杉元の足を海賊は、その長い髪で捕えて更に水底に引き込み、溺れさせようとする。船上では泳げないアシリパに代わって白石が飛び込み、救出に向かう。水中では足に絡む髪の毛を銃剣で切り、何とか脱出した杉元。この時の杉元はすでに溺れる寸前で、酸素を求めて必死に川面を目指す。そんな杉元の足を海賊は掴んで上がれないようにした。息が出来ず、もがき苦しむ杉元と余裕の表情の海賊。そこへ水中に飛び込んだ白石が助けに来た。白石は酸素を杉元に口移しで渡そうとするも、杉元は断固拒否。それでも顔を近づけてきたので杉元は白石を殴り飛ばす。杉元は手段を変え、足を掴んで離さない海賊を銃剣で突き刺そうと水中へ向かったその時だった。ユペ(チョウザメ)の大群が杉元と海賊に突っ込んできた。杉元は持っていた銃剣を一匹のユペに突き刺し、自分と海賊を引っぱらせる形で泳がせた。ユペは杉元と海賊を引いて上川丸の外輪付近に泳いでいった。外輪はスクリューのように回転しており、そこに海賊の長い髪の毛の一部が巻き込まれてしまう。リールが糸を巻くように海賊は引っ張られ、外輪に巻き込まれそうになる。海賊の手が杉元の足から離れた為、杉元は浮上し、ようやく息をすることが出来た。水中では海賊の髪がどんどん巻き込まれ、権藤のように巻き込まれて死にそうになっていた。その時、再び潜ってきた杉元が絡まっていた海賊の髪の毛を銃剣で断ち切り、救出した。
杉元に助けられた海賊は杉元一行と手を組む事になる。他に金塊を探している「土方一派」と「第七師団」を出し抜く為である。彼らは杉元一行よりも刺青を多く集めていた。また海賊は刺青を集めても意味が無いと言っていたが、それでも第七師団と土方一派が刺青を集めている以上、何かしら意味があると杉元は判断した。金塊が集められた場所をある程度特定している海賊と手を組む事で彼らを出し抜きつつ、同時に刺青の回収を行う事が杉元の狙いである。海賊は刺青人皮を集めたら、情報を教える事を条件に手を組んだ。
チョウザメを食べる
杉元一行と手を組んだ海賊はチョウザメを共に食す事になる。獲物の脳みそが好きなアシリパが、杉元に脳みそを食べさせようとする事から、アシリパが杉元が好きな事を見抜く。自分が好きな物を、好きな人にも食べさせてあげたいと言う考えを海賊は見抜いたのだ。アシリパを茶化し、照れたアシリパにチョウザメの魚卵を口に突っ込まれていた。
海賊はアシリパとの会話の中で、アシリパがただのアイヌではない事を薄々気付いていた。
アシリパに金貨を渡す
ジャック・ザ・リッパーと上エ地圭司をおって札幌近郊までやってきた杉元一行。森林の中で杉元とアシリパは食料調達に向かった。二手に分かれて待機することになった海賊と白石。海賊は杉元がいつもアシリパと一緒に居る事、第七師団や土方歳三を相手にするという部の悪い勝負でも逃げない白石に疑問を抱く。そして、アシリパの目がのっぺらぼうと同じ深く青い色である事に着目する。アシリパがそれだけ金塊争奪戦に重要な存在である事を海賊は推理した。そして支笏湖で砂金と一緒に沈んでいた金貨を白石に見せ、金貨の紋様が刺青の紋様と似ている事を話す。
林業の集団伐採に巻き込まれ、杉元とアシリパは木の下敷きになる。白石が必死に二人を探し回る様子から、アシリパが金塊争奪戦に重要な存在であるという確信を深めていく。
アシリパと杉元を白石が助け出した後、海賊は白石からアシリパはのっぺらぼうの娘である事を聞かされる。そして白石に促され、海賊が持っていた金貨をアシリパに渡す。アシリパは金貨の紋様がアイヌ言葉で「交互に」、「交差」という意味を持つ事に気付く。この事から海賊は「自分たちの国」という夢を掲げ、金塊の一部を溶かして記念に金貨を作ったのではないか、と推察した。アシリパはこの金貨から父がアイヌを殺していない事、自分が何をするべきなのかを確信した。
札幌の西洋料理店にて土方一派と遭遇
札幌の西洋料理店にて杉元一行とライスカレーを食べる海賊。一方、時を同じくして土方一派もまた札幌を訪れていた。『ゴールデンカムイ』では様々な人や派閥が金塊を巡って北海道中を駆け回り死闘を繰り広げていた。その中の派閥の一つが土方一派である。元新撰組副長土方歳三を筆頭に構成され、その中に柔道の達人牛山辰馬(うしやま たつま)等の刺青の囚人も入っている。北海道に新国家「蝦夷共和国」の樹立を目的に金塊を狙い、刺青人皮を追っていた。札幌に居るのは刺青の囚人ジャック・ザ・リッパーの犯行と思われる「連続娼婦殺害事件」の情報収集をするためだった。牛山が情報集めをしている最中、刺青の囚人上エ地が子供を絞め殺そうとしている所を見つける。牛山は上エ地を殺そうと追いかけ始めた。
西洋料理店で海賊は杉元一行に、刺青の囚人上エ地圭二の話をする。彼が人の残念がる顔が大好きな事を話しながら和やかに食事をしていると、同じく刺青囚人で柔道の達人の牛山と上エ地が西洋料理店の壁を突き破り入ってきた。同時に話題にしていた上エ地が吹き飛ばされながら入ってくる。混乱する杉元一行。そこへ後から土方が乱入してきて杉元と戦闘が始まる。杉元は以前、網走監獄で土方に嵌められアシリパを奪われた挙句、土方一派の元第七師団狙撃兵尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)に脳天を撃ち抜かれ生死を彷徨った経緯がある。白石、アシリパは土方と話し合いをするように杉元に求め、牛山は二人の戦いを止めるために杉元を抑える。が、杉元は牛山を一本背負いし反撃に出た牛山との戦いが始まる。今度は牛山を止めようと牛山の頭に上からテーブルを叩き付ける海賊。テーブルは牛山の頭にめり込むが特にダメージは無く、逆に海賊は放り投げられる。そこに土方の仲間の門倉利運(かどくら としゆき)、アイヌのキラウシが駆けつけ混乱を極める中アシリパが仲裁に入り事態は収束。一時手を組む事になる。上エ地はどさくさに紛れて逃げていた。
場所を変えて旅館でアシリパと土方は今まで集めた刺青の確認を行った。一方、他のメンバーは別室で札幌麦酒で酔っ払っていた。海賊も酔いしれながら牛山と白石に、それぞれの夢は何かと聞いていた。
札幌にてジャック・ザ・リッパーを追う
連続娼婦殺人鬼であり、刺青の囚人の一人であるジャック・ザ・リッパーを土方一派と捜索することになった海賊。吹玉売りに変装し、捜索するも何も手がかりは無かった。だが、土方一派の一人石川啄木(いしかわ たくぼく)の活躍で次のジャックの犯行場所が札幌麦酒工場だと特定される。
札幌麦酒工場では3人一組となり、ジャックを追うことになる。それぞれ「街娼役(囮役)」「仕留め役(囮を守り、犯人を倒す役)」「合図役(他の部隊に犯人の居場所を伝える役)」の役割を担い、連携してジャックを追い詰める事になる。海賊は有古(ありこ)、都丹庵士(とに あんじ)と組む事になる。海賊が「街娼役」、有古が「合図役」、都丹が「仕留め役」である。
海賊は杉元に、暗号の解き方を知るアシリパが捜索部隊に居るのは危険ではないかと聞く。杉元は一度裏切った土方は何度でも裏切るため、アシリパから離れない事を伝える。アシリパも杉本の相棒だから離れない事を伝える。そんなアシリパに海賊は夢は何かと尋ねる。アシリパは未来のアイヌの為に金塊を求めると答えた。海賊は尚も深くアシリパの夢を知ろうとする。それを煙たがるアシリパに海賊は、人に夢を聞く理由と己の夢の根幹を語り始める。
海賊が人に夢を聞いて回るのは、自分の行動原理を実現させる為の参考にする為である。海賊の夢である、「王様になって家族をたくさん作る」以外にもっと良い方法があればその方法を取り入れようとしていたのだ。海賊の夢の根幹には「後世まで自分の事を語って欲しい」という願望があった。これは海賊が家族を疱瘡で無くして一人きりになった時、「ここで自分も死ねば祖母や両親や兄弟の記憶も一緒に全部この世から消えてしまう」という事に気づいた事がきっかけであった。この事に海賊は寂しさを覚えた。そして自分の子供達がそのまた子供達に自分の事を語り継ぎ、後世まで海賊の事を覚えていてくれる人がいる事に幸せを見出したのだった。そのための手段として「王様になって家族をたくさん作る」という夢を抱くようになったのだ。
険しい顔で海賊を警戒していた杉元は、海賊の独白を聞き目に光が宿った。杉元も同じような境遇で結核で家族を失っている事から共感していた事が推察される。その後、杉元は少し離れた場所にいた街娼に避難勧告をしに走っていった。杉元が離れたアシリパに海賊は「アシリパちゃんの想う未来に杉元佐一はいるの?」と聞いた。その問いにアシリパは何も答えなかった。この問いかけがこの後の展開の重要な伏線となる。その展開から考えて、この問いかけの反応から、海賊はアシリパの杉元への想いを確信したと捉える事が出来る。
このやり取りの後、女装してジャックを捜索した。
札幌麦酒工場にて杉元を裏切り、第七師団と交戦
ジャック・ザ・リッパーを追って杉元一行と土方一派、第七師団で闘いになる。その最中、札幌麦酒工場に火をつけられ、杉元とアシリパは煙の中動けなくなってしまう。外に居た海賊は救出に向かう。持ち前の常人離れした肺活量で煙をものともせず進んでいく海賊。そして二人を発見する。救出活動を行うかと思いきや、海賊は持っていたスコップで杉元の頭を殴り付け動けなくさせる。そして煙で弱っているアシリパを抱えあげ、海賊は建物から出ようとする。その時、背後から第七師団の鯉登少尉が軍刀で背後から海賊を切りつけた。咄嗟の事で反応できず、海賊は背後に刀傷を負う。たまらずアシリパを手放し、海賊は麦酒の海に飛び込んで逃走する。
海賊を退けた鯉登はアシリパを連れて行こうと麦酒の海に背中を向ける。その時、麦酒の海に逃げたと思われた海賊が陸に上がってきて鯉登を麦酒の海に引きずり込む。溺れる鯉登に海賊は自分の髪を首に絡ませて逃げられないようにしてしまう。
一方、陸では駆け付けた第七師団の月島がアシリパを連れ去るか鯉登を助けるか迷っていた。悩んだ末に月島はアシリパを見逃し、鯉登を助けに入った。持っていたライフルで陸から海賊を狙い撃ちした。弾は海賊の腹を貫通し、たまらず海賊は麦酒の海を泳いで逃げて行った。結果的にアシリパは第七師団に捕らえられ、連行されてしまう。
カーチェイスの末、白石を庇って死亡
海賊は第七師団がら逃げた後、建物の外に出た。そこで、白石に助け出された杉元と遭遇する。怒り狂う杉元と殴り合いになる。腕っぷしの強い杉元に海賊は敗北し、降参する。尚も激高する杉元に銃で殺されそうになるが、白石の仲裁で再び手を組むことになる。
海賊は近くの建物の中で札幌麦酒の宣伝車を発見した。一方の第七師団は消防隊に偽装し、馬車方式の消防車で逃げていた。海賊はこの宣伝車で追い付こうと考えたのだ。海賊は以前、若山の知り合いでアメリカ人のエディと一緒に過ごしていた事があった。その際、運転技術を教えてもらい、車の運転が出来るようになっていた。海賊が運転し、白石は助手席、杉元は後部座席に乗り第七師団とのカーチェイスが始まった。
海賊は先の戦いの傷による出血で意識が朦朧としていた。道を逸れて、畑を突っ切っていく車。海賊を心配する白石に海賊は「よく見て覚えておけシライシ。忘れるなよ」と頼もしく答えた。そして遂に第七師団の乗る消防車に追いつく。それに気づいた第七師団は鶴見中尉、菊田特務曹長と護衛で並走する騎乗兵数名を残し、車から下りて銃で正面から迎撃する。海賊はハンドルを右に切り、建物の中に突っ込んで回避する。そのまま建物を走り抜け、一気に消防車に追いつく。それに気付いた鶴見中尉は護衛の馬を分散させてアシリパが馬に乗せられているように見せかけた囮作戦を展開する。杉元は鶴見の目論見を看破し、馬ではなく消防車を追うように海賊に指示をした。海賊は指示通り、消防車を追跡する。杉元は前の消防車を運転する鶴見を狙撃しようとするが、ポンプが邪魔で狙いが定まらない。そこで海賊は馬車の横に車を付ける。しかし鶴見はこれを読み、ポンプの物陰に隠れて車が横に着いたタイミングで海賊を狙撃する。銃弾は海賊の腹に命中し、車はコントロールを失う。それを白石が即座にハンドルを握り、ヨロヨロになりながら、何とか消防車の後ろを追跡する状態になる。そこへ消防車に潜んでいた菊田が身を乗り出して白石を銃で撃つ。海賊は白石を押しのけ、弾丸を数発体に受ける。これが致命傷になってしまう。車は減速し、消防車は走り去っていった。一方杉元はその隙に前方の消防車に飛び移り、アシリパを追っていった。
致命傷を負った海賊は自分の事を後世に語り継いで欲しい事を白石に伝える。そして自分が持っていた刺青人皮を白石に渡し、最期に「アイヌが最初に金塊を隠した場所」を伝えて静かに息を引き取った。
海賊房太郎の関連人物・キャラクター
杉元佐一(すぎもと さいち)
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ゴールデンカムイ(金カム)の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ
北海道を主な舞台に、莫大な隠し金塊を巡るアイヌと脱獄囚と軍部の熾烈な争奪戦を描いた『ゴールデンカムイ』は、2022年4月に原作漫画が完結。物語としては大団円を迎えるも、いくつかの謎については明確な解答を描かず「この件はどうなったんだろう」という余韻を残すものとなった。 ここでは、金塊の隠し場所やのっぺら坊の正体などの「作中で明らかになった伏線や謎」と、大敵・鶴見篤四郎の生死や単行本追加エピソードとして描かれた占守島の戦いの殊勲者などの「曖昧な形で決着した伏線や謎」について紹介する。
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ゴールデンカムイ(金カム)の壮絶な過去を持つキャラクターまとめ
明治末期の北海道を主な舞台に、アイヌたちがいずこかに隠した莫大な金塊を巡る熾烈な争奪戦を描いた『ゴールデンカムイ』には、壮絶な過去を持つキャラクターが何人も登場する。 幼馴染と交わした最後の約束のため、再び命懸けの戦いに身を投じる元兵士の杉元佐一。父を追う旅の中で、アイヌ民族そのものの命運を背負うこととなっていくアシリパ。恋をしたがために脱獄王となった白石由竹。妹の仇を討つために突き進み、多くのものを失った谷垣源次郎。ここでは、『ゴールデンカムイ』の主要人物たちの壮絶な過去を紹介する。
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ゴールデンカムイ(金カム)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
ゴールデンカムイは週刊ヤングジャンプに連載中の野田サトルによる漫画作品。明治時代の北海道を舞台に日露戦争で「不死身の杉元」と呼ばれた帰還兵杉元佐一とアイヌの少女アシリパを中心に隠された金塊をめぐる冒険漫画。過激な描写が特徴で作中では次々と個性的なキャラクターが登場するためインパクトのある名言・セリフが多い。
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谷垣源次郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
谷垣源次郎は、『週刊ヤングジャンプ』に2014年から連載が開始された、野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』の登場人物。時代は明治時代の北海道。日露戦争(1904年~05年)終結から間もないころ、アイヌ民族が隠したとされる莫大な金塊のうわさを聞き、様々な理由と野望を胸に秘めた男たちが、誇り高き北の大地に集結する。その中で谷垣は金塊を追っている屯田兵の部隊、大日本帝国陸軍最強と謳われた北海道の第七師団(道民は畏敬の念を含めて「北鎮部隊」と呼ぶ)27聯隊に一等卒として所属している。
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月島基(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
月島基(つきしま はじめ)とは『ゴールデンカムイ』の登場人物で大日本帝国陸軍第七師団、歩兵27部隊に所属している軍人。階級は「軍曹」。同部隊上司である鶴見中尉の側近として主人公である「杉本佐一」と対立する。一時は仲間として行動していたが、自身の任務を遂行するために再度敵として相まみえる。淡々と自身の任務を遂行していく傍らで、「江渡貝弥作」や「鯉登音之進」と接触していくことにより着実に感情が隠し切れない場面が出始めている。
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尾形百之助(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する銃さばきの上手い軍人。大日本帝国陸軍の第七師団に所属していたが、途中軍隊の上司である鶴見中尉を裏切った。その後は脱走兵として土方歳三とアイヌの金塊を探すため一緒に行動し、金塊の鍵を握るのっぺらぼうに会うため網走監獄に潜入した。そこでのっぺらぼうと一緒にいた杉元の頭を撃ち抜いて逃げた。それから新たな金塊の情報を探るべく誰にもすがらずに自分で旅を続けている。
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宇佐美時重(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
宇佐美時重(うさみ ときしげ)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。第七師団の初期メンバーの一人で階級は上等兵。かなり腕が立ち、丸腰で武器を持った複数人の殺人犯を返り討ちにしてしまう程。鶴見中尉に心酔しており、恋愛感情にも似た忠誠心を持つ。最期は元第七師団の尾形に狙撃され、胸を撃ち抜かれて致命傷を負う。それでも尚、今際の際に鶴見中尉に刺青人皮と重要情報を伝えて息絶えた。
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ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
ヴァシリとは『ゴールデンカムイ』に登場するロシア人狙撃手である。樺太の国境警備隊所属。日本軍の狙撃手・尾形百之助(おがたひゃくのすけ)との狙撃対決に敗れるが、再戦を熱望して脱走兵となり、尾形を追い続ける。二人の対決は作中屈指の名勝負の一つであり、ファンの間で人気が高い。狙撃の他には絵を描くことが得意。ヴァシリが描いた似顔絵がきっかけで、主人公・杉元佐一(すぎもとさいち)と打ち解け、共に北海道へ渡る。言葉が通じないこともあり、杉元たちとの旅では絵やジェスチャーでやり取りをしている。
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姉畑支遁(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
姉畑支遁(あねはたしとん)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人であり、動物学者。動物、植物をこよなく愛し、研究している。だが嫌がる動物を無理矢理犯したり植物を傷つけて射精するなど異常な性格の持ち主。自分の欲望のままに行為をしたにも関わらず、行為後は大変後悔をする。そして自分が犯した動物や植物に責任を一方的に擦り付け動物は殺害、植物はナイフで傷をつける、とかなり独善的で身勝手な行動をする。
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杉元佐一(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
杉元佐一(すぎもとさいち)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。
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アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。
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松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。
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白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。
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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。
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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。
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辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。
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花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。
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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。
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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。
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土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。
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ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。
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フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。
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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。
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門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。
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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。
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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。
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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。
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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。
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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。
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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。
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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。
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目次 - Contents
- 海賊房太郎のプロフィール・人物像
- 魅力のあるカリスマ性
- 人間臭さ
- 海賊房太郎の装備・能力
- 操舵技術
- 長髪
- 潜水能力
- 水かきと大きな足
- 錨
- リボルバー
- 金貨
- 吹玉売りに変装
- 女装
- スコップ
- 運転技術
- 海賊房太郎の来歴・活躍
- 疱瘡で家族を全員失う
- 網走監獄に収監
- 若山輝一郎と接触する
- 支忽湖で松田平太と砂金の標本を採取
- 樺戸監獄に居た自分の部下を解放
- 徳富川近くのアイヌ集落で金塊の情報収集
- 石狩川を渡る船上で杉元一行と遭遇
- チョウザメを食べる
- アシリパに金貨を渡す
- 札幌の西洋料理店にて土方一派と遭遇
- 札幌にてジャック・ザ・リッパーを追う
- 札幌麦酒工場にて杉元を裏切り、第七師団と交戦
- カーチェイスの末、白石を庇って死亡
- 海賊房太郎の関連人物・キャラクター
- 杉元佐一(すぎもと さいち)
- 白石由竹(しらいし よしたけ)
- アシリパ
- 上エ地圭二(うえじ けいじ)
- 二瓶鉄造(にへい てつぞう)
- 松田平太(まつだ へいた)
- 権藤公二郎(ごんどう こうじろう)
- 家臣
- 徳富川近くのアイヌ
- 野沢仁平治(のざわに へいじ)
- ヴァシリ
- 若山輝一郎(わかやま きいちろう)
- ジャック・ザ・リッパー
- 牛山辰馬(うしやま たつま)
- 土方歳三(ひじかた としぞう)
- 鶴見篤四郎(つるみ とくしろう)
- 鯉登音之進(こいと おとのしん)
- 月島基(つきしま はじめ)
- 菊田杢太郎(キクタ モクタロウ)
- 海賊房太郎の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「俺のことを憶えてて語ってくれる人がいたら幸せだなって」
- 「帰る故郷が無いなら作ったらいい」
- 「お前らが今この世に存在しているのは海賊房太郎こと大沢房太郎のおかげだってな」
- 海賊房太郎の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 海賊房太郎のモデルは明治の囚人・大沢房次郎