関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。

キラウシ

アイヌのキラウシ

釧路近辺のコタン出身の大人のアイヌ男性。マタンプシィ(アイヌの鉢巻)を目深に被っている。出稼ぎで土方に雇われている。阿寒湖編では土方を捜索する為門倉と共に行動する。見つけた手掛かりを悉く「謎は深まった!」で片付けてしまう門倉の代わりに推理を行う。また関谷を捕まえる作戦を考えたり手掛かりから関谷の居場所を2箇所まで特定したりと実質彼の活躍で土方の居場所を探し当てた。所謂ブレイン的立ち位置である。

永倉 新八(ながくら しんぱち)

元新撰組の隊士。ガムシンと呼ばれる喧嘩早い剣豪の老人。土方とは旧知の間柄で行動を共にする。阿寒湖編では土方の身を案じ、捜索に出ている門倉が当てにならないので一人で探しに行った。

チヨタロウ

肩車をされている子供がチヨタロウ

阿寒湖周辺に住む金持ちでいじめられっ子の少年。スケートが上手で踊るように凍った阿寒湖を滑るといった現在のフィギュアスケートを明治時代に行う先見の明がある。

関谷の元を抜け出し、意識不明の状態で彷徨う牛山と出会い、乾燥した桃で手懐ける。牛山の意味不明な言動から「怪人オベンチョ」と名付けて猫のように可愛がっていた。白目を向いて不明瞭な言葉を話す巨漢の牛山に、フィギュアスケートを教えたり、肩車をして貰ったりとよく分からない展開になっていた。

いじめられっ子にマリモを投げつけられた事で牛山が無意識に反撃して、怪我を負わせてしまった事から牛山を恐ろしい兵器であると判断し、抹消する事を決意する。
干した桃を使い、牛山を阿寒湖に空いた穴に飛び込ませる事に成功した。可愛がっていた怪人オベンチョをこの手で葬ってしまった事を悲しんで泣きながら、氷上を滑走して行った。

関谷の娘

関谷の実の娘。年齢は明かされていないが「よちよち歩き」という表現から3〜6歳くらいの幼児と推測できる。

教会からの帰り道、関谷と歩いていた所、落雷に打たれて頭と足の先が弾けて死んでしまう。この出来事から関谷は神の存在を疑うようになり、その疑問を確かめるために殺人鬼になってしまう。

この娘の死が関谷を殺人鬼に変えてしまった。この事から関谷が娘をとても可愛がっていた事が分かる。

若山 輝一郎(わかやま きいちろう)

関谷が網走監獄に収監されていた時代に同房に居た囚人。関谷がランダムで味噌汁に入れたトリカブト毒で毒殺されそうになるも生還する。危うく毒殺されかかり、関谷を怒鳴りつけるも当の本人は何食わぬ顔をしていた。

後に彼は関谷と同じく24人の刺青囚人の1人として脱獄する事になる。『ゴールデンカムイ』本編では65話に登場する。

ヤクザの親分で博徒の愛人が居る。

本編では「ヤクザの親分」、「親分」と呼ばれ、名前で呼ばれる事は殆ど無かった。

関谷輪一郎の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「俺は運を見るのが好きなんだ」

網走監獄に収監されていた際、房内で出された食事の味噌汁にランダムでトリカブト毒を混ぜて、同房の囚人を毒殺した直後の言葉。監獄という隔絶された空間の中でさえも人を殺してしまう狡猾さ、凶悪な犯罪者ですら殺してしまう度胸、人を殺しても顔色一つ変えない冷徹さが表れている。
関谷が何故人を殺すのか、その一端を初めて見せた言葉でもある。運で人を殺す殺人鬼であることがここで示される。

「神様って本当にいるのかね?」

土方の身柄を巡る、門倉と一対一の駆け引きの際の一言。凍り付いた冬の阿寒湖という情景を背景に、殺人鬼である関谷が緊迫した状況で発した言葉に不自然さと違和感を覚える。関谷がただの殺人鬼ではない事が示されている。

冷徹な殺人鬼である関谷が漏らした心の声であり、神は本当にいるのかどうかを知りたくて殺人を繰り返す関谷の心情を表した数少ない一言である。

「運とは神の意志なのか…」

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