レイダース/失われたアーク《聖櫃》(インディ・ジョーンズ)のネタバレ解説・考察まとめ
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』とは1981年にアメリカ合衆国で公開されたアクション・アドベンチャー映画。主演はハリソン・フォード、監督にはスティーブン・スピルバーグ、原案と制作総指揮にジョージ・ルーカスが務めた。超常的パワーを秘めた聖櫃(アーク)を巡り、冒険家インディ・ジョーンズはナチス・ドイツを相手に争奪戦を繰り広げる。
吹き替え:石田太郎(WOWOW版:石田圭祐)
フランスの考古学者であり、毎度インディが苦労して手に入れたお宝を横から奪いさる狡猾でハイエナのような男である。
本作ではナチス・ドイツと手を組みインディとアーク争奪戦を繰り広げるも、考古学者としての純粋な探究心は持ち合わせており、アークを権力の道具としか見ていないナチス・ドイツを見下し軽蔑している。
密かにマリオンに好意を抱いており、窮地に陥ったマリオンを庇う描写がある。
アーノルド・エルンスト・トート(演:ロナルド・レイシー)
吹き替え:樋浦勉( WOWOW版:横島亘)
ナチス・ドイツに所属するゲシュタポのエージェント。
常に黒いレインコートで薄ら笑いを浮かべており、荒手の拷問を得意とする不気味な男。ラーの杖飾りを巡るネパールでの銃撃戦で、火で熱せられた杖飾りを触れたことで紋章の痕が残るほどの火傷を負う。これによりレプリカが作成されたがあくまで片面しか再現できなかったので魂の井戸を特定できなかった。
ヘルマン・ディートリッヒ(演:ヴォルフ・カーラー)
吹き替え:千田光男(WOWOW版:高越昭紀)
ナチス・ドイツの聖櫃(アーク)探索部隊の司令官。
ユダヤ教の信仰であるアークに対して嫌悪感を抱いており、大総統であるヒトラーから与えられた任務遂行が関心事の全てである。考古学に対する敬意と探究心を一切持ち合わせておらず、アークを権力の良い道具としか捉えていない。目的の妨害になるものは男女関係なく消し去る非情な軍人である。
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の用語
聖櫃(アーク)
本作の物語における重要なキーアイテム、聖櫃(アーク)。
約3000年前、ユダヤの民を率いて出エジプトを敢行したモーセはシナイ山にて神の啓示、10の戒律こと「十戒」を授かる。その十戒が刻まれた石板を納めた箱が聖櫃(アーク)であり「契約の箱」と称される。
アカシアの木で作られ全身純金で覆われている。持ち運ぶ際、箱に手を触れないよう2本の棒が取り付けられており、その姿は日本の神輿を連想させる。
荒野を彷徨っていた時代は司祭たちが担いで移動させていたが、モーセの後継者ヨシュアの時代以降は当時のイスラエル宗教の中心地シロの至聖所に安置され、ソロモン王統治にはエルサレム神殿に安置された。
その後数々の戦乱の果て、その行方と失った経緯も不明なところから「失われた聖櫃(アーク)」と呼ばれるようになった。
本作劇中ではアークを手に入れた軍隊に強大な力を与えるといわれ世界掌握を目指すナチス・ドイツは血眼で探索を始める。
ラーの杖飾り
ラーの杖飾りは聖櫃(アーク)が眠る「魂の井戸」を特定するのに必要不可欠な道具である。
太陽神ラーを象ったメダルであり、両面に古代文字にて杖の長さに関する情報が記されている。その為レプリカで片面しか入手していなかったナチス・ドイツは正しい位置を特定できなかった。当初マリオンの父、アブナー・レイブンウッド教授がエジプトで杖飾りを発見するが、そもそものタニス遺跡の発見、発掘が叶わず、古代文字の解読も出来なかった。その後アークはネパールにあると信じ、娘のマリオンを村に残して調査に向かうも雪崩に巻き込まれ亡くなってしまう。ラーの杖飾りはそのままマリオンが受け継ぎ、インディが訪れるまでの数十年間所有していた。
魂の井戸
魂の井戸は聖櫃(アーク)が安置されている至聖所である。
タニス遺跡の「地図の間」にて決められた時間と場所が指定されており、加えてラーの杖飾りに記された古代文字も解読しなくてはならない。その為場所を割り出すのが非常に困難である。ファラオの墓を彷彿させるような荘厳な間であり、中には侵入者を拒むように毒蛇が無数に蠢いている。
インディは魂の井戸を特定し、アークを発見出来たがべロックらナチス・ドイツ軍に横盗りされマリオンと共に閉じ込められてしまう。脱出の為、壁を破壊した先に大量のミイラが安置された部屋があり、その奥に僅かながら外へ繋がる出口が存在している。
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
オープニングでの冒険
本作での熱いシーンであるが、『インディ・ジョーンズ』シリーズにおける代名詞とも言えるのが冒頭のチャチャポヤン遺跡の黄金像を巡る冒険だ。
鬱蒼としたジャングルが茂る未到の地、そこに佇む不気味な遺跡に待ち受ける死の罠。それに果敢に立ち向かうインディの勇姿は誰もが胸に憧れる「冒険ロマン」を凝縮させたような爽快感を感じさせる。
主人公インディ・ジョーンズが何者で、この映画は何を表現したいかがよく分かる最高の自己紹介だ。
冒頭に出てくるトラップや遺跡の外観は東京ディズニーシーにある人気アトラクション『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー クリスタルスカルの魔宮』にも反映されておりその影響が大きいことを窺える。
インディ「神と話がしたいのか?なら一緒に会いに行こうぜ。それが一番の近道だ」
カイロ攻防の後、マリオンを失い悲しみに暮れるインディ。直後ナチス・ドイツの使者に連れられルネ・べロックと対面し、「アークは神の声が聞ける唯一の通信機のようなもの」の発言に対しインディは「神と話がしたいのか?なら一緒に会いに行こうぜ。それが一番の近道だ」と返答する。この後相討ち覚悟で銃を抜こうとするが、サラーの子供たちが間に入り一触即発は免れた。半ば自暴自棄になりつつも悪人には決して共鳴しない、同じ考古学者でも決して相容れないことがよく分かる名セリフだ。
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目次 - Contents
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の概要
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のあらすじ・ストーリー
- 冒険の始まり
- アメリカ陸軍情報部からの依頼
- 元恋人マリオンとの再会
- エジプト・カイロでの攻防
- 魂の井戸へ
- 聖櫃争奪戦
- 解き放たれる聖櫃の力
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- インディ/インディアナ・ジョーンズ (演:ハリソン・フォード)
- インディの協力者たち
- マリオン・レイブンウッド(演:カレン・アレン)
- サラー(演:ジョン・リス=デイヴィス)
- マーカス・ブロディ(演:デンホルム・エリオット)
- マスクローブ大佐(演:ドン・フェローズ)
- イートン少佐(演:ウィリアム・フットキンス)
- サイモン・カタンガ(演:ジョージ・ハリス)
- サティーポ(演:アルフレッド・モリーナ)
- ナチス・ドイツ
- ルネ・べロック(演:ポール・フリーマン)
- アーノルド・エルンスト・トート(演:ロナルド・レイシー)
- ヘルマン・ディートリッヒ(演:ヴォルフ・カーラー)
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の用語
- 聖櫃(アーク)
- ラーの杖飾り
- 魂の井戸
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- オープニングでの冒険
- インディ「神と話がしたいのか?なら一緒に会いに行こうぜ。それが一番の近道だ」
- マリオン「元気出せ。飲もうよ」
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- カイロ攻防戦での撮影秘話
- インディの名前
- 革新的な映像と視覚効果
- 予算オーバーと撮影延期対策
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の主題歌・挿入歌
- メインテーマ:ジョン・ウィリアムズ『レイダース・マーチ』(The Raiders March)
- 挿入歌:ギルバート&サリヴァン『I Am The Monarch Of The Sea 』
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のサウンドトラック
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の予告編