ドラベース ドラえもん超野球外伝（漫画）のネタバレ解説・考察まとめ

右投右打で、一塁手と外野手を務めるロボット。背番号は12で、元々は茜フライヤーズの補欠選手だった。愛称はミケ。ずる賢い性格を持ち、野球の実力は低く、木の枝から吊るしたボールすら空振りするほどだった。しかし、秘密道具「コピー鈴」を使って野球能力をコピーし、スパイとしてドラーズに潜入したが、すぐに正体を見破られ、エモルにも見捨てられる。それでも野球を諦めきれず、その根性を認められて正式にドラーズの一員となった。

ミケえもんは「コピー鈴」によってコピーされたトンボールを使い、エモル対策として練習で重宝されるようになった。また、口癖として文末に「ニャ」をつけ、驚いた時には「ギニャ」と叫ぶ。

彼は隠し球や牽制などの小技が得意で、かぶと虫杯の綾宇市ライオンズ戦では投手として登板し、隠し球で試合をわずか3球で終わらせた。また、かぶと虫杯決勝戦では、憧れていたエモルをホームランで打ち砕くなどの活躍を見せた。しかし、その後は江戸川ラリーで早々にリタイアするなど、目立った活躍は少なく、控え野手として登場することが多かった。

彼は全てのポジションをカバーすることができ、その後、ヒョロえもんの魚屋を手伝うことで肉体的にも成長を遂げた。日本縦断トーナメントの山寺べアーズ戦では、タヌキさん兄弟の「シャボン球」という魔球を攻略するために、エーモンドの代打として出場。フワフワしたボールはスイングの風圧で逃げるため、ミケえもんの鈍いスイングスピードが起用理由となった。彼は魔球の軌道が魚の動きと似ていることに気づき、逆転の口火を切るヒットを放つなど、技術面や観察力の成長も見せた。

ミケえもんの隠し球は、綾宇市ライオンズや茜フライヤーズ戦でも成功を収めたが、ヒョロえもんからは「こんな汚い勝ち方、スッキリしねえ」と叱られ、次の茜フライヤーズ戦では、正々堂々とアウトにすると宣言し、ランナーにタッチしなかった。その後、江戸川ラリーではスタート地点で無残につぶされるなど、彼の物語は波乱に満ちている。

みかちゃん

ひろしの幼馴染で、ドラーズのマネージャーを務めるキャラクター。右投右打で、野球に関してはほとんど初心者であり、練習中に怪我をすることが多い。グリえもんがチームを抜けた後、一時的に消去法でライトの選手として練習していたが、後にチビえもんが入団したため、再びマネージャーに戻った。

彼は非常に記憶力が良く、トンボール対策の打法をいち早く覚え、他のメンバーが徹夜しても覚えられなかった言葉をスムーズに記憶できた。そのため、決勝戦では急遽1番バッターとして出場し、前進守備をしていた外野の間を割る三塁打を放つ活躍を見せた。

また、江戸川ラリーではレギュラーの座を目指して奮闘するものの、ザリガニに服を破かれるなどの悲惨な目にも遭う。彼のキャラクターは、野球に対する情熱と努力が描かれつつも、コミカルな要素も持ち合わせている。

アカえもん

ドラーズの投手で背番号119を背負うキャラクター。彼は15巻のおまけ漫画「アカえもん編」で初登場したが、もともとはゲーム『ドラベース ドラマチック・スタジアム』のオリジナルキャラクターだ。アカえもんはドラーズの絶対的なクローザーで、抜群の制球力を誇るサウスポーだ。

彼の本職は消防士であり、そのため忙しくて、公式戦や練習試合にはほとんど出場しない。しかし、ドラーズのベンチ登録メンバーには「アカえもん」と記載されており、れっきとしたチームの一員だ。彼の最大の武器は、消火活動にも活用する「水球（ウォーター）スライダー」と呼ばれる高速スライダーだ。アカえもんは左投左打の選手であり、チームにとって頼れる存在だ。

ドラえもん

投手、背番号10のキャラクターは、第1話にのみ登場する人物で、クロえもんとは友人関係にある。ひろしがチームに加わる前は、ピッチャーとして活躍していたが、その制球力はいまひとつであり、第1話では21点も取られるという惨敗を喫している。この時には、野比のび太も1コマだけ登場している。その後、このキャラクターはのび太の世話などで忙しくなり、チームを脱退した模様で、第6巻以降は回想シーンでしか登場しなくなった。しかし、第21巻の回想シーンで久しぶりにまともな登場を果たすことになる。

また、『特別編 江戸川ドラーズVSジャイアンズ』では、ジャイアンズの1番レフトとして再登場し、まぐれながらもひろしの球を打ち返すシーンが描かれている。彼がクロえもんやチームと一緒に野球をしていた時には、クロえもんに誤ってボールをぶつけてしまったこともある。

荒川ホワイターズ

シロえもん

クロえもんの最大のライバルであるシロえもんは、愛称「シロ」で、一人称は「オレ」だが、過去には「ぼく」と呼んでいた時期もある。彼は右投右打で、クロえもんとはロボット学校時代の同級生であり、落ちこぼれ仲間だったが、野球に対する姿勢の違いからクロえもんと道を分かつことになった。かつては野球が下手で「シロえもんの球なら誰でも打てる」と言われていたが、猛練習を重ね、一流の投手へと成長した。怪我をしても打者の特徴を見て守備の位置を計算し、打たせる投球を見せるほどの実力を持つ。

シロは、かつて初めて勝てそうだった試合をチームメイトのエラーで敗退した経験から、他の選手を信用せず、一人でプレーするようになっていた。しかし、ドラーズとの対戦を通じてチームワークや仲間の大切さに気づき、考え方を改めるようになる。基本的にクールな性格だが、内に秘めた熱い心を持ち、時には感極まって涙を流すこともある。

シロの特徴は、160km/h（後に180km/h）を超える速球と鋭いカーブだ。さらに、縦にジグザグに変化する「W（ホワイト）ボール」、アンダースローで横に変化する「WW（ワイドホワイト）ボール」、ジャンプして投げることでWボールの3倍の縦変化を見せる「WWW（ワンダーワイドホワイト）ボール」、縦横無尽に分身する「World（ワールド）ボール」など、多彩な魔球を操る。

シロは草野球選手としては異例のプロ野球ドラフト指名を受け、草野球から初のプロ入りと話題になったが、クロえもんとの対決でWWWボールを真芯で捉えられたことでプロ入りを辞退した。その後、WABC日本代表に選ばれ、絶対的なクローザーとして起用される。普段は他人のために野球をするような性格ではないが、ひろしをWABCに入れるように依頼したり、療養中のひろしを思って全力で投球するなど、ストイックな一面も見せる。オーストラリア戦では右肘の不調でフォームを崩し、乱調をきたすが、ひろしの助言で即座に修正し、外野からのレーザービームでチームを救った。

決勝のアメリカ戦では「Worldボール」を使ったが、平井がパスボールを連発してピンチを招き、エーモンドに日本最速の180km/hの速球をホームランされて敗北を喫した。その後、草野球日本縦断トーナメントでは無難に勝ち進み、決勝の山奥山寺戦で1-0で辛勝し、トーナメント優勝を果たすも、景品のドーム球場は辞退した。トーナメント後のオールスター戦では、チーム・サダハルの3番手として出場し、完璧な投球で無安打に抑え、自らの本塁打で逆転勝ちを収めた。

江戸川ドラーズやクロえもんとの決着をつける最後の練習試合では、WABCで敗れたエーモンドをストレートのみで三振に取りリベンジを果たし、その後7回2アウトまで完全試合を続けるも、ひみつ道具でスズえもんに四球を許し、続くエーモンドの内野安打で完全試合が崩れる。クロえもん相手にも「Worldボール」で圧倒するが、すべての球の弱点を突かれ、大回転背面打ちで本塁打を許して敗北した。

シロは打撃面でも驚異的で、ホームランボールで鉄パイプをへし折るほどのパワーを持ち、ホワイターズでも主軸としてクリーンアップに座る。1点が欲しい場面では守備の意表をつく送りバントも行い、WABCでは投手ながら代打出場してホームランを打つこともある。主に3番を務めるが、5番に入ることも稀にある。

平井（ひらい）

4番、捕手、背番号2 ホワイターズの破壊力抜群の4番打者で、右投右打のキャッチャー。彼は、チビえもんの好プレーがなければ3ランホームランをかっ飛ばすほどの強打者である。体格が良く、優れた捕手としてチームをまとめる役割を果たしており、シロえもんのWボールをしっかりと捕球する彼の女房役としても活躍している。打者としても4番に座り、長打を放つシーンが目立つ。クロえもんが二軍だった頃には、毎日小松川・シロえもんと共に50kmランニングをして体を鍛えていた。

彼はWABC日本代表にも選ばれ、主にベンチからチームを支える存在となっていたが、シロえもんの登板に合わせて試合に出場し、シロえもんの新魔球「Worldボール」の捕球に挑む。しかし、当初はパスボールを連発してしまうが、後にキャッチャーミットを使わずに肌で感じるという猛特訓を経て、完璧に捕球できるようになる。

また、日本縦断トーナメントのオールスター戦では、チーム・キングのメンバーとして選出されている。

小松川（こまつがわ）

右投右打、2番、二塁手、背番号4 ホワイターズの2番打者で、眼鏡をかけた右投右打の選手。以前は野球に対する強い情熱を持ちながらも実力が不足しており、シロえもんから厳しい言葉を浴びせられることもあった。しかし、シロえもんの厳しいトレーニングに耐え抜いた結果、現在では走攻守全てにおいて飛躍的に成長し、特にバントの技術に優れている。

WABC日本代表にも選ばれ、全試合にフルイニング出場を果たした。アメリカ戦では痛恨のエラーで1点を許してしまうが、その後エーモンドのグラブをはじくヒットを放つなど、重要な場面で活躍を見せた。また、日本縦断トーナメント決勝戦では相手のエラーを誘発し、ランニングホームランを打ってチームを優勝に導いた。

オールスター戦前には、クロえもんのWorldボール攻略のため、無人島で特訓を行った。ポジションは二塁手だが、初登場時には外野手として描かれていた。日本縦断トーナメントのオールスター戦では、チーム・ミスターのメンバーとして選出されている。

山寺ベアーズ

ポこえもん

ポコえもんは左投左打のピッチャーで、非力で球速も遅いが、特技の催眠投法を使う。催眠投法は、相手と目を合わせることで相手を催眠状態にし、コントロールを狂わせるものだが、相手が目を合わせないように対策すると通用しなくなる。普段は礼儀正しく敬語で話すが、キレると巨大な熊に変身し、乱暴な口調に変わる。変身後は驚異的なパワーを持ち、豪速球を投げることができるが、その分体力を大きく消耗し、数イニングしか持たない。変身前の一人称は「僕」または「私」、変身後は「俺」だ。

ポコえもんは試合後もドラーズの前にしばしば現れ、準レギュラー的なキャラクターだ。「満月打ち」という特殊な打法を持ち、変身状態で1球だけだがWボールを投げることができる。WABC編では日本代表のピッチャーに選ばれ、イギリス戦では1塁コーチャーを務めた。オーストラリア戦では先発として登板し、催眠投法を駆使して序盤は好投したが、魔球山寺山を場外に打ち返されてしまった。準決勝のキューバ戦にも登板したようだが、降板後の状態と0-10の大差から推測すると、エモルと共にかなり打ち込まれた模様だ。決勝前日の練習では、クロえもん不在のため3塁に入っていた。

変身後はその巨体のため、バットを持つとまるで爪楊枝のように見える。変身しても左投げ左打ちであることは変わらない。また、投球時には「ウガ〜」という口癖が出る。作者によると、ポコえもんの投球フォームは元阪神の江夏豊がモデルだそうだ。

ポンえもん

左投左打、1番、二塁手、背番号01 ポコえもん三兄弟の一人で、愛称はポン。普段は礼儀正しく敬語口調で話すが、怒ると巨大なライオンに変身し、積極的な走塁を見せる。その力強さは、本土のライオンを一捻りで倒すほどで、どんな手を使ってでも塁に出るのが得意とされている。しかし、盗塁を試みた際には、パクえもんの送球の方がはるかに速く、足の速さ自体はそれほどでもない（この時は吠えてスズえもんのエラーを誘ったためセーフ）。ただし、この時の走りは二足歩行で行われたものであり、本来の四足歩行での走行は格段に速い。

野球に関しては初心者で、ケニアで修行中だったところをポコに呼び出され、チームに加わることとなった。

ポロえもん

左投左打、2番、遊撃手、背番号02 ポコえもん三兄弟の一人で、愛称はポロ。絶妙なタイミングでひみつ道具を使うのが得意。普段は礼儀正しく敬語で話すが、怒るとパンダに変身し、クローザーとして活躍する。野球は初心者で、中国の山中高地で修行していたところをポコに誘われてチームに入団した。修行中に会得した中国浮遊術を応用し、スローボールを使った魔球「シャボン玉」を開発。バットの風圧でボールが逃げるほどの特殊能力を持ち、高く打ち上がったボールの軌道を操りホームランを防ぐなど、ユニークな技を見せる。

変身後の姿は、ポコえもんやポンえもんの変身後と比べて可愛らしく、迫力には欠けるが、その独特の能力でチームに貢献する。その後、オールスター戦にはチーム・キングの一員として選ばれ、常にパンダの姿で登場している。

房総タートルズ