本田今日子(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田今日子(ほんだ きょうこ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、主人公・本田透の母である。旧姓は勝沼。「赤い蝶」の異名を持つ伝説的なヤンキーだったが、結婚してからは落ち着き、子煩悩な母親になった。今日子自身は物語開始時点で故人だが、それでも度々透やその友人・魚谷ありさの話題に上るほどに慕われている。透が幼い頃、十二支の始まりの昔話をし、彼女に「十二支になれなかった猫」への愛着を持たせるきっかけになった。

今日子の両親

厳格な父と、そんな夫の顔色を見るだけの母と今日子には評されている。
父は今日子に対し、「世の中には必要な人間と、そうでない人間がいる。お前は後者だ」と言った。今日子との結婚を望む勝也を「物好き」と称しつつ、厄介払いのように許した。勝也の死後、「子供を連れて帰ってくるな」と釘を刺している。今日子はこの時、「この世界に必要な人間なんか1人もいない」と父に告げている。

本田勝也(ほんだ かつや)

CV:細谷佳正

今日子の夫。出会った時今日子は中学生で、勝也は教育実習生だった。敬語で話し、物腰柔らかながら底の見えない人物。今日子に惹かれており、「俺を選べ」と強めの口調でプロポーズをした。結婚後は教職に就かず、研究員となる。娘の透が幼い頃、出張先で風邪をこじらせて死亡。勝也の死は、今日子に強い喪失感を与え、透はしばしネグレクト状態となった。
今日子自身の死に際し、彼女を迎えに来る描写がある。

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本田透(ほんだ とおる)

CV:堀江由衣(旧アニメ版)、石見明日菜(新アニメ版)

今日子の娘で、『フルーツバスケット』の主人公。幼い頃からどこか抜けた性格だった。勝也の死後心神喪失状態となり、「(勝也に)会いに行きたい」と言った母を繋ぎ止めるべく父と同じような敬語で話すようになった。
今日子にとっては宝物で、透が早朝に行方不明になった時錯乱したほど。
自身が中卒である今日子は、娘の透に高校生活を楽しんでほしいと言った。仕事に出かける今日子に代わり、家事をしていたため、料理や掃除などのスキルは高い。今日子の事故の朝、いつものように「行ってらっしゃい」を言えなかったことを後悔している。
事故に遭ったその時、今日子は最後まで透のことを気にかけていた。透も、死に際の今日子が夾に言った「許さない」との言葉も呪いなどではないと見抜いている。

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勝也の父

CV:増岡弘(旧アニメ版)、魚建(新アニメ版)

今日子の舅で、彼女からは「ととさん」と呼ばれる。温厚な好々爺に見えるが、息子の勝也とはいくらか確執もあった模様。息子の仲を取り持ってくれたと今日子には感謝していた。

魚谷ありさ(うおたに ありさ)

CV:今井由香(旧アニメ版)、種﨑敦美(新アニメ版)

透の同級生で友人。時代遅れのヤンキーといった風体だが、不良は既に卒業している。友達想いで情に厚い性格。
中学時代は不良グループに所属していた。「赤い蝶」の異名で伝説となった今日子に憧れを抱き、彼女の娘が同じ中学にいると聞いた時は喜んだ。しかし、憧れていた今日子は子煩悩で所帯じみた母親となっており、その娘は至って地味な普通の学生であることに失望。それでも、本田親子との距離を少しずつ縮め、2人との時間に居心地の良さを覚えていく。
透と親友になる為にグループを抜けることを決意。族抜けの制裁を受ける中、今日子に助けられる。この時、痛い目を見ないと何もわからない馬鹿だと自分を卑下するが、今日子からはそうしないと分からない気持ちもあると励まされる。
その後完全に不良グループとの縁を断ち切るのに時間はかかったが、本田親子の支えもあって乗り切った。
咲と共に透を守っていくことを今日子の墓前で誓う。死後も今日子を慕っており、かつて本田親子が住んでいたアパートの部屋を見て寂しい気持ちになることもある。

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花島咲(はなじま さき)

CV:安原麗子(旧アニメ版)、佐藤聡美(新アニメ版)

透の友人の1人で、本田親子からは「花ちゃん」と呼ばれる。中学2年次に透のクラスに転入してきた。電波と称する特殊な波動を感知することができる。
透、ありさと同じ海原高校に入学し、今日子と4人でお祝いをした。今日子の死後、彼女の墓前で透を守ることをありさと共に誓う。今日子が乗っていたと思しきデコトラについて言及した。

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草摩夾(そうま きょう)

CV:関智一(旧アニメ版)、池田恭祐(旧アニメ版幼少期)、近野桂介(旧アニメ版中1頃)、内田雄馬(新アニメ版)、泊明日菜

透と同年代。草摩家の仲間外れの存在である猫憑きで、異性に抱き着かれる、異性を抱き留めるなどすると猫に変身する体質。幼くして母は自殺し、父も含めた一族の人間から責め立てられた。猫が一族中から蔑まれるのは、猫を騙した鼠のせいだと子憑きの由希を憎むことで自分を保っていた。尚、母親の自殺後は親類で武術の師範である草摩藉真(そうま かずま)の家に引き取られた。
今日子は夾の詳しい事情は知らないが、幼い彼と出会い交流。名前が似ているからと名乗らない彼を、今日子は「ジャリ」と呼んだ。由希を憎むのはそうしないと自分を保てないからで、今日子はそのことを見抜く。
透が行方不明になった朝、彼女を探しに行くが由希によって先を越される。この一件が元で今日子と会わなくなる。今日子は、去り行く夾を「(透を守るという)約束、ツケね」と笑って見送った。
数年後今日子の事故の現場にたまたま居合わせ、見殺しにするという最悪の再会を果たすこととなる。今わの際の今日子に「許さないから」と言われ、その言葉が呪いのようになってしまっていた。元より今日子をはねた車の存在に気付いており、彼女を抱き留めていれば救えたかもしれないとの自責の念もあった。「私の代わりに、あの子(透)を守って」との今日子の真意は伝わらなかったが、母の真意を見抜いた透を通して夾に語られる。
今日子の墓前で、透と共に人生を歩むこと、今度こそ約束を守ると誓った。

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