草摩依鈴(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩依鈴(そうま いすず)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、午(馬)の物の怪に取り憑かれた人物である。他者に手厳しい態度を取るが、その実は恋人の草摩潑春を呪いから解放し、主人公本田透を傷つけまいとする優しい性格。1人ですべてをしょい込む傾向にある。その一方、軽率で詰めの甘い一面もある。当初はロングヘアだったが、十二支の神に当たる草摩慊人に髪を切られてからはショートヘアになった。
慊人の箱
本家の近くに来た依鈴は、慊人の母である草摩楝(そうま れん)と会った。楝に呪いの解き方を知らないかと尋ねると、意味深に微笑んだ。依鈴は、楝から交換条件を突き付けられる。慊人の部屋にしまわれている箱を取ってきてほしいというのだ。依鈴はこれで呪いの解き方を教えてもらえると思い、箱を取りに行く。しかし、慊人に見つかってしまった。
その箱は慊人が大切にしているものだった。依鈴は猫憑きを監禁するための蔵に閉じ込められ、髪を切られる。潑春に危害を加えられるよりはと依鈴は監禁される道を選び、その後運ばれる食事に手を付けることはなかった。衰弱した依鈴は、数日後に酉(鳥)憑きの草摩紅野(そうま くれの)に助け出され病院に搬送される。
慊人に捕らえられ監禁された時のことを夢に見た依鈴は、胸中で潑春に詫びながら病院を抜け出す。自分は何一つまともにできない。「お前、いらない」との慊人の言葉を反芻し、自分は本当にいらない存在だと感じる。
夢うつつの中、依鈴の前に潑春が現れた。潑春の幸せを探し出せなかったと詫びる依鈴に、彼は「ってことは、リンの旅はこれで終わりだね。じゃあ、おかえり」と優しく声を掛けた。帰って来てくれないと寂しいとも潑春は言う。潑春の下に帰れた、いい夢が見られたと言う依鈴だがそれは夢ではなかった。
病院から抜け出したという依鈴を、潑春が探し当てたのだ。潑春に担ぎ上げられた依鈴は自分で歩けると言うが、彼はかつて彼女を助けた時よりは成長し、「リンを背負って歩けるくらいにはなった」と語る。潑春は依鈴を諦めないこと、彼女が疲れたら担ぐこと、それが重荷ではないことを告げた。その言葉に、依鈴はようやく素直になり、「ただいま」と言った。
紫呉が語ったこと
慊人に切られた髪を短く切りそろえた依鈴は、透と再会する。透に対し、「髪は鬱陶しいから切った」とだけ言った。その後、依鈴は夾の養父である草摩藉真(そうま かずま)の家に住むことになる。
しばらくした頃、紫呉が依鈴の前に現れた。紫呉は、慊人の親子喧嘩に巻き込まれた依鈴に皮肉を言う。次いで紫呉は、呪いは放っておいてもいずれ解けると言った。
十二支は、神と「何度生まれ変わっても宴を開こう」との約束を交わした。はっきりとした記憶はないが、物の怪憑きたちはそのような認識を抱いていた。紫呉はその約束を遠い昔のものであり、もう壊れかけていると口にする。それを聞いた依鈴は、いずれであっても潑春が解放されるならいいと結論付ける。
それに異を唱えたのが、依鈴を訪ねに来た透だった。透は卒業までに呪いが解けなくてはならないと言う。呪われたまま卒業すれば、夾が幽閉されてしまうからであった。透が夾に恋愛感情を抱いていることを知った依鈴は、「よりによって夾?」と驚く。猫憑きは、十二支にとって「あれよりはマシ」と思える精神的な生け贄のような存在だったのだ。
依鈴は、透に「猫憑きの夾に同情しているのか」と尋ねる。透は、十二支の皆を呪いから解放したいというより、夾が一番大切だから呪いを解きたいのだと絞り出すように答えた。そこに、楽羅が現れ、透を叩いた。夾への気持ちは、本人にちゃんと言えというのが楽羅の気持ちだった。
楽羅は幼い頃から「夾の妻になる」と公言していた。しかし、それは彼女が幼いころ夾を見下していたことへの罪悪感から来る辻褄合わせのものでしかなかった。それに対し、透は本気で夾に惹かれている。初めこそ辻褄合わせだったが、楽羅もまた夾に対する本気の恋愛感情を抱いていた。その気持ちに区切りをつけた楽羅は、透の気持ちは同情ではないと依鈴に言う。
解放の日
そんな中、透が崖下に転落したとの知らせが入る。依鈴も含め、透と関りのある物の怪憑きたちは心配するが幸い命に別状はなく、後遺症が残ることもなく数日で退院できた。
透が退院したその日。突如として、物の怪が去って行くのが感覚で分かった。紫呉の言った呪いからの解放の時が訪れたのだ。潑春もそれは同じで、「これはこれで、結構寂しいもんだね」と言った。後日、十二支だった者たちが本家に集められる。
慊人は振り袖姿で現れた。依鈴も含め、慊人より年少の物の怪憑きたちは、初めて慊人が女性だと知る。慊人からは、かつてのような圧はなかった。それは呪いが消えた為だけではないようだった。もう神ではないが、当主として皆を守ると慊人は誓う。
物の怪憑き出会であった者たちはその言葉を受け入れたが、依鈴は慊人を許すことができなかった。透は、そんな依鈴の気持ちに寄り添う。
高校を卒業した透は、夾と共に藉真の知人が経営する道場がある土地へと引っ越すことになった。依鈴は潑春と、かつて十二支だった者たちと共に透を見送った。
草摩依鈴の関連人物・キャラクター
依鈴の両親
CV:加藤将之(父)、緒乃冬華(母)
回想シーンにのみ登場。当初は娘をかわいがり、幸福な家族を演じていた。それでも実際は動物に変身する呪われた我が子を愛することができず、「本当にパパとママは幸せなの?」という依鈴の言葉で感情が爆発。以降、娘を虐待するようになった。
依鈴が路上で体調を崩し、入院した時「もうどうやって愛したらいいか分からないから、帰ってこなくていい」と告げ、その後娘を迎えに来ることはなかった。依鈴はそれでも両親を愛し、娘を置いて病室から帰ろうとする2人に謝り続けた。
草摩潑春(そうま はつはる)
CV:陶山章央(旧アニメ版)、岡村明美(旧アニメ版幼少期)、古川慎(新アニメ版)、東内マリ子(新アニメ版幼少期)
丑(牛)の物の怪憑きで、依鈴より2歳年少。通称は「はーくん」、「春」で、依鈴とは「春」、「リン」と呼び合っている。変身後の姿はホルスタイン牛で、人間の時も白髪と黒という独特の髪色を持つ。通常はぼんやりしたつかみどころのない印象だが、キレると攻撃的になる。身内ではキレた状態を「ブラック春」、通常の状態を「ホワイト春」と呼ぶ。
小学生の頃、路上で倒れていた依鈴を発見。娘を見捨てる発言をした依鈴の両親に、彼女への謝罪を要求するなどして庇った。その後も度々依鈴の下を訪れ、彼女の心の支えとなる。いつしか互いに愛し合うようになるが、物の怪憑きの特性故に慊人以外の人物を愛することへの危機感もあった。それでも依鈴を独占したいとの感情が勝り、結果として彼女の転落事件を招いてしまう。
依鈴の怪我が慊人によるものだと知った時は、彼女を詰問。自分も依鈴のことを何も分かっていなかったと悟り、彼女の下へ向かう。依鈴を諦めるつもりはなく、彼女が1人で歩けなくなったら自分が担いでいくと、依鈴を守る決意を口にした。
草摩潑春(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
草摩潑春(そうま はつはる)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の丑(牛)の物の怪に取り憑かれた人物である。普段はつかみどころのない印象ながら優しく、他者を気遣うことが多い。しかし、キレると好戦的な「ブラック春」と呼ばれる状態になる。特徴的な白髪は地毛。幼い頃、自分のコンプレックスを拭ってくれた子(鼠)憑きの草摩由希を特別視し、彼を心配している。午(馬)の物の怪憑きである草摩依鈴とは相思相愛だが、互いを想い合うが故の障壁もある。
草摩燈路(そうま ひろ)
CV:渕崎ゆり子(旧アニメ版)、大地葉(新アニメ版)
未(羊)の物の怪憑きで、十二支では最年少。矢継ぎ早に嫌味を繰り出す毒舌家だが、子供ゆえに愛する杞紗を守れない自分へのいら立ちもある。物の怪憑きとしては珍しく、一般的な温かい家庭で育った。
依鈴が慊人に突き落とされたところを目撃しており、病院に見舞いに行くなどして彼女を気遣っていた。依鈴が呪いを解こうとしていることや慊人が彼女を突き落とした理由など諸々の事情を知っており、後に潑春に真相を伝えている。
尚、依鈴からは「お優しい家族に愛されていろ」と突き放すようなことを言われたが、これは自分に関わらず幸福に生きていればいいとの彼女の気遣いである。
草摩燈路(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
草摩燈路(そうま ひろ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、未(羊)の物の怪に取り憑かれた人物である。物の怪憑きとしては最年少。次々と嫌味を繰り出す毒舌家で、年齢も相まって生意気な印象を与える。その一方、幼さ故の浅慮や無力さから、大好きな草摩杞紗を守れない自分へのいら立ちも感じている。杞紗と仲が良い主人公の本田透に嫉妬するが、透からの励ましもあり毒舌攻撃はしなくなる。失敗と成長を繰り返す中、妹の日向が誕生し、杞紗との仲も前以上に良くなっていった。
草摩紫呉(そうま しぐれ)
CV:置鮎龍太郎(旧アニメ版)、中村悠一(新アニメ版)、日野まり(新アニメ版幼少期)
戌(犬)の物の怪憑き。「ぐれさん」、「しーちゃん」などと呼ばれる。知的で爽やかな美男子だが、人をおちょくって楽しむことが多い。在宅で小説家の仕事をしており、度々若者に道を示すこともある。
呪いについて知っているかもしれないと考えた依鈴に接触されるが、何も知らないと答えた。その一方で、神と十二支の絆が壊れかけていることを実感。自分たちの代で物の怪憑きが解放されることを感づいており、後にそのことを依鈴に告げた。
草摩紫呉(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
草摩紫呉(そうま しぐれ)とは、高屋奈月による漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、戌(犬)の物の怪に取り憑かれた人物である。一見すると爽やかな美形で性格も飄々としている。その一方で自身を「最低」と評するように、十二支の神である草摩慊人を自分のものにするという己の野望の為に他者を利用する。といっても完全な悪人ではなく、物の怪憑きを受け入れる本田透を巻き込むことへの罪悪感も口にした。職業は小説家で、時たま迷い、悩む若者たちに道を示すこともある。
草摩楽羅(そうま かぐら)
Related Articles関連記事
フルーツバスケット(フルバ)のネタバレ解説・考察まとめ
『フルーツバスケット』とは高屋奈月による漫画作品。白泉社の『花とゆめ』で、1998年16号から2006年24号まで連載。2001年にアニメ化され、2019年には全編が再アニメ化された。同級生の草摩由希が住む草摩家の分家宅へ居候することになった、主人公の本田透。そこから物の怪憑きの体質を持つ草摩家の人々と関わっていくことになる。略称は『フルバ』・『フルバス』。2009年には劇団スタジオライフにより舞台化された。
Read Article
フルーツバスケット(フルバ)の草摩家・草摩一族まとめ
『フルーツバスケット』とは、高屋奈月による漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。母と家を失いテント暮らしをしていた女子高生の本田透は、十二支の呪いに取り憑かれた一族・草摩家と関わりを持つようになる。学校で王子と慕われる由希、幼い頃から由希をライバル視する夾を始め、十二支と猫の物の怪に取り憑かれた者たちやその関係者、彼らが関わる人々の心の傷や救済を描く。本項では、草摩家とその一族についてまとめる。
Read Article
フルーツバスケットの恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ
『フルーツバスケット』とは、恋愛要素が強いロー・ファンタジー漫画。作者は高屋奈月である。公式略称は「フルバ」、「フルバス」など。1998年に白泉社の『花とゆめ』にて連載がスタート。2006年に完結した。2001年にTVアニメ化され、2019年にキャストなどを一新して再びTVアニメ化された。主人公に女子高生・本田透(ほんだ とおる)を始めとする魅力溢れるキャラクターが多数登場。キャラクター同士の時に甘く、時に苦い恋愛模様が描かれている。
Read Article
フルーツバスケット(フルバ)のあらすじ・ストーリーまとめ
『フルーツバスケット』は日本の漫画家・高屋奈月による少女漫画。通称は「フルバ」。1998年に白泉社の『花とゆめ』で連載を開始し、2006年に完結した。単行本は全23巻。 主人公の本田透は高校に入学して間もなく母親を交通事故で亡くしてしまった。ひょんなことから透は同じ高校に通う草摩由希が暮らしている家に厄介になる。草摩家は代々続く名家。そんな名家には十二支にまつわる重大な秘密があった。透は草摩家の人間と関わるようになっていき、その母性あふれる優しさで心の傷を癒やしていくのだった。
Read Article
草摩夾(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩夾(そうま きょう)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、十二支の仲間になれなかった猫の物の怪憑きの少年である。仲間外れの存在として、幼い頃より一族中から疎外されてきた。神と同じく尊ばれる子憑きの草摩由希に勝つことを望み、彼との仲は良くないが本心では互いを羨んでいる。ぶっきらぼうで喧嘩っ早いが、根は優しく由希以外の人物に意味なく喧嘩を売ることはしない。ヒロイン本田透を気遣い、彼女と惹かれ合うようになる。
Read Article
本田透(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
本田透(ほんだ とおる)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公である。両親を失いながらも、前向きに生きる少女。他人を思いやり、相手をあるがままに受け入れる慈悲深さを持つ。天然ボケの気があり、ずれた言動も多いが本人が言う所の頑固さも持ち合わせている。十二支の呪いに苛まれる草摩(そうま)家と関わりを持つ中、十二支と猫の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」を救いたいと願うようになる。
Read Article
本田今日子(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
本田今日子(ほんだ きょうこ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、主人公・本田透の母である。旧姓は勝沼。「赤い蝶」の異名を持つ伝説的なヤンキーだったが、結婚してからは落ち着き、子煩悩な母親になった。今日子自身は物語開始時点で故人だが、それでも度々透やその友人・魚谷ありさの話題に上るほどに慕われている。透が幼い頃、十二支の始まりの昔話をし、彼女に「十二支になれなかった猫」への愛着を持たせるきっかけになった。
Read Article
草摩紫呉(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩紫呉(そうま しぐれ)とは、高屋奈月による漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、戌(犬)の物の怪に取り憑かれた人物である。一見すると爽やかな美形で性格も飄々としている。その一方で自身を「最低」と評するように、十二支の神である草摩慊人を自分のものにするという己の野望の為に他者を利用する。といっても完全な悪人ではなく、物の怪憑きを受け入れる本田透を巻き込むことへの罪悪感も口にした。職業は小説家で、時たま迷い、悩む若者たちに道を示すこともある。
Read Article
草摩潑春(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩潑春(そうま はつはる)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の丑(牛)の物の怪に取り憑かれた人物である。普段はつかみどころのない印象ながら優しく、他者を気遣うことが多い。しかし、キレると好戦的な「ブラック春」と呼ばれる状態になる。特徴的な白髪は地毛。幼い頃、自分のコンプレックスを拭ってくれた子(鼠)憑きの草摩由希を特別視し、彼を心配している。午(馬)の物の怪憑きである草摩依鈴とは相思相愛だが、互いを想い合うが故の障壁もある。
Read Article
草摩はとり(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩はとり(そうま はとり)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する十二支の辰(龍)の物の怪に取り憑かれた人物で、草摩家の主治医である。当主の草摩慊人や父の命令に従い、十二支の呪いを知った人物に「記憶の隠蔽」と呼ばれる催眠術を施してきた。クールな見た目と物言いが特徴的だが性格は優しい。主人公の本田透が草摩家に深入りすることで元恋人の草摩佳菜のように傷つかぬよう、これ以上関わるなと忠告した。数百年続く神と十二支の絆を「呪い」と表現した、作中最初の人物。
Read Article
草摩紅葉(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩紅葉(そうま もみじ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、十二支の卯(兎)の物の怪に取り憑かれた人物である。ドイツ人とのハーフで、金髪と愛らしい外見が特徴。明るい性格も相まって人に好かれやすい。「神と十二支の絆」という呪いが元で母から拒絶され、その記憶からも消えてしまう。それでも、両親の心中を思いやる優しい心を持つ。主人公の本田透に想いを寄せるが、猫憑きの草摩夾と両想いなので告白はしなかった。作中において呪いが解け、改めて自分の人生を進む。
Read Article
花島咲(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
花島咲(はなじま さき)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』の登場人物。主人公・本田透の友人である。表情に乏しく無口だが、友達想いで透を大事に思っている。「電波」と呼ばれる特殊な波長を読み取り、操る能力を持つ。透やもう1人の友人の魚谷ありさには寛容だが、その他の人物に対しては容赦ない毒舌を浴びせる他、お仕置きと称する「毒電波」を浴びせることもある。電波の力を操り切れなかった小学生時代、クラスメイトを殺しかけたと思い込み、贖罪として黒い服を着るようになった。
Read Article
草摩慊人(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩慊人(そうま あきと)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する十二支の神に当たる人物で、草摩家の当主である。十二支の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」たちを絆という呪いで縛り付け、その心身を徹底的に痛めつける。登場時より不穏な言動が多かったが、本当は誰よりも絆に縛られ苦しんでいた。母の草摩楝の命令で男性として育てられたが、実は女性。主人公本田透との出会いが元で加速する環境の変化に怯えるも、最終的にすべてを受け入れる。
Read Article
草摩由希(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩由希(そうま ゆき)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の子(鼠)の物の怪に取り憑かれた人物である。容姿端麗で文武に優れ、学校では「王子様」と称されファンクラブまで存在する。しかし、神である草摩慊人の虐待や、兄を始めとする他の物の怪憑きの拒絶もあって本人の自己肯定感は低い。それでも、ヒロイン本田透との生活の中で徐々に変わろうと努力する。猫憑きの草摩夾との仲は険悪だが、一方で誰とでも仲良くなれる夾に憧れを抱いていた。
Read Article
草摩綾女(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩綾女(そうま あやめ)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する巳(蛇)の物の怪憑きで、主要人物の1人の草摩由希の兄である。女性と見まがうロングヘアと美貌、詩的かつ大仰な口調と振る舞いが特徴。学生時代、己の自由と引き換えに由希を無視していたことを後悔しており、関係改善に努める。同級生の草摩紫呉と草摩はとりとは「真のマブダチトリオ」を自称する。洋裁店を営んでおり、店員の倉前美音とは恋仲でもある。
Read Article
草摩杞紗(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩杞紗(そうま きさ)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の寅(虎)の物の怪に取り憑かれた人物である。登場時は特徴的な髪や目の色が原因で中学でいじめに遭い、失語症を患い不登校状態にあった。主人公の本田透によって心を救われ、再び学校に通い出す。その後は透を「お姉ちゃん」と呼び慕う。未(羊)憑きの草摩燈路と仲が良かったために当主の草摩慊人に暴行を受け、燈路との仲が気まずくなっていたが、後に和解し、恋仲となった。
Read Article
草摩利津(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩利津(そうま りつ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、申(猿)の物の怪に取り憑かれた人物である。男性だが、精神的な負荷が軽くなるとの理由で女装をしている。自責思考が強く、事あるごとに「ごめんなさい」と取り乱す。自分に自信がないが、猿の特性で身体能力は高い。また女装姿に全く違和感がなく、主人公の本田透からは女性だと思われていた。後に、親類で作家の草摩紫呉の担当編集である満と交際を始める。
Read Article
草摩藉真(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩藉真(そうま かずま)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』の主要人物の1人・草摩夾の養父であり、武術の師匠である。幼い頃、十二支に入れなかった猫の物の怪に取り憑かれた祖父を残酷な言葉で拒絶。祖父の死後、新たに生まれた猫憑きの草摩夾を見て、その環境の理不尽さを思い知る。母を失い、父からも拒絶された夾を引き取ったのは贖罪の為だったが、次第に父性が芽生えていった。祖父のように幽閉される未来から夾を救おうとした。
Read Article
草摩紅野(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩紅野(そうま くれの)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の酉(鳥)の物の怪に取り憑かれた人物である。実はとうの昔に「十二支と神の絆」という呪いから解放されているが、当主にして神の草摩慊人を見捨てられず取り憑かれたフリをしている。慊人が望まなくなるまで傍にいると決めていたが、コンビニ店員の魚谷ありさに心惹かれる。他の物の怪憑きに訪れる変化を後押しし、慊人にも変わる現実を受け入れさせようとした。
Read Article
草摩燈路(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩燈路(そうま ひろ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、未(羊)の物の怪に取り憑かれた人物である。物の怪憑きとしては最年少。次々と嫌味を繰り出す毒舌家で、年齢も相まって生意気な印象を与える。その一方、幼さ故の浅慮や無力さから、大好きな草摩杞紗を守れない自分へのいら立ちも感じている。杞紗と仲が良い主人公の本田透に嫉妬するが、透からの励ましもあり毒舌攻撃はしなくなる。失敗と成長を繰り返す中、妹の日向が誕生し、杞紗との仲も前以上に良くなっていった。
Read Article
本田勝也(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
本田勝也(ほんだ かつや)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公・本田透の父である。教育実習生時代、不良だった勝沼今日子と出会い、彼女の寂しさに寄り添う。今日子と惹かれ合い、彼女の中学校卒業と同時に結婚。普段は敬語で話すが、本気で今日子と向き合う時などは強い口調となる。透が幼い頃、風邪をこじらせ病死。透が父のように少し変わった敬語を使うのは、「似ていない」と言われた父に少しでも近づこうとしたためで、彼女の記憶にないながらもその人格形成に影響を与えた。
Read Article
草摩楽羅(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
草摩楽羅(そうま かぐら)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、亥(猪)の物の怪に取り憑かれた人物である。猫憑きである草摩夾の妻になると公言し、可憐な美少女ながら、猪さながらの猛アプローチを繰り返す。夾を追いかけ始めた本当の理由は、彼の「真の姿」に怯えて逃げた過去をなかったことにする為だった。辻褄合わせで始まった恋だが、いつしか本当に夾を愛するようになっていた。夾の気持ちが主人公の本田透に向いていることもあり、最終的に身を引く。
Read Article
魚谷ありさ(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
魚谷ありさ(うおたに ありさ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公・本田透(ほんだ とおる)の友人である。透からは「魚ちゃん」と呼ばれる。昔ながらのヤンキーといった風体だが、不良行為はとうに卒業した。友達想いの情に厚い性格で、もう1人の友人・花島咲(はなじま さき)と共に透を見守る。透の母・本田今日子(ほんだ きょうこ)に憧れと恩義を感じ、彼女の死後も慕っている。バイト先で草摩紅野(そうま くれの)という人物に出会い互いに惹かれるが、事情があって会えずにいた。
Read Article
真鍋翔(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
真鍋翔(まなべ かける)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主要人物・草摩由希の友人である。海原高校の副生徒会長を務める。役職に似合わず軽い性格の持ち主で、度々由希を困惑させる。ふざけた言動が多いが、異母妹の倉伎真知を気遣ってもいる。誰かのために動こうとすることもあるものの、空回りしてしまうことも多い。とはいえ、由希が翔の明るさや前向きさに救われている点があるのも事実で、由希とは親友となる。
Read Article
花島恵(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
花島恵(はなじま めぐみ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の登場人物である。主人公本田透の友人・花島咲の弟で、姉と同じで表情に乏しく、トーンダウンした声で話す。特殊な能力を持つために苦しむ咲を見守り、彼女を想ってくれる人が現れることを願っていた。姉の能力解明の研究の中、人を呪う術を身に着ける。その他の点では普通の少年。本人が言うには世渡り上手で、いじめにはあっていない。咲に付き合ってき始めた黒を基調とした服を、「落ち着くから」と着続けている。
Read Article
愛おしくて涙溢れる物語『フルーツバスケット』十二支、神まとめ
『フルーツバスケット』とは高屋奈月による漫画及びそれを原作とするアニメ作品です。母を失くして一人テント暮らしをする女子高生、本田透。透はひょんなことから十二支の物の怪に取り憑かれた一族、草摩家と関わることになります。可愛い絵柄とタイトルに惹かれて買ってみたら結構ドロドロ?しかし救済もあれば爽やかな部分もある。色々と人生について考えさせてくれる名作です。この作品のキモである「神」と「十二支」についてまとめました。
Read Article
十二支達を統べる者。『草摩慊人』ってどんな人?
大人気少女漫画フルーツバスケットに登場する人物『草摩慊人』。 作中で十二支達に暗い影響を及ぼし、トラウマ的存在として描かれていますが、実際どんな人物なんでしょうか。その背景や登場人物たちとの関係性について迫ります。
Read Article
深読み『フルーツバスケット』草摩綾女の「蛇」っぷり
かつて『花とゆめ』で掲載されていた『フルーツバスケット』。十二支と同じ動物(物の怪というそうです)が「憑いて」いるという一族を巡る物語ですが、中でも「巳」憑きの草摩綾女が、良くも悪くも結構「蛇」の要素を出しているような…などと思った次第です。
Read Article
【フルーツバスケット】まだ終わってなかった!続編がある面白い少女漫画まとめ【ママレード・ボーイ】
『フルーツバスケット』や『ママレード・ボーイ』など、世の中の女性たちがみんな夢中になった少女漫画の数々。連載が終わってしまった時には、なんだか自分の半身が失われてしまったほどの寂しさを感じた方も多いのではないでしょうか。そんなあなたに朗報!なんと、かつての人気少女漫画に続編が登場しているのです。あの頃子どもだった主人公たちも立派に成長して、なんだか感慨深いですね。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 草摩依鈴の概要
- 草摩依鈴のプロフィール・人物像
- 草摩依鈴の能力
- 午憑き
- イラスト
- 草摩依鈴の来歴・活躍
- 幸せな家族という芝居
- 草摩潑春との出会い
- 潑春との交際と破局
- 本田透との出会い
- 透と手を組む依鈴
- 慊人の箱
- 紫呉が語ったこと
- 解放の日
- 草摩依鈴の関連人物・キャラクター
- 依鈴の両親
- 草摩潑春(そうま はつはる)
- 草摩燈路(そうま ひろ)
- 草摩紫呉(そうま しぐれ)
- 草摩楽羅(そうま かぐら)
- 草摩慊人(そうま あきと)
- 草摩楝(そうま れん)
- 本田透(ほんだ とおる)
- 草摩依鈴の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「誰が諦めるもんか」
- 潑春と再会した依鈴
- 「あいつ許せない」
- 草摩依鈴の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 名前の由来は6月の異名「彌涼暮月」から
- 当初はショートヘアの予定だった
- 続編に登場する潑春と依鈴の子供たち