大斬-オオギリ-(西尾維新)のネタバレ解説・考察まとめ
『大斬-オオギリ-』とは、2014年から集英社の複数の漫画雑誌をまたいで掲載された漫画。編集者が出したお題に沿ったネームを西尾維新が書き、それをさらに9人の漫画家が形にするという、他漫画でも類を見ない構成が人気を集めた。9編全てがまったく異なるテーマを採用しているため、アクションからミステリー、恋愛ものやSFなど幅広いジャンルのストーリーが展開されている点が特徴である。
生まれてからずっと友人がいないと自称している。五十嵐に対し、互いに友達のふりをする提案をした。非常に毒舌かつ矛盾した発言をすることも多い。
『大斬-オオギリ-』の用語
猫の箱(ねこのはこ)
『娘入り箱』にて登場した100年前に見つかった種族のこと。トンネル銀河にある小惑星シュレディンガーにすむ第七生物種と言われている。高い知能と科学力を有しており、成長も早く寿命も長いという特徴がある。天候を操る力も所持しており、ハコはこの力を使って雨を降らせていた。
ノーバウンド
『ハンガーストライキ!』にて登場したシティ社が開発した高性能道着。受けるダメージは最小限にし、繰り出す攻撃を最大限にする。さらに筋力は5割、反射神経は7割増しにする効果も持つ。これにより攻撃力・防御力は100倍になっていると推定されている。
愛なき指輪
『恋ある道具屋』にて登場した悪魔シリーズの指輪で、通称ラブレスリング。意中の女性につけさせると無条件に相手を好きになるという呪いを持つ。代償としてつけさせるのに失敗すると、逆に嫌われるデメリットを持つ。
『大斬-オオギリ-』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
クビムラ「だっていいことした奴が評価されるのは当たり前じゃないですか」
クビムラが兵太郎に投げかけたセリフ。不良である兵太郎は、たまにいいことをした不良が褒められるようなことを嫌い、「いいことをしない」を信条としている。そんな兵太郎がハコを守り切った時、クビムラがそんな兵太郎の行動を素直に評価したときに発したセリフ、それが「だっていいことした奴が評価されるのは当たり前じゃないですか」である。ハコをとらえようとする悪人のように思えたクビムラが、彼なりの信念と、人を正しく評価できる人物であることがわかる名言と言える。
なお原作者の西尾維新は、兵太郎を「これまで自分の作品にはいなかったいいやつ」としている。
冷夏「犬は無理でも人間までならってことはあるかもだ」
冷夏は「人間はどの生物までならためらいなく殺せるのか」という疑問を持ち、人間は無理でも犬までなら殺せると当初思っていた。しかし、苦しむ愛犬を殺せなかったことで、人間を殺すのが一番難しいという考えはただの先入観だと気づいてしまった際、発したセリフが「犬は無理でも人間までならってことはあるかもだ」である。この後彼女は、自分が好意を寄せていた宮ちゃんを殺害する。苦しむ愛犬は殺せないが、苦しむ友人は殺せる冷夏の恐ろしさが、垣間見える名言である。
百本 百舌子「家に帰って考えるのよ明日 五十ちゃんと話すどーでもいいことを。」
五十音の遊びの誘いを断った百舌子が発したセリフの「家に帰って考えるのよ明日 五十ちゃんと話すどーでもいいことを。」。友達いない同盟を結んだ2人は、あくまで友達ではない。単に友達が必要な場面で助け合い、友達がいないことで起こる弊害を避けるための相手である。そんなビジネスフレンドともいえる2人なのだが、このセリフでは、話題づくりという相手を思いやった行動をしている。友達ではないが他人でなはい、友達ではないがお互いを重んじている、2人の微妙な距離を表す名言である。
『大斬-オオギリ-』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
短編から始まった不思議な名作『十二大戦』
干支になぞらえた戦士たちが殺し合い、どんな願いもかなえてもらう権利を奪いあう戦いを描いた『十二大戦』。西尾維新の作品の中でも人気を得、アニメ化・漫画化も果たした。本作に収録された『どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い』は、その『十二大戦』の後日譚の作品である。実はこの『十二大戦』は、『どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い』より後に生まれた作品なのである。本作の作画を担当した中村光のキャラクターデザインを、西尾維新が気に入ったことで、新たに小説を作成している。本編終了後に後日譚が生まれることは多いが、後日譚から本編が新しく考えられるという、珍しい変遷を遂げた作品なのである。
『オフサイドを教えて』は貴重な西尾維新のスポーツ作品
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『花物語』とは『続・終物語』のその後を描いた物語であり、「するがモンキー」に登場したヒロイン、神原駿河が遭遇した新たな事件が語られている。時系列としては『化物語』の主人公である阿良々木暦やヒロインの戦場ヶ原ひたぎは直江津高校を卒業しており、駿河の同級生、日傘 星雨をはじめ新たな登場人物が中心となり物語が描かれている。本作は神原駿河の視点で描かれており、彼女の内面が深く掘り下げられている。2014年8月16日に全5話にてアニメで放送された。
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目次 - Contents
- 『大斬-オオギリ-』の概要
- 『大斬-オオギリ-』のあらすじ・ストーリー
- ハコと兵太郎の1週間
- 天国に行くための薬
- 殺しやすい生物
- ハンデありの戦い
- 思い人を好きにさせる指輪
- オフサイドの必要性
- どうしても叶えたい願い
- 真に学ぶことは体験すること
- 「友達いない同盟」メンバー募集中
- 『大斬-オオギリ-』の登場人物・キャラクター
- 『娘入り箱』
- 兵太郎(へいたろう)
- ハコ
- クビムラ
- 『RKD-EK9』
- 剣林(けんばやし)
- 血ノ池(ちのいけ)
- 釜茹 亡国(かまゆで ぼうこく)
- 『「何までなら殺せる?」』
- 宮(きゅう)ちゃん
- 冷夏(れいか)
- 『ハンガーストライキ!』
- 小浦 突子(こうら つきこ)
- 炭長 蹴美(すみなが けりみ)
- 『恋ある道具屋』
- 島根 盾則(しまね たてのり)
- 横井 まわり(よこい まわり)
- 小鋸井(このこい)
- 『オフサイドを教えて』
- 伊島(いとう)
- 大房(おおふさ)
- 差井(さい)
- 『どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い』
- 寝住(ねずみ)
- ドゥデキャプル
- 『僕らは雑には学ばない』
- 助手子(じょしゅこ)
- 博士先輩(はかせせんぱい)
- 『友達いない同盟』
- 五十嵐 五十音(いがらし ことね)
- 百本 百舌子(もももと もずこ)
- 『大斬-オオギリ-』の用語
- 猫の箱(ねこのはこ)
- ノーバウンド
- 愛なき指輪
- 『大斬-オオギリ-』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- クビムラ「だっていいことした奴が評価されるのは当たり前じゃないですか」
- 冷夏「犬は無理でも人間までならってことはあるかもだ」
- 百本 百舌子「家に帰って考えるのよ明日 五十ちゃんと話すどーでもいいことを。」
- 『大斬-オオギリ-』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 短編から始まった不思議な名作『十二大戦』
- 『オフサイドを教えて』は貴重な西尾維新のスポーツ作品
- 単行本と連載で違うエピソード掲載順