終物語(物語シリーズ)のネタバレ解説・考察まとめ

『終物語』とは、西尾維新による小説、およびそれを原作としたテレビアニメ作品である。小説は講談社から上中下の3巻が刊行され、テレビアニメは2015年の10月から12月まで放送された。今作は主人公・阿良々木暦の過去と幼なじみのについてのストーリーと、吸血鬼の少女・忍野忍の初代眷属にまつわるストーリーが描かれている。阿良々木と忍の複雑な人間関係に焦点を当てた物語となっており、そんな中でも言葉遊びや漫才じみた会話が織り込まれ笑えるところが魅力である。

『終物語』の概要

『終物語』とは、西尾維新による小説、およびそれを原作としたテレビアニメ作品である。
小説は講談社から上中下の3巻が刊行され、イラストはVOFANが担当した。上巻のパッケージには忍野扇、中巻には臥煙伊豆湖、下巻には戦場ヶ原ひたぎが描かれている。
テレビアニメは2015年の10月から12月まで放送された。アニメーション制作はシャフトが担当し、総監督に新房昭之、監督に板村智幸、キャラクター構成に渡辺明夫などが名を連ねる。

小説上巻では阿良々木は忍野扇という転校生の少女と出会い、ともに過去の事件や幼なじみの老倉育にまつわるエピソードなどの謎を解いていく。
中巻では忍の初代眷属が400年ぶりに復活し、阿良々木との決闘や忍との関係を描く。
下巻では、阿良々木が地獄に落ちてしまった八九寺真宵と再会して救おうとするストーリーと、謎多き少女・扇と阿良々木との最終決戦が描かれる。
推理やバトル、青春など様々な要素が集まっているのが本作の魅力である。シリーズを通して描かれる言葉遊び的な部分やキャラクター同士の漫才のような会話も織り込まれており、変わらず物語の雰囲気を感じることができる。

『終物語』のあらすじ・ストーリー

阿良々木と幼なじみの過去

10月下旬、高校3年の阿良々木暦(あららぎ こよみ)は、後輩の神原駿河(かんばる するが)から忍野扇(おしの おうぎ)という転校生の少女を紹介される。扇は、怪異の関係で阿良々木がお世話になった怪異の専門家・忍野メメ(おしの めめ)の姪だと自称しており、怪異絡みのことで阿良々木に相談したいのだという。
扇の相談を受けたことをきっかけに阿良々木は、2年前に起こった事件を思い出すことになった。
扇は転校するたびに校舎の図面を作成しており、阿良々木たちが通う私立直江津高校におかしな点を見つけていた。3階だけ、2階や4階には教室がある位置になく、何もない空間になっているのである。扇はこの件を何かの怪異が関係していると推測しており、阿良々木とともに問題の場所へ調査に向かった。
そこには扇が図面を作ったにはなかった教室が現れており、中に入ると開かなくなり、閉じ込められてしまった。出られないまま1時間以上が経過し、2人は教室から出るために方法を考え始めた。扇は自分1人の時にはなかった教室が阿良々木と来た時に現れたことから、この教室は阿良々木と何か関係があるのではないかと話す。気づくと黒板には「七月十五日(木)」と記されていた。7月15日の18時ごろにこの教室で何か無念が残るような出来事があり、その無念が怪異という形で結実したのだろうと扇は考える。

2年前、阿良々木のクラス1年3組では委員長の老倉育(おいくら そだち)によって学級会が開かれた。議題は期末試験の数学で不正を行ったとされる犯人の特定である。老倉は、犯人が名乗り出るもしくは特定されるまで教室から出さないと宣言した。
しかし話し合いをしても険悪になるばかりで、犯人の特定もできなかった。生徒同士の言い争いも始まっていよいよ限界を迎えた時、老倉が多数決を提案する。生徒の大半が手を挙げたのは老倉の時だった。学級会を開いている時点で老倉が犯人でないことは明白だったため、多数決によって正義が捻じ曲げられる瞬間を目撃した阿良々木は絶望したのである。

学級会での阿良々木の無念がこの教室を生み出したと考えた扇は、真犯人を特定することで教室から脱出できると予想し、推理を始める。
扇の推理では、犯人はクラスの担任であり、数学教師の鉄条径(てつじょう こみち)であった。自分の担当教科で成績が良いと自分の評価が上がるという動機で不正を行ったのである。扇の推理は当たっていたようで、阿良々木と扇はようやく教室から出ることができた。
翌日の朝、阿良々木は自分のクラスへ向かう前にもう1度例の教室へ行ってみる。しかしそこには何もないただの壁であった。

その後教室へ向かうと、1年の学級会以来ずっと学校に来ていなかった老倉が登校していた。阿良々木は老倉に親の仇の如く嫌われているのだが、あえて気さくに話しかけると老倉は激怒する。阿良々木に対して「お前以上の恩知らずなんていない」と言い、自分との過去について何も覚えていなさそうな阿良々木に嫌悪感を示した。

老倉に嫌われる理由と老倉と自分の過去が気になり、阿良々木は母校の七百一中学校を訪れる。そこにはなぜか一緒についてきていた。阿良々木が自分が使っていた下駄箱を開けると、3つの封筒が入っており、1つには地図が入っている。地図が指す座標へと向かうとそこには廃屋があった。
5年前の夏休み、阿良々木はその廃屋に毎日通っていたのである。中学1年だった阿良々木は、下駄箱に入っていた封筒に興味を持ち廃屋を訪れ、謎の少女に迎えられた。
少女は数学を教えてくれると言い、2人は勉強会をすることになる。そこでは2つルールが設けられ、この勉強会について他言しないことと少女の名前を聞かないことであった。毎日一緒に勉強しているうちに阿良々木は数学の面白さに惹かれ、どんどん好きになっていく。しかしある日から少女は勉強会に来なくなった。そうなってから初めて阿良々木は少女の素性を探ろうと、学校でいろんな人に聞いてみるが、誰も少女のことは知らなかった。途端に怖く感じた阿良々木は廃屋には近づかなくなり、次第に少女のことも忘れていく。それでも数学だけはずっと好きで、自分は数学を好きになった5年前の夏でできていると感じていた。

話を聞いていた扇は、その謎の少女が老倉で間違いないと発言する。阿良々木が高校生活を幸せに過ごせているのは全て数学のおかげだと主張する老倉は、過去に自分が数学を教えてやったことを完全に忘れている阿良々木に対して恩知らずだと激怒しているのだった。
しかし阿良々木としても、老倉が急にいなくなったことや、高校で再会した時に言ってくれればよかったのにという言い分があった。それに対して扇は、老倉が言えなかった理由を考えるべきだと言い、推理する。

阿良々木が話した内容から、阿良々木が中学1年の時に通っている時から廃屋だと思っていたのは、老倉が住まう家だったと言う。窓が割れているなどひどい状態から察するに家、家庭は暴力を伴う劣悪な環境であった。老倉は中学1年の夏、極限状態だった家庭をどうにかしたくて、両親が警察官である阿良々木に遠回しに助けを求める。しかし阿良々木は勉強会での他言しないというルールを律儀に守っていたため、老倉が救われることはなかった。
こうして阿良々木は、自分が異常なほど老倉に嫌われている理由を理解したのである。

阿良々木は、母校の中学校へ行った翌日、前日の出来事をクラスメイトの羽川翼(はねかわ つばさ)に報告していた。すると羽川は、老倉はなぜ阿良々木の両親が警察官であることを知っていたのかということを指摘する。両親が警察官であることは、面倒ごとを避けるために阿良々木がひた隠しにしていたことだった。
理由は阿良々木が両親に聞いたことですぐに判明した。小学生の頃、暴力が横行していたと思われる老倉の家から、両親が老倉を連れ帰ってきたのである。そうしてしばらく阿良々木家に滞在したが、ある日突然いなくなった。老倉は自分の意思で自分の家に帰ったのである。阿良々木は記憶にはない老倉との新たな接点を知ったのだった。

老倉育の真意

老倉は1度登校してきた以来、再び学校に来なくなっていた。阿良々木は老倉と自分たち2人のことについて話し謝罪するために、羽川と共に老倉の家を訪れる。
阿良々木が過去を思い出したと分かった老倉は、当時助けを求めて媚を売ったことをとても恥じ後悔していた。自分が特別不幸なわけではなく、誰にでも起こりうることなのだと言い謝罪や罪滅ぼしなどは不要だと告げる。自分がこんな人間なのは親のせいだとも言った。
阿良々木はそんな老倉に親はどうしているのかと尋ねる。
中学1年の夏に結局親は離婚し、老倉は母親に引き取られ街を出た。離婚してから母親は引きこもるようになり、老倉が世話をしていた。そしてある日老倉が学校から帰ると母親はいなくなっていたという。
そうして母親の世話から解放された老倉は、名目上の親を探して国に申請して阿良々木たちの住む街に帰ってきて一人暮らしを始めたのだった。それからやり直せると思っていた人生がことごとくうまくいかずに嘆く。親を悪者にするだけでは追いつかず、老倉の人生において上手くいかないことがあるたびに関わりのある阿良々木を悪者にするしかないのだと話した。そして「どうして私は幸せになれないのか教えてよ」とうなだれてしまう。
それに対して、ずっと2人の話を聞いているだけだった羽川が「あなたが幸せになれないのは、あなたが幸せになろうとしてないからだよ」と言い返した。
老倉はその言葉に同意するが、今更自分が幸せになったら重みで潰されてしまうのだと考えているのである。そんな老倉に阿良々木は、幸せはそんなに重いものではないし、誰もが持っていて当たり前のものだと叫んだ。
老倉はしばらく黙っていたが、もう少しで役場の人が来ると言い、阿良々木と羽川に帰るよう伝えた。帰り際に老倉はいなくなった母親を探してほしいと頼む。

阿良々木と羽川は老倉の家を出てから、老倉の母親が失踪した謎について考え始めた。そこへ扇が現れ、そんな簡単な謎も解けないのかと間に入ってくる。羽川がわからないのであれば自分が教えてあげるという扇を制し、羽川は10秒時間をくれるよう頼んで考え、謎は解けた。
しかし真相は残酷でなものであった。老倉の母親は2人で暮らし始めて早々に餓死し、老倉はほとんど2年間死体の世話をしていたのである。
阿良々木は1人で老倉の部屋に戻り、真相を話す。老倉は2人で話すと驚くほど穏やかな様子で、引っ越すことになったのだと教えてくれた。母親についての真実もあっさり受け入れたのである。
次の日、老倉は街を去った。

タイトル

時は阿良々木が老倉と再会する2ヶ月前、夏休みが終わり2学期が始まった頃に遡る。阿良々木は忍とのペアリングが切れ、ほぼ生身の人間となっていた。
そんなある夜、阿良々木はかつて忍野メメが寝床としていた学習塾跡の廃ビルに神原を呼び出した。怪異専門家の元締め・臥煙伊豆湖(がえん いずこ)から神原の紹介を頼まれたからである。
廃ビルにやってきた神原と阿良々木は、いつもの如く漫才のような会話を繰り広げつつ待ち合わせ場所へ向かおうとした。その時、巨大な鎧武者が現れる。
神原が立ち向かうが、鎧はエネルギーを吸収する吸血鬼の能力の一つ「エナジードレイン」を使って神原のエネルギーを吸ってしまった。そうして神原は倒れ、阿良々木が鎧武者に捕まり絶体絶命の時、突然廃ビルが燃え始めた。何かの怪異によるものだと判断した鎧武者は、「キスショットと合流したらと合流したら妖刀・心渡(こころわたり)を返してもらいに行くと伝えておけ」と阿良々木に告げ、去っていった。

廃ビルは炎に包まれ、阿良々木たちは一か八か飛び降りるしかないと覚悟を決めたところへ、伊豆湖によって造られた式神の怪異・斧乃木余接(おののき よつぎ)が現れ助けられる。無事助かった後、余接とは別れて阿良々木と神原は待ち合わせ場所の浪白公園へ向かった。そこに伊豆湖はおらず、いたのはブランコの下で眠る忍だけだった。
忍と阿良々木のペアリングを回復する必要があるとして、忍も伊豆湖に呼び出されていたのである。阿良々木たちはそこでも怪異に襲われるが、忍のおかげで難なく倒した。そして3人は伊豆湖に変更された合流場所の北白蛇神社へ向かった。

全員が合流し、伊豆湖は早速本題に入る。阿良々木たちのこれまでの出来事を聞いて、まず襲ってきた鎧武者は、忍の前身である怪異殺しの怪異の王・キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードが、400年前に血を吸って作った1人目の眷属(以後初代)だと結論づけた。忍は、初代が弱点である太陽の下に出て自殺するところを目撃していたため、伊豆湖の発言を否定する。伊豆湖は気にせず初代がこの街に来た経緯を話し始める。

400年前、初代は怪異殺しであったが忍に血を吸われて眷属として怪異になった。初代はその境遇を受け入れることができず、自殺を図るが死にきれずに無のまま生き続ける。そして回復しては崩壊を繰り返しながらも少しずつ肉体を回復させ、世界中を移動して最終的に阿良々木たちの住む街へやってきた。実はこの街は初代の故郷なのである
その後春休みにキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードも灰に導かれるように街を訪れる。その話を聞いても忍は納得しなかった。

北白蛇神社は怪異のエアスポットで、怪異が出やすく集まりやすい場所だが、大昔に名のある陰陽師が社を建てて神をまつって怪異を押さえ込んでいた。その機能は上手くいっており、怪異の原因となる良くないものは適度に散らされていた。しかし15年前に現れた初代の力によって神は限界を迎え、神社は崩壊する。
キスショットや初代は、存在するだけで良くないものを集めてしまう強力さを持ち、その性質と集まりやすい神社の要素が組み合わさってしまい、力をつけて400年ぶりに初代は肉体を手に入れた。その後もどんどん力をつけて阿良々木たちを襲った鎧武者に至るまでになったのだという。

伊豆湖は灰が余接を街に送って神社の灰を掃除させ、初代の復活を事前に防ぐ予定だったが、阿良々木と忍の行動によって上手くいかなかった。カタツムリの怪異・八九寺真宵(はちくじ まよい)という少女を救うために阿良々木たちはタイムスリップして11年前の北白蛇神社を訪れる。そ子で灰だった初代は400年ぶりに忍の姿ではあるが、キスショットを見た。自分と近しい存在が物理的に近い距離で現れたため初代の怪異性が急速に高まり、力が増して肉体を手に入れたのである。
その結果伊豆湖の指示で余接が神社に向かった時には灰は残っておらず、初代は復活してしまった。このことから伊豆湖は阿良々木と忍に対して責任を取らせてあげると言う形で、初代の件解決に協力を要請したのである。

話を終えると、伊豆湖は初代との対決に備えるため神社を離れた。阿良々木も食事や神原に頼まれたものを調達するために街に出た。買い物を済ませると少年姿の初代と遭遇する。初代は阿良々木と2人で話をするために現れ、阿良々木に「キスショットと別れてくれ」と伝えた。初代が鎧武者の姿で現れたのは、自分を怪異にした忍への復讐かと思われていたが、初代は目的はけんか別れした忍との仲直りだと話す。かつて瀕死となった初代は忍に血を吸われ眷属となることで命を救われた。当時は怪異にされたことに憤っていたが、400年たって感謝の気持ちに変わっていたのである。
2人が話しているところへヴァンパイアハンターのエピソードが伊豆湖とともに現れ、初代に攻撃を仕掛けた。初代はそれを軽々とかわし、話し合いでは解決できないと判断し、阿良々木に決闘を申し込む。場所などは伊豆湖に任せるとし、それまでにできる限り全快にしておくと言い残して飛び去った。

初代と阿良々木の決着

阿良々木が再び神社に戻ると、神原と忍が言い合いになっていた。神原は、400年かけて忍に会いにきた初代に忍が直接会って話をしてやるべきだと言う。忍は復讐するために来たかもしれない、そうでなくても初代の気持ちには答えられないのにわざわざ話すことは何もないのだと言い放った。それでも自分がきちんと向き合って気持ちを伝えるべきだと反論し、阿良々木に全て任せるのは卑怯で、ただの人見知りだと言われてしまう。
神原に言い負かされてしまった忍は、拗ねて社で眠ってしまった。

その日の夜、私立直江津高校のグラウンドで初代と阿良々木の決闘が行われることになった。伊豆湖が用意した霊気を帯びた竹刀を立て、阿良々木と初代はそれぞれ竹刀に背を向けて立つ。伊豆湖のカウントで両者が10歩前方に向かって歩き、10歩目を最後に戦いを開始する。竹刀を取って相手に一太刀与えた方の勝ちというルールであった。
いよいよ決闘を始めようとしたその瞬間、伊豆湖の立てた市内を真っ二つにして妖刀・心渡がグラウンドに突き刺さる。姿は現さないが、神原の言葉に心を動かされた忍は近くまで来ていたのだった。こうして阿良々木と初代は真剣で戦うこととなる。

2人は伊豆湖のカウントに合わせて歩き始める。10歩目で一斉に心渡に向かって走り出し、先に手にしたのは初代の方だった。勢いのまま阿良々木に切り掛かる。阿良々木は初代の懐に入り、そのまま駆け抜けると同時に初代の腹にお札を貼り付けた。
伊豆湖の「一太刀与えた方の勝ち」という言葉を「ひとタッチ与えた方の勝ち」に曲解したのである。初代に貼ったお札は、忍野メメが持っていた怪異を散らす効果のあるものだった。初代の体からは吸収した大量の怪異が溢れ出してグラウンド中に広がる。
「キスショット…」と呟き続ける初代に阿良々木が止めを刺そうとした時、忍が現れた。初代に対して謝罪をして「会えて嬉しかった」と涙を流しながら伝え、初代の体を食べたのである。
こうして初代の自殺は400年越しに成功したのだった。

『終物語』の登場人物・キャラクター

主要人物

阿良々木暦(あららぎ こよみ)

CV:神谷浩史
私立直江津高校に通う高校3年生。クラスでは副委員長を務める。
高校3年の春休みに伝説の吸血鬼・キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと出会い、紆余曲折の末に半吸血鬼という存在になった。
火憐と月火という2人の妹がおり、両親は2人とも警察官をしている。

皮肉屋だがお人好しで、正義感もある。少し行き過ぎた犠牲的精神もあり、友達を救うために自分を蔑ろにしがちである。
勉強は特に得意ではないが、数学は好きで期末試験では100点を取るほど得意科目である。

忍野扇(おしの おうぎ)

CV:水橋かおり
阿良々木たちが通う直江津高校に10月に転校してきた少女。阿良々木が怪異関連で世話になった怪異専門家の忍野メメの姪を自称している。
会って間もない阿良々木に対して「愚か者」と言い、批判することがよくある。
神出鬼没であり阿良々木が行く場所に気づけばいることが多い。
飄々としていて慇懃無礼な性格あの持ち主。阿良々木に対してだけでなく、羽川などに対しても失礼な態度をとっている。

老倉育(おいくら そだち)

CV:井上麻里奈
阿良々木たちと同じく直江津高校に通っていた高校3年生。1年生での学級会で辛い経験をしてからはずっと学校に来ていなかった。3年になってから1度だけ登校するが、すぐ不登校となり、別の街へ引っ越してしまう。
阿良々木の記憶にはないが、実は小学生の頃からの幼なじみである。しかし阿良々木のことは親の仇のごとく嫌っている。
劣悪な家庭環境で育ち、中学1年の頃に両親は離婚して母親と2人で暮らし始めるが、母親は死んでしまった。その後は生活保護を受けながら一人暮らしをしている。
自分より弱い立場の人間には優しいが、他人を下に見るような敖慢なところがある。
怒ると感情の制御ができずによく癇癪を起こしている。自分でも頭がおかしいと自覚している発言をしていた。
阿良々木と2人で話す時は穏やかで落ち着いており、普通の可愛らしい女の子である。

忍野忍(おしの しのぶ)

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大斬-オオギリ-(西尾維新)のネタバレ解説・考察まとめ

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『大斬-オオギリ-』とは、2014年から集英社の複数の漫画雑誌をまたいで掲載された漫画。編集者が出したお題に沿ったネームを西尾維新が書き、それをさらに9人の漫画家が形にするという、他漫画でも類を見ない構成が人気を集めた。9編全てがまったく異なるテーマを採用しているため、アクションからミステリー、恋愛ものやSFなど幅広いジャンルのストーリーが展開されている点が特徴である。

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めだかボックスの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

めだかボックスの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

「めだかボックス」は2009年より「週刊少年ジャンプ」に連載された漫画作品。 主人公の完璧超人「黒神めだか」は圧倒的支持で箱庭学園生徒会長となり、幼馴染の「人吉善吉」と共に生徒会活動をスタートする。その活動の一つが目安箱、通称「めだかボックス」に投書された案件の解決。次第に増える個性豊かな生徒会メンバーと共に、生徒間トラブルを通してめだか達の成長を描く。奥深く考えさせられる名言の数々が名高い。

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【アニメ】化物語から始まる西尾維新の「物語シリーズ」視聴順まとめ

【アニメ】化物語から始まる西尾維新の「物語シリーズ」視聴順まとめ

西尾維新プロジェクトと称されるアニメ化真っ最中の【物語シリーズ】は、現代の怪異に出会った少年少女の姿を描いた作品です。その多さ故、視聴前は混乱必至ですが各シリーズの放送順を知ることでスムーズに楽しむことができます。今回は各シリーズの大まかなあらすじ/放送順/時系列順でご紹介。

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【化物語】千石撫子の魅力と闇について解説・考察【物語シリーズ】

【化物語】千石撫子の魅力と闇について解説・考察【物語シリーズ】

阿良々木暦を中心に、周囲の少女と怪異に関わる不思議な物語である、「物語シリーズ」。 作者西尾維新自身は書きたいことを書き連ね、楽しんで書いた作品であると語っている通り、主人公阿良々木暦が怪異を通して触れ合う彼女たちはとても魅力的です。 そんな大人気アニメの人気の妹キャラ千石撫子についてご紹介します!

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