はじめの一歩の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『はじめの一歩』とは、1989年より『週刊少年マガジン』で連載中の「森川ジョージ」作による、ボクシングを題材とした漫画である。登場人物の多くに実在選手を投影している。「登場人物全員が主人公」という作者の言葉通り、脇役やライバル達の物語も詳細に描かれている。作者自身も実際にボクシングジムのオーナーで著名なプロボクサー達と親交があり、誌上やコミックスなどでもインタビューや応援コメントの寄せている。コミックスは120巻を超えている長期連載漫画である。

一つ拾うと 一つ捨てなきゃならないもの… 日本人の誇りを

―戦後のお話
ボクシングが”拳闘”と呼ばれていた時代、鴨川、猫田、団吉も若く、復興に向けた人たちに”勇気を分けてる”と、30歳を過ぎていたがそれぞれに頑張っていた。そんな中、団吉が試合をするのだが負けてしまう。相手は米兵、「親善試合のつもり」と言うのだが、「全然本心でね!見下してるだニよ」と猫田。そして米兵たちはガムやチョコレートをばら撒く。拾うな!と猫田は叫ぶが、お構いなしに拾うほど貧しい時代である。木陰に立つ女性の前にガムが転がるが拾う様子はない。「早くしねえとなくなるだニよ」、「とりあえず貴重だぜ」と猫田と鴨川が声を掛ける。その返す言葉が名セリフとなった。

太陽に向かってまっすぐのびて おっきい花咲かせて… なんか”元気”って感じしますよね!

夜道で団吉を倒した米兵・アンダーソン軍曹に追われる女性を助けた鴨川と猫田。助けたといっても一方的に殴られただけなのだが、女性が隠れる時間は稼げたようである。その女性の名はユキといい、行くところがないと言うので鴨川の所でお世話になることになった。そこに猫田も転がり込んできて奇妙な同棲生活が始まる。翌朝、外のひまわりを見たユキは「私―― この花大好きなんです」と名セリフを言う。

だからせめて こうしてる間は… ゆっくりと 静かに 休ませてあげたくて…

「喜ぶべきことなんですかね 親バカだけど 一応 自慢の息子だったんですよ ボクシングやって こうやって皆に注目されて でも そんな腕っぷしが自慢じゃなくて…」
「やさしいんですよ この子… それだけでいいのに 練習行くって言われるだけで 心配で心配で仕方ないのに こんなに顔腫らして帰ってきて… それでも毎日生き生きしてるから ボクシングやめてなんてとても言えないのよ」

”デンプシー破り”を公言した島袋との防衛戦に勝利した一歩だが、2日間寝たきりの状態であった。そこへ板垣の妹・菜々子が訪ねてくる。その後、久美、飯村と3人の女性が一歩を訪ね、お見舞いということになった。3人は部屋でワーワーキャーキャー騒いでいたのだが、母・寛子が「お嬢さん方 お茶でも飲んで下さいな 大声出して 喉渇いたでしょう?」と登場する。そこで語る母の想いが名セリフとなる。

ちなみに、目覚めた一歩に梅沢が「一試合あったんだよ」と言うと、「誰が勝ったの?KO勝ち 判定勝ち!?」と訊くのだが、梅沢曰く”貫禄勝ち”だそうだ。

青木(アイツ)なりに持ち味を最大限 出してる最中じゃないですか

青木のライト級初タイトルマッチ。相手は今江克孝、玄人好みの地味な選手である。一歩同様、青木も”カエル潰し”を公言され、新必殺技を考え試合に臨んだ。そんな青木だが、即座にカエルを潰されてしまう。青木もそれなりに経験を積んだボクサーである。減点覚悟で逃げつつ”死んだふり”で今江のスタミナを奪う作戦に出た。あまりに打たれすぎている青木を心配する鴨川と八木。八木が思わずタオルを投げるのだが、篠田がこれをキャッチして阻止する。トレーナー・篠田の、青木をよく理解しているからこその名セリフが生まれる。

たとえ結果がどうなろうと 世界一かっこいいです!!

”カエル潰し”を公言したライト級チャンピオン今江と青木のタイトルマッチ。早々にカエルを潰された青木は、”死んだふり”で今江のスタミナを奪うために、減点されながらも逃げ回る。その後、新必殺技”よそ見”で逆転か!?と思われたが、倒しきれず泥試合になっていく…。青木の彼女・トミ子と観戦していた鷹村は「だ~めだ こりゃいつも通りの泥試合だけだぜ 客も飽きてきたし 判定になったらどっちも負けだな」と言うが、トミ子は「かっこいい」と言い出し、それが名セリフとなる。

終わってませんから… 判定を聞くまでは まさるの戦いは終わってませんから!!

青木の初タイトルマッチ、序盤はチャンピオン今江優勢だったが、それは青木の”死んだふり”作戦であった。その後、新必殺技”よそ見”で青木優勢となるが、倒しきれず泥試合となり、判定に委ねられた。観客が拍手する中、拍手をしないトミ子に鷹村が「どうしたよ 拍手はしねえのか?」と訊き、その回答が名セリフとなる。

あきらめんな 生きて帰るぞ

”尾張の竜”沢村竜平と一歩の防衛戦は、一歩の勝利で終わった。デンプシー・ロールを”不様な技”と蔑んだ沢村だが、進化したデンプシーに敗れたのだった。クミの付き添いで帰宅した一歩はそのまま寝てしまう。クミは母・寛子から思い出話を聞くことになった。それは父・一男の話。漁師を辞めて、釣り船屋をしようとしていた一男。最後の漁へ出かけたのだが、嵐に見舞われ海は大時化となっていた。仲間を助ける一男の名セリフ。

生きて行こう ――二人で!!

幕之内家の思い出話である。父・一男は最後の漁に出るが嵐で大時化となり、「あきらめるな 生きて帰るぞ」と仲間を助け、行方不明となる。1週間捜索したが見つからないまま葬式をする。一歩は父の言葉を頑なに信じ、大人の言うコトに耳を貸さず、港で父を待つ。母・寛子も「帰ろう」と迎えに行くが、それでも一歩は父を待っていた。耐えきれない寛子は「お願い… もうやめて一歩 毎日毎日 一人で泣いて お母さん辛いよ 辛くて辛くて力が出ないのよ どうすればいいの? 私達どうすればいいの?」、一男の写真に目をやり、泣き崩れている。気がつけば20時30分、一歩を迎えに行こうとした寛子だが、ずぶ濡れになった一歩が帰宅。一歩は”釣り船幕之内”の帽子、父の帽子を持って「約束守ってくれた 父さん 帰ってきたよ」と一言。一歩を抱きしめた寛子は名セリフで誓うのだった。

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