はじめの一歩の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『はじめの一歩』とは、1989年より『週刊少年マガジン』で連載中の「森川ジョージ」作による、ボクシングを題材とした漫画である。登場人物の多くに実在選手を投影している。「登場人物全員が主人公」という作者の言葉通り、脇役やライバル達の物語も詳細に描かれている。作者自身も実際にボクシングジムのオーナーで著名なプロボクサー達と親交があり、誌上やコミックスなどでもインタビューや応援コメントの寄せている。コミックスは120巻を超えている長期連載漫画である。

このリングを降りる時は オレが王者だ!!

「スポットライトがやけに眩しいぜ 声援もさすがにいつもと違う 七転八倒してついに辿り着いたぜ これがタイトルマッチのリングか! 一度でいいからこの空気に浸りたかったんだ!! 大丈夫だよトミ子 オレはやるぜ」

チャンピオンカーニバル、ライト級タイトルマッチ初挑戦の青木がリングインした。青木の”断固たる決意”が溢れる名セリフである。

大博打に出るぜ!! 願わくばトミ子! オレに―― 勇気をくれ!!

青木はライト級チャンピオン今江との初タイトルマッチに挑んでいる。
1ラウンド、青木も主導権を握ろうとするが今江はなかなか隙を見せない。青木の代名詞”カエルパンチ”を放つが避けられてしまう。その後も青木らしい動きで翻弄しようとするがペースを握れずにいた青木は、二度目の”カエルパンチ”を放つが、カウンターでダウンを奪われる。
そこで青木は5ラウンドまで”死んだふり”で今江のスタミナを奪い、ペースを乱す作戦に切り替える。
減点されながらもじっと今江が疲れるのを”死んだふり”で待つ青木。
6ラウンド、青木は”新兵器”を使うと決め、勝負のラウンドに向かう。

ベルトは目の前だ!!

「生き残るための6年間の分の知恵―― その集大成がこの”新兵器”だ!! 鳥みたいに飛べやしない ――だけどもがいてあがいて 飛び跳ね続けて… 見ろよ もうすぐ手が届く」

青木の初タイトルマッチ。
”カエルパンチ”でダウンを奪われた青木は、今江から主導権を握ろうと”死んだふり”で今江のスタミナを奪う作戦に出る。減点と引き換えに5ラウンドまで今江にパンチを出させ続ける青木。
新兵器発動の決意の6ラウンド、新兵器とは”よそ見”であった!!
今江は見事に”よそ見”につられてしまう。その隙に”カエルパンチ”を浴びせダウンを奪う。2度目の”よそ見”が炸裂するが、偶然にも今江のグローブが挟まりダメージが軽減されてしまう。

ありがとうなんて言うんじゃねえよ いっそのこと… 叩きのめしてくれりゃあ あきらめもついたのによおっ

青木初のライト級タイトルマッチは、新兵器”よそ見”をお披露目するが最終ラウンドまでもつれた。
互いにスタミナを無くし、迫力のない打撃音が響く中、判定に委ねられた。結果は引き分け、チャンピオン今江の防衛となったのだった。
会場を後にする青木は、同じく会場から出てくる今江を見かける、その横には”勝利の女神”がいた。
それを見た青木は「お前の途中からの頑張りも納得できたよ」と思う。今江は青木を見つけ「ありがとうございました!!」と、”勝利の女神”サチ子とともに頭を下げる。
鷹村に言われたように「白黒はっきりしない試合」だったので終わった実感もなかったのだが、引退も考えていた青木の悔しさが溢れる名セリフである。

一瞬に全てを賭けるからこそ芸術的な光を放つんだ

一歩の5度目のフェザー級タイトル防衛戦の相手は、一歩自身が選んだ”尾張の竜”沢村竜平に決まる。
ジムメイトたちを呼び、鷹村の部屋でビデオを観ることになった。宮田以上のカウンターの資質を持つ沢村だが、試合中”遊ぶ”コトがある、問題あるボクサーでもあった。
カウンターということで身近な宮田と一歩たちも比較するのだが、沢村を”ドス黒い”と評したのに対し、宮田を評した青木の言葉が名セリフとなる。

劣ってる部分を 知恵絞って補ってどこが悪い!?

板垣の東日本新人王決勝を観た一歩は、かつて宮田と約束をしたことを思いだす。鴨川会長に「ベルトを返上させてくれ」とお願いし、鴨川会長もこれを認める。後日、宮田サイドと話がまとまり一歩と宮田の試合が内定するのだった。
互いのスケジュールを調整し、互いに1試合ずつはさんでの話で、一歩は7度目のフェザー級ベルトの防衛も決まる。全日本新人王を観に行った一歩と板垣は、ジムの会長をしている伊達を訪ねる。そこで伊達に一歩は最後の防衛戦の相手となる武恵一の話をされるのだった。
宮田との試合に気を取られ宮田とシャドーをしていたことを反省し、気持ちを切り替えて練習に励む。
試合当日、武はベテランで、一歩に勝つために”経験”を最大限利用し挑む。
そんな様子を見た板垣は「セコイ」と言うが、それに対し返した青木の名セリフが生まれる。

歯を喰いしばって―― ありったけの勇気を振り絞っているんだ!!

青木は「オレにはわかる 降り絞っているのは知恵なんかじゃない」、これに続く言葉が名セリフとなる。

一歩の最後の防衛戦の相手は武恵一。かなりのベテランでその”経験”を活かし一歩に挑んでいる。
「セコイ」という板垣に、「知恵絞って補って何が悪い」と青木は返す。そんな中、武は一歩の破壊力を殺すことに成功する。
鴨川会長ですらすぐには気付けなかったのだが、”一歩の回転を封じること”で一歩の長所である破壊力を殺したのだ。それは一歩の懐に入っていくことであり、あの破壊力のあるパンチをかいくぐらなきゃいけないのである。
青木は言う「お前らにやれるか? アレができるか? 打ち合う自信があるかよっ!?」、木村、板垣は言葉がない。

オレ達は―― 未だに挑戦し続けてるぜ 苦い思いしながらな (中略) 逃げたくねえんだ 自分の選んだ道だからよ

商店街の草野球の試合があるのだが、人数が3人足りない。そこで一歩、鷹村、板垣が呼ばれた。木村と一歩が険悪な雰囲気であり、仲直りのキッカケともなるのだが、相手は甲子園経験者が5人いる。
板垣は「乱闘で勝ったのか?」と疑念を抱くが、木村曰く「青木がいなければ少年野球で自分がエースだった」と言う。青木曰く「木村がいなければオレが4番だった」。青木村はスゴイのだった!
初回以降、敬遠される二人だが、木村は「甲子園の土を捨てたのを根に持ってるのか?」と訊ねると、「それだけじゃない なぜ野球を捨てた 裏切った」と返す。
「思い通りになるから」と木村は野球を辞め、不良になったいきさつを話す。そして「プロには挑戦しなかったのか?」と木村は問う。
「プロの夢は甘くない 思い通りになる世界じゃない」と答えるのだが、「そうか… やめちまったか…」と、自分と青木の姿勢を語る名セリフが生まれた。

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