スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲(SW5)のネタバレ解説・考察まとめ

『スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』とは、1980年製作のアメリカ映画。日本公開も同じく、1980年の6月。前作の大ヒットを受けて作られたシリーズ2作目で、9部作からなるスター・ウォーズサーガの5番目の物語に当たる。凶悪な銀河帝国が反乱軍への攻勢を強める中、故郷を出て反乱軍の一員となった青年ルーク・スカイウォーカーが、自らの思いがけない運命に直面するまでを描く。

CV:大平透
銀河系を支配する銀河帝国の総統・銀河皇帝の右腕たる存在であり、帝国軍を率いる指揮官である。かつては銀河系の平和のために活躍していたジェダイの騎士の1人だったが、フォースの暗黒面に落ち、銀河皇帝の配下となった。ベイダーの駆使する暗黒面のフォースの力は凄まじく、手を触れずに対面にいる者の首を締め上げ、命を奪うことが出来る。またこの力は、直接向き合っていないモニター越しでも発揮出来るほど強力である。帝国軍の巨大要塞デス・スターを破壊した反乱軍の殊勲者ルーク・スカイウォーカーもまた、強いフォースの持ち主であることを知りルークの行方を追うが、銀河皇帝からルークは自分の子供であることを知らされる。自分の妻だった女性が、自分との子供を身篭ったまま死んだのだと思い込んでいたベイダーは皇帝の言葉に驚くが、味方にすればルークは強力な戦力となるという皇帝の言葉に従い、ルークをフォースの暗黒面へ誘うことを決意する。そして、ルークが暗黒面を拒否するのなら殺すまでと、冷徹な決意を皇帝に宣言する。雲の惑星ベスピンの空中都市で捕らえた、ルークの仲間であるハン・ソロを拷問で痛めつけることにより、「仲間が苦しみもがく場面」をルークがフォースの力で察知して、空中都市まで助けにくるように画策する。ジェダイの修行の最中だったルークは、ヨーダの静止を振り切り、ベイダーの思惑通りベスピンの空中都市へ向かう。自分をオビ=ワン・ケノービの仇と見て迷いなく戦いを挑んでくるルークを見て、オビ=ワンはルークに真実を話していないと察知し、自分がルークの父親であることを告白する。
四肢を失い大火傷を負ったことで、ダース・シディアスやヨーダをも遥かに超える可能性を秘めたフォースの潜在能力を引き出すのが不可能になったが、その戦闘能力やパイロット技術は高く、長らくシディアスは新たな弟子に乗り換えることはなかったほどである。だがそれは同時に、ベイダー自身ではシディアスを超えられず、自らが銀河を統治し不毛な争いを終わらせるという野望を叶えられなかった。

皇帝/ダース・シディアス(演:クライヴ・レヴィル、イアン・マクダーミド)

圧倒的な軍事力をバックに、銀河系を支配する銀河帝国の総統。銀河系の平和維持のためフォースの力を用いていたジェダイの騎士とは逆に、人々を支配し、意のままにするためにフォースの力を用いる「フォースの暗黒面」の使い手であり、暗黒面を極めたマスターである。フォースの暗黒面を極めた者をシスの暗黒卿と呼び、皇帝はダース・シディアスというシスの称号を持っていた。前作では「皇帝」という呼び名がセリフの中で言及されるのみだったが、本作でダース・ベイダーと会話をする際に、ホログラムの映像として登場する。1980年の初公開時には、老婆の顔に猿の目を合成した映像がホログラムとして使われ、クライヴ・レヴィルが声を担当していたが、本作がDVD化される際にイアン・マクダーミドの顔と声に差し替えられた。その後製作された、エピソード4~6の前日譚となるエピソード1~3でも、銀河皇帝となる前の姿、銀河共和国議員パルパティーンをマクダーミドが演じることになった。

ボバ・フェット(演:ジェレミー・ブロック)

惑星ベスピンの空中都市に、レイア姫一行を捕らえに来たダース・ベイダーとボバ・フェット(右側)

CV:ジェイソン・ウィングリーン、テムエラ・モリソン(2004年版以降)
広大な銀河系を仕事場とし、銀河の各地でお尋ね者として手配されている者を捕獲する、賞金稼ぎを生業としている。ボバ・フェットは賞金稼ぎの中でも、お尋ね者たちが恐れる腕利きと見なされていた。父親であるジャンゴ・フェットも同じく腕のいい賞金稼ぎで、ボバが身に付けている武器や装具は父親が使用していたものである。(実はジャンゴ・フェットは本当の意味での父親ではなく、ボバ・フェットはジャンゴの遺伝子から作られたクローン人間である)本作の時期には、砂の惑星タトゥイーンの裏社会を牛耳るジャバ・ザ・ハットに雇われていて、ジャバに多額の借金をして手配されているハン・ソロを追っていた。その後、レイア姫を乗せたミレニアム・ファルコン号を追跡するダース・ベイダーに、他の数名の賞金稼ぎと共に雇われた。ボバ・フェットは腕利きの評判通り、帝国軍の排出した鉄クズに紛れて逃げようとしていたファルコン号にただ一人気付き、その行く先を追尾し始める。本作のラストでは、カーボン冷凍されたハン・ソロをベイダーから譲り受け、目的を達成する。2004年にDVD化された際に、エピソード1~3でジャンゴ・フェットを演じたテムエラ・モリソンの声に差し替えられた。

『スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』の用語

ジェダイの騎士

ダース・ベイダーと対決すべく、ジェダイの騎士の武器ライトセーバーを持つルーク

銀河帝国がその脅威を振るう前の時代、銀河系の平和を維持するために組織されていた銀河共和国に従事し、「フォース」と呼ばれる特異な力を用いて、平和維持活動に活躍していた戦士のこと。ライトセーバーという、レーザー状の刃を持つ剣を武器としている。フォースはその力を習得した者の身体能力を上げてくれるだけでなく、精神面にも強い影響を及ぼし、手を触れずに相手の首を締めたり、自分より遥かに大きな重量のある物体を、これも手を触れることなく動かすことが出来る。また、精神力の弱い相手なら、その意思を自分の思うように動かすことも出来るようになる。このため、強いフォースの力を身に付けると、人々を自分の思うがままに動かすことが出来るのではないか、人々を支配することも可能なのではないかという、悪しき考えに捕らわれてしまうことがある。これを「フォースの暗黒面に落ちる」と呼び、ジェダイの騎士たちは暗黒面に陥ることのないよう、厳しい戒律を定め、自らと自分の弟子たちを戒めていた。銀河帝国が成立する際、抵抗勢力であるジェダイの騎士は、フォースの暗黒面を操る銀河皇帝やその部下であるダース・ベイダーらによって、わずかな生き残りを除いて殲滅されてしまった。

フォース

物語の舞台となる銀河系に存在する、特異な力のこと。銀河帝国が成立する前の時代、ジェダイの騎士はこれを用いて、銀河共和国の平和維持に勤めていた。本作の中で、フォースは生物だけでなく、目の前の空間や、木や無機物の石などにも存在すると、ジェダイの騎士を司るジェダイマスターであったヨーダは語っている。フォースの力を自在に操れるようになると、その人物の身体能力を上げてくれるだけでなく、手を触れずに自分より大きな物体を動かすことも出来るようになり、また、精神力の弱い人間の意思を操れるようにもなる。それゆえに、フォースの力を用いれば人々を自分の意のままに操れるのではないか、自分は全てを支配出来るのではないかという悪しき想いに捕らわれることがある。これを「フォースの暗黒面に落ちる」と呼び、その力を平和維持に用いていたジェダイとは対照的に、銀河帝国の皇帝やダース・ベイダーは、銀河系を支配するためにフォースの暗黒面を駆使していた。ジェダイの騎士は銀河帝国が設立される際に、皇帝やダース・ベイダーらによってオビ=ワン・ケノービやヨーダなどわずかな生き残りを除いて殲滅されてしまったため、本作の時代では、フォースの力そのものを一般市民が目にする機会も減ってしまっていた。そのため、ハン・ソロは最初フォースのことを聞いても信じず、オビ=ワンやヨーダから教えを受けていたルークですら、フォースの力がどれほど凄いものか、その全貌までは知らなかった。

ライトセーバー

フォースが使える者が使える、ビーム刃で相手を斬るための武器である。刃の色でその人の種族が分かるようになっており、ジェダイは青か緑、シスは赤である。

銀河帝国

帝国軍の強力な艦隊

本作より前の時代、銀河系の平和のため設立された銀河共和国を乗っ取り、その中身を変革して銀河系を力で制圧する独裁政治を行うために築き上げられた帝国。皇帝と呼ばれる強いフォースの暗黒面を持つ者が、帝国の総統となっている。ダース・ベイダーは皇帝の弟子で、かつては銀河共和国の平和維持に従事していたジェダイの騎士だったが、フォースの暗黒面に捕らわれ、皇帝の配下となった。前作で、帝国の脅威を更なるものにしようと、銀河帝国は究極兵器を擁する巨大要塞デス・スターを建設するが、帝国に反旗を翻した反乱軍により破壊されてしまう。このため帝国は反乱軍を追い詰めるべく、これまでにない猛烈な攻勢を仕掛ける。また、皇帝もダース・ベイダーも、デス・スター破壊作戦で殊勲を上げた、フォースの力を持つ若者ルーク・スカイウォーカーの行方を捜し、帝国に引き入れようと画策していた。

反乱軍/反乱同盟軍

反乱軍のパイロットたちに指示を出すレイア姫

その圧倒的な軍事力をバックに恐怖で銀河系を支配しようとする銀河帝国に反旗を翻した同盟、その軍のこと。銀河帝国の対抗勢力であり、帝国設立時に殲滅させられたジェダイの騎士のわずかな生き残りと、帝国設立に異議を唱えていたレイア姫の養父であるオーガナ議員などの旧銀河共和国議員らによって、その礎は築かれた。本作では、レイア姫が反乱軍の指揮を執っている。前作で、銀河帝国が作り上げた巨大要塞デス・スターの壊滅に成功したものの、このことで面目を潰された帝国の驚異的な逆襲攻勢により、設営したばかりの基地を撤退しなければならないほど、不利な状況に陥っていた。

ハイパードライブ

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