スター・ウォーズ ジェダイ：フォールン・オーダー（ゲーム）のネタバレ解説・考察まとめ

『スター・ウォーズ ジェダイ：フォールン・オーダー』の概要

『スター・ウォーズ ジェダイ：フォールン・オーダー』とは、世界的人気コンテンツ『スター・ウォーズ』の世界を舞台としたアクションゲーム。対応機種はPS4、Xbox One、PC。
そしてコアなゲームファンならば耳にした事もある"ソウルライク"と呼ばれる事もあるテイストの作品でもある。

"ソウルライク"とは、日本のゲーム制作会社であるフロム・ソフトウェアのリリースした大ヒットゲーム『デモンズソウル』や『ダークソウル』シリーズで確立された一つのジャンルと呼んでも良い存在。
特徴は高難度である事や3Dのアクションゲームである事、各所にチェックポイントが設けられたフィールドを探索する事、などがある。
明確な規格にのっとって制作されているわけではないものの、ゲーム販売メディアであるSteamでは"ダークソウル系"という分類が存在し、本作『スター・ウォーズ ジェダイ:フォールン・オーダー』もそこに含まれている。

余談だが、『ダークソウル』は2021年にイギリスのゴールデンジョイスティックアワードにて"歴代最高のゲーム"に選ばれ、表彰されている。
本作はそういったゲーム業界の流れの中で生まれた一つのフォロワー作品と呼べるものともなっている。

ソウルシリーズは壮大な神話的な物語の中へ断片的に語られる内容のみで飛び込んでいく特徴を持っている。
そして大部分の詳細が語られる事なくエンディングを迎え、沢山の考察・解釈をする事もまたゲームの楽しみの一つとして定着している。
そう考えるとこの作品も同じような楽しみ方で飛び込む事ができるのでは、と捉える事もできる。
もちろん、息の長い『スター・ウォーズ』という世界の作品なので興味が沸いた事柄があればインターネット等で調べて内容に触れる事もできる。
純粋にアクションゲームを楽しみたい、という方は世界観もそこそこにテンポよく遊んでいく事も可能。
この間口の広さも大きな魅力の一つといえる。

ゲームとして面白く爽快で、世界観やストーリーも熱狂的なファンを持つ作品で、『ダークソウル』を始めとしたソウルライク作品のファンも楽しめる。
『スター・ウォーズ』の世界を知っていないと少し置いてけぼりになりそうな部分も所々にある作品ではあるものの、特にフロムソフトウェア製のソウルシリーズに親しんだ方であれば違和感なく入り込める余地が多いにある。

『スター・ウォーズ』という長い歴史の中で積み上げられてきた物語や世界観と、ゲーム業界にとって非常に大きな存在であるソウルライクというジャンルを組み合わせたゲーム性。
これが本作の2つの大きな特徴となっており、難しいけれど遊びごたえ満点かつ力強いストーリーを楽しめる一作である。

本作はアメリカのコンピュータゲーム開発企業であるRespawn Entertainment（リスポーン・エンターテインメント）によって開発された。
ゲーム作品として『Titanfall（タイタンフォール）』シリーズや『Apex Legends（エーペックスレジェンズ）』、『Medal of Honor: Above and Beyond（メダル・オブ・オナー アバーブアンドビヨンド）』をリリースしている。
同社は2017年にElectronic Arts（エレクトロニック・アーツ）に買収され、傘下となった。

プレイヤーは悪の帝国に壊滅させられたジェダイ騎士の生き残りである主人公カルを操作し、帝国軍の兵士や迫りくるエイリアンやクリーチャーと戦い銀河の平和を取り戻す事を目指す。

『スター・ウォーズ ジェダイ：フォールン・オーダー』のあらすじ・ストーリー

物語の時代

物語の舞台は映画『スター・ウォーズ』のエピソード3（シスの復讐）と4（新たなる希望）の間の時代。
ジェダイ騎士（銀河系の自由と正義の守護者）がシスの暗黒卿（怒りや暴力による支配を目論む者）によるオーダー66（ジェダイ騎士に対する一斉粛清・虐殺）によって全滅させられたと思われている時代。

主人公のカル・ケスティスは粛清を生き延びたジェダイ・パダワン（見習い騎士）。
シスの支配する銀河帝国によるジェダイの生き残りの捜索と抹殺に怯えながらブラッカという惑星でスクラップ回収業者として日々を過ごしている。

転機

過酷な逃亡生活ながらも、家族とも呼べるほどに親しい友人プラウフと過ごしていたカルのもとに、帝国の尋問官（シスの手下）がジェダイ捜索のために現れる。

その少し前にプラウフは廃棄された宇宙船でトラブルが発生した際にカルにフォース（ジェダイが活用するエネルギー）によって命を救われている。
足場を踏み外し、命の危機に瀕したプラウフをカルはフォースの力を使い持ち上げ、そして無事に着地させたのである。
その行為はフォースの力に長けた者にしか不可能であり、プラウフはカルをジェダイの生き残りであると確信した。

友人の死

プラウフはカルがジェダイである事を知る数少ない人物だった。
尋問官の姿に怯えるカル、そんな姿を見たプラウフはどうにか場を取り繕って難を逃れようとするも帝国の尋問官はプラウフを有無を言わさず殺してしまう。
反射的にライトセーバー（ジェダイの使うレーザーの刃を持った剣）を起動してカルは尋問官に立ち向かうが、見習いだった上に実戦から遠ざかっていたカルはまったく歯がたたずに一蹴されてしまう。
なんとか尋問官の虚を突いてその場から逃走したカルだったが、追手は次々に迫ってくる。

脱出

窮地に陥ったカルは謎の女性シア・ジュンダに救われる。
彼女はジェダイ・オーダー（ジェダイの組織）の再建と帝国への反撃のために旅をしている元ジェダイ。
カルはシアと、宇宙船スティンガー・マンティスの船長であるグリーズ・ドリタスと共に銀河をめぐる旅へ出発する。

オーダー再建の旅

カルはマスター・イーノ・コルドヴァの足跡を追い、彼の遺した幼いフォース感応者を記録したリストを探し求める事となる。
カルと仲間たちは惑星ボガーノや惑星ゼフォ、惑星ダソミアを旅し、古代文明ゼフォの賢者の霊廟を探検した。
そうした中でカルは惑星キャッシークでソウ・ゲレラの指揮する反乱分子パルチザンと共闘し、帝国に囚われていたウーキー族を救出した。

カルは師であるジャロのライトセーバーを使っていたが戦いの中で破損。
惑星イラムにてジェダイの試練に挑戦し、自身のライトセーバーを新たに制作した。
惑星ダソミアではダークサイドに転向した元ジェダイの・マリコスを倒し、ダソミア人であるメリンをスティンガー・マンティスの仲間に加えた。

セカンド・シスターとの決着

カルは惑星ボガーノの宝物庫を開けることに成功し、フォース感応者のリストに入手するが直後に帝国のセカンド・シスターにリストを奪われてしまう。
その時、カルはシスターのライトセーバーに触れて「彼女がシアのパダワンだった頃の記憶」をフォースを通して目の当たりにする。
カルは過去の過ち（弟子であるトリラを結果的に帝国に引き渡してしまった事）を受け入れたシアと共に、惑星ナーに位置する帝国尋問官の拠点へ向かう。
2人は要塞でリストを奪いかえした。
カルに敗れたセカンド・シスターがライトサイドへの再転向を迷っていると、そこへシス卿ダース・ヴェイダーが現れてセカンド・シスターの命を奪ってしまう。
カルとシアはヴェイダーとの戦いを辛くも生き延びる事ができた。
その後、カルは幼いフォース感応者たちを恐ろしい戦いに巻き込む事を良しとせず、彼らの運命をフォースに任せると決断。
マンティス一行の見守る中で手に入れたリストを破棄した。

『スター・ウォーズ ジェダイ：フォールン・オーダー』のゲームシステム

アクションの特徴