魍魎の匣(もうりょうのはこ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「魍魎の匣」とは、「京極夏彦」による長編小説。百鬼夜行シリーズの第二作目。2007年に実写映画化され、2008年にマッドハウス製作でアニメ化した。キャラクターデザインは漫画家「CLAMP」が担当。百鬼夜行シリーズは古本屋「京極堂」を営む陰陽師「中禅寺秋彦」が事件を解決するストーリー。「魍魎の匣」では、美少女「柚木加菜子」が人身事故に遭った所から事件が次々と起こっていく。

一話冒頭の「匣の中の娘」で、男(久保)が箱を開けるシーン。扉を開ける手がおかしいのは久保が指を欠損しているからである。この時点で久保の指が欠損しているという事が視覚情報として入れられている。

加菜子殺人未遂から始まり、相模湖で発見されたバラバラの手足、加菜子誘拐、連続バラバラ事件、穢れ封じ御筥様、新人作家の久保竣公、美馬坂近代医学研究所など作中に出てくる全ての出来事や場所、そしてキャラクターが全て伏線となっている。
これらはバラバラに登場し、語られる視点も異なり、どれが何であったか初見で覚えておくのは少々難しい。
1000ページを越える長編がアニメ13話分の中に収められているのだから、その情報量も膨大である。
初見の場合一度目は恐らくストーリーを追うので精一杯であるが、何度も見ることで新しい伏線に気づくこともできる
例えば、関口の小説の単行本の話などはストーリーと関係があるのか?と思いがちであるが、単行本化するほど人気があるということはファンも多いということである。
そして、そのファンの中に加菜子や頼子が居て、関口の小説を読んだことで頼子は犯人像のミスリードである「黒衣の男性」像を考え付いた。
さらに頼子の読んだ「眩暈」は、百鬼夜行シリーズ1作目(前作)の「姑獲鳥の夏」で起こった事件を元に書いた物である。
中禅寺が「姑獲鳥の夏」で起こった事件でも憑き物落としを行い、正装として黒衣の着物を着ていた。
関口はその中禅寺をモデルにして黒衣の男を書いた。
ちなみに、本作の中でこの「眩暈」も「匣の中の娘」同様にイメージ映像が出てくるが、その際の「黒衣の男」の声は作者「京極夏彦」が担当し、渋くてカッコイイ声と演技力で、京極夏彦の多才さが発揮された。
榎木津は直接ストーリーに関係してないようであるが、榎木津の記憶を見る能力があることで中禅寺が推理するヒントにもなっており、榎木津のとりとめもない話は意味不明なようで実はヒントでもある。
他にも、木場も陽子が脅迫状を手に持っている所を目撃したため、誘拐予告が届いたと騒ぎになり、実際に起こった加菜子の誘拐へと繋がる。

加菜子と頼子

「縁の紐」であると、加菜子は頼子の腕におまじないとして糸を結ぶ。

ストーリー後半、バラバラ殺人の被害者の腕には「縁の紐」が…。

主に第1話で加菜子と頼子の出会いから事件が起こるまでの話が描かれる。
原作を知らずに見た視聴者は、耽美な百合アニメだと勘違いしてしまう程美しい世界観で描かれ、主要人物の中禅寺や関口などは出てこない。
思春期で大人でもなく子供でも無い、繊細な加菜子と頼子の物語は本作の魅力の一つである。
しかしただ美しいだけでは済まないのが本作である。
加菜子は涙とニキビが原因で親友である頼子にホームへ突き飛ばされ電車に轢かれ、体はバラバラにされ、信頼していた雨宮に連れて行かれ、最後には絶命してしまう。
頼子は崇拝していた加菜子が完璧でなくてはならないと考えており、その言動に加菜子が自分と同い年の悩み多い年頃の少女という意識は無かった。
加菜子が頼子に言った「私たちは互いが互いの生まれ変わりなんだ」と言った言葉は、加菜子にとっては親友の頼子だけに言う、友情の証だったのかもしれない。
しかしこの言葉がきっかけとなり、頼子は加菜子に生まれ変わるという願望を持ってしまう。
加菜子からしてみたら、同い年の、そして家庭に居場所のない孤独を分かち合う大事な友達で、対等な関係を望んでいたのかもしれないが、それは頼子には届いていなかった。
また頼子が加菜子のような美しい物に憧れ崇拝する気持ちは、元を辿れは母親にある。
頼子の母・君枝は元々は美しい女性であったが、歳を取り恋人を変え、次第に化粧気もなく服装も適当になって行く。
美しい母が好きだった頼子は母に幻滅し、生まれながらにして死すべき存在とまで強く否定するようになってしまう。
元々母へ向かっていた気持ちは、今度は加菜子へと向かったのである。
また、加菜子の美しさは頼子の他に雨宮や久保、そして百鬼夜行シリーズの別の男性キャラにも影響を与える。
不幸にも、柚木加菜子は「美しい」と言う事が何よりも罪になってしまうのであった。

久保と雨宮の出会い

加菜子の腕に愛情を持つようになった雨宮。

本作でもっとも出会ってはならなかった二人が出会ってしまう。
それは箱に入った加菜子を手に入れた雨宮と、隙間を恐怖する久保である。
増岡は、雨宮という人物は人の言う事を何でも聞き、外れくじばかりを引かされ笑っている脇役であると、雨宮を軽んじていた。
しかし雨宮という人物は、増岡の思うイメージとは全く違い、自分の幸福のための努力を惜しまない男で、本作の中で唯一幸福な結末を迎えた男である。
柴田財団から陽子の監視をするよう命じられ、言われた通りに何年も陽子と一緒に暮らす姿は、他人から見れば滑稽であったかもしれない。
また、陽子に気があるようにも見えたかもしれない。
しかし雨宮が愛していたのは赤子のころから面倒を見ている加菜子だったのである。
その愛情は育ての親としての愛か、それとも恋であったのかは分からないが、雨宮の人生は加菜子と一緒に居ることを優先にされたものであった。
加菜子が頼子と夜の散歩をしていると加菜子を迎えに来るのは雨宮で、加菜子にとっては父のような兄のような人物だったのだろう。
雨宮は加菜子に無理やり迫る事も、想いを殺すこともなく、加菜子の側に居続けることを幸福とした。
加菜子の手足を加菜子の好きな相模湖に葬ろうとするなど、優しげな印象の強い雨宮であるが、加菜子の生きた腕を見た瞬間に人間が越えてはならぬ「あっち側」へ行ってしまう。
それを人は狂気と呼ぶが、雨宮はあくまで現実を肯定し続け、自分が加菜子と一緒に居るための手段を探し習得したものでもある。
須崎を殺し、箱に入れられた加菜子を手に入れた後は二人で逃避行を始める。
最後には干物のようになった加菜子と幸せそうに旅をする姿が目撃された。
これは雨宮にとってはハッピーエンドなのである。
本作のもう一人の異常者である久保とは、方向性の違う異常さを持っている。
そもそも久保が事件を起こすきっかけを作ったのは、久保に加菜子を見せた雨宮であるのだ。
「匣の中の娘」の一節「ああ、生きてゐる。何だか酷く男が羨ましくなつてしまつた」は、久保が雨宮の持つ箱の中身(加菜子)を見た時の感想で、この時抱いた羨ましさが連続バラバラ殺人の動機なのである。
隙間恐怖症の久保にとって、みっしりと綺麗に箱に詰まっていた少女は憧れであり、最後には自分もまた同じように箱に入ることになった。
久保はずっと満たされない人生を送っていたため、満たされない隙間には何か悪い物が湧くと恐怖し、幸せとはみっちり隙間無く満たされるものだと思っている。
そこに現れた箱の中にみっちりと満たされた美しい少女は、久保のこれまでの人生を壊し、良識すらも超えてしまわせてしまうのであった。

アニメオリジナル要素

アニメでは少年の設定になった和寅。江戸川乱歩の探偵明智と小林少年のような雰囲気になった。

榎木津の探偵事務所に居る秘書(下僕)和寅の年齢がアニメと原作で異なる。
原作では大人であるが、アニメでは少年という設定になった。
「眩暈」に出てくる「黒衣の男」が京極夏彦の声のキャラクターであるなどもアニメオリジナル要素。
そして、原作では久保は陽子に絞め殺されて終わるが、アニメでは久保は陽子によって花火として打ち上げられて夜空で爆発する。
ファンからはその意外すぎるオチから「久保花火」と愛称が付けられ親しまれている。
また、元が小説であるためキャラクターの顔や研究所の見た目などは、アニメにするにあたり1から作られたものである。
アニメはCLAMPの美しいキャラクターデザインであるためほぼ全キャラ美形であるが、その中でも榎木津・加菜子・頼子・陽子などの美形キャラは想像通りという声も多い。
一方、関口や青木など特に美形とは描かれて居ないキャラまで美形になり、耽美な絵柄のCLAMPらしいキャラデザとなった。

『魍魎の匣』の主題歌

オープニングテーマ「Lost in Blue」

作詞・作曲:RUKA
歌:ナイトメア

エンディングテーマ「NAKED LOVE」

作詞:YOMI
作曲:咲人
歌:ナイトメア

『魍魎の匣』のBD-BOX

www.amazon.co.jp

『魍魎の匣』の原作小説

「魍魎の匣」は百鬼夜行シリーズ二作目。
一見オムニバス作品のようにも見えるが、一作目から内容が続いているため読む順番は一作目「姑獲鳥の夏」から発売順ということになる。
本シリーズはどの巻も1000ページを越え、文庫でありながら辞書や鈍器と言われる程分厚い。
講談社の文庫は一冊にまとめられているが、読みやすいよう分冊で売っている文庫シリーズもある。

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