ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywood

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywood

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』とは2019年公開のアメリカ・イギリス合作のドラマ映画である。監督はクエンティン・タランティーノ。1969年のハリウッドを舞台にかつてテレビスターであった俳優リック・ダルトンは、時代の変化に取り残されながらも再起を図ろうとしていた。一方親友であり専属スタントマンのクリフ・ブースは、ヒッピーのコミューンで盲目になり記憶に障害の出ているかつての旧友と再会をする。華やかな映画業界での葛藤や、ヒッピーの襲撃による事件に巻き込まれた2人の友情が描かれている。

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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ジャンゴ 繋がれざる者(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ジャンゴ 繋がれざる者』とは、2012年のアメリカのリビジョニスト西部劇。ドイツ人賞金稼ぎキング・シュルツに助けられた黒人奴隷ジャンゴ・フリーマンが生き別れた妻ブルーム・ヒルダをを取り戻す物語。監督・脚本はクエンティン・タランティーノ、出演はジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、サミュエル・L・ジャクソン。アカデミー賞では5部門ノミネートされ、脚本賞と助演男優賞を受賞。興行成績も、タランティーノは前作の『イングロリアス・バスターズ』を超えて大ヒットを記録した。

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ファイト・クラブ(Fight Club)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ファイト・クラブ』とは、1996年に発表されたアメリカの小説家チャック・パラニュークによる同名小説が原作となっている、1999年制作のアメリカ映画である。不眠症で悩む会社員「僕(エドワード・ノートン)」はある日火事が原因で住む家を失くし、謎の男タイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)の家に居候することになった。「泊めてもいいが条件がある。俺を殴れ」という突拍子ないタイラーの言葉をきっかけに、2人はお互いを殴り合う行為にハマっていく。

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ジョー・ブラックをよろしく(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ジョー・ブラックをよろしく』とは、1998年にアメリカで公開されたファンタスティック・ラブストーリーである。事故死した人間の姿を借りて地上に舞い降りた死神は、死期が迫っている大富豪のビル・パリッシュの元に現れた。ビルは自分の命の延長と引き換えに人間界の案内役を引き受ける。ビルの家族に友人だと紹介された死神は、ビルの娘であるスーザンに惹かれ、次第にスーザンも死神に恋をしてしまうのだった。死神と人間の切ない恋模様と家族愛が描かれている。監督は、マーティン・ブレストが担当している。

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タイタニック(Titanic)のネタバレ解説・考察まとめ

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『タイタニック』とは、ジェームズ・キャメロン監督・脚本、主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットによる1997年のアメリカ映画。1912年に起きたタイタニック号沈没事故を下地にして、船の中で出会った貧しい画家志望の青年と上流階級の娘の悲恋を描いている。1998年のアカデミー賞にて、11部門で受賞し、日本でも一年以上のロングラン上映し席巻した。

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それでも夜は明ける(12 Years a Slave)のネタバレ解説・考察まとめ

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19世紀のアメリカで、自由黒人であるにも関わらず奴隷として売られ、12年間の奴隷生活を送ることとなったソロモン・ノーサップの実話を、彼が書いた体験記をもとにスティーヴ・マックイーン監督が映画化、2013年に公開された。主人公のソロモン・ノーサップをキウェテル・イジョフォーが熱演。監督の志に賛同したブラッド・ピットが制作段階から参加し、出演も果たしている。

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ギルバート・グレイプ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ギルバート・グレイプ』とは、原題は『What’s Eating Gilbert Grape』で、同名小説の映画化。ジョニー・デップと、レオナルド・ディカプリオが共演している、1993年のアメリカ映画である。 知的障害を抱えた弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)と、夫を亡くした事で過食症となり、病的な肥満になってしまった母親。 退屈な田舎町で家族を支えるギルバート(ジョニー・デップ)が、ある日ベッキーという女性と出会うことで自分自身を見つめ直し、心の揺れ動きと成長を描いた物語。

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パルプ・フィクション(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『パルプ・フィクション』とは、クエンティン・タランティーノ監督による1994年公開のクライム映画である。主演はジョン・トラボルタ、共演はサミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン等。アカデミー賞脚本賞とカンヌ映画祭パルムドール賞を受賞した。ギャングであるヴィンセントと相棒ジュールズは、ボスからの命令でスーツケースを取り返すべく、アパートに潜入する。3つの異なる犯罪エピソードから構成されており、ストーリーの時系列と映画の時系列が異なる構成が話題を呼んだ。バイオレンスと乾いた笑いに満ちた傑作群像劇。

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宇宙戦争(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『宇宙戦争』とは、アメリカ合衆国で2005年6月に公開されたSFアクション映画である。 H・G・ウェルズのSF小説『宇宙戦争』を原作としたスティーヴン・スピルバーグ監督作品。 主人公レイは、離婚した妻がボストンの実家を訪ねる間、妻に引き取られ、自分を軽蔑する子供達ロビーとレイチェルを預かった。そんなある日、奇妙な稲妻が町に落ち、地中から巨大な何かが現れて人々を攻撃、街を破壊していく。今まで家族をかえりみなかった父親だったが、必死に子供達を守っていく中で家族を守る父親へと変わっていく。

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シャッター アイランド(Shutter Island)のネタバレ解説・考察まとめ

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『シャッター アイランド』とは、2010年公開のサスペンス映画である。監督はマーティン・スコセッシ、主演はレオナルド・ディカプリオ。 連邦保安官のテディ・ダニエルズは、同僚のチャック・オールとともに、シャッター アイランドという孤島にある精神病院に、女性患者の失踪事件を捜査しに船で向かう。その精神病院には多くの犯罪者が収容され、失踪した女性患者も、自らの子供たちを殺害した犯罪者だった。事件を捜査していくうちに意外な事実が浮かび上がってくる。

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セブン・イヤーズ・イン・チベット(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『セブン・イヤーズ・イン・チベット』とは1997年のアメリカの伝記映画。スイスの山アイガー初登頂で名高いオーストリアの登山家ハインリヒ・ハラーの自伝を映画化。彼がチベットで過ごした7年間、若きダライ・ラマ14世との交流によってもたらされる心の変遷をチベットのオリエンタルで美しい映像が映し出す。ジャン=ジャック・アノー監督作品。主演のハインリヒ.・ハラーに当時絶大な人気を得ていたブラッド・ピットを迎えた。複雑な中国とチベットの関係を描いている映画であることから、中国は中国での本作の上映を禁止した。

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マネーボール(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『マネーボール』とは、2011年にアメリカ合衆国で制作されたスポーツ映画。マイケル・ルイスによるノンフィクション『マネー・ボール 奇跡のチームを作った男』を原作としている。野球に統計学を用いて、弱小チームを常勝チームに変えていくゼネラルマネージャーのビリー・ビーンの栄光と苦悩が描かれていく。実在のゼネラルマネージャー役を演じたオスカー俳優ブラッド・ピットの演技が見どころである。

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テルマ&ルイーズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『テルマ&ルイーズ』(Thelma and Louise)とは、1991年5月にアメリカで公開されたロードムービーである。平凡な主婦テルマが、友人のウェイトレス、ルイーズと共にドライブに出かけた。途中のドライブインで、テルマが見知らぬ男たちにレイプされそうになった時、ルイーズは男たちを射殺してしまう。二人はそのまま銀行強盗をして逃避劇を繰り広げる。二人の女性の日常から転落していく様を描いたバイオレンス作品。

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インセプション(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『インセプション』( Inception)とは、2010年7月に公開されたクリストファー・ノーランが監督・脚本を務めるSFアクション映画である。他人の夢からアイデアを盗み出す企業スパイ・コブは、その才能から国際指名手配を受け、さらに妻の殺害容疑もかけられていた。そんなある日、サイトーと名乗る男が、彼に風変わりな依頼を持ちかける。サイトーのライバル会社を潰すため、息子に夢の中で会社を潰すアイディアを植え付ける(インセプション)依頼だった。夢の中ならではの壮絶なアクションが魅力の映画となっている。

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セブン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

セブン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

1995年のアメリカ映画。監督はデヴィッド・フィンチャー。 舞台は犯罪がはびこるアメリカの大都会。キリスト教の「七つの大罪」に沿って人を殺していく猟奇殺人犯を、退職間近の老刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と、血気盛んな若手刑事ミルズ(ブラッド・ピット)が追っていく。 独創的な映像センスと、人間の暗部を描いた脚本が魅力のサイコサスペンス。

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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』とは2020年に公開されたDCコミックス作品で『スーサイド・スクワッド』で初登場して人気となったハーレイ・クインが主役となるスピンオフ映画である。 悪のカリスマ、ジョーカーと破局して、自由に生きようとするハーレイ・クイン。しかし、舞台となるゴッサムシティでこれまでに悪党から恨みを買っており、ついには街を牛耳る顔剥ぎが趣味のマフィアである最悪のサイコ、ブラックマスクに狙われる。彼女と同様に今の境遇から抜け出そうとする女性4人と手を組みブラックマスクと対決する。

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Mr.&Mrs. スミス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『Mr.&Mrs. スミス』とは、ダグ・リーマン監督による2005年公開のアクションムービーである。脚本を手掛けたのはサイモン・キンバーグ。主役となる夫婦の夫「ジョン・スミス」をブラッド・ピットが演じ、妻「ジェーン・スミス」をアンジェリーナ・ジョリーが演じている。本作はお互いに暗殺者という身分を隠して結婚したスミス夫妻の壮大な夫婦喧嘩の物語であり、2人の関係性の変化が見どころとなっている。 ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーは本作での共演がきっかけで親しくなり、2014年に結婚した。

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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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1992年制作。アメリカ映画。監督はマーティン・ブレスト。主演のアル・パチーノは本作でアカデミー主演男優賞を受賞。名門高校に通う苦学生のチャーリーは休暇中のアルバイトで全盲の退役軍人フランクの世話をすることになる。気難しく毒舌なフランクとニューヨークを旅することになったチャーリーは、フランクに振り回されながらも、彼と年齢を超えた友情を育んでいく。

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バックドラフト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

バックドラフト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『バックドラフト』とは、消防士の兄弟の火災現場での活躍と葛藤、謎の放火犯を追う物語。監督は『ビューティフル・マインド』『ダ・ヴィンチ・コード』で知られるロン・ハワードが務めており、出演者はカート・ラッセル、ロバート・デ・ニーロなど豪華な顔ぶれが揃っている。火災現場の視覚効果をアメリカの特殊効果及びVFXの制作会社インダストリアル・ライト&マジックが務めている。エグゼクティブ・プロデューサーはブライアン・グレイザーと『砂の惑星』のラファエラ・デ・ラウレンティスが務めている。

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スーサイド・スクワッド(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

スーサイド・スクワッド(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ

『スーサイド・スクワッド』とは、2016年8月にアメリカ合衆国で公開された、悪役だらけのヒーローアクション映画である。DCコミックスが刊行する人気アメリカン・コミックスシリーズ『スーサイド・スクワッド』の実写映画化されたものでもある。スーパーマンの死から数か月後、米国政府の高官・アマンダによる対メタヒューマン特殊部隊「タスクフォース」、通称”スーサイド・スクワッド”のメンバーになった元精神科医ハーレイ・クインが、恋人のジョーカーと複数の犯罪者たちと共に、世界崩壊の危機に立ち向かっていく。

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ストレンジャー・シングス 未知の世界(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ストレンジャー・シングス 未知の世界』とは、Netfixで配信されているSFホラードラマシリーズ。 アメリカ・インディアナ州の町ホーキンスに超能力を持つ少女・イレブンが現れ、平凡な町が超常現象に見舞わていく様子が描かれている。エミー賞やゴールデングローブ賞ではドラマ部門の作品賞にノミネートされ、世界的な成功をおさめた。80年代のアメリカを舞台としているが、エッジの効いた作風で注目を集め、さまざまなブランドから関連商品が発売されるなど2010年代のポップ・カルチャーを代表する作品となった。

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ゴッドファーザー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ゴッドファーザー』とは、イタリア系移民のNYマフィアを描いた三部作「ゴッドファーザー・シリーズ」の第1弾。マリオ・プーゾ脚本、フランシス・フォード・コッポラ監督で送る、マーロン・ブランドやアル・パチーノ出演のアカデミー賞3部門獲得の作品だ。ヴィトー・コルネオーレを中心とした、コルネオーレファミリーを巡る、1940年代のマフィアの「愛」「権力」「金」などを描いている。

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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』とは、2002年のアメリカの犯罪映画。監督は『E.T.』や「ジュラシック・パークシリーズ」のスティーブン・スピルバーグ、主演は『タイタニック』のレオナルド・ディカプリオが務めた。実在する天才詐欺師フランク・W・アバグネイル・Jr.の自伝をもとに制作された実話だ。16歳で家を飛び出した少年が、巧みな話術と偽造技術を武器に、パイロットや医師になりすまして詐欺を重ねる姿を描く。追われ続ける日々の中で描かれる、孤独と信頼のドラマが心に残る作品だ。

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywoodのレビュー・評価・感想

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywood
10

タランティーノ作品史上No.1映画

クエンティン・タランティーノ監督の9作目の監督作品。
タランティーノ監督は『パルプ・フィクション』『キル・ビル』などの人気映画を監督してきた映画監督で、「映画を10作撮ったら監督を引退する」と宣言しています。

そんな彼が9作目に選んだのは、1969年のハリウッドを舞台に起きたとある凄惨な殺人事件の中に、もしも空想のキャラクター2人組がいたら…というストーリー。監督曰く、「この作品はハリウッドへのラブレターだ」。
映画愛に溢れたタランティーノ監督にしか撮ることのできない展開、監督自身が幼少期に体験したハリウッドでの思い出をふんだんに盛り込んだ作品になっています。

私が思うに、彼の映画の最大の魅力はキャラクター。
テレビドラマで一躍スターとなったが、今では落ちぶれてしまい自信喪失状態の主人公をレオナルド・ディカプリオが、その彼のスタントマンを務める自信たっぷりのイケおじをブラッド・ピットが演じています。その他にもマーゴット・ロビー、アル・パチーノ等アカデミー賞受賞俳優が勢揃いしています。

子供の頃から映画で育った男、タランティーノが「映画の力を信じてる」と言わんばかりの作品は、観た者の心を打つこと間違いなしです。上映時間は約3時間ですが、映画が終わった後もまだこの世界に浸っていたいという感覚を与えられます。最高の映画です。

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9

クェンティン・タランティーノ監督、最高のヒット作。ハリウッドでの惨殺事件を描いた!

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は2019年に公開されたコメディ劇映画で、監督はクェンティン・タランティーノ。
製作はコロンビア映画社、ボナフィルムグループ、ヘイディフィルム、ヴィジョナロマンティカで、配給はソニーピクチャーリリーシングです。
米国、英国、中国の共同製作です。出演はレオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーです。
1969年のロサンゼルスが舞台で、映画では消えゆく性格俳優と彼のスタントマンが急速に変化してゆく映画産業を生き延びていく様が描かれており、前途にはテイト殺人事件の影がぼんやりと浮かび上がります。
映画では、ハリウッドの黄金時代の最後の瞬間に捧げられた現代的な童話を貫く複数の伏線が張られています。
ボブとハーヴェイ・ウェインステインの関わらないタランティーノの最初の作品で、2017年に製作が発表されました。
まるで戦争のような入札合戦の後で、映画の配給権はソニーピクチャーズに移り、タランティーノは最終版を切り出す特権を与えられました。
ピット、ディカプリオ、ロビー、ゾーエ・ベル、クルト・ラッセルも2018年の6月までにはキャストに加わり、撮影はロサンゼルス周辺で、7月から11月まで行われました。

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10

クエンティン・タランティーノが描くシャロン・テート殺害事件

クエンティン・タランティーノ監督の最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオというハリウッド二大巨頭を要する作品です。
上映時間160分越えという長尺ながら、クエンティン・タランティーノ独特の会話劇でぐいぐい引き込まれていきます。
1969年のハリウッドを舞台に、人気に陰りが出てきた俳優リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)と、そのスタントマンであるクリフ・ブース(ブラッド・ピット)が時代に取り残されないよう奮闘する様子が延々と映し出されます。
しかし、本作はある実在の事件を基に作られた作品なのです。
その事件とはシャロン・テート殺害事件。
映画監督ロマン・ポランスキーの妻であり、女優でもあるシャロン・テート。
彼女は妊娠中にチャールズ・マンソン率いるカルト集団「マンソン・ファミリー」に惨殺されます。
物語はこの事件に向って動いていくのですが、クエンティン・タランティーノがこの事件にどう落とし前をつけるのか、そこが非常に見どころな映画です。
他のクエンティン・タランティーノ作品と同様に、本作もサウンドトラックが非常に良いです。
ブラッド・ピット演じるクリス・ブースが、ラジオ爆音の車に乗って1969年のロサンゼルスを颯爽と駈けるシーンはずっと見ていたくなるほど気持ちいい、本作の白眉だと思います。

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7

実在とフィクションの混ざり合ったユニークな作品

どうして今「シャロン・テート事件」を描くんだろうって疑問でした。複雑でした。映画をさらっと観ただけだとわからないかもしれません。パンフも熟読してタランティーノ監督の想いに積極的に寄り添うとよく理解できました。この映画はブラピとレオの二大スターの共演によって描かれるハリウッド黄金期の最後の瞬間と、マーゴット・ロビーによって演じられる純粋無垢なシャロン・テート、同じ時代の同じ場所の二つの物語がうまい具合に絡み合っています。アメリカのヒッピー文化もわかります。マンソン・ファミリーについてはよくパンフを読んだ方がいいです。ブラピとレオは甲乙つけがたいですが、ブラピですかね。セブンやファイトクラブをイメージしました。レオはコミカルに泣いたり笑ったり、楽しく演じている感じでした。楽しい撮影だったんじゃないかと想像されます。マーゴットはシャロン・テートになかなか似ていますね。天真爛漫、無邪気な女性です。まだまだ恋も仕事もこれから。というかあまり欲がなく、現状の幸せに満足している感じ。カルト集団に惨殺された若く美しい女性というイメージしかない女性にいまスポットを当てて、そのイメージを払拭してくれました。報われたような感じがしました。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywood
9

ハリウッドの映画史を変える一作

世界的な有名俳優のブラット・ピットとレオナルド・ディカプリオが初共演したことで話題となった本作でありますが、他にもたくさん、人々を魅力する点があります。まず、1960年代に最盛期を迎えたハリウッドの世界が忠実に再現されているということです。監督を務めるクエンティン・タランティーノは幼少の頃、ハリウッド映画の影響を多大に受けました。そのため、本作は彼のハリウッドへの尊敬が大いに込められた一作となっています。もう一つの特徴をして、ノンフィクションとフィクションを上手く融合させている点です。ストーリーは、ハリウッド映画が衰退していくきっかけとなってしまった実際の事件「シャロン・テート殺人事件」が題材となっています。1960年代、世界に激震を走らせたこの事件ですが、当時衝撃を受けた一人であるクエンティン・タランティーノ監督は本作の世界でそれを阻止したのです。俳優として落ち目になっていく自分に焦りを感じるレオナルド・ディカプリオ演じるリック・ダルトンと彼のスタントマンを務めるブラット・ピット演じるクリフ・ブースという架空のコンビが殺人を計画する犯人に果敢に立ち向かい、事件は解決を図ります。ハッピーエンドで終わる本作には、この悲惨な事件がなければ未だにハリウッド映画は輝き続けていたかもしれないと考えるクエンティン・タランティーノの思いが込められているように観客に感じさせます。

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8

100日後に死ぬシャロン

タランティーノ映画というと、『キル・ビル』シリーズ、『ジャッキー・ブラウン』『デス・プルーフ』といったように、ハイテンションかつスリリングに物語が進んでいく映画が多く、そのなかに漂う、プログラムピクチャーの雰囲気に惹かれている人も多いと思います。僕もそうですが。
そんなタランティーノ映画のなかにあって、異色なのが『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。他作品からみるとストーリーがなく、つまらないっていう意見もありますが、そこがこの映画の魅力です。たんたんと進んでいく毎日のなかで、徐々に映画業界のメインストリームから離れていく、リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)、クリフ・ブース(ブラッド・ピット)の二人に対して、映画業界で頭角を現していくシャロン・テート(マーゴット・ロビー)。
そして、この作品は史実に基づいているから、観客はこの後シャロン・テートがどうなるかを知っている。だから辛いんです。『100日後に死ぬワニ』を読んでて感じる辛さがこの映画にはある。犯罪史に名を残すほどの陰惨な事件に、このあと巻き込まれることを知らずに、天真爛漫に毎日を謳歌するシャロン・テート(というかマーゴット・ロビー)を見るたびに、悲しみが押し寄せます。

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