ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywood

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywood

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』とは2019年公開のアメリカ・イギリス合作のドラマ映画である。監督はクエンティン・タランティーノ。1969年のハリウッドを舞台にかつてテレビスターであった俳優リック・ダルトンは、時代の変化に取り残されながらも再起を図ろうとしていた。一方親友であり専属スタントマンのクリフ・ブースは、ヒッピーのコミューンで盲目になり記憶に障害の出ているかつての旧友と再会をする。華やかな映画業界での葛藤や、ヒッピーの襲撃による事件に巻き込まれた2人の友情が描かれている。

siratama6272のレビュー・評価・感想

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド / Once Upon a Time in... Hollywood
7

実在とフィクションの混ざり合ったユニークな作品

どうして今「シャロン・テート事件」を描くんだろうって疑問でした。複雑でした。映画をさらっと観ただけだとわからないかもしれません。パンフも熟読してタランティーノ監督の想いに積極的に寄り添うとよく理解できました。この映画はブラピとレオの二大スターの共演によって描かれるハリウッド黄金期の最後の瞬間と、マーゴット・ロビーによって演じられる純粋無垢なシャロン・テート、同じ時代の同じ場所の二つの物語がうまい具合に絡み合っています。アメリカのヒッピー文化もわかります。マンソン・ファミリーについてはよくパンフを読んだ方がいいです。ブラピとレオは甲乙つけがたいですが、ブラピですかね。セブンやファイトクラブをイメージしました。レオはコミカルに泣いたり笑ったり、楽しく演じている感じでした。楽しい撮影だったんじゃないかと想像されます。マーゴットはシャロン・テートになかなか似ていますね。天真爛漫、無邪気な女性です。まだまだ恋も仕事もこれから。というかあまり欲がなく、現状の幸せに満足している感じ。カルト集団に惨殺された若く美しい女性というイメージしかない女性にいまスポットを当てて、そのイメージを払拭してくれました。報われたような感じがしました。