岸辺露伴(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

岸辺露伴(きしべ ろはん)とは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』及びスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』に登場するスタンド使いにして人気漫画家である。自己中心的かつ尊大な一面が目立つが、プライドが高い分決して他者に媚びない強さもある。漫画に対する真摯な姿勢や、自分が認めた人物への敬意など、傲慢なだけの人物ではない描写も多い。高いプライドに見合う実力やクセの強さが独特の魅力となり、読者からも「露伴先生」と呼ばれ親しまれている。作者も気に入っているキャラクターである。

露伴は、祖母の形見のバッグの修理の為にイタリアはフィレンツェにあるグッチの工房を訪ねた。そのバッグは、金目の物を入れると入れたものが消えてしまう。職人の前で60ユーロ紙幣を入れて見せたところ、職人は「このバッグは、天才的な職人が作った世界に3個しかないものの一つ」「あなたはこのバッグの本当の価値をご存知ない」と難色を示したが、露伴が食い下がった為に修理を引き受けた。
修理が終わり、ワインを飲んで酔っている間、露伴の所持品は通訳の女性に持ち去られてしまう。露伴は何も入っていないグッチのバッグと共に残され、イタリアの土地勘もなかった。雨が降り出し、遭難を覚悟した露伴だが、グッチの傘と牛の糞を見つけた。牛の糞に火をつけ、通りすがりの車に拾われた露伴はどうにかホテルへとたどり着く。ところが、身分証明書も金もないため宿泊を拒否された。
別の宿泊客が露伴の持つグッチの傘を「60ユーロで譲ってほしい」と言ってきた。グッチの職人にバッグの現象を見せるために入れた紙幣と同じ額だった。
露伴は、このバッグに入れたものは消えてしまうのではなく、持ち主に危機が迫った時に等価交換で運命を好転させる力を持ったいわばスタンドバッグだと理解する。
持ち主を助けるバッグを残してくれたことを祖母に感謝する露伴だったが、バッグは「修理」されてしまったためもう能力はない。部屋には泊まれた露伴だが、あと50ユーロ出せば豪華ディナーがついたと知り、「100ユーロ紙幣入れておけばよかった」と独り言ちた。

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』

「この世でもっとも『黒い絵』というものを見たことがあるだろうか」と露伴が読者に尋ね、その問いに対する体験と、そこに至るいきさつを語り始める。

10年前。デビュー前の17歳だった露伴は投稿用の原稿執筆の為、祖母の経営するアパートに夏休みの2カ月間移住する。アパートの入居者である女性・藤倉奈々瀬(ふじくら ななせ)から、この世で最も黒く、邪悪な絵の存在を聞かされる。その絵はかつて彼女の地元の地主が所有していたが、今はルーヴル美術館にあるという。
露伴は次第に奈々瀬と打ち解けていき、彼女に淡い憧れのような感情を抱く。奈々瀬は気さくな一方、時に情緒不安定になり、泣きながらアパートから飛び出していったり、数日後露伴に抱き着いてきたり、「下らない」と言って露伴の漫画を破いたりした。
漫画を引き裂いた後、奈々瀬は露伴に謝罪の言葉を述べて失踪し、露伴はデビューが決まって多忙な日々を過ごしていた。やがて黒い絵や奈々瀬のことも忘れていく。

10年後、27歳になった露伴は知人の億泰らとの会話の中で黒い絵のことを思い出し、好奇心と青春の慕情に駆られて絵を見るためにルーヴル美術館を訪れる。
通訳の野口、東洋美術学部門の責任者のゴーシェ共々露伴は絵の調査を始めた。黒い絵はZ-13倉庫と呼ばれる場所に所蔵されているが、その辺りは老朽化が進んでいる上に迷路のように入り組んでいるため、2名の消防士が安全のために同行する。
錆びた鍵を破壊して奥へと進む中、消防士が次々と死んでしまう事態が発生する。露伴、野口、ゴーシェは自分の死んだ先祖や肉親たちに囲まれた。死んだ息子に触れた野口は、内側から破裂して命を落とす。
露伴は、死んだ先祖や肉親たちが黒い絵の力で現れ、彼らの罪を再現させていると推測し、ヘブンズ・ドアーで自らの記憶を消して因縁を消し、倉庫から脱出する。その後は体に書かれたメモに従い記憶を取り戻した。

黒い絵に使われていた顔料の正体は、老木の中に住んでいた蜘蛛のようなどす黒い生物であった。黒い絵の作者である山村仁左衛門(やまむら にざえもん)は、300年前の絵師で、処刑されていた。その怨念が絵に宿り、どす黒い生物と一体化して先祖の罪と再現し、見た者を攻撃する。仁左衛門には妻がいた。妻の名は奈々瀬で、旧姓は岸辺だった。
露伴の前に現れた奈々瀬はいわば幽霊のようなもので、夫の怨念を止めるために露伴の前に現れたのだった(どうやって奈々瀬が露伴の能力を知ったのかは不明)。露伴の漫画を切り裂いたのは、自分への憧れを持ち始めている露伴に嫌われようとしてのことだった。涙ながらに自分に謝り、姿を消した奈々瀬の心情を悟り、露伴はルーヴル美術館を後にする。
その後、黒い絵が焼却されたとの報告を聞くが、露伴はそれを信じなかった。

『岸辺露伴は叫ばない』

『岸辺露伴は叫ばない』は、2018年に刊行された短編小説集である。内容は『岸辺露伴は動かない』のノベライズだが、漫画版を小説化したものではなく、完全なオリジナル作品となっている。
収録作品は『くしゃがら』(著:北國ばらっど)、『Blackstar.』(著:吉上亮)、『血栞塗』(著:宮本深礼)、『検閲方程式』(著:維羽裕介)、『オカミサマ』(著:北國ばらっど)。
『オカミサマ』のみが書き下ろしで、他の作品は『ウルトラジャンプ』付録の小冊子に掲載された。

『くしゃがら』

ある日、露伴はカフェで漫画家仲間の志士十五(しし じゅうご)と出会う。一方的に話しかけてきた十五にイライラした露伴だったが、十五が担当編集者から渡された禁止用語のリストに載っていた「くしゃがら」という言葉が気になっていると相談を受け、興味を持って協力に同意した。
「くしゃがら」という言葉は辞書には載っておらず、ネットを検索しても出てこない。他の禁止用語には意味や禁止の理由が記載されていたが、「くしゃがら」だけは単語のみで何も書かれていなかった。オノマトペか、方言か、そもそも何故禁止なのかも分からず気になっていると十五は言う。

一か月後、露伴は行きつけの古書店で十五を見かけた。すっかり憔悴して古書店の店主にまで掴みかかる十五を止め、露伴は共に店を出た。「もう『くしゃがら』のことは気にしない方がいいのではないか」と露伴が言うと十五は怒る。露伴は、十五の発する言葉の中に奇妙なタイミングで「くしゃがら」のワードが入り込んでいることに気付く。その言葉を発しているのは十五ではなく、彼の喉に潜む「何か」であった。
ヘブンズ・ドアーで十五を本にすると、袋とじのようなものが現れた。「くしゃがら」と声を発する何かが内側から袋とじを開けようとしている。露伴は十五に「『くしゃがら』のことは忘れる」と書こうとしたが、何故か「くしゃがら」のワードが書き込めない。
露伴は、「くしゃがら」とは世界の禁止用語である為、ヘブンズ・ドアーでも書き込めないと推測した。十五が「くしゃがら」に支配されないよう「ここ一カ月間のことは忘れる」と書き込むと、十五は憑き物が落ちたようになって帰宅した。

事の発端である十五の編集者は、一カ月間電話で十五とやり取りをしただけで会ってはおらず、禁止用語のリストは編集側でも作っていないことが明らかになる。
露伴は、「くしゃがら」という単語には何の意味もないこと、風邪のように他者に伝播することで好奇心を刺激し、病原体のごとく繁殖するのではないかとの仮説を立てた。古書店の店主も、軽い症状ながら十五と同じ動向を見せていた。
十五や店主の記憶からとりあえず「くしゃがら」のことは消したが、一カ月の間にどれだけの人に言葉が伝わったのか分からない。自分の内側にも袋とじができているかもしれないと恐怖しながら、露伴は「くしゃがら」に関する調査をやめるのだった。

『Blackstar.』

ある財団の代理人を名乗る男・自称「エージェント・ガブリエル」が、露伴に50万ドルである人物の肖像画を描いてほしいと依頼してきた。その人物の名は「スパゲッティ・マン」。初めは報酬額に戸惑っていた露伴だが、都市伝説上の人物であるスパゲッティ・マンに遭遇しながら唯一生還を果たしており、仕事を快諾するとスパゲッティ・マンに関する体験談を話し出す。

スパゲッティ・マンとは、遭遇した者全てが行方不明になると言われている謎の男だった。場所、時代を問わず常に同じ格好で現れて写真に写り込むことから、時空を超えて複数のスパゲッティ・マンがいると言われている。
露伴が撮影した写真に写り込んでおり、露伴の前に現れたスパゲッティ・マン(初めは一人だったが、複数のスパゲッティ・マンが現れた)は自らの胸に空いた穴に彼を取り込もうとした。露伴がヘブンズ・ドアーで「岸辺露伴を認識できない」と書き込むと、その命令がすべてのスパゲッティ・マンに共有され彼らは姿を消した。
エージェント・ガブリエルは、自分がスピードワゴン財団(ジョースター一族と関わりがある組織)の超常現象対策部門の者であることを明かし、スパゲッティ・マンと遭遇しながら生還した露伴と接触して遭難者を救う方法を知ろうとしていたと語る。肖像画の依頼はただの口実ではなく、写真以外でのスパゲッティ・マンの姿を知る意味があった。
スパゲッティ・マンの正体は高次元空間の疑似餌のようなもので、高次元空間の存在が3次元の人間との接触の為にスパゲッティ・マンを通して連れ去っている。エージェント・ガブリエルは、スパゲッティ・マンについてそう推測していた。
スパゲッティ・マンのことを漫画にしようとしていた露伴だが、エージェント・ガブリエルに止められ肖像画を渡すだけにとどまった。

『血栞塗(ちしおりみどろ)』

河豚毒の中毒に苦しむ人間を調べるべく、露伴は図書館を訪れた。司書の女性から不幸を呼ぶ「真っ赤な栞」の話を聞く。「ここの蔵書のどこかに真っ赤な栞が挟まっているとの噂のせいで、人が来なくなった」と司書は言った。
興味を持った露伴は、児童書のコーナーで『河豚食の誘い』という本を見つける。全面糊付けにされたページに真っ赤な栞が挟まっており、露伴は様々なアクシデントに見舞われる。露伴は司書に事情を話して真っ赤な栞を見せるが、司書は「諦めろ」と言って自身も真っ赤な栞を見せた。
司書の行動に違和感を覚えた露伴は、彼女を本にする。司書は寛永の飢饉を生き延びるためにあらゆる食べ物を口にし、遂には食べる行為が飢えを満たす為ではなく好奇心を満たす為のものへと変わっていった。遂には食人行為にまで及んだと言う司書の記憶をたどると、またも真っ赤な栞が現れる。栞は「好奇心を捨て、読むのをやめろ」という警告だったが、露伴は好奇心を取り読み進める。「命の危険と好奇心と、どちらを取るか」という疑問の答えを知った司書は満足して消え、人でにぎわう図書館が戻ってきた。
露伴は、「どうすれば好奇心を捨てるか」という疑問故に彼女がまた現れることを予期する。

『検閲方程式』

未知との遭遇をテーマにした漫画を依頼され、露伴は宇宙人について調べるべく杜王町近くの大学図書館を訪れた。助手として、大学院生の近森優斗(ちかもり ゆうと)がつけられる。彼のノートには奇妙な方程式が書かれていた。近森は「解けば別次元に干渉できる方程式で、誰も解いたことがない」と言った。
近森の恋人もその方程式に挑戦しており、3年前に倒れて今も昏睡状態のまま入院中だという。彼女が倒れた手掛かりはこの方程式にあると近森は見ていたが、恋人のノートは一部のページが破り取られており解答できなかった。残りの時間が少なく、彼女を救うためにもこの数式のことを漫画にしてほしいと近森は言った。露伴は病院を訪れて彼女の記憶を読む。

記憶を読み進め、露伴はある事実を知る。彼女は、解を知ったために昏睡状態になったのだ。方程式を解く処理を始めてからというもの、近森の恋人は何者かの視線を感じるようになった。次第にそれは咎めるかのような感じを与えるようになる。それでも先人の努力を無駄にしたくないとの思いや好奇心から、彼女は式を解き続ける。日常生活に支障をきたしながらではあるが、彼女はついに解を得た。
視線を感じることはなくなったが、自分の書く文字や見える物すべてが数字の羅列へと変わる現象が起きる。誰であっても方程式を解くと同じ事が起きると確信し、彼女はページを破り捨てて飲み込んだ。周囲の数字がカウントダウンを始め、「0」になったと同時に何者かと出会い、彼女は倒れ込んだ。

記憶を読むうち、露伴にも解を解いた彼女と同じ現象が起き始める。周りの物を数字としてしか認識できなくなった露伴の前に、何者かが現れる。ヘブンズ・ドアーで命令を書きこもうにも、すべて数字の羅列にしかならなかった。
しかし、先手を打って「解を知ったら忘れる」と自分に書き込んでいたため露伴は昏睡状態にはならず、2分後に起き上った。彼女の記憶からも方程式に関することを丸ごと破りとると彼女は目を覚まし、3年ぶりに近森と再会した。露伴は、近森の記憶からも方程式に関することを消して帰る。
帰りの電車で、露伴は自分や彼女の前に現れた何者かについて推測する。その何者かの目的は検閲だと思われた。方程式が説かれることで人類や他の生物にもたらされるものは現代人の手に余る。そのため、検閲が行われているのだろうと露伴は推測した。

『オカミサマ』

月の土地購入に際し、税理士事務所を訪れた露伴は税理士の坂ノ上誠子(さかのうえ せいこ)に金の使い方について説教される。怒り狂う誠子の相手をしていた露伴は、「オカミサマ」と書かれた領収書を見つける。誠子によれば、「支払いの踏み倒しができるが、恐ろしい代償を払うことになる」らしい。
彼女の携帯に別件の電話が入ったため最後まで聞けなかったが、露伴はファンイベントの後に立ち寄った書店で「オカミサマ」を使い本代を浮かせることに成功する。ホテルでの夕食の支払いもオカミサマで済ませた露伴だが、深夜コンビニに行く際、自分の背中にコガネムシのような体形の赤子がたくさん取り付く怪異に見舞われる。この赤子は、オカミサマの領収書で踏み倒された金額の分時間を取り立てる存在であった。本代、食事代のみならず乗り込んだタクシーの料金も取り立て代として加算され、露伴は若返っていく。
領収書を破こうとしてもダメージは露伴に跳ね返り、「血でシートが汚れた」と運転手にクリーニング代まで要求される。赤子たちが突如喋り出し、手に入れた情報によれば手持ちの金か貯金があれば取り立てられることはない。ところが、露伴は破産した身であり、貯金も手持ちの金もなかった。
露伴は誠子に電話をし、オカミサマを使ったことを白状してアドバイスを乞うた。誠子は取り立て分の仕事を受ければいいと言うが、露伴が取り立て分の漫画を描いてもその漫画は返済と同時にボツになる運命にあった。書き直しても漫画として日の目を見ることはない。誠子に感謝の言葉を述べた露伴だが、描いた漫画がボツになることは露伴のプライドが許さなかった。
タクシーがサービスエリアに止まった際、子供にまで若返っていた露伴は運転手に自分を殴るよう命令を書き込んだ。「子供を殴った」ことへの慰謝料を要求するためだった。ヘブンズ・ドアーを使ったためいくらか差し引かはしたが10万円が入る未来が確定したため、赤子たちは消滅する。
危険な目にはあったもののインスピレーションを得た露伴は意欲的に仕事に取り組む。しかし、誠子からオカミサマの相談料として50万円を請求される。憤りつつも「出費を抑えよう」と露伴は心に決めるのだった。

『岸辺露伴は戯れない』

『岸辺露伴は戯れない』とは、2018年に刊行された短編小説集である。『岸辺露伴は叫ばない』の続編にあたる。
収録作品は『幸福の箱』(著:北國ばらっど)、『夕柳台』(著:宮本深礼)、『シンメトリー・ルーム』(著:北國ばらっど)、『楽園の落穂』(著:吉上亮)。
書き下ろしである『楽園の落穂』以外は『ウルトラジャンプ』付録の小冊子に掲載された。

『幸福の箱』

露伴は、仕事で付き合いのある美術商・五山一京(ござん いっけい)に呼ばれて彼の家に行った。一京の目利きとしての腕や熱意は露伴も認めていたが、個人的には付き合いたくないタイプと考えていたが「奇妙なものを見せたい」との言葉でしぶしぶ出かける。
妖怪に対する体験をした露伴を見込んで一京は中に幸福が詰まっているという「幸福の箱」を紹介した。「自分一人だけで開けなくてはいけない」と言い、一京は露伴と箱を残して退室する。好奇心に負けて露伴が開けるだろうという一京の思い通りになることはシャクだったが、包みの中が崩れていることに気付いて開けてしまう。中には陶器のかけらがあり、「はめられた」と思いながらも露伴はパズルのように幸福の箱を組み立て始める。一京の妻・千波(ちなみ)の持ってきた茶を飲み、やがて露伴は眩暈を感じる。ヘブンズ・ドアーで異常を取り除こうとした露伴だが、幸福感とほのかな寂しさを感じさせる夢のようなものを見た。

目が覚めると、箱は完成しており、千波が部屋の中にいた。幸福の箱は彼女の実家に伝わるもので、中を覗いた者に幸福な夢を見せ、魂や肉体を箱の中に閉じ込める為のものであった。蓋をすることで箱は完成し、壊すこともできない。そして、一京はその箱の中にいた。
千波が言うには、彼女が見つけた時既に箱は壊れていた。箱の効果を危惧した、特別な才能を持った者の仕業だろうと千波は推測し、夫と共謀して同じく特別な才能を持った者・露伴に箱を組み立てさせることにした。露伴が途中で眠ってしまったのは、千波が茶に睡眠薬を入れた為だった。

しかし、夫婦の目論見はわずかに違っていた。一京は「幸福が詰まった箱」とだけ言われており、ただ幸福な夢を見る為にある程度露伴に組み立てさせて自分が完成させようとした。千波は箱を完成させたものが中に閉じ込められるのを知った上で夫を唆し、彼を箱に封じたのだった。
そんなことをした理由は、夫を深く愛しているからだった。その愛の深さ故に、仕事を優先させ自分を避ける夫に不満を持っていた。
露伴は、一京を個人としては好きではなかったが、彼の仕事ぶりには敬意を払っていた。その為彼を信頼し、仕事上の付き合いを続けてきた。千波の行為は夫を理解しようとせずに露伴の才覚だけを利用し、信頼を踏みにじるものだった。
露伴は、箱の中にいる一京に話しかける。ヘブンズ・ドアーで「露伴の問いかけにはすべて答える」と書かれていた一京は、箱の中で妻と幸せに過ごしていた。一京もまた妻を愛していたが、これ以上一緒にいたらお互い駄目になってしまうと考えており、箱が完成すれば彼女と幸福に暮らせると思っていたのだ。箱の中で、一京は新婚当初のように穏やかな妻と一緒におり、千波は夫とのすれ違いにショックを受ける。
露伴は五山邸を後にし、「結婚は当分ごめんだ」との結論に至る。

『夕柳台』

次の読み切りを描く上で必要なリアリティを求め、公園を訪れた露伴はスケッチを行っていた。少し目を離した隙に一人の少年がスケッチブックに触っていたことに怒り、謝罪を要求するが、少年は何も言わなかった。少年の母が代わりに謝り、事情を説明した。その少年・ケンちゃんは、前住んでいた夕柳台という土地で「ニタニタ笑う黒い猿」に襲われたショックで口がきけなくなったという。ケンちゃんは露伴に頼まれて、スケッチブックにその黒い猿の絵を描いた。

夕柳台にやってきた露伴は、公園の遊具が撤去されていることから死亡事故があったのではと推測する。取材の為、露伴は夕柳台の事件や事故の記録を調べてもらうよう編集者に依頼した。公園から出ると、20人ほどの老人がいた。
その一人である老人(額に地図のような痣があり、露伴は彼を「世界地図の爺様」と呼ぶことにした)は、公園で携帯電話を使っている人間が珍しくて出てきたと言う。彼らは夕柳台がいかに素晴らしい土地であるかを語るが、他の土地を「下側」と呼ぶなどその言葉の裏には選民意識的なものが見受けられた。
その公園は、異常なほどに静かでカラスの鳴き声さえしなかった。大きな音を立てて自転車に乗っていた中学生が突如苦しみ出し、自転車が転倒する。老人たちが少し大きな音を出した程度の中学生を罵ったことを訝しんだ露伴は、ヘブンズ・ドアーを使おうとしたが、何かに首を絞められた。
露伴の首を絞める「何か」は、ケンちゃんが描いた黒い猿に似たどす黒い肌をした老人であった。抵抗するが効果はなく、何故かヘブンズ・ドアーも使えない。

中学生が呼んだ救急車のサイレンを聞くや、老人たちはそちらに向かった。露伴は、黒い猿ことどす黒い肌の老人が「夕柳台の静けさを守る」為の存在であると悟る。ヘブンズ・ドアー発動の際に叫んだため、老人は露伴を攻撃したのだった。
土地の老人たちは、「この静けさこそ、夕柳台の良さ」だと語る。かつては子供たちがやかましく遊んでおり、遊具を撤去しても尚その「騒音」はやまなかった。そこで、神社仏閣、神棚や道端の地蔵、果ては誰の者ともわからない墓にまで静かになるよう祈った結果、どす黒い肌の老人が生まれ、うるさい子供とその親は引っ越していった。
自分たちの満足の為、罪もない子供の心に傷を負わせた老人たちの行為は罪を超え、悪といえるものだった。露伴はヘブンズ・ドアーで老人たちに「大声で話す」と命令する。それを実行した老人たちは、どす黒い肌の老人により制裁を受け怪我を負った。救急車を呼んでほしいと言われた露伴は、彼らが蔑む「下側」に救急車を呼んでやった。

『シンメトリー・ルーム』

杜王情報通信大学の学長が怪死した。露伴は取材の為に大学を訪れる。新校舎が建ったばかりのその大学で、学長はアジの開きのように体の中心から左右に分かれたような姿で見つかったという。大学で、露伴は新校舎の設計を担当した建築家・土山章平(つちやま しょうへい)と出会う。彼は髪型、服装まですべてがシンメトリーであった。
シンメトリー至上主義者の土山は、そうなったのは数年前ギリシャのある古代建造物で、ある神殿を見てからだと語る。見事なまでの左右対称に心打たれた土山は、以降シンメトリー至上主義者となり、仕事にもシンメトリー愛が反映されるようになった。半面、土山はアシンメトリー(左右対称でないもの)なものを潔癖なまでに拒絶していた。自身の外見どころか体内までシンメトリーになるよう手術まで行い、体にかかる負荷まで左右均等にするという徹底ぶりだった。
しかし土山の設計した新校舎はアシンメトリーで、土山の信念にはそぐわないという疑問があった。露伴がそのことを口にすると、土山はシンメトリーな建物を作れないことに失望し、いい加減に設計したと語る。仕事に妥協を許さない露伴は土山の言葉を言い訳と感じ、土山のシンメトリー至上主義を否定する。
土山は機嫌を損ね、露伴を自分の最高傑作である多目的ホールに案内した。そこは、学長の死体が発見された場所で、可能な限り土山の理想を追求して実現した完璧なるシンメトリー・ルームであった。
「シンメトリーの美しさを理解させる為に連れてきた」「夜になったら迎えに来る」と言い、土山は露伴を中に閉じ込めて去った。

その部屋は、外見のみならず空気の流れさえもシンメトリーになるよう設計されていた。鍵を掛けられた以上、出られそうなのは上部の窓だが、ハシゴでもないと届きそうにない。しかも、空間の内部が少しでもアシンメトリーになると「薄っぺらい手」が現れてアシンメトリーなものを排除しようとする。ヘブンズ・ドアーを使っても使う文字がアシンメトリーである以上攻撃してくる為、なすすべがなかった。
露伴は、次第に人型になっていくその手が部屋の自浄作用であり、シンメトリー至上主義になるか死ぬかしない限り止まらないと悟る。それは、自分以外の考えを認めず、自分の仕事の信念を貫く努力をしない傲慢さが生み出したものであった。
露伴は2進法表記によるカタカナ表記を使い、「0」と「1」のみで「上へ吹っ飛ぶ」という命令を自分に書き込み、シンメトリー・ルームからの脱出に成功した。

夜、露伴が外に出ていること、彼が有名な漫画家であることを知った土山は、露伴がシンメトリーを受け入れたと思い込んで喜んだ。改めてシンメトリーのすばらしさを語る土山に、露伴は自分と彼とのプロ意識の差を突きつけ、「シンメトリーが美しいと思えなくなる」と書き込む。

その後、露伴は編集者から土山が自分の作品に火をつけたことを聞く。編集者は天才芸術家の奇行というテーマで、土山をモデルに漫画を描くことを勧めたが、露伴はそれを断った。

『楽園の落穂』

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空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

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空条承太郎(くうじょう じょうたろう)とは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第3部『スターダストクルセイダース』の主人公であり、時間を止めるスタンド「スタープラチナ」の使い手。 感情は表に出さず冷たく見えるが、実は仲間思いであり正義感あふれる人物。頭脳明晰で強靭な精神力を持つが、一度怒ると手がつけられなくなる事もある。 第3部で宿敵DIOを倒した後も、第6部まで何らかの形で再登場しており、頼れる味方キャラクターとして圧倒的な存在感を持つ。

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【ジョジョの奇妙な冒険】ディオ・ブランドーのカリスマ的魅力と彼の人生を徹底解説【DIO】

【ジョジョの奇妙な冒険】ディオ・ブランドーのカリスマ的魅力と彼の人生を徹底解説【DIO】

「ジョジョの奇妙な冒険」に登場し、初代・ジョジョとの死闘を繰り広げ、血の因縁を作り上げた巨悪、ディオ・ブランドー。底なしの野心のため、人間を辞めて怪物へと変貌した彼の奇妙な人生と「悪のカリスマ」として多くの人々を突き動かした、彼が持つ独特の魅力について、解説する。

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空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

空条承太郎(くうじょう じょうたろう)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part3『スターダストクルセイダース』の主人公であり、時間を止めるスタンド「スタープラチナ」の使い手である。感情は表に出さないためクールに見えるが、仲間思いであり正義感あふれる人物。第3部で宿敵DIOを倒した後も、第6部まで再登場しており、頼れる味方キャラクターとして圧倒的な存在感を持つ。そんな承太郎のセリフには、読者の胸を熱くするような名言が多数登場している。

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エンポリオ・アルニーニョ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

エンポリオ・アルニーニョ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

エンポリオ・アルニーニョとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』の登場人物であり、野球帽と野球ユニフォームを身に着けた謎めいた少年。普段は沈着冷静だが、少年らしくはしゃいだり狼狽する場面もある。直接的な戦闘能力は低いものの博識であり、最年少ながら主人公の空条徐倫やその仲間へのサポート、助言役として活躍する。物の幽霊を操るスタンド「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」を持つ。

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ナルシソ・アナスイ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ナルシソ・アナスイ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ナルシソ・アナスイとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』に登場する、物体に潜行するスタンド「ダイバー・ダウン」の使い手。 分解癖を持つ猟奇殺人犯だが、主人公の空条徐倫に一目惚れし、彼女と結婚しようと一方的に協力者となる。物語終盤では自己犠牲的な活躍を見せ、その想いは徐倫にも通じた。 初登場時は女性のような外見で描かれていたり、徐倫への気持ちを空回りさせるコメディ役を演じたりと、様々なネタに事欠かない人物。

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空条徐倫(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

空条徐倫(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

空条徐倫(くうじょう ジョリーン)とは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』の(シリーズとしては初の女性)主人公で、糸を操るスタンド「ストーン・フリー」の使い手。 第3部主人公、空条承太郎の娘。明るい性格ながら、父譲りの正義感と冷静さ、そして何よりどんな逆境に立たされても決して折れない、強靭な精神力の持ち主。

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スポーツ・マックス(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

スポーツ・マックス(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

スポーツ・マックスとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の登場人物で、州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所(G.D.st刑務所)の男性受刑者。殺人を平気で犯すなど、とても残忍な性格をしている。プッチ神父からDISCを与えられたことで、透明なゾンビを生み出しそれを操るスタンド「リンプ・ビズキット」の使い手になった。徐倫たちとのスタンド戦では、F・Fの左足を切断したり、エルメェスに大怪我を負わせたりするなど、高い戦闘能力を誇っている。

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杉本鈴美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

杉本鈴美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

杉本鈴美(すぎもと れいみ)とは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第4部『ダイヤモンドは砕けない』の登場人物で、吉良吉影の最初の犠牲者となった女性であり幽霊。享年16歳。 杜王町の住人であり、15年前交流のあった当時4歳の岸辺露伴を逃がし、愛犬のアーノルドと共に吉良吉影に殺される。以来「決して振り返ってはいけない小道」で幽霊として過ごす。 杜王町を誇りに思う正義感の強い性格で、露伴や康一に殺人鬼から杜王町を守るよう涙ながらに懇願する。最後には仗助らに追い詰められ死亡した吉良吉影を裁き、成仏する。

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エンリコ・プッチ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

エンリコ・プッチ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

エンリコ・プッチとは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part6 『ストーン・オーシャン』の登場人物で、作中の黒幕である。グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所で教誨師を務めるプッチは、かつて親友のDIOから聞いた「天国へ行く方法」を知る為に空条徐倫に無実の罪を着せて彼女の父でDIOの仇である承太郎の記憶を奪った。他者を利用し、邪魔者は徹底的に排除するなど、聖職者でありながらプッチの正義感は歪んでいる。その思想の背景には、自身の哀しい過去があった。

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フー・ファイターズ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

フー・ファイターズ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

フー・ファイターズとは、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第6部に当たる『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』に登場するプランクトンの集合体。通称「F・F」。スタンド能力を得てからはスタンドと融合しており、プランクトンというより新生物である。プランクトンの増殖に必要な水があればほぼ制限なく活動可能。主人公・空条徐倫(くうじょうジョリーン)と行動を共にするようになってからは基本的に死亡した女囚人・エートロの身体を使用し、略称「F・F」で呼ばれる。

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エルメェス・コステロ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

エルメェス・コステロ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

エルメェス・コステロとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』の登場人物で、主人公である空条徐倫の相棒とも呼べる女性。男勝りの台詞や義理堅い性格、刑務所で会って間も無い徐倫への面倒見の良さ等もあいまって、女性でありながら「頼れる兄貴」的なキャラとして『ジョジョ』ファンの間でも親しまれている。

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広瀬康一(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

広瀬康一(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

広瀬康一(ひろせこういち)とは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』及びPart5『黄金の風』冒頭に登場するスタンド使いにして主人公の東方仗助の友人であり、語り部でもある。気弱な面もあるが、成長するスタンド「エコーズ」が目覚めてからは勇気を振り絞って敵に立ち向かうようになる。その姿勢は、戦い慣れしている空条承太郎にも一目置かれるものであった。普段は優しい性格で、読者を含めて共感を得やすいキャラクター。そのためか作中では癖の強い人物にも好かれる傾向にある。

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川尻早人(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

川尻早人(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

川尻早人(かわじり はやと)とは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第4部『ダイヤモンドは砕けない』の登場人物であり、杜王町に住む川尻家の長男で、11歳の小学生。 父親の浩作を殺人鬼である吉良吉影に殺害され、なりすまされた事にビデオカメラ撮影による観察を重ねて見抜くが、吉良吉影のスタンド能力「バイツァ・ダスト」により過酷な運命に巻き込まれていく。 スタンド能力を持たない非力な一般人であるが、実は家族想いで芯が強い性格。母親を殺人鬼から守ろうと孤軍奮闘し、最終的には運命に打ち勝つ事になる。

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キラークイーン(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

キラークイーン(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

「キラークイーン」とは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part4に登場する殺人鬼吉良吉影(きら よしかげ)のスタンドである。何でも爆弾に変え、好きな時に起爆する能力を持つキラークイーンは、平穏に生きたいという願望と強い殺人衝動を併せ持つ吉良の精神の具現化といえる。指定したものを無に帰す恐ろしい能力だが、無機質ながらもスタイリッシュなキャラデザインと後に得る無敵の能力「バイツァ・ダスト」も相まって、Part4のスタンドの中でも人気が高い。

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ロメオ・ジッソ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ロメオ・ジッソ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ロメオ・ジッソとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』の物語の冒頭で主人公・空条徐倫の恋人として登場する男性。徐倫とふたりでドライブを楽しんでいたとき、ヒッチハイカーを轢いてしまう。助手席にいた徐倫はロメオを庇おうと彼が運転していたことは喋らず、弁護士に「司法取引」を持ち掛けられて合意する。しかしロメオは弁護士に金を払い、轢き逃げと殺人の罪を徐倫に着せる。結果、徐倫は無実の罪で15年の懲役刑となる。

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リキエル(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

リキエル(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

リキエルとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』の登場人物であり、未確認生物「ロッズ」を操り、体温を奪うスタンド「スカイ・ハイ」の使い手。 DIOの息子のひとりにして、プッチ神父の刺客。パニック障害を持ち人生に希望を抱いていなかったが、スタンド能力に目覚め、徐倫たちとの戦いを通じ、敵でありながら精神的に成長していくキャラクターである。

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サヴェジ・ガーデン(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

サヴェジ・ガーデン(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

サヴェジ・ガーデンとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』に登場する伝書鳩で、主人公・空条徐倫の要請を受けてスピードワゴン財団が用意したDISCの受取人。徐倫の父、承太郎を蘇生させるのに必要なスタンド「スタープラチナ」のDISCを財団に運ぶため、徐倫が収監されている「州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所」の中庭へ飛んできた。徐倫はぎりぎりまで「サヴェジ・ガーデン」の正体を知らないままプッチ神父の刺客との激闘を潜り抜け、DISCを託す。

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ミューミュー/ミュッチャー・ミューラー(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ミューミュー/ミュッチャー・ミューラー(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ミューミュー/ミュッチャー・ミューラーとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』の登場人物であり、犠牲者に3つの物事しか記憶できなくさせるスタンド「ジェイル・ハウス・ロック」の使い手。25歳女性。 「グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所」主任看守(正面ゲートおよび面会室担当)にして「ホワイトスネイク」の手先。 たとえスタンド使いであろうと脱獄させない「真の看守」であり、職務に忠実。脱獄を企む者は容赦なく追い詰める。

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吉良吉影(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

吉良吉影(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

吉良吉影(きら よしかげ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』の敵キャラクターで、スタンド使いである。高い知能を持つが、目立つことを嫌いひっそりと生きてきた。その一方で強い殺人衝動を持ち、特に美しい手を持つ女性を殺すことに異常な執着を見せる。触れたものを爆弾に変えるスタンド「キラークイーン」を持ち、15年前から誰にもバレずに殺人を続けてきた。異常殺人鬼ではあるが、性癖を抜きにすれば「平穏に生きたい」という吉良の人生観に共感する読者も少なくない。

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グェス(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

グェス(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

グェスとは、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第6部に当たる『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』に登場する女囚人のスタンド使いであり、主人公空条徐倫が収容された監房のルームメイト。 他人を縮小させる能力を持つスタンド「グーグー・ドールズ」のスタンド使い。この能力でクビになった元看守にインコの死体を着せ「ピーちゃん」と名付けてペット化していたという異常性を持つ。 小心者で他人を信用しない性格をしており、徐倫を利用して脱獄を目論む。

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ウンガロ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ウンガロ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ウンガロとは『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第6部『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の登場人物で、絵画やコミックのキャラクターを実在化させ、そのキャラクターに心惹かれた者の魂を物語の世界へ引きずり込むスタンド「ボヘミアン・ラプソディー(自由人の狂奏曲)」のスタンド使い。 DIOの息子のひとりにして、プッチ神父の刺客。 将来に絶望して麻薬中毒になっていたが、覚醒したスタンド能力で世界中のキャラクターを実在化させ、パニックを引き起こして希望のない社会に変えようとする。

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ドナテロ・ヴェルサス(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ドナテロ・ヴェルサス(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ドナテロ・ヴェルサスとは『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第6部に当たる『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』に登場するジョースター家の宿敵であるDIOの息子の一人で、不幸な生い立ちから強い向上願望を持つ敵スタンド使い。地面の記憶を再現するスタンド「アンダー・ワールド」という能力を持つ。エンリコ・プッチ神父と出会いプッチの指示に従い主人公・空条徐倫を始末しようとするが、次第にプッチを疎ましく感じるようになり、プッチの目的である「天国へ行くこと」を自分が遂げようとする。

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ペルラ・プッチ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ペルラ・プッチ(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

ペルラ・プッチとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』に登場する女性で、ラスボスであるエンリコ・プッチ神父の妹だが本編の時点では既に死亡している。学生のときウェス・ブルーマリンという名前の恋人ができ、そのことを兄のエンリコに打ち明けるが、ウェスはエンリコの生き別れた兄弟だった。つまりペルラは自分の兄と恋に落ちたのだ。エンリコはペルラに何も知らせないままふたりを別れさせようとするが、悲劇としか言いようのない出来事が重なり、ペルラは死んでしまう。

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サンダー・マックイイーン(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

サンダー・マックイイーン(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

サンダー・マックイイーンとは『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第6部に当たる『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』に登場する敵スタンド使いで、ネガティブな性格と利己的な性格を併せ持つ男囚である。4年前に暴発したショットガンで飛び降り自殺していた女性の胸を偶然撃ち抜いたため殺人罪に問われた。些細なことで自殺を図るほど気が弱く、本体が自殺を図ると道連れにしたい相手を本体と同じ状況にするスタンド「ハイウェイ・トゥ・ヘル」で主人公・空条徐倫の仲間であるエルメェス・コステロを苦しめる。

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東方仗助(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方仗助(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方仗助(ひがしかた じょうすけ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』の主人公で、特定の幻像を持つ「スタンド」と呼ばれる超能力の使い手である。能力は傷を癒し、壊れた物を直す「クレイジー・ダイヤモンド」。基本的にお調子者かつ温厚で優しい性格だが、憧れの人を真似た自身の髪形を貶されると激怒する一面もある。時にはズルもするが強い正義感を持ち、自分の怪我を治せないのを承知で友のために体を張る。スタンド使いの仲間と共に街に潜む殺人鬼と戦うこととなる。

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緑色の赤ん坊(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

緑色の赤ん坊(ストーンオーシャン)の徹底解説・考察まとめ

緑色の赤ん坊とは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第6部『ストーンオーシャン』に登場する、植物から生まれた赤ん坊のような生物。第6部のラスボスであるプッチ神父はDIOの目指した「天国」へ行くため、厳正懲罰隔離房の囚人38人の魂とDIOの骨を使って儀式を行い、その結果、植物になった囚人たちの遺体から生まれたのが緑色の赤ん坊。徐倫と同じ星型のアザがある。うまれつきスタンドを持っており、赤ん坊に触ろうとして近づくとどんどん体が縮んでいき、決して到達できない。

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