プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2(プリコネR2期)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2(プリコネR2期)』とは、『Cygames』の同名ゲームを原作にした、異世界アストライアを舞台に活躍する少年少女たちの姿を描いたアニメの第2期シリーズである。
“この世の美味しいものの探求”を掲げるギルド「美食殿」を結成した記憶喪失の少年ユウキ、ハラペコ剣士ペコリーヌ、女神アメスに仕える巫女コッコロ、ノラネコ気質の魔法少女キャル。それぞれに複雑な過去を抱えた4人は、それを仲間たちにも秘密にしながら、アストライア大陸で大冒険を繰り広げていく。

『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』の概要

『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2(プリコネR2)』とは、『Cygames』の同名ゲームを原作にした、異世界アストライアを舞台に活躍する少年少女たちの姿を描いたアニメの第2期シリーズである。
2020年4月から放送されたアニメ第1期シリーズ『プリンセスコネクト!Re:Dive』は、軽妙で明るく、かつ原作の雰囲気を高いクオリティで再現したストーリーで「肩の力を抜いて楽しめる」、「ゲーム原作アニメの最高傑作」と高い評価を受けた。しかし「原作の膨大な物語を消化するには尺が足らない」との判断から多くの謎と秘密を残したまま完結することとなり、続編に期待する声が相次いだ。本作は第1期シリーズの人気とファンの声に応える形で制作されることとなり、放送前から高い注目を集めていた。

“この世の美味しいものの探求”を掲げ、「美食殿」というギルドを結成した記憶喪失の少年ユウキ、ハラペコ剣士ペコリーヌ、女神アメスに仕える巫女コッコロ、ノラネコ気質の魔法少女キャル。王都に迫る危機を退けた4人は、今日も今日とて美食を求め、アストライア大陸を西に東に大冒険を繰り広げる。
しかし実はペコリーヌはランドソル王国の王女、キャルはそのペコリーヌの立場を丸ごと奪った覇瞳皇帝(カイザーインサイト)に仕える密偵、コッコロはその覇瞳皇帝のかつての仲間の身内、ユウキは“世界の在り方を一変させた事件の当事者”の1人として覇瞳皇帝を含む様々な勢力に身柄を狙われる立場という、それぞれに複雑怪奇な過去と問題を抱えていた。
ある者はそれを仲間たちにも秘密にしながら、ある者は自身の持つ重大な秘密を知りもしないまま、4人は様々な人物との交流を重ねながら友情を築いていく。

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『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』のあらすじ・ストーリー

あれからの「美食殿」

王都を襲撃した巨大シャドウを退け、ランドソル王国に平和を取り戻した美食殿は、記憶喪失の少年ユウキ、腹ペコ剣士ペコリーヌ、女神アメスに仕える巫女コッコロ、ノラネコ気質の魔法少女キャルの4人で構成された冒険者ギルドである。伝説の食材を探そうとして遭難し、“歌って踊って戦える”を標榜するアイドルギルド・カルミナを応援しては打ち上げで提供された料理をちゃっかりご馳走になるなど、彼らは美味しいものを求めて相変わらずの日々を過ごしていた。
しかし、裏では美食殿の面々がそれぞれに抱える問題が徐々に顕在化していく。ペコリーヌことランドソルの王女ユースティアナ・フォン・アストライアは、「美食殿の仲間たちまでも自分のことを忘れてしまうのではないか」との恐怖から、肉親を含む王宮内の人々の記憶ごと自分の立場を奪った覇瞳皇帝(カイザーインパクト)と対峙することも、自分の正体をユウキたちに打ち明けることも先延ばしにし続けていた。

一方でその覇瞳皇帝の密偵として活動していたキャルは、「身寄りのない私を“唯一の血縁”だと言って保護してくれた覇瞳皇帝に背くことも、自分を受け入れてくれた美食殿の仲間たちを裏切ることもできない」と苦悩する。そんな彼女をあくまで利用せんとする覇瞳皇帝に優しい言葉と贈り物で篭絡され、カルミナのメンバーであるツムギの「誰かのためにがんばりたい」という気持ちに感化され、キャルはどちらの味方になればいいのかますます自縄自縛に陥っていく。
そんな折、以前にも交流したアオイというエルフの少女を通して知り合った、世界の謎を暴かんとする女学生のユニは、「この世界は虚構に満ちている」と不可思議なことをユウキたちに語る。曰く、アストライア大陸の文化や自然には“何者かが意図的に今の形に整えた”痕跡があり、それについて論文をまとめようとしていた彼女は“自らの手で貴重な資料を破棄し、その記憶を失う”という不自然な経験をしたらしい。これはこの世界には神のごとき絶対者が存在する証拠であり、彼あるいは彼女に肉薄した自分への干渉であるとユニは確信していた。

新たな波紋の予感と世界そのものの謎を感じながら、ユウキたちは次の冒険へと赴いていく。

過去との対峙

怪獣島に赴いた美食殿の面々は、そこで獣人の少女たちで構成されたカォンという名のギルドと出会う。島民に頼まれて、最近この島に頻出するシャドウという魔物について調べているという彼女たちの話を聞いて、それがどれほど危険な存在かよく知っているユウキたちは協力を申し出る。
首尾よくシャドウの群れを見つけ、その内の一体を捕えるものの、これはカォンのメンバーであるカスミという少女そっくりに変化する。ユウキの持つ“仲間の力を増大させる”不思議な能力の影響によるものか、キーリと名付けられたこのシャドウは人を襲うどころか美食殿やカォンの面々に懐き、本物の人間の女の子のように笑い、面倒を見てやれば喜んで感謝し、その正体を突き止めようと張り切っていたカスミを困惑させる。

一方、シャドウの群れは島の開発にも使われた大型ゴーレムを目指して移動を続けていた。実はこの大型ゴーレムの中には、神にも等しい力を持つ7人の超人・七冠(セブンクラウンズ)の1人であるネネカが封じられており、シャドウは彼女の魂を我が物にするべく集まっていたのだ。そのネネカが放った彼女の分身体からのSOSと、何より大型ゴーレムを完全に乗っ取ったシャドウたちが島民を襲おうと大行進を始めたことから、美食殿とカォンは力を合わせてこれを迎え撃つ。
ネネカを助け出せば打開策が見えてくると信じ、大型ゴーレムへの攻撃を繰り返すユウキたち。しかしあと一歩まで追い詰めたところで、突如キャルが覇瞳皇帝から授かった指輪が光を放ち、主力として最前線で戦っていたペコリーヌが消えてしまう。気が付けば彼女はランドソルの王宮の中に転移させられており、その目の前には因縁深い覇瞳皇帝が嫣然と微笑んでいたのだった。

覇瞳皇帝の目的は、“この世界のバグ”ともいうべき存在であるシャドウを利用して、アストライア大陸の人々の魂を己の力として取り込むことにあった。ペコリーヌを自分の下へと転移させたのは、その魂が十分に熟したか(取り込むに値するほど絶望したか)確認するためだったが、彼女が“美食殿”という新たな希望を見出したことを察して「今はまだ魂を奪うべき時ではない」と判断する。
その頃、ユウキたちはシャドウたちがなぜかキーリを狙うことに気付き、これを利用して敵を湖に誘い込む作戦を進めていた。しかしそうする間にもどんどん心を成長させていくキーリに対し、“世界のバグであるシャドウが自我を持つ”ことを許さない、「世界の修正力」による一撃が放たれる。

倒れるキーリをなんとか救おうと、“仲間の力を増大させる”能力を限界以上に行使したユウキは、突如謎の記憶を思い出す。それは覇瞳皇帝と戦い、自身は致命傷を負って倒れ、美食殿の面々を始めとする仲間たちが次々に命を落としていくという凄惨な代物だった。
女神アメスや、七冠の1人でユウキの過去を知る謎の女ラビリスタに回収された“記憶の中のユウキ”は、「絶望のまま今の絆と共に生きるか、全てを忘れて新たな絆を紡ぐか」の選択を迫られる。誰1人守れなかった己への怒りと後悔に涙するユウキを見た2人は、それを虫の息の彼の意思表示と見なして世界の全てを巻き戻す。全てをやり直す代わりに全てを忘れたユウキはランドソルの山中に放り出され、改めて美食殿の仲間たちと出会い、新たな絆を紡いでいった。

我に返ったユウキが見たものは、カスミの腕の中で消え行くキーリの姿だった。彼女を救えなかった絶望に、そんな己への怒りと後悔に身を震わせ、ユウキは仲間たちと共に再びシャドウの大群と大型ゴーレムに立ち向かう。そこに覇瞳皇帝から送り返されてきたペコリーヌが現れ、ユウキの“仲間の力を増大させる”能力とキャルやコッコロの必死の応援を受けつつ、シャドウたちと融合した大型ゴーレムを撃破する。
こうして怪獣島の危機は回避されるも、この時すでにネネカの本体は覇瞳皇帝の手に落ちていた。七冠という超人の魂を取り込む準備を整えた覇瞳皇帝がほくそ笑む一方、ネネカが万が一の時に備えて残していた彼女の分身体は「少し厄介なことになった」とつぶやいていずこかへと去っていく。

王都の大騒動

怪獣島での戦いを終えてランドソルに帰還したユウキたちだが、王都には新たな波乱の気配が忍び寄っていた。
裏で出回っているという「心身へのダメージと引き換えに一時の高揚感を得る薬」。王宮騎士団(ナイトメア)団長のジュンと同じ姿をした、夜な夜な人々を襲う謎の騎士。本物のジュンと彼女の仲間たちがこの騎士を追う一方、諜報員としてランドソルにやってきた異国の軍人モニカは、自分の立場のカモフラージュのために結成したギルドのメンバーがそろいもそろって変人ばかりであることに頭を悩ませていた。一気に活動資金を確保しようと考えたモニカたちは、王都で評判になっている不可思議なスライムを大量に捕まえて商売を始めようとするも、実はこれこそが謎の騎士の正体だった。
空の鎧に入り込み、これを動かしながら暴れるスライムを、美食殿や王宮騎士団の面々が力を合わせて撃破する。この時ランドソルの人々が見せた団結力に感嘆しつつ、モニカは「自分たちが大量のスライムを王都に連れ込んだ」ことを必死に誤魔化しながら仲間たちと共に復興作業に参加する。

様々な経験を重ねる中で、ユウキは徐々に失われた過去の光景を幻視することが増えていく。記憶の大精霊フォギーが起こした事件の中では特にそれが顕著で、“美食殿の面々とは異なる仲間たちと共に、ソルの塔と呼ばれる場所に赴いた”ことを思い出す。ランドソル上空に浮かぶソルの塔を見上げながら、ユウキは過去の自分と当時の仲間たちについて想いを馳せる。
借りている農場で米を収穫する際、コッコロはこれまでの旅の中で出会った人々に手紙を出し、それを手伝ってもらおうと考える。果たして集まった仲間たちを見て、彼らと共に収穫したばかりの米を食べて、ペコリーヌは「全てを失ったと思っていた自分が、こうしてまた多くの友人たちと一緒にご飯を食べられるなんて」と感激。これに勇気づけられた彼女は、ユウキとキャルに自分がランドソルの王女であることを打ち明けようと決意する。

試練の時

その頃王宮では、捕えたネネカから魂を吸い上げた覇瞳皇帝が、かつてないほどの力を己のものにしようとしていた。王宮騎士団(ナイトメア)の団長であるジュンは、これまでの覇瞳皇帝の振る舞いに違和感を覚えて正体を探ろうとするも、その最中に行方不明になってしまう。
着実に力を増していく覇瞳皇帝を止めるため、ラビリスタは単身王宮に乗り込んでこれを討とうとする。実は覇瞳皇帝がシャドウでランドソルの人々の魂を集めているのには、自身が持つ本来の力を使えなくなりつつあるという事情があった。“繰り返し”を重ねた影響は、覇瞳皇帝すらも逃れえないものだったのだ。

ペコリーヌがキャルに自分の素性を明かそうとする中、ラビリスタはついに覇瞳皇帝をあと一歩まで追い詰める。しかしその時、キャルが覇瞳皇帝から下賜された指輪が光を放ち、彼女の体を七冠同士の戦場へと転移させる。唐突に現れたユウキの仲間を盾にされて動きを止めた刹那、ラビリスタは覇瞳皇帝の奇襲を受けて敗北。知り合いが致命傷を負う様を見せられて半狂乱になるキャルに見詰められながら、どことも知れぬ奈落へと落下していく。
今度こそ自分が本物のユースティアナであることを語ろうとしていたペコリーヌは、その相手であるキャルが急にいなくなってしまったことに、戸惑うことしかできなかった。

ユースティアナの帰還

ネネカとラビリスタを排除した覇瞳皇帝は、いよいよ本格的に己の望む世界を手に入れるべく動き出す。伝説の吸血鬼イリヤや幽霊のミヤコなど、特別な魂を捕えて我が物にせんとする一方で、王都を封鎖してそこに暮らす全ての国民の魂をも食らおうとしたのである。覇瞳皇帝とラビリスタが敵対関係にあったことを知らなかったキャルだったが、“自分たちに親切にしてくれたクレープ屋の店主を殺す片棒を担がされた”という事実は、彼女に「もう美食殿の仲間たちとは一緒にいられない、陛下の言いなりになるしかない」との絶望と諦観を抱かせ、抵抗する意志を失わせてしまう。かくして覇瞳皇帝の操り人形となったキャルは、命じられるまま数々の凶行に手を染める。
これを知ったユウキたちは、今まさに行われようとしている王都での大虐殺を止めるため、覇瞳皇帝たちの待ち受ける王宮へと急ぐ。しかしラビリスタ亡き今、彼女から授かった“仲間を強化する力”を使うことはユウキの体に多大な負荷をかけ、ついに彼は倒れて意識を失ってしまう。コッコロが王都の知人たちと共にこれを守って街を逃げ惑う中、ペコリーヌは1人王宮前へと辿り着く。そこには、国民の魂を食らわんがために現れた覇瞳皇帝と、自分自身に絶望してその先兵と成り果てたキャルが待っていた。

初めからこういう運命だったのだと言ってペコリーヌを攻撃するキャル。そんな彼女に、ペコリーヌは必死で呼びかけ続ける。美食殿で過ごした日々は、自分に再び希望を与えてくれた幸せな思い出は、キャルにとっては簡単に捨てられる程度のものでしかなかったというのか。本当の気持ちを聞かせてほしいと懇願され、キャルはついに「これ以上人を傷つけたくない」との本音を口にする。しかしそれを覇瞳皇帝が許すはずもなく、キャルの体をむりやり操って王宮前に集まっていた群衆を攻撃させる。
その時、辺りにユニの声が響く。“この世界の抱える根源的虚構”について調べ続けていた彼女は、「今玉座にいるユースティアナ(=覇瞳皇帝)は偽者である」との確証を得て、自身がコツコツと仕掛けた魔法の石を媒介に国中にその真実を報せようとしていた。

今のユースティアナが偽者なら、本物はどこにいるのか。覇瞳皇帝と対峙するペコリーヌに国中の視線が集まったその瞬間、彼女は高らかに宣言する。
「ユースティアナ・フォン・アストライアの名において、あなたからみんなを守る!そして、我が祖国を取り戻す!」
“本物のユースティアナ”の帰還を知った人々は、興奮と喝采でそれを迎え入れる。直後に洗脳されて覇瞳皇帝の手駒と化したジュンをけしかけられるも、戦う中でこれを正気に戻したペコリーヌは、彼女との連携でついに覇瞳皇帝を撃破。キャルを無事に取り戻す。

地上で死闘が繰り広げられる中、ネネカの分身体は斧使いのエリコや薬学に精通したミツキらトワイライトキャラバンの面々と共に自身の本体を取り戻そうと王宮深部に潜入していた。待ち構えていたクリスティーナと戦闘になり、そのすさまじい暴威に劣勢となるも、相手が戦闘に夢中になった隙を突く形で本体の奪還に成功する。しかしその時、ネネカの本体を始めとして無数の人々の魂を吸い上げた“本物の覇瞳皇帝”が目覚めの時を迎える。
自分たちが倒した覇瞳皇帝がシャドウの化けたものであったことにペコリーヌたちが気付いたその刹那、彼女たちの前に“本物の覇瞳皇帝”が出現。これまでの戦いで力を使い果たしていたペコリーヌたちは、成す術もなく地に倒れる。そこにわずかばかりでも休み、少しだけでも回復したユウキが駆けつけ、ペコリーヌたちにトドメを刺さんとする覇瞳皇帝の前に立ちはだかる。それを見た覇瞳皇帝は、「やはり最後まで私に抵抗するのはあなたなのね」と忌々しそうに吐き捨てるのだった。

もう一度、キミとつながる物語

ユウキと共に駆けつけたコッコロの手には、ここに来る途中でアメスから託された鍵があった。これにより不調をむりやりアジャストしながら、ユウキは"仲間の力を増大する能力"こと、自身に与えられたプリンセスナイトとしての力をこれまで以上の出力で開放。これによりかつてない力を得たペコリーヌと共に、自身も前線に立って覇瞳皇帝に攻めかかる。しかしその猛攻を涼しい顔で凌ぐと、覇瞳皇帝は己のものとしたネネカとラビリスタの力を利用して反撃。これをキャルが魔法で防ぐのを見て、覇瞳皇帝が「また私を裏切るのね」とつまらなそうにつぶやくと、キャルはそんなつもりはないと言い返す。自分はただ、敬愛する覇瞳皇帝と一緒にご飯を食べる夢を諦められないだけなのだと。
圧倒的な力の差を見せつけられてなお立ち向かう美食殿だったが、覇瞳皇帝の目的はそもそもランドソルを奪うことではなく、その国民全ての魂を代償にしてでも"ミネルバ"という存在を我が物とすることにあった。それこそは七冠の面々やユニがたびたび語っていた「世界の歪み」の根幹であり、その力を御することこそ世界の全てを正常な状態に戻すための唯一の方法なのだ。美食殿の主力であるペコリーヌを拘束し、他の雑魚に用は無いとばかりにいよいよミネルバを己のものにせんとする覇瞳皇帝。しかしそこにユウキが突撃し、覇瞳皇帝の中に取り込まれたラビリスタの魂を引っ張り出す。「ラビリスタのプリンセスナイトであるユウキになら可能かもしれない」という、無茶にも程があるアメスの授けた秘策だった。

作戦は成功し、ラビリスタが復活。同様に取り込まれていたネネカも合わせて復活し、驚く覇瞳皇帝に痛撃を加える。強大過ぎるがゆえに仲間を作れなかったのが敗因だと指摘するラビリスタに、覇瞳皇帝は「確かにその通りかもしれない」と言葉を返し、自身も限界を超えるために賭けに出る。自身の魂をシャドウに食わせて、今まで以上の存在に生まれ変わろうというのだ。
結果は失敗し、覇瞳皇帝はシャドウに取り込まれ、その強大過ぎる力を受け止め切れなかったシャドウは雲突くほどのサイズにまで肥大化して暴走。程無くしてその魂も人格もシャドウの中で霧散して消滅することとなる。絶望するキャルに、「自分はまだ、あの人と一緒にご飯を食べる約束を果たしていない」と、ペコリーヌが覇瞳皇帝を助けようと言い出す。
これまでの冒険で知り合った様々なギルドの仲間たちと共に、覇瞳皇帝を取り込んだ超巨大シャドウに挑み、その内部へと突入する美食殿。もはやただ分解されるを待つ覇瞳皇帝の魂の下へと死力を尽くしてキャルを送り出すものの、ユウキが重傷を負ってしまう。血まみれになって倒れる自分に、ペコリーヌとコッコロが泣きながら呼びかけてくるのを感じながら、ユウキは気が付けばアメスの庭園にいた。目の前にはラビリスタもいて、ユウキのダメージがあまりに大き過ぎることから、余力のある今の内に"かつての記憶のごとく世界をやり直す"ことを勧めてくる。しかしユウキは、たとえ二度とやり直すチャンスが得られなくなるとしても今度こそこの絆を守ると言い切り、仲間たちと共に戦い続けることを選択。ユウキの決意の強さを知ったアメスとラビリスタは、これが正真正銘「世界の歪み」を修正するラストチャンスになってしまうことを承知で、残る力のほぼ全てを使って彼を蘇生させる。

その頃、キャルは覇瞳皇帝の魂との対面を果たしていた。自分なりに「世界の歪み」を正し、理想郷を作らんと邁進してきた覇瞳皇帝だったが、その全てが水泡に帰そうとしている現実に何もかも諦めようとしていた。しかしキャルは「あなたがこの世界を諦めても構わない。私が必ずあなたを絶望の淵から救う」と言い切り、シャドウに分解されかかっている覇瞳皇帝の魂を救おうとする。ここにペコリーヌ、コッコロ、息を吹き返したユウキが駆けつけ、ギリギリで覇瞳皇帝の魂をシャドウの中から回収。王都を震撼させた戦いは、こうして決着したのだった。
全てを思い出した王都の人々に見守られながら、両親と再会するペコリーヌ。覇瞳皇帝は大罪人として捕らえられることとなるも、美食殿の面々はその牢獄に総出で押しかけ、呆れられながらも「一緒にご飯を食べる」約束を果たす。

数日後。キャル、コッコロ、ユウキがギルドハウスで朝食の準備をしていると、王女として王宮に戻ったはずのペコリーヌがやってくる。「まだまだ王として修行不足」という口実で王宮を抜け出したペコリーヌは、改めて美食殿に入れてほしいと懇願。これを快諾したユウキたちは、新生美食殿最初のクエストとして、一緒にご飯を食べるのだった。

『プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2』の登場人物・キャラクター

美食殿(びしょくでん)

ユウキ

CV:阿部敦

主人公。ペコリーヌと同年代と思われる、記憶喪失の少年。
記憶は日常生活に関するものも含めてほとんどが失われており、物語開始時点では会話もままならなかった。生来勇敢かつ善良な性分であるらしく、目の前で誰かが窮地に陥っているのを見ると、それがどのような状況であれ誰より早く飛び出して庇おうとする。

記憶を失っているため本人にも使い方がよく分かっていないが、周囲の仲間たちの力を増大させる不思議な能力を持つ。

ペコリーヌ

CV:M・A・O

美食殿に所属する剣士。17歳。朗らかで天真爛漫な少女。常識外れの健啖家で、何かにつけては物を食べ、美味しい食事のためとなると目の色を変えて物事に取り組む。剣士としての力量もさることながら、常に身に着けている「王家の装備」という特殊な道具で身体能力を底上げしており、総合的な戦闘能力は非常に高い。王家の装備は発動する際に大量にカロリーを消費するらしく、食事量の多さはその影響も大きい。

ペコリーヌというのは、本名を名乗る前にコッコロがつけたあだ名で、これを気に入って自分でも名乗るようになったもの。本当の名はユースティアナ・フォン・アストライアで、正真正銘ランドソル王家の王女である。
見聞を広めるための旅から帰ってきた際、覇瞳皇帝の策略によって周囲の人々の記憶ごと自身の立場を奪われてしまい、1人の味方もいない状態で王宮から逃げ落ちる。そこでユウキたちと出会い、彼らと共に結成した美食殿に自身の新たな居場所を見出していく。

YAMAKUZIRA
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@YAMAKUZIRA

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