子供、動物、ゾンビまで?『ジョジョの奇妙な冒険』異質のスタンド使いまとめ(第六部まで)

『ジョジョ』のスタンドバトルは知略戦、意外な能力などで見ていて白熱します。基本的にスタンド使いといったら10代半ば以降の人物、人間が多いのですが、中には「こいつがそうだったのか!」となるような「スタンド使い(本体)」も。動物だったり子供だったりと、そんな異色のスタンド使いをまとめました。能力を操れていなかったり、修行の果てに能力が目覚めた人までいて、奥の深いスタンド道です。

能力を操り切れていないスタンド使いたち

空条ホリィ

【スタンド名】不明
【能力】背中から茨状のものが現れる。「スタンド」であることは間違いありませんが、ホリィにはこれを操るほどの力がなく、却ってダメージとなっています。
【登場】第三部

第三部主人公、空条承太郎の母。二代目主人公ジョセフの娘でもあります。国籍はアメリカですが日本に嫁ぎ、伝統的な和風の豪邸で高校生の息子を溺愛といってもいい程に信頼。年齢の割にキャピキャピした印象を与えますが、芯は強い方。それでもDIOの覚醒に伴うスタンドの開花には耐えきれず寝込む羽目になります。父たちからは「ただの風邪」と言われますが、当人は異変に気付き、その上で心配させまいと明るく振る舞っていたのでした。「50日以内にDIOを倒さないと死ぬ」ということで、ある意味第三部の物語の発端にもなった人物です。

鋼田一豊大

【スタンド名】スーパー・フライ
【能力】鉄塔の中に人間一人を閉じ込めます。無理矢理出ようとすると鉄塔の一部となってしまう上、攻撃すると「反撃エネルギー」を食らうこととなのです。殴れば殴り返されるし、ボルトを打ち付ければボルトの形のエネルギーが飛んできて打ち付けられるという能力。必ずしも攻撃した者が反撃エネルギーを受けるわけではなく決まった角度に飛んでいく模様。
【登場】第四部

鉄塔を10万円で買い取り、住んでいる人です。能力に関しては本人が「自分の手に負える能力じゃない」と言っていましたし、反撃エネルギーによる攻撃も全身傷を負って得た「角度を見切って」のこと。目をつむっても鉄塔を歩けるほど、この鉄塔のことを熟知していましたが、仗助の機転と能力(反撃エネルギーを「直して」逆行、傷を負わせる)で敗北。「もう鉄塔から出たくない」と引きこもり続行を宣言するのでした。その後鉄塔と彼自身は町の名物の一つとなり、菓子類、塩を持っていくと写真を撮らせてくれるとか。手にできたタコで鳥の鳴きまねをしたり距離を測ったりできます。この名前は偽名で、顔も仮面というか覆面を着けていました。

乙雅三

【スタンド名】チープ・トリック
【能力】背中に取り憑いてひたすらささやき続ける能力。基本的にイラッと来る話し方。絆創膏をはがす力はありませんが、電話の受話器は持てます。この件に関し、「何で受話器は持ちるんだ」とのツッコミがあるようです。能力で背中に憑いているため強引にはがすことはできず、背中を見せた相手に乗り換え新たな本体とします。その際、それまでの本体を干からびさせて殺害。チープ・トリックに取り憑かれたスタンド使いはそれまでの能力を使うことはできますが、チープ・トリックへの攻撃は「自分に攻撃している」ことになるため、不可能。
【登場】第四部

自分の能力は効きません。

一級建築士で、半焼した岸辺露伴宅の建て直し見積もりに来ました。「背中を見られたくない」「見られたら終わり」という妙な恐怖心があり、背中を壁伝いにして、階段は腹部を上にして手足で移動。徹底して「背中」というより背面を見せないようにしていましたが、露伴の「見てやりたい…」欲求をツンツン刺激することとなります。「背中かゆいからかいてくれます?」の言葉に乗って、焼けて弱っている床を踏み抜き、身動きできない状態で背中を見られることに。

乙雅三の出番はチープ・トリックの本体が露伴に代わったため終了。ご遺体は背中がドアのごとく開いて、縮んで干からびたため見ようによってはオブジェの様相。ファンから「気持ち悪い」と評される漫画を描く露伴のこと、雅三のご遺体も手作りのオブジェと思われてしまいました。チープ・トリックも「振り返ってはいけない小道」で転移の為振り返ってしまい、「あの世」に送られるなど、本体もスタンドもロクな最期を迎えていません。

まとめ

「宇宙が一巡りした」七部以降はスタンドの意味合いも変わっているようですが、目に見える精神エネルギーとして十人十色なことは変わりないはず。動物だろうと子供だろうと、精神エネルギーを操れていたりそうでなかったり、まさに千差万別を地で行く「変わったスタンド使い」特集でした。

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