白鯨との闘い(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『白鯨との闘い』とは、ロン・ハワードによる2015年のアメリカ合衆国のアクション映画。
小説家のハーマン・メルヴィルは捕鯨船・エセックス号の真実を探るため、船員に取材を申し込む。
かつてエセックス号は巨大な白鯨に襲われたことで沈没。そのため船員たちはボートで大海原を漂流する事態になる。主要キャストにクリス・ヘムズワース、キリアン・マーフィー、トム・ホランドらが出演。海の上でサバイバル生活を余儀なくされた男たちの様子が描かれており、海の脅威と巨大な白鯨の迫力が見所の作品。
鯨を捕獲するために行われる漁。鯨油が高値で売れていたため、漁が盛んに行われていた。オーウェン・チェイスは、捕鯨をするためにエセックス号に乗り込んだ。
鯨油
鯨から採取できる油。灯火用の燃料やろうそくの原料にも使用されている。市場では高値で取引されていたため、オーウェン・チェイスは2000樽分の鯨油を採取しようと意気込んでいた。
『白鯨との闘い』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
圧倒的な大きさを見せる白鯨
スペイン人の船長から巨大な白鯨の話を聞いたオーウェンたちは、赤道付近で航海を続けた。そしてある日、オーウェンはマッコウクジラの群れを見つける。ジョージの指示でボートを出して鯨に銛を突き刺す船員たちだったが、そこに巨大な白鯨が現れた。白鯨はボートを襲撃した後、何度もエセックス号に体当たりして船を沈没させるのだった。その後、白鯨は海に潜って逃げていく。海面に出ているのは背びれだけだが、圧倒的な大きさと迫力が伝わってくる。
ジョージ・ポラード「君は船長ではない。だが生来の船乗りだ」
ボートで島に辿り着いたジョージたち。するとオーウェンがジョージに「エセックス号が沈んだのは俺のせいです」と言う。するとジョージは「君は船長ではない。だが生来の船乗りだ」と返答した。航海経験のないまま船長になったジョージはオーウェンと馬が合わなかったが、航海を経て絆が芽生え始めていた。ジョージがようやくオーウェンを一人前の船乗りとして認めたことが分かる一言である。
白鯨を殺さなかったオーウェン・チェイス
ボートで漂流を続けていたオーウェンたちは、すぐそばで巨大な白鯨が飛び跳ねたのを発見する。船員たちは興奮し、オーウェンは銛を構えてタイミングを計った。しかし、オーウェンは銛を手にしたままその場を動かず、白鯨がボートに近づいても何もしない。「なぜ殺さなかった」という船員の問いにも答えなかったオーウェン。食料も底をつきそうな極限状態の中で漂流を続け、自然の強さに圧倒されたオーウェンは白鯨という存在を前に無力さを感じたのだ。白鯨をじっと見つめるオーウェンの表情が印象的である。
『白鯨との闘い』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
本作は実話を元にした作品
『白鯨との闘い』は、捕鯨船エセックス号がマッコウクジラによって攻撃を受けて沈没したという1820年にアメリカで実際に起きた事件が元である。そしてこの事件からインスピレーションを受けた小説家のハーマン・メルヴィルが、白鯨に立ち向かう男を描いた小説『白鯨』を出版した。
役作りのためにダイエットしたクリス・ヘムズワース
オーウェン・チェイス役を演じたクリス・ヘムズワースは、漂流するシーンを撮影するためにダイエットを行ったという。最小限の食事しか取らず、「時々、気が変になりそうだった」とインタビューで語っていた。
本作は実際の海で撮影
一般的にはスタジオで撮影して後からCGを加えることが多いという海の撮影だが、本作では臨場感を出すために実際に海に出て撮影を行ったという。大西洋のカナリア諸島で撮影を行ったが、天候の変化も激しく雨風と戦う撮影は過酷を極めた。監督のロン・ハワードは「非常に辛い撮影になるから演じている人達には申し訳ないと思うけれどね」とインタビューで話している。
本作はサウンドトラックが存在
劇中の音楽は『白鯨との闘い』のオリジナルサウンドトラックとして2015年12月4日にリリースされている。収録曲は以下の通りである。
収録曲
1. Arriving Nickerson's Lair
2. Chase Walking Nantucket
3. Farewell
4. Young Nickerson
5. Essex Leaving Harbor
6. The Knockdown
7. Blows
8. A Thousand Leagues Out
9. Lower Away
10. The Attack
11. Abandon Ship
12. Separations
13. Stand Off
14. Homecoming
15. The Story Is Told
16. The White Whale Chant
音楽を担当したのはスペイン出身の作曲家・ロケ・バニョスである。主に映画作品の音楽を担当しており、『死霊のはらわた』(2013年)、『ドント・ブリーズ』(2016年)、『蜘蛛の巣を払う女』(2019年)などの作曲を行った。
『白鯨との闘い』の主題歌・挿入歌
挿入曲:ロケ・バニョス『Arriving Nickerson's Lair』
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目次 - Contents
- 『白鯨との闘い』の概要
- 『白鯨との闘い』のあらすじ・ストーリー
- 取材の依頼
- 航海の始まり
- 嵐に直撃したエセックス号
- 白鯨との遭遇
- 苦しい漂流生活
- 待ちわびた救助
- 『白鯨との闘い』の登場人物・キャラクター
- 主要キャスト
- オーウェン・チェイス(演:クリス・ヘムズワース)
- ジョージ・ポラード(演:ベンジャミン・ウォーカー)
- エセックス号の船員たち
- マシュー・ジョイ(演:キリアン・マーフィー)
- トーマス・ニッカーソン(演:トム・ホランド)
- ヘンリー・コフィン(演:フランク・ディレイン)
- ベンジャミン・ローレンス(演:ジョゼフ・マウル)
- カレブ・チャペル(演:ポール・アンダーソン)
- ウィリアム・ボンド(演:ゲイリー・ビードル)
- ラムズデル(演:サム・キーリー)
- バージライ・レイ(演:エドワード・アシュリー)
- リチャード・ピーターソン(演:オジー・イクヒル)
- その他
- ハーマン・メルヴィル(演:ベン・ウィショー)
- 老年期のトーマス・ニッカーソン(演:ブレンダン・グリーソン)
- ニッカーソン夫人(演:ミシェル・フェアリー)
- ペギー・チェイス(演:シャーロット・ライリー)
- ポール・メイソン(演:ドナルド・サンプター)
- スペイン人船長(演:ジョルディ・モリャ)
- 『白鯨との闘い』の用語
- エセックス号
- 巨大な白鯨
- 『白鯨』
- 捕鯨漁
- 鯨油
- 『白鯨との闘い』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 圧倒的な大きさを見せる白鯨
- ジョージ・ポラード「君は船長ではない。だが生来の船乗りだ」
- 白鯨を殺さなかったオーウェン・チェイス
- 『白鯨との闘い』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本作は実話を元にした作品
- 役作りのためにダイエットしたクリス・ヘムズワース
- 本作は実際の海で撮影
- 本作はサウンドトラックが存在
- 『白鯨との闘い』の主題歌・挿入歌
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Arriving Nickerson's Lair』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Chase Walking Nantucket』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Farewell』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Young Nickerson』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Essex Leaving Harbor』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『The Knockdown』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Blows』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『A Thousand Leagues Out』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Lower Away』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『The Attack』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Abandon Ship』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Separations』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Stand Off』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『Homecoming』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『The Story Is Told』
- 挿入曲:ロケ・バニョス『The White Whale Chant』