ロンドン、人生はじめます(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロンドン、人生はじめます』とは、2017年に公開されたイギリスのコメディ・ドラマ映画である。監督はジョエル・ホプキンス、主演をダイアン・キートンとブレンダン・グリーソンが務めた。
ロンドン郊外の高級マンションに住む未亡人のエミリーは、お金の問題や上辺の近所付き合いに頭を悩ませていた。ひょんなことでで、自由に生きているホームレスのドナルドと出会った事で、エミリーは自分の人生を見つめなおすというストーリー。見どころは、正反対の二人の恋の行方である。

『ロンドン、人生はじめます』の概要

『ロンドン、人生はじめます』とは、ロンドン郊外の高級住宅地、ハムステッドで起こった実話をモチーフに2017年に公開された、イギリスのコメディ・ドラマ映画である。
監督はジョエル・ホプキンス、主演はダイアン・キートンとブレンダン・グリーソンが務めた。熟年の恋愛を描いているこの作品の主演のダイアン・キートンは女性からの支持も高く、映画の評判も上々である。ロンドンの景色や自然の美しさ、ダイアン・キートンのファッションに高評価が集まっている。因みに映画レビューサイトは映画.comでは3.3/5、IMDbでは,6.1/10、Filmarksでは、3.5/5であった。

ロンドン郊外の高級マンションで暮らす、未亡人のエミリー(ダイアン・キートン)は、夫亡き後に残った借金に頭を悩ませていた。おまけに夫の死後に浮気発覚、同じマンションのマダムたちの上辺の付き合いにうんざりし、息子のフィリップ(ジェームズ・ノートン )ともうまくいっていない。お節介なマンションのマダムの一人、フィオナ(レスリー・マンヴィル)はお金の事で悩むエミリーに会計士のジェームズ(ジェイソン・ワトキンス)を紹介する。
そんな中、エミリーのマンションの目の前には、美しい森があり奥には廃病院が建っていた。その廃病院を取り壊し、高級マンションが建つ計画が持ち上がっていた。
ある日エミリーは屋根裏で見つけた双眼鏡を使って、森を眺めていた。森の中で手作りの小屋とそこで暮らしているドナルド(ブレンダン・グリーソン )を発見する。ドナルドはこの土地に勝手に住み着いている為、マンション建設計画の妨げになっており、嫌がらせを受けていた。見知らぬ男に襲われたドナルドを助けた事で、ドナルドと交流を持つようになったエミリーであった。
頑固でぶっきらぼうだが、素直で繊細なドナルドと接していくうちに、エミリーはドナルドに魅かれていく。そしてドナルドもエミリーに魅かれていく。
距離を近づけていくエミリーとドナルドだったが、ドナルドの大切な小屋を壊されるという嫌がらせをされる。
エミリーとドナルドは、裁判にて17年間森に小屋を建てて住んでいる事を理由に、土地の所有権をうったえる。裁判で所有権を勝ち取りたいなら、小屋が12年以上あることを証明しなければならなかった。一見ドナルドが不利にも思われたが、同時ドナルドの小屋作りを手伝った男を証言台に立たせ、見事証明してみせた。ドナルドは、裁判に勝ったのだ。
元の小屋生活に戻ったドナルドは平穏に暮らしていたが、エミリーはマンションを売り残ったお金で新居を見つけて暮らしたかった。しかしドナルドは小屋を離れる気はなく、二人は喧嘩別れしてしまう。
エミリーは、家にあるものをオークションにかけ、マンションを出て新しい家に越していく。
ある日、エミリーの家のすぐそばの川に、一艘の船がやって来る。船の上にはドナルドの小屋が乗っている。ドナルドは所有権を手に入れた土地と船を交換してエミリーに会いに来たのだった。

見どころとしては、高齢になった男女の恋愛と、生き方である。自由な暮らしと幸せについて考えさせられる映画である。
自分を見つめなおし、本当の自分と幸せを手にいれたのはエミリーだけではなく、頑固でぶっきらぼうなドナルドも、エミリーと出会った事で変化していく。
老いの問題やお金の問題、ご近所付き合いや老後の生活の不安などを重たくなりそうなテーマをコミカルに描いた映画である。

『ロンドン、人生はじめます』のあらすじ・ストーリー

エミリーの日常

ロンドン郊外にある高級住宅地の高級マンションに住むエミリーは、雷の音で目を覚ました。外は雨が降っており、キッチンに向かうと天井から雨漏りしていた。エミリーは雨の雫が落ちる場所に鉢植えを置き、部屋を出た。
エミリーは未亡人になっても特に仕事をしておらず、チャリティーの店でボランティアとして店番をしていた。店の前でデモ活動をしている青年エリックと挨拶を交わし、いつもの様に店番をする。

閉店後、エミリーは同じマンションのマダム達の会議に出席していた。マンションの老朽化に備えて修繕費を集めるそうだ。リーダー格であるフィオナが提示した修繕費は、エミリーにとってはかなり高額だった。フィオナから「屋根は大丈夫か」と聞かれたが、これ以上お金がかかると思うと雨漏りの件は言い出せず問題ないふりをした。

議題はもう一つあった。自分たちの住むマンションの目の前には広い森があり、その奥には長年廃墟となっている病院があった。そこに高級マンションを建てる計画があり、それを支持しようというのである。

ドナルドとの出会い

ドナルドは廃病院の立つ森に、手作りの小屋を建てて暮らしている。ある日、彼の元に立ち退き要求書を持った男が訪ねて来た。男は「この土地はブレヴォン社の物だ」と告げ、二か月前から連絡しても返事がない為ドナルドの小屋を訪ねて来たのだと言う。しかしドナルドは聞く耳を持たず男を追い返した。

エミリーは息子のフィリップと回転寿司屋で食事をしていた。フィリップは母の経済状況を心配していた。亡くなった父は金銭管理に長けていたが、母はお金の問題が深刻な状況にも関わらず見ないふりをして逃げてばかりだった。フィリップは新しい仕事のオファーで外国に行くことを決めていた為、母の行く末が不安だったのだ。

マンションに戻ったエミリーは、家にある物を売ろうと屋根裏に置いてある段ボールを探る。古い双眼鏡を見つけたエミリーが窓から森を眺めると、池で水浴びをしているドナルドを発見した。エミリーがドナルドの様子を見ていると、フィオナの友人で会計士のジェームズから電話がかかって来た。エミリーには借金の問題もあった為ジェームズに「相談したい」と言うと、彼は「明日レストランで聞く」と言ってくれた。

翌日エミリーはレストランでジェームズと食事をしながら、借金について相談をしていた。ジェームズはエミリーに好意を抱いており、とても親身になって相談に乗ってくれる。エミリーにその気はないが今後も相談に乗ってもらう為、はっきりした態度がとれないのだった。
マンションに戻ったエミリーは、再び屋根裏から双眼鏡で小屋を見ていた。するとドナルドに襲い掛かる男の姿を目撃する。それを見たエミリーは慌てて警察に電話をかけた。

翌日マンションの階段を降りると、フィオナや他のマダム達がエミリーを待ち構えていた。フィオナはエミリーを捕まえると「今から皆で携帯基地局建設反対の署名運動をする」と言った。マンションの近くに新たに携帯の基地局ができるからだ。無理やり参加させられるエミリーだがふと昨夜のドナルドの事件を思い出し、気になって森に入った。ドナルドの小屋に行くとそこには誰も居なかったが、代わりに立ち退き要求書を見つけてしまった。

小屋からの帰りに亡き夫の墓に寄ったエミリーは、墓に向かって夫の浮気や借金を責めて花や靴を投げつけた。墓地でドナルドの姿を見つけたエミリーは、ドナルドに携帯の基地局反対の署名をしてもらおうと話しかける。しかしドナルドは自分をこの土地から追い出そうとしている署名だと勘違いして、嫌な顔をしながらぶっきらぼうに話した。

エミリーは誤解が解けてからも感じの悪いドナルドとつい言い合いになったが、昨日彼が襲われているのを見て警察に電話したのは自分だと言う。自分が双眼鏡を使って屋根裏からドナルドを覗いていたことがバレてしまった。しかしドナルドはエミリーが覗いていた事をとがめる訳でもなく、警察に電話してくれたことへの感謝の言葉を口にした。そして二人は握手をして別れた。

マンションに戻ると、フィオナが待ち構えていたかの様にやって来た。署名運動中にエミリーが急に居なくなったからである。しかしフィオナが聞きたかったのはジェームズとの事だった。更にいつものお節介で、「エミリーの分の修繕費を払っておいた」と言うのだ。もし修繕費の件で自分にお礼がしたいなら、高級マンションの建設計画に賛同して欲しいそうだ。しかしエミリーは建設計画に賛同するかどうか迷っていると彼女に伝えた。

気まずい雰囲気でフィオナと別れた後、屋根裏に行き双眼鏡でドナルドの小屋を見る。すると小屋の屋根には「エミリー、明日の7時にここで夕食を」と書かれていた。

近づくエミリーとドナルド

翌日エミリーはボランティアを終わらせると前々から欲しかったベレー帽を買い、それを被ってドナルドの元へ向かった。
小屋に行くとドアに書置きがあり、裏には地図が書いてあった。地図を頼りに指定の場所に行くとドナルドが釣りをしていた。二人は今夜の夕食の為の魚を釣り、小屋へと戻った。小屋の中には本や植物、ベッドに暖炉代わりのオーブンなど何でも揃っており、快適で素適な部屋だった。

二人は外で食事をして楽しく会話をしていた。エミリーはドナルドが襲われた事や立ち退きを迫られている事を心配し、何故何もせずに放っておくのかと尋ねる。ドナルドはそれには答えず、エミリー自身は何をしているのかと聞いてきた。更に「君を知りたいが、中身がない」と彼に言われてしまい、痛い所をつかれたエミリーは怒って立ち去った。

ドナルドからの「雨になるからここで待機した方が良い」と言う忠告を無視して帰ったエミリーは、土砂降りの雨に打たれながらマンションに戻った。扉にはフィオナからの手紙が貼ってあり、中身は高級マンション建設計画への署名を求めるものだった。

翌朝エミリーはエリックの協力の元小屋を守ろうというビラを作り、町中にビラを貼ったりSNSで呼びかけたりした。この作戦は大成功し、ビラやSNSを見た若者やマスコミが森に集まってドナルドの小屋を守る運動が勝手に行われていた。それを見たドナルドは激怒し、集まった人達は勿論エミリーの助けさえもいらないと突っぱねた。戦わなければここに住み続けられないと言うエミリーと、放っておいて欲しいドナルドは言い争いになった。

マンションに帰ったエミリーは、コンシェルジュから届け物の花束を渡される。差出人はジェームズで、今夜会おうと書かれたメッセージカードが添えられていた。
その夜エミリーはジェームズと夕食を共にしていた。ジェームズから旅行に誘ったり手を握られたりしたが、相変わらずはっきりと断れないままだった。

マンションに帰り屋根裏からまた小屋を見ると、「7時にカールの所で。この前は悪かった」と屋根に書いてあった。小屋のすぐ傍にはエミリーの亡き夫が眠る墓地があり、そこには哲学者であるカール・マルクスの墓もあったのだ。
翌朝カールの墓の前で待つドナルドの元にエミリーがやって来た。

昨日のエミリーに対する態度を謝ったドナルドは、彼女をピクニックに誘う。楽しく会話をしていた二人だが、小屋の話になるとドナルドは助けを拒んだ。しかし立ち退きの件で出廷命令が来ている事を知ったエミリーが「本気で家を守りたいのか」と聞くと、ドナルドは「守りたいがどうすればいいかわからない」と答えた。ドナルドを弁護士事務所に連れて行くことにしたエミリーは、彼に小綺麗な格好をさせて事務所に向かった。

弁護士は頼りにならなそうな大雑把でがさつな男だった。弁護士に「小屋が12年はあると証明する必要がある」と言われ、尚且つ「礼儀正しく賢くいかなければ負ける」と言われてしまった。

森に戻ると小屋が壊されており、板には出ていけと書かれていた。エミリーは茫然としているドナルドを自分のマンションに連れて行った。エミリーが目を離した隙にドナルドは屋根裏に上がり、双眼鏡で外を眺めていた。程なくしてエミリーも屋根裏にやって来て、二人はベッドで一夜を共にした。

誕生日

エミリーが朝食を作っている間、ドナルドはバスルームで浴槽に浸かっていた。そこにフィリップが突然やって来て、バスルームから出て来たドナルドと鉢合わせしてしまう。フィリップは挨拶もそこそこに、逃げる様に部屋を出て行った。

その後小屋に戻ったドナルドの元にやって来たエミリーは、エリックと共に壊れた小屋を直している様子を目にする。エミリーは「あれだけ他人からの助けを拒んでたのに」と思いながらも、小屋の修理に協力して以前より素適な小屋に仕上げた。

修理が終わると、ドナルドは自分の過去を語り始めた。アイルランドで産まれ父親は小さな農場をしていたが、ヘマをして手放すことになった。その後母親が亡くなって、放浪の旅に出た先でヴァレリーという女性と出会い恋に落ちた。しかしヴァレリーが癌になり精神的に疲れたドナルドは、彼女の元を去ったと言うのだ。寂しそうに話をするドナルドにエミリーは部屋の鍵を渡し、「ご馳走を作るから今夜来て」と言った。

エミリーが部屋を開けるとマンションの住人達が部屋の中におり、自身の誕生日パーティーを開いてくれていた。驚くエミリーだったが、今夜ドナルドとの食事の約束がある為早く帰って欲しいと思っていた。しかし皆の前でスピーチして欲しいと促された為、今日のお礼を言った後「恋人ができた」と発表した。

恋人がドナルドであると言おうとした瞬間、屋根裏にドナルドが侵入したと騒ぎになってしまった。ジェームズや住人たちは屋根裏に行き、ドナルドを見つけると不審者を見るような顔をした。そしてドナルドに話をしようとするエミリーを遮り、彼女をダーリンと呼んだ。皆に説明できずにいるエミリーを見て、ドナルドはその場を去ってしまう。ドナルドが去った後エミリーは住人達に、ようやく彼との事を告白するのだった。

エミリーはマンションを出てドナルドを追いかけた。ドナルドはジェームズがエミリーを「ダーリン」と呼んでいた事に嫉妬し、傷ついていた。そして「なにより一番辛かったのは、エミリーが自分といて恥ずかしそうにしたことだ」と言った。それに対してエミリーは「私は自分が恥ずかしかったの」と言う。エミリーが恥ずかしかったのはドナルドと恋人同士になった事ではなく、彼にジェームズや偽りの友人達をどう思われるかという事である。
素直にドナルドに伝えると無事誤解は解け、2人は仲直りした。

裁判の日

エミリーとドナルドが裁判所に着くと、外にはドナルドを応援する為に集まった人々とマスコミが押し寄せていた。裁判所内にはマンションの住人の姿もあった。しかし彼らは、ドナルドがあの場所に住み始めたのはごく最近だと嘘の証言をした。

一方ドナルドは17年あの場所に住んでいる事を主張したが、ブレヴォン社の弁護士スティーブは「土地を使用していたのなら17年分の地方税を支払う義務がある」と言ってきた。ドナルドはスティーブに「自家発電や自給自足の生活をしている為食品ロスもゴミを出さず、運転をしないから二酸化炭素も排出しない」と言った。更にスティーブ程税金の世話にはなっていないと付け加えた。しかし17年住んでいる証拠がない為一旦休廷にし、裁判は明日に持ち込まれることになった。

ドナルドは思うように裁判が進まなかった為、すっかり弱気になってしまっていた。エミリーはふと、以前ドナルドから聞いた暖炉がわりに使っている壊れたオーブンの話を思い出した。オーブンを貰った時、小屋まで運んでもらい小屋作りを手伝ってもらっていたのだ。二人はオーブンを譲ってくれたファイフに証言してもらう為、会いに行くことにした。

翌日、裁判所の証言台にはファイフが立っていた。終始不機嫌なファイフは、当時オーブンを小屋に運んだことを話す。ドナルドが小屋を作っていた為親切心で手伝ったが彼は口うるさく文句を言い、それに気が散って左の中指に釘を打ち付けてしまった事も話した。

スティーブはファイフに「なぜわざわざホームレスを手伝ったのか」と質問した。ファイフは「以前は自分もホームレスだったことがあったからドナルドを助けた」と答えた。そしてファイフは証拠として中指に釘を打ち付けた日の病院の記録を提出した。記録には日付や治療内容、怪我の理由などが書かれており、これが決め手となってドナルドは土地に対する絶対的所有権を手に入れた。

二人の行く末

土地の所有権を勝ち取ったドナルドは、エミリーと穏やかな日々を過ごしていた。しかし将来が不安なエミリーが「小屋を売って借金を返したら、残ったお金で新しい家に住もう」と言ってきた。ドナルドは「エミリーも小屋で暮らせばいい」と答えるも次いでエミリーに酷い言葉を言い、しまいには「帰ってくれ」と彼女を拒絶した。

翌朝、エミリーとフィリップは家の物をオークションにかけていた。エミリーはフィオナに借りていた修繕費を返すと、彼女に自分の友達ではない事をはっきりと伝えた。そして息子の車に乗ったエミリーは、新しい家に引っ越していった。

緑に囲まれた新しい家で人生をスタートさせたエミリーは生き生きとしていた。ラジオを聞きながら庭先で食事をしていると、ドナルドが所有地を売って大金を手にし、20歳も年下の女性と南フランスへ行ったと流れてきた。

ある日、家の近くの池に奇妙な船がやって来るのを見かけたエミリー。気になっていると飼っている鶏のクロードが突然走り出してしまい、エミリーは慌てて鶏を追いかけた。するとドナルドが船から降りて鶏を捕まえ、エミリーに渡した。エミリーが「恋人とフランスじゃないの」と尋ねると、ドナルドは誰かが流した噂だと答えた。ドナルドは土地と船を交換し、船の上に小屋を乗せてエミリーに会いに来たのだ。

「何故ここに来たのか」と尋ねるエミリーに対し、ドナルドは「愛してると伝えたかった」と答えた。

『ロンドン、人生はじめます』の登場人物・キャラクター

エミリー・ウォルターズ(演:ダイアン・キートン)

お気に入りのベレー帽をかぶるエミリー

ロンドンの高級マンションに暮らす未亡人である。
亡き夫の浮気や借金問題、お節介なマンションの住人たちの上辺の付き合いにうんざりしている。
仕事はしておらず、チャリティーの店でボランティアをやっている。
優柔不断で、はっきりしない。問題からは目を背け、逃げてばかりである。
しかし自分をしっかりと持ったドナルドと出会い、自分自身や人生を見つめなおす。

ドナルド・ホーナー(演:ブレンダン・グリーソン)

裁判で戦う事を決めたドナルド

広い森の奥に建つ廃病院の敷地内に、小屋を建てて17年間自給自足で暮らしているホームレス。
気難しくぶっきらぼうだが、繊細で優しくユーモラスな面もある。
他人に流されず、自分をしっかり持っているが頑固で人の助けを拒む。
自分の作った小屋を大切にしている。
小屋を建てている土地は、高級マンションの建設予定地であったために所有権をめぐって争い見事所有権を手に入れた。

フィリップ(演:ジェームズ・ノートン)

母親のエミリーを心配するフィリップ

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