
『天使と悪魔』とは2009年に公開されたアメリカのミステリースリラー映画である。監督を務めるのはロン・ハワード。原作はダン・ブラウンが手がけた小説「ロバート・ラングドンシリーズ」の1作目にあたる。ある日、ローマ教皇が逝去した。後に有力な枢機卿が誘拐されたヴァチカンは、宗教象徴学者のロバート・ラングドン教授に助けを求める。ローマへ向かったロバートは秘密結社イルミナティの復活を予測。事件の背後に潜む者は天使か、それとも悪魔か。科学と宗教の入り混じる現代でロバートは自身の信念のもと事件の解明を急ぐ。
『天使と悪魔』の概要
『天使と悪魔』とは2009年5月15日にアメリカで公開されたミステリスリラー映画である。アメリカでの公開の後、全世界で公開された。監督を務めるのはロン・ハワード。原作はダン・ブラウンによる同タイトルの世界的なベストセラー小説だ。本作の主人公のストーリーが続く「ロバート・ラングドンシリーズ」を構成する5つのストーリーの内の1つが『天使と悪魔』。他には『ダ・ヴィンチ・コード』(2006年)、『ロスト・シンボル』、『インフェルノ』(2016年)、『オリジン』の5作で成り立っている。原作の順番では『ダ・ヴィンチ・コード』の方が『天使と悪魔』の後に出版されているが、映画では『ダ・ヴィンチ・コード』が先に公開された。そして『ダ・ヴィンチ・コード』が原作に忠実に描かれていることに対し、『天使と悪魔』は『ダ・ヴィンチ・コード』の続編となるよう多くの改変がされている。本作の他に『ダ・ヴィンチ・コード』と『インフェルノ』もハワードによって映画化されているが、ハワード以外の主要スタッフや、主人公のロバートを演じる俳優も前作に引き続きトム・ハンクスが演じている。ヒロインのヴィットリア・ヴェトラ役には一番にナオミ・ワッツの名前が上がっていたが、イスラエル人の女優アイェレット・ゾラーに決まった。
10億人ものカトリック信徒を統率していたローマ教皇が逝去した。次の教皇を決めるためコンクラーヴェの開催が決定する。しかし時期教皇の有力候補であった4人が姿を消し、代わりに脅迫状が届いた。この非常事態にヴァチカン警察はハーバード大学の宗教象徴学教授ロバート・ラングドンを秘密裏に呼び出し、捜査の協力を仰ぐ。脅迫状の内容からロバートは犯人が秘密結社イルミナティの可能性が高いと推測。犯人は枢機卿を1時間ごとに1人殺害し、最後にはヴァチカンごと滅ぼそうとしていることが記されていた。同じ頃、CERN(欧州原子核共同研究機構)にて開発に成功した反物質が何者かに盗まれる。反物質は5キロトンもの爆破の威力があった。ロバートは盗まれた反物質がヴァチカンの爆破に利用されることを察知する。犯行を阻止するため、ロバートらは犯人の用意した謎の解読を急いだ。宗教と現代科学が絡み合う中、いったい誰が天使で誰が悪魔なのか。カトリック教会の中枢を担うヴァチカンで、人間のそれぞれの正義が現代の戦争を巻き起こす。
『天使と悪魔』のあらすじ・ストーリー
犯人による4人の枢機卿殺害計画を最後の最後で阻止したロバート
カトリックの総本山、ヴァチカン市国。ローマ教皇が逝去し、コンクラーヴェの開催が決定する。時期教皇選出の為、枢機卿や多くの信徒が全国からヴァチカンのシスティナ礼拝堂に集った。しかし有力候補であった4人の枢機卿が何者かに拉致される。同じ頃、CERN(欧州原子核研究機構)の実験で完成した反物質が盗まれ、研究員も殺害される事件が発生。反物質はヴァチカンを吹き飛ばすほどの威力を有していた。そこでヴァチカン警察は、ハーバード大学宗教象徴学の教授ロバート・ラングドンに捜査協力を仰ぐ。脅迫状の内容から秘密結社イルミナティが関与しているとロバートは推測する。彼らは科学を信奉したためにカトリック教会に弾圧された者たちであった。
すぐさまヴァチカンに向かったロバートは協力的なヴァチカン警察のオリヴェッティと、非協力的なスイス衛兵隊隊長のリヒター、スイスから来たヴィットリア・ヴェトラ博士たちの前で脅迫状を解読する。脅迫状には枢機卿たちに焼き印を捺し、午後8時から1時間ごとに1人の枢機卿を殺害すること、最後には反物質によってヴァチカンを爆破させるという内容が書かれていた。イルミナティに関する伝説では焼き印は5つあるという。またスイスでは5キロトンに相当する威力をもつ反物質の盗まれたことが、ヴィットリアから告白された。それがヴァチカンを吹き飛ばす爆弾として使われることをロバートは察知する。そこでロバートはイルミナティの犯行計画を阻止する為、カメルレンゴ(教皇の秘書長)のパトリック・マッケンナ司祭に協力を要請。そしてヴァチカン記録保管所にてイルミナティの一員、ガリレオ・ガリレイについて調べた。右往左往しながらもサンタ・マリア・デル・ポポロ教会の答えを導き出し、ロバートたちはそこへ向かう。しかし1人、2人目の枢機卿殺害には間に合わなかった。
その後聖マリア・デッラ・ヴィットリア教会で3人目の枢機卿が炎に全身を焼かれる。やはりロバートは3人目も助け出すことはできなかったが、3人の枢機卿を殺害してきた犯人が殺し屋のミスター・グレイであることを知る。同行していたオリヴェッティたちはグレイに全員殺され、ロバートだけが生還した。彼は4人目の場所を予測しナヴォーナ広場に向かう。到着した頃にはバッジア枢機卿が重しを付け縛られた状態で噴水に落とされたところであった。周囲の力を借りて、ロバートはバッジアを助け出すことに成功。ここにきてよくやく犯人の計画を阻止することができた。
反物質による爆破からヴァチカンを救ったマッケンナ
すぐさまロバートは反物質の爆発を阻止する為、カステル・サンタンジェロに向かう。しかし城内には見当たらず、代わりに5つの焼き印を見つける。過去に使われていない焼き印から5人目にマッケンナが選ばれていることにロバートは気付いた。マッケンナを探しに向かったロバートたちだが、その途中でグレイの乗った車が爆破される様子を目撃。グレイは神を信仰する者に気をつけるようロバートに助言をしていた。マッケンナのいる教皇執務室にたどり着いたロバート。扉を開けるとそこには、5つ目の焼き印を胸に押し当て倒れているマッケンナが、目の前にいる男を指差し叫んでいた。立っているのは銃を持ったリヒター。マッケンナの言うままにその場に居合わせた警官が銃を発砲した。その後ろからマッケンナ目掛けて襲いかかったシメオン神父も警官に撃たれ死亡する。ロバートは倒れたリヒターが握っていた鍵に気付き、誰にも見られないよう回収した。
5つ目の焼き印から反物質が聖ペテロの墓にあることが判明する。ロバートらはサン・ピエトロ大聖堂の地下へ急行した。予想は的中し反物質を発見。爆発まで5分を切っていると知り、反物質を奪い外へ走り出す者がいた。マッケンナである。彼は反物質を持ったままヘリコプターに乗り、ぎりぎりのところまで上昇して脱出。ヘリコプターはそのまま昇っていき大爆発を起こした。ヴァチカンの消滅という最悪の事態は免れたが、その威力は非常に大きかった。ヴァチカンを守ったマッケンナは多くの人に賞賛され、その様子をロバートは遠巻きに見ていた。教会ではマッケンナを教皇に推薦する声が上がり始める。法に背いてでもマッケンナを教皇にしたい者が増える中、シュトラウスは冷静であった。
マッケンナが真犯人であることを証明する証拠映像
リヒターが射殺された時に握っていた鍵を、事件の収束後にロバートは使った。それは机の引き出しの鍵であり、開けると教皇執務室の監視カメラが捉えていた映像が設置されていたディスプレイに映し出される。そこにはリヒターとマッケンナの言い争う様子があった。マッケンナは自ら焼き印を胸に当て、リヒターが犯人かのように仕立て上げ殺害させたのだ。マッケンナはイルミナティが蘇ったかのように見せ教皇を殺害し、自身が時期教皇になるまでのシナリオを作っていた。この真実をロバートはシュトラウスらに知らせた。
それまでマッケンナを推薦していた者たちにも伝えると皆顔色を変え、マッケンナを呼び出す。マッケンナは自身が時期教皇になる話が待っている予定でいた。しかし彼を見る使徒たちの表情は暗く、そこには警官の姿もある。追い詰められたマッケンナはその場を去り、自身に火をつけそのまま死亡した。全てが終わり、ロバートには教皇聖下とカメル連合からガリレオの最後の本が貸与される。そして新教皇が無事に決まり、多くの使徒の歓声が鳴り響いた。
『天使と悪魔』の登場人物・キャラクター
主要人物
ロバート・ラングドン(演:トム・ハンクス)

出典: eiga.com
吹替:江原正士
主人公。前作『ダ・ヴィンチ・コード』でヴァチカン警察から目をつけられていたハーバード大学宗教象徴学専門の教授。独身主義の無神論者であり、ミッキーマウスの時計を愛用している。宗教に対して寛容であるが、神の存在を信じるかという質問に対しては肯定も否定もすることはなかった。
ヴィットリア・ヴェトラ(演:アイェレット・ゾラー)

出典: eiga.com
吹替:相沢恵子
CERN の女性研究員。盗まれた反物質の研究に携わっていた。その際、殺害されたシルバーノ・ベンティヴォリオの日記帳を捜査の為、ヴァチカンに取り寄せる。ヴァチカン記録保管所にあった書物のページを咄嗟の判断で破り持ち出すなど、いざという時には大胆な行動に出る強気な女性。男性の中にいても気劣りしない強さをもっていた。
パトリック・マッケンナ(演:ユアン・マクレガー)

出典: x.com
手前の男性。
吹替:平田広明
ローマ教皇の秘書長であるカメルレンゴ。アイルランドの過激派による爆弾テロで9歳の頃に親を失っている。孤児であったところを教皇が養子に迎え育てられた。映画では教皇の養子となっているが、原作では教皇の実の息子として描かれている。宗教と化学の融合を望んでいた教皇に対し、マッケンナは科学を嫌い2つが融合することを良く思わなかった。
リヒター(演:ステラン・スカルスガルド)
中央の男性。
吹替:村井国夫
スイス衛兵体の隊長。信仰心の篤い人物。『ダ・ヴィンチ・コード』で騒動を起こしたロバートを良く思っておらず、今作の捜査では非協力的な態度を見せる。亡くなった教皇の発作がいつ起きても対応できるよう、監視カメラでチェックをしていた。ヴィットリアから日記を奪ったリヒターはマッケンナが犯人であることを早い段階から悟っていたと考えられる。
ミスター・グレイ (演:ニコライ・リー・カース)
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目次 - Contents
- 『天使と悪魔』の概要
- 『天使と悪魔』のあらすじ・ストーリー
- 犯人による4人の枢機卿殺害計画を最後の最後で阻止したロバート
- 反物質による爆破からヴァチカンを救ったマッケンナ
- マッケンナが真犯人であることを証明する証拠映像
- 『天使と悪魔』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ロバート・ラングドン(演:トム・ハンクス)
- ヴィットリア・ヴェトラ(演:アイェレット・ゾラー)
- パトリック・マッケンナ(演:ユアン・マクレガー)
- リヒター(演:ステラン・スカルスガルド)
- ミスター・グレイ (演:ニコライ・リー・カース)
- CERN (欧州原子核共同研究機構)の研究員
- シルバーノ・ベンティヴォリオ(演:カーメン・アルジェンツィアノ)
- フィリップ(演:ゼイヴィア・J・ネイサン)
- 科学者(演:エンドレ・ヒューレス)
- 科学者(演:シェリル・ハワード)
- 警官・衛兵隊
- オリヴェッティ(演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)
- シャルトラン(演:トゥーレ・リントハート)
- クラウディオ・ヴィンチェンジー(演:デヴィッド・パスクエジ)
- 隊員(演:トッド・シュナイダー)
- 隊員2(演:エマニュエル・セッチ)
- 警官(演:ホセ・アセベド)
- 枢機卿団
- シュトラウス(演:アーミン・ミューラー=スタール)
- シメオン神父(演:コジモ・ファスコ)
- エブナー(演:カート・ローウェンズ)
- バッジア:プリフェリーティ(演:マーク・フィオリーニ)
- ベック(演:ランス・ハワード)
- ペトロフ(演:エリヤ・バスキン)
- コルバート(演:スティーヴ・フランケン)
- ヴァレンティ(演:ヴィクター・アルフィエリ)
- バックマン(演:ジョナス・フィッシュ)
- 司祭(演:エイダン・ブリストフ)
- その他
- 案内人(演:アンナ・カタリーナ)
- アメリカ人リポーター(演:スティーヴ・ケーラ)
- イギリス人リポーター(演:ウルスラ・ブルックス)
- イギリス人リポーター2(演:ラシュミ)
- カメラマン(演:デイヴ・ジョンソン)
- 抗議する男性(演:ラフィ・ディ・ブラシオ)
- 抗議する女性(演:ヴァーナ・サルヴィアッティ)
- ウェバー(演:トーマス・モリス)
- 『天使と悪魔』の用語
- 反物質
- コンクラーヴェ
- カメルレンゴ
- 『天使と悪魔』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- パトリック・マッケンナ「どちらが無知なのか。稲妻を定義できない者?それとも稲妻の威力に敬意を払わぬ者?」
- ミスター・グレイ「用心しろ。相手は神の僕(しもべ)たちだ。」
- シュトラウス「宗教には欠点もある。それは人間に欠点があるから。」
- 『天使と悪魔』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 叶わなかったヴァチカンでの撮影
- 撮影前に互いを罵り合っていたユアン・マクレガーとステラン・スカルスガルド
- 原作と映画で発表順序が逆になっている『ダ・ヴィンチ・コード』と『天使と悪魔』
- 『天使と悪魔』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:Hans Zimmer「160 BPM」