草摩慊人(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩慊人(そうま あきと)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する十二支の神に当たる人物で、草摩家の当主である。十二支の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」たちを絆という呪いで縛り付け、その心身を徹底的に痛めつける。登場時より不穏な言動が多かったが、本当は誰よりも絆に縛られ苦しんでいた。母の草摩楝の命令で男性として育てられたが、実は女性。主人公本田透との出会いが元で加速する環境の変化に怯えるも、最終的にすべてを受け入れる。

草摩慊人の概要

草摩慊人(そうま あきと)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する十二支の神に当たる存在で、草摩一族の当主である。黒い髪と目が特徴の麗人。家では大体着物姿で、外出時は黒いシャツにズボンという簡素な出で立ちが多い。
主人公の本田透(ほんだ とおる)曰く「目が笑っていない」人物で、鋭く、冷たい目つきをしている。実は女性だが、生まれつき多くの異性に愛される娘に嫉妬した実母の草摩楝(そうま れん)により男性として育てられた。両親以外で慊人の性別を知るのは、年長の物の怪憑きと一部の使用人のみである。
十二支と神の絆に固執し、「どんなにひどく扱っても自分の下に戻ってくる」と思いたいがために物の怪憑きたちの心身を傷つけきた。子(鼠)憑きの草摩由希(そうま ゆき)、猫憑きの草摩夾(そうま きょう)は特に慊人によるトラウマが強い。午(馬)憑きの草摩依鈴(そうま いすず)に至っては、命さえ危うい扱いを受けた。
戌(犬)憑きの草摩紫呉(そうま しぐれ)に異性として好意を寄せる。由希、夾、そして赤の他人である本田透(ほんだ とおる)を紫呉の家に住まわせるとの命令を出す。これは、他人などに物の怪憑きは奪えないと証明するためだが、実はすでに壊れかかっている呪いを慊人に知らしめる紫呉の入れ知恵であった。
酉(鳥)憑きの草摩紅野(そうま くれの)、卯(兎)憑きの草摩紅葉(そうま もみじ)、未(羊)憑きの草摩燈路(そうま ひろ)とたて続けに呪いが解け、絶望。それでも、透が自分を受け入れたことで十二支の神を辞す。絆が消えた後も当主として十二支たちを守ると決意。また、男装をやめ本来の女性の姿で皆の前に現れた。

草摩慊人のプロフィール・人物像

CV:若葉紫(旧アニメ版)、今井由香(旧アニメ版幼少期)、坂本真綾(新アニメ版)

黒い短髪が特徴の麗人。実は女性だが、母の草摩楝(そうま れん)の意向で男性として育てられた。振る舞いは男性的で、初対面時など慊人を男性と認識する人物が多い。母との確執が元で女性性そのものも憎んでいる。相手が物の怪憑きでもそれは同じで、女性の物の怪憑きの内2名は慊人の暴力が元で病院送りになっている。一方、戌(犬)憑きの草摩紫呉(そうま しぐれ)に異性として好意を寄せ、彼を繋ぎ止めるために自身の「女」の部分を利用することもある。
物の怪憑きのみならず、透に対しても威圧的な態度を崩さない。透や十二支への振る舞いは神である自分の優位性を保つというより、「神でない自分には価値がない」との思い込みから来るもので、「どんなに傷つけても、十二支たちは自分から離れない」、「他人に十二支は奪えない」と思いたいからであった。
幼い頃に看取った父の草摩晶(そうま あきら)の死に際の言葉から自分は神だから愛されていると感じるようになり、慊人の人格が形成されるに至った。
根は悪人ではなく、神をやめてからは当主としての覚悟を持って十二支だった者たちを守ると宣言した。
旧アニメ版では病的な低い声で話し、神ではなく草摩家の当主として十二支の呪いを一手に受け、短命との設定だった。由希を虐待したのも、自身の運命へのいら立ちと思しき描写がされている。

草摩慊人の能力

十二支の神

慊人(中央)は、猫も含めた物の怪憑きの神に当たる。

慊人は、十二支となった動物を宴に招いた神に当たる。動物に変身する物の怪憑きとは違い、慊人は人の姿を保ったままで神の姿にはならない。本人曰く十二支の「魂の主」であり、彼らを精神的に縛り付けている。これはかつて神と十二支が交わした約束によるもので、十二支たちは自身の内に巣食う物の怪に見張られ、慊人を裏切ることができない。
逆にいえば物の怪がいなくなれば彼らを縛ることができず、呪いが解けた個体は慊人を神ではなく「小さく哀れな存在」と見るようになる。呪いが解けるのは直感で分かる。新アニメ版では呪いが解けるのを絆の糸が切れる描写として表現した。
十二支以外の人物からは怖れられておらず、楝派の使用人に至っては世間知らずの慊人を「出来損ない」と評した。

草摩慊人の来歴・活躍

望まれた神の誕生

草摩慊人(そうま あきと)は、名家草摩家における待望の「神」として生を受けた。草摩家は、数百年前から十二支とその仲間になれなかった猫の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」が生まれる家系だった。十二支は異性に抱き着かれると憑いている動物に変身してしまうが、十二支同士、また神と十二支では変身しない。神と十二支には切れぬ絆があり、慊人は皆に愛されるために生まれてきた。慊人は父の草摩晶(そうま あきら)にそう教えられ、古参の使用人たちも慊人を神として尊んだ。
これに異を唱えたのが、慊人の母草摩楝(そうま れん)だった。楝は夫の寵愛を奪った慊人を奪い、また生まれつき複数の異性に愛される慊人を妬んでいた。その為、「男にしないなら産まない」と言い切り、女児として生まれた慊人のことも男として育てるよう命じる。
成長するにつれて、慊人は楝を母ではなく自分の存在そのものを否定する者としか思えなくなる。父や使用人たちが言うように、年長の物の怪憑きたちは慊人を大事にした。それでも懐疑的な気持ちがあった慊人は、ある日戌(犬)憑きの草摩紫呉(そうま しぐれ)に「僕のこと好き?」と尋ねる。紫呉は椿の花を手折り、「誰よりも君を想う。好きですよ」と言った。慊人は紫呉に対し、神ではなく異性としての好意を抱くが、その時は気づいていなかった。
やがて、晶は医者に宣告されていた通り、若くして死の床についた。慊人は父の最期を看取ったが、晶が今わの際に呼んだのは妻の名だった。父が愛していたのは自分ではなく、自分や絆を侮辱する楝だったとの事実に、慊人はショックを受ける。使用人は、慊人に箱を渡した。父の魂が入っているというその箱には何も入っていなかったが、目に見えない力かもしれないとの一縷の望みをかけ、慊人はその箱を大事にする。

由希との出会いと紅野の変化

ある日、慊人は子(鼠)憑きの草摩由希(そうま ゆき)と出会った。子憑きは「知恵を用いて宴席に一番乗りをした優れ者」とされており、優れた人物が多い。神と同じく尊ばれる十二支でもあった。使用人から連れてこられた由希は、慊人よりも数年年少だった。神と同じく滅多に生まれない子憑きとの出会いを慊人は喜び、楝への当てつけの意味もあって常に由希を傍に置いていた。
そんな中、予期せぬ変化が訪れる。絆にほころびが生じたのだ。酉(鳥)憑きの草摩紅野から酉の物の怪憑きが去っていくのを感じた慊人は、錯乱する。紅野は「突然のことで、何故解けたのか分からない」と言う。そう語る紅野の目に、かつてない距離感を感じた慊人は泣きながら紅野に縋りついた。「行かないで行かないで!僕を見捨てないで!」と悲痛に泣き叫ぶ慊人を突き放せず、紅野は「慊人の傍にずっといる」と誓う。紅野の呪いが解けたことは誰にも言えない秘密となった。
その後、成長した慊人は紅野を繋ぎ止めるために彼と肉体関係に及んだ。そのことを察知したのか、紫呉は楝と関係を持つ。紫呉は十二支の一員だが、他の物の怪憑きのように慊人を怖れることはなかった。楝は、「神と十二支の絆など幻想」、「付き合わされる皆が可哀想」だと言う。現に、十二支の一部は絆を「呪い」と評していた。
様々な苛立ちから、慊人は由希を虐待し、精神的に追い詰める。神として、十二支に対する自分の優位性を確認したいためであった。慊人の思惑通りに事が進むかと思われたが、由希は本家を出て紫呉の家で生活を始める。高校も慊人が決めていた男子校ではなく、変身の危険が多い共学を受験した。
由希は1度、小学校の友人たちの前で変身をしたことがある。辰(龍)憑きの草摩はとり(そうま はとり)が父から教えられた「記憶の隠蔽」の術により、由希は友達の記憶から消えてしまっていた。慊人は「人間が鼠に変身するなんて変だよ。そんなことを知ったらみんな逃げていくよ」と告げていた。それでも、由希は自分の決めた海原高校に入学した。

本田透の同居

ある日、紫呉が慊人の下へやってきた。猫憑きの草摩夾(そうま きょう)を自分の家に住まわせたいのだという。物の怪憑きは草摩家に置いて尊ばれる存在だが、猫憑きだけは違っていた。十二支の仲間になれなかった存在であり、十二支にはない「真の姿」と呼ばれる変身段階が猫憑きにはあった。慊人も幼い頃夾の真の姿を目の当たりにしている。何かが腐ったような臭いを放つ醜い異形を、慊人は「気持ち悪い」と言い捨てたことがあった。
また、紫呉にはもう1人住まわせたい人物がいた。本田透(ほんだ とおる)という少女で、由希のクラスメイトではあるが草摩家とな何の縁もない女子高生だった。十二支のことも知ってしまった透には、本来なら「記憶の隠蔽」を施さなくてはならない。しかし、慊人は「由希や夾が1つ屋根の下で女性と共に暮らしても、奪われることはない」と確信し、秘密厳守を条件に透の記憶を消さずに紫呉の家に住むことを許した。
その年の大晦日。十二支たちが本家に集まってきた。草摩家にとって正月は一大イベントで、特に神と十二支だけの宴会は特別なものであった。通年通り皆の到着を待った慊人だが、由希と夾は帰らなかった。元より宴に参加できない夾はともかく、大事な子憑きが宴会サボりをするなど前代未聞のことであり、本家は大騒ぎになる。
翌年の4月。丑(牛)憑きの草摩潑春(そうま はつはる)、卯(兎)憑きの草摩紅葉が海原高校に入学した。慊人は学校へ向かい、透と接触。口では「かわいい」と透を評したが、慊人からすれば容姿は悪く、頭もよくなさそうだった。
その場に現れた由希に、慊人は「何故正月に来なかったのか」と尋ねる。その物言いはさながら尋問であり、由希は幼かった頃のように怯えだした。透が「そろそろ戻らないといけないので」と言って間に入り、由希と共に去っていく。慊人は、由希が未だに自分に怯えていること、透がさしたる障壁になりそうもないことに満足する。

加速していく変化

しかし、十二支たちは次第に慊人以外の者を愛するようになる。透が紫呉の下に住む前、はとりが一族の女性草摩佳菜(そうま かな)と結婚したいと言ってきた。慊人は激昂し、暴れた拍子にはとりの左目が傷ついてしまう。慊人は佳菜に「はとりの目が見えなくなったらお前のせいだ」と罵倒を続けた。自分を責めて心を病んでしまう佳菜。慊人ははとりに、こんな時こそ「記憶の隠蔽」が役立つと言い、佳菜の記憶からはとりとの恋人だった記憶を消すようにけしかける。
慊人よりも年少の物の怪憑きの中にも、神以外の者に好意を持つ者はいた。丑(牛)憑きの草摩潑春(そうま はつはる)、未(羊)憑きで最年少の十二支である草摩燈路(そうま ひろ)だった。潑春は午(馬)憑きの草摩依鈴(そうま いすず)と隠れて交際していた。慊人は依鈴を呼び出し、潑春の目を傷つけると暗に脅して彼女を2階から突き落とした。その後、燈路が寅(虎)憑きの草摩杞紗(そうま きさ)への好意を口にしてきた。慊人は杞紗を病院送りにするほど殴りつける。
元より女性性を憎んでいた慊人にとって、女性の物の怪憑きは憎悪の対象でもあった。
紫呉は、透が由希や夾、他の十二支たちとうまくやっていると慊人に報告した。

夏の別荘地にて

夏がやってくる。一部の物の怪憑きたちは、透も連れて草摩の別荘に避暑へ行くという。暑さから体調を崩し、機嫌の悪い慊人は夏だからとはしゃぐ透たちを「ウザい」、「調子に乗っている」と評する。紫呉は、慊人に別荘に来るよう促した。
後日、慊人は紅野、はとりを伴い別荘地に向かう。由希と再会した慊人は、1人で歩いていた由希に「勘違いもいい加減にしたら?」と告げた。その時のショックを受けたような由希の表情を紫呉やはとりに話し、慊人は自分の下に帰ってくればいいのだと満足げに笑う。夾を除く物の怪憑きたちは全員慊人の下に挨拶に来た。
翌日も透から十二支を取り上げた慊人は、潑春と話をした。潑春は紅野のことに言及し、自分たちだけではなく、透にも会わせないのかと尋ねてきた。十二支である紅野を透に合わせないのは不自然だと潑春は言う。その晩、慊人は紅野に「本田透に会っておく?」と尋ねた。
その翌日、夾と透が楽し気にしているのを見た慊人は、次の日に夾を呼ぶよう紫呉たちに命令した。

夾の想いと透への告白

慊人はやってきた夾に、由希との勝負の件はどうかと尋ねる。卒業までは1年以上あるが、勝てる見込みすらないようだった。猫は鼠には勝てない。そうできているのだと慊人は言う。それでも尚「まだわからない」と食い下がる夾に、慊人は母親の件を持ち出す。猫憑きの親であることで夾の母は病み、自ら命を絶った。慊人は夾の母を憐れむようなことを口にし、執拗に夾を化け物呼ばわりする。夾は化け物の癖に、自分が殺した親のことを憐れみもせず自信を人間だと勘違いしている。慊人はそう指摘し、全ては透のせいではないかと続ける。真の姿を見ても透は怯えず、夾を受け入れたとの報告を受けていた慊人は、透も化け物だと言った。夾はその言葉に反論。慊人は、透が好きなのかと夾に言うが、夾はそれを否定した。一生誰も好きにならないと言った夾に、慊人は幽閉されるまでの時間を楽しむといいと告げて帰した。
その夜、慊人は紫呉と話をする。紫呉は、普段誰にも会わせない紅野を連れてきたことをそれとなく尋ねてきた。調子が悪そうだからちょっと連れて来ただけだと慊人は言う。ストレスのせいではないかとの紫呉の問いに、慊人は「ストレスが溜まっているのは僕の方だ」と返す。最近の紫呉が優しくないこと、自分だけを見ていないと不満を漏らし、慊人はやはり紫呉の気持ちが楝に向いているのかと問いただそうとした。
その時、紅野が本家から連絡が来たと告げに来た。本家に戻ることになった慊人は、まず透の下へ向かう。現れたのは紅葉だった。慊人が怒っていること、そういう時の慊人は良くないことをすると指摘する紅葉。慊人は、自分を見下したいだけだろうと紅葉を殴りつけた。そこに透が割って入る。慊人は透に、「いい気になるな」と釘を刺す。また、自身が神であること、十二支と神は切れない絆で結ばれており、終わりなき不変の宴を続けていることを告げる。透はそれが皆にとって幸せなのかと問うた。慊人は、透には絆のことは理解できないと言い、自身を迎えに来た紅野を紹介。「これ以上でしゃばるな」と透に言い、去って行った。

慊人の焦り

季節がうつろい、冬が訪れる。大晦日の日、紫呉は由希、夾も伴って帰省した。昨年のように逃げずに本家に戻り、宴にも参加する由希に、慊人は去年のことは許してやるからこのまま帰って来いと言う。由希は「俺も慊人を許すよ」と返す。続いて紡がれた言葉は、変わろうとする由希の決意だった。由希の言葉から、彼の呪いも解けてしまうと感じた慊人は由希を殴りつけ、謝れと叫ぶ。紫呉からのフォローを期待した慊人だったが、紫呉は何もしなかった。
年が明け、しばらくした頃。慊人が午睡から目覚めると、紅野がいない。戻ってきた紅野を、慊人は涙ながらに平手打ちする。その後、本家の会食の席に出た慊人は、同じ店で紫呉が女性といるのを見つける。会食が終わってから紫呉を家に呼び、店にいた女性とはもう関係を持ったのかと尋ねる。相手は小説家である紫呉の担当であり、仕事の打ち合わせで来ていただけだった。慊人は楝との過去を持ち出し、紫呉が女性なら誰でも相手にするのかと思ったと口にする。紫呉は古い話を持ち出す慊人に呆れつつ、自分が楝と寝たのは、慊人が先に紅野と寝たからだと返す。十二支だが、紫呉は慊人の思い通りには動かない。「誰よりも君を想う」と言われたあの日から、慊人は紫呉に異性として思いを寄せていた。慊人にできるのは、普段憎んでいる女の部分を使って紫呉を繋ぎ止める事だけだった。

えどまち
えどまち
@edono78

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魚谷ありさ(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

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魚谷ありさ(うおたに ありさ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公・本田透(ほんだ とおる)の友人である。透からは「魚ちゃん」と呼ばれる。昔ながらのヤンキーといった風体だが、不良行為はとうに卒業した。友達想いの情に厚い性格で、もう1人の友人・花島咲(はなじま さき)と共に透を見守る。透の母・本田今日子(ほんだ きょうこ)に憧れと恩義を感じ、彼女の死後も慕っている。バイト先で草摩紅野(そうま くれの)という人物に出会い互いに惹かれるが、事情があって会えずにいた。

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本田勝也(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田勝也(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田勝也(ほんだ かつや)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公・本田透の父である。教育実習生時代、不良だった勝沼今日子と出会い、彼女の寂しさに寄り添う。今日子と惹かれ合い、彼女の中学校卒業と同時に結婚。普段は敬語で話すが、本気で今日子と向き合う時などは強い口調となる。透が幼い頃、風邪をこじらせ病死。透が父のように少し変わった敬語を使うのは、「似ていない」と言われた父に少しでも近づこうとしたためで、彼女の記憶にないながらもその人格形成に影響を与えた。

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愛おしくて涙溢れる物語『フルーツバスケット』十二支、神まとめ

愛おしくて涙溢れる物語『フルーツバスケット』十二支、神まとめ

『フルーツバスケット』とは高屋奈月による漫画及びそれを原作とするアニメ作品です。母を失くして一人テント暮らしをする女子高生、本田透。透はひょんなことから十二支の物の怪に取り憑かれた一族、草摩家と関わることになります。可愛い絵柄とタイトルに惹かれて買ってみたら結構ドロドロ?しかし救済もあれば爽やかな部分もある。色々と人生について考えさせてくれる名作です。この作品のキモである「神」と「十二支」についてまとめました。

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