ARMORED CORE MASTER OF ARENA(アーマード・コア マスターオブアリーナ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』(アーマード・コア マスターオブアリーナ)とは、ロボットゲームの傑作として名高い『アーマード・コアシリーズ』の3作目で、家族の仇を追うために自作したロボット兵器に乗り込んで傭兵としての高みを目指していくPlayStation用アクションゲーム。
最強のレイヴン(傭兵)ハスラー・ワンに家族を殺された主人公は、復讐のために自らもレイヴンとなる道を選ぶ。憎悪を糧に戦い続けてランキングを駆け上がり、主人公は家族の仇を追い詰めていく。
金を払ってACのパーツを購入する。一度買ったパーツはASSEMBLEで自由に付け替えることができる。
ゲームの進行に合わせて新商品が入荷することがある。
SYSTEM(システム)
ゲームのセーブやロードを行う。
前々作『ARMORED CORE』、前作『ARMORED CORE PROJECT PHANTASMA』からのデータのコンバートも可能だが、本作からこの2作品へのデータのコンバートは不可能となっている。
『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』の登場人物・キャラクター
主人公/フリッツ・バーン
家族の仇を討つためにレイヴンとなることを選んだ人物。ゲーム中にしゃべることもまったくなく、どのような人柄なのかはプレイヤーが自由に想像する形になっている。外見、年齢、性格、果ては性別に至るまで一切情報がないが、復讐のために命懸けの戦場に赴くほど家族思いなのは事実である。
レイヴンになるまでACはおろか機動兵器の類はまったく操縦したことがなかったが、復讐心を糧にその才能を開花させ、短期間でレイヴンとしての爆発的な成長を遂げていく。
小説版では「フリッツ・バーン」という名の青年であるという設定になっており、“復讐者”を意味する「アヴェンジャー」の名をつけたACを駆ってナインボールの打倒を目指していった。
ラナ・ニールセン
CV:渡辺久美子
新人レイヴンのマネージメントを生業とする人物。レイヴンを目指していた主人公にメールを通して接触し、顔を合わせることもないまま彼をレイヴンズ・ネストに紹介する。物語の中盤、主人公がプログテック社からの依頼を直接引き受けるようになると、「信頼が損なわれた」として連絡してこなくなる。
その正体は、ハスラー・ワンと同じくレイヴンズ・ネストの真の支配者たる演算ユニットが演じる架空の人物。演算ユニットの計画する“世界の安定的発展”のための駒としてレイヴンたちを利用していたが、想定を超える成長を遂げた主人公によって倒される。
ハスラー・ワン
CV:檜山修之
アリーナのランキングで不動の1位を守り続ける最強のレイヴン。主人公の家族の仇であり、彼からは激しい憎悪を向けられているが、まるで意に介していない。
その正体は、ラナ・ニールセンと同じくレイヴンズ・ネストの真の支配者たる演算ユニットが演じる架空の人物。演算ユニットの計画する“世界の安定的発展”を狂わせる可能性のある存在を「イレギュラー」と断じて抹殺して回っていたが、想定を超える成長を遂げた主人公によって倒される。主人公の家族を殺したのは、彼らがイレギュラーだったからではなく、純粋な事故だったようである。
エラン・キュービス
CV:松本保典
プログテック社の技術者。聡明かつ温厚な人物で、自分たちが何者かに狙われていることを薄々理解していた。主人公の実力を高く評価し、護衛として手元に置こうと考えて物語中盤から盛んに接触してくる。
自分たちがレイヴンズ・ネストに敵視されていることを悟ると、本格的に主人公に協力。彼の仇討ちの旅の相棒となっていった。
ビンテージ
小説版にのみ登場。プログテック社に雇われている女レイヴンで、愛機オレンジ・ペコも同社の開発パーツを中心に組み立てている。ビンテージというのはレイヴンとして活動する際に使っている偽名で、機体名からも分かる通り紅茶が趣味。
フリッツがアリーナでの初戦闘を終えた際に出会い、彼にレイヴンとして長生きするための教訓を授けた。フリッツがプログテック社との関係を強くしていくのに従い一緒に仕事をすることが多くなり、同時に彼を愛するようになっていく。
レイヴンズ・ネストのスパイとしても活動していたが、想い人のフリッツや友人となったエランへの情と罪悪感に苦しみ、スパイとしての活動から足を洗うことを決める。
この際「いくらフリッツでもハスラー・ワンには勝てない」と考え、彼を死なせないためにナインボールを騙し討ちにしようとするが、あっさりと回避された上に反撃される。そこに駆け付けたフリッツを、自分の機体を盾にして庇い、謝罪を口にしながら爆炎に飲み込まれて命を落とした。
『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ハスラー・ワン&ラナ・ニールセン「ターゲット確認、排除…開始」
ラナからの手紙を受けて出撃する主人公。指定された場所で彼を待っていたのは、ナインボールに良く似た外見を持つ異形の機体だった。その機体からはハスラー・ワンと、決別したはずのラナの声が同時に発せられていた。やがて2人は「ターゲット確認、排除…開始」と同時に口にすると、恐るべき猛威となって主人公の機体に襲い掛かる。
ラナもまた架空の人物だったこと、彼女が真の意味で主人公の敵となったことをまざまざと見せつける衝撃的なセリフ。ここに至るまでの物語やエランの推測などで薄々感づいていたプレイヤーも少なくないが、そんな彼らをも戦慄させた驚愕のシーンである。
ビンテージ「そういえば、私の本当の名前教えてなかったわよね。私の名前は…」
小説版より。「いくらフリッツでもハスラー・ワンに勝てるはずがない」と考えたビンテージは、復讐に猛る彼を死なさせないよう、スパイという立場を利用してハスラー・ワンを不意打ちする。これをあっさりと回避された上に反撃され、ビンテージのACは中破。戦闘能力を失い、コックピットもひしゃげて脱出もできなくなり、絶体絶命の中でフリッツが駆け付ける。
相棒にして恋人でもあるビンテージを救おうとフリッツが奮戦する中、ビンテージはおもむろに「そういえば、私の本当の名前教えてなかったわよる。私の名前は…」と口にする。しかしそれを最後まで言い切ることもできず、ハスラー・ワンの攻撃からフリッツを庇って命を落とす。
ビンテージはこの時点で自分の死をほぼ受け入れており、突然自分の本当の名前について語ろうとしたのは「愛するフリッツにはせめて自分の本当の姿を知ってほしい」との想いがあったためである。奇しくもフリッツもまた「いつか復讐を果たす時、自分の本当の名前で相手に恐怖を与えたい」との考えからレイヴンとなってからも本名を使っており、“本当の名前”に特別な意味を感じているという点で似た者同士だったことが分かる。
したたかに生きてきたビンテージが最期に見せた、切なくもいじらしい少女のような想いに満ちた名セリフ。
『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
小説版には続編の構想があった
小説版の作者篠崎砂美によると、本作の小説版には続編の予定があったという。前々作『ARMORED CORE』を題材とした小説『アーマード・コア ザ・フェイク・イリュージョンズ』の主人公リャノン・シードルとフリッツ・バーンが合流し、レイヴンズ・ネストとの決着をつけるという内容で構想もまとまっていたが、様々な事情から実際に執筆されることはなく終わっている。
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目次 - Contents
- 『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』の概要
- 『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』のあらすじ・ストーリー
- ゲーム版
- 復讐鬼の誕生
- 狙うは最強のレイヴン
- プログテック社の誘い
- ハスラー・ワンの謎
- 天使とイレギュラー
- 小説版
- 『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』のゲームシステム
- ASSEMBLE(アセンブル)
- コアパーツ
- 脚部
- 腕部
- 頭部
- ジェネレーター
- FCS(Fire Control System)
- ブースター
- 腕武器
- 肩武器
- MISSION(ミッション)
- ARENA(アリーナ)
- MAIL(メール)
- SHOP(ショップ)
- SYSTEM(システム)
- 『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』の登場人物・キャラクター
- 主人公/フリッツ・バーン
- ラナ・ニールセン
- ハスラー・ワン
- エラン・キュービス
- ビンテージ
- 『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ハスラー・ワン&ラナ・ニールセン「ターゲット確認、排除…開始」
- ビンテージ「そういえば、私の本当の名前教えてなかったわよね。私の名前は…」
- 『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 小説版には続編の構想があった