ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。
リラッテ
ウイルクの妻。ウイルク曰く「明るくて晴れの日みたいな人」との事。アシリパを産んですぐに病気で亡くなっている。北海道アイヌの女性であり、ウイルクに北海道の自然の知識やアイヌの伝統文化を教えた。帝政ロシアとの戦いで心身共に傷ついたウイルクを癒した人物でもある。ウイルクはリラッテを深く愛した。そしてリラッテと過ごしていく内にウイルクは自分の革命思想を転換していく。当初予定していた極東ロシア、樺太、北海道を独立させる極東連邦国家設立の考えを修正。周囲を海に囲まれ、防衛に適した北海道のみを独立させる事をウイルクは決意する。ウイルクに多大な影響を与えた人物である。
キロランケ/ユルバルス
CV:てらそままさき
ウイルクの幼なじみであり親友。たくましい髭に魅力的な筋肉質の体が特徴。日露戦争の帰還兵で元工兵。爆薬の扱いに長けている。キロランケもウイルク同様樺太アイヌであり、青年期にウイルクと共に樺太を旅した。次第にウイルクと共に帝政ロシアの少数民族への圧政に疑問を抱き始める。そしてウイルクの考えた極東ロシア、樺太、北海道を独立させる極東連邦国家構想に賛同し行動を共にする。ニ人はロシアの近代化を掲げロシア各地でテロ活動を繰り返す、過激派のパルチザンに目をつける。ニ人はこのパルチザンに入り極東連邦国家設立のために利用していった。
パルチザンに入ったキロランケとウイルクは女首領のソフィアと出会う。キロランケは彼女に惚れたものの、ソフィアはウイルクに惚れていた。キロランケ、ソフィア、ウイルクの三人は皇帝暗殺を企て、ウラジオストクにて実行に移した。その結果、皇帝の爆殺に成功しお尋ね者となった。三人はウラジオストク逃亡生活を送る。その際ウラジオストクにて写真館を営業していた長谷川妻子の元に身を寄せ、日本語を学んだ。その後長谷川妻子との悲しい別れを経て、キロランケとウイルクはソフィアと別れて、北海道へ逃れて行った。
北海道に向かったキロランケとウイルク。彼等はロシア政府から入手していたアイヌの金塊について探るべく、北海道アイヌに溶け込んでいく。キロランケとウイルクはアイヌコタンにそれぞれ家族を作り、子供を設けた。だが家族ができた事でウイルクが方針を転換する。極東ロシア、樺太を見捨て、北海道のみを独立させる事を決意してしまう。これは極東ロシア、樺太の少数民族を見捨てる行為であり、自分やソフィアを裏切る行為であるとキロランケは憤った。これ以降キロランケはウイルクと決別する。その後キロランケは日露戦争出兵後、七人のアイヌの殺害現場を捜索。のっぺら坊の存在とウイルクの死を疑うようになる。
金塊争奪戦では何も知らないアシリパと接触し行動を共にしていく。杉元一行と土方一派が手を組み網走監獄を目指し始めた事で、キロランケも網走監獄へ向かう事になる。キロランケはこの時のっぺら坊がウイルクかどうか判別できないでいた。その為その確認をする事が目的であった。更にキロランケは土方一派に属していた狙撃の名手である尾形と密かに接触。のっぺら坊がウイルクであった場合、射殺するように取引をした。キロランケにとって、ウイルクはもはや極東連邦国家設立の障害でしかなかったのである。
網走監獄にてアシリパは、のっぺら坊はウイルクである事を確認した。それを見たキロランケは尾形に密かに合図し、ウイルクを射殺させた。この時尾形は共にいた杉元も今後の金塊争奪戦で邪魔になると判断し、杉元も狙撃してしまう。その後事情を知らないアシリパを連れてキロランケは尾形、白石と共に樺太へ旅立っていった。目的はアシリパに金塊の暗号を解読するカギとなるキーワードを思い出させる事である。また樺太の収容施設に幽閉されている、ソフィアを始めとしたパルチザンの仲間達を救出し合流する事も目的にしていた。
キロランケ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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キロランケとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ。アシリパの父・ウイルクと一緒に樺太から北海道へ移住してきた。かつては日露戦争にも出兵し、第七師団に在籍。火薬の扱いに長け、工兵として活躍した実績をもち作中でも手投げ爆弾や仕掛け爆弾などを巧みに使う。網走監獄の囚人らにアイヌの隠し金塊の在り処を示す刺青を施したのっぺら坊の正体を知っているとされる人物の一人。アシリパには気を許されているが、杉元にはその正体を怪しまれている。
ソフィア
CV:斉藤貴美子/湯屋敦子(若い頃)
ロシア近代化を掲げ各地で武力闘争を行う、パルチザンの女首領。元はロシア貴族の令嬢でもある。青年期は美しく可憐な女性であったが、中年の彼女は無骨でたくましい女性に変貌していた。若い頃ウイルクとキロランケと共に時のロシア皇帝アレクサンドルニ世の暗殺を計画し実行した。その事でお尋ね者となり、ロシアでウイルク達と逃亡生活を送る。
ウイルクは極東ロシア、樺太、北海道の少数民族館で構成された極東連邦国家設立のためにソフィア達パルチザンを利用する目的で接触していた。次第にパルチザンは、ウイルクの掲げる極東連邦国家設立のために戦いを繰り広げていく。
ソフィアはウイルクにかつて惚れていた。だが、ウラジオストクにて長谷川妻子を誤って殺してしまったと思い込み苦悩する。その結果、ウラジオストクに一人残り、ウイルク達と別れて革命闘争を続ける事を選んだ。その後ロシア当局に捉えられ樺太の収容施設に手下達と共に入れられていた。そこでキロランケからの手紙でウイルクを殺した事やアシリパの事を知る。ウイルクの死を知った時、ソフィアは泣いていた。更にキロランケと再会した際には、ビンタを食らわせている。時を経てもウイルクを想っていた事が伺える。
ソフィア・ゴールデンハンド(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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ソフィア・ゴールデンハンドとは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、ロシア帝国に対抗するパルチザンのリーダー。若き日のキロランケとウイルクはソフィアとと共に帝政ロシアと戦っていた。皇帝殺害の実行犯として追われた3人は樺太に渡り、日本に潜伏するため、ロシア領で写真館を経営していた長谷川という男性に日本語を教わる。その後、キロランケとウイルクは北海道へ渡り、ソフィアは樺太に残ってパルチザンをまとめ続けた。
インカラマッ
CV:能登麻美子
アイヌの女性。狐のような顔をした美女。占いが得意であり、未来をかなりの確率で見通す能力を持つ。ウイルクが北海道に流れてきて間もない頃に知り合いになる。少女だったインカラマッはウイルクに初恋をし、毎日彼と会うようになる。だ、ウイルクはリアラッテと結婚する事になりインカラマッとは別れる事になった。その際インカラマッはウイルクからチンチリという樺太アイヌの伝統的な着物をもらう。これは亡きウイルクの母の形見であり、ウイルクは良き友人の証としてインカラマッにこの着物を送ったのであった。
ウイルクと別れたインカラマッであったがアシリパの危機を知り、彼女と接触。この時インカラマッは第七師団の鶴見と通じている為、金塊争奪戦の情報をすぐに入手出来る立場にあった。更に網走監獄で生きているかもしれないウイルクを助け出すべく、影で奔走する。インカラマッは金塊の事は度外視でウイルクとアシリパを救おうとしていた。そのため裏で第七師団の鶴見に杉元一行と土方一派の情報を流している。正に狐の様な女性である。
インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。
六人のアイヌ達
和人達のアイヌ差別、弾圧に武力闘争を考える六人のアイヌ達。北海道各地のアイヌコタンから集まった。集合当初より互いの文化の違いからよく対立している。ウイルクが間に入ることで纏め上げられていた。後にウイルクを含めて彼らは「七人のアイヌ」と呼称される事になる。ウイルクの提案により金塊の一部で作った独自の金貨を製作し所持している。これは互いの団結を確認し合うために制作された。だが鶴見がウイルク達はロシア人であり、ロシア革命のため金塊を狙っているという情報を流した事で事で状況が一変。ウイルクを擁護する派閥とウイルクに憤る派閥に分断されてしまう。そして対立が激化した結果、殺し合いが起こってしまう。ウイルクは止めようとしたものの、六人のアイヌは互いに殺し合い、全滅してしまった。
砂金を採集したアイヌの先人達
「七人のアイヌ」が結成するよりももっと昔に存在したアイヌの先人達。かつて北海道各地の川から砂金を採取し、アイヌの隠し金塊を用意した。彼らは和人達からアイヌへの差別や弾圧、自然破壊に憤り武力闘争を考えていた。そのための軍資金として砂金を採集し、アイヌの隠し金塊が生まれたのである。彼らはロシアから武器を金塊で買い取ったものの、取引をする前にロシアからの軍船が沈んだため取引が無くなってしまった。この時の記録がロシア政府に残り、後にウイルクがこの情報を政府から入手した事で、ウイルク達は北海道へ渡る事になる。その後彼らは病気で全員死亡した。
キムシプ
金塊を隠したアイヌの先人達の一人の弟。ウイルク達「七人のアイヌ」を案内し、ロシア領事館に隠されていた金塊を見つけたさせた。その後六人のアイヌの同士討ちに巻き込まれて死亡。彼がいた事でウイルクは七人分のアイヌの遺体を入手できた。ウイルクによって首を切られ頭の皮を剥がされた上でウイルクの偽装工作に利用された。
鶴見篤四郎(つるみとくしろう)
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マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。
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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。
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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。
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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。
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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。
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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。
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目次 - Contents
- ウイルクの概要
- ウイルクのプロフィール・人物像
- ウイルクの装備・能力
- 青い瞳
- 顔の大きな傷
- メノコマキリ
- 刺青の暗号
- 冷酷なまでの合理性
- 金塊
- 土地の権利書
- ウイルクの来歴・活躍
- 樺太にて出生
- パルチザンとして活動
- 樺太へ逃亡
- インカラマッと出会う
- 北海道アイヌとして生活
- 七人のアイヌの一人になる
- のっぺら坊となり網走監獄に幽閉される
- 網走監獄の囚人達に刺青の暗号を彫る
- 網走監獄にて殺害される
- ウイルクの関連人物・キャラクター
- アシリパ
- リラッテ
- キロランケ/ユルバルス
- ソフィア
- インカラマッ
- 六人のアイヌ達
- 砂金を採集したアイヌの先人達
- キムシプ
- 鶴見篤四郎(つるみとくしろう)
- 犬童四郎助(いぬどうしろすけ)
- 土方歳三(ひじかたとしぞう)
- 門倉利運(かどくらとしみち)
- 杉元佐一(すぎもとさいち)
- 尾形百之助(おがたひゃくのすけ)
- ウイルクの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ウイルクがのっぺら坊である事が明確になるシーン
- ウイルクが自分の頭の皮を剥いだシーン
- ウイルクが狙撃されたシーン
- 「ホロケウオシコニ」
- 「アイヌを殺したのは私じゃない」
- 「私の娘はアイヌを導く存在」
- ウイルクの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 樺太アイヌと北海道アイヌの文化の違い
- 実際に北海道では金が採掘されていた
- 樺太・千島交換条約によるアイヌへの影響