ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。

樺太アイヌとポーランド人のハーフとして出生。南樺太のアイヌコタン(集落)で育つ。幼少期から頭が良く、異彩を放っていた。まだ名前を付けられていない幼少時に傷ついた狼を観察する。その狼は動けず、いつも仲間に遠吠えをしていた。ある日、狼の仲間の群れが傷ついた狼のもとに集まってくる。狼達は傷ついた狼を殺し、去って行った。狼はその狼を役立たずと判断し、殺したのである。この一件以降、ウイルクは狼の冷酷なまでの合理性に感銘を受けるようになる。そしてこの殺された狼の毛皮を被り、野を駆け回っていた。その様子を見たポーランド人の父から「狼」を意味する「ウイルク」という名前を授かる。

ウイルクの故郷の村はロシアと日本の外交の結果、消失してしまう。明治8年(1875年)5月7日に日本とロシア帝国との間で結ばれた樺太・千島交換条約が原因であった。当時、樺太では日本人とロシア人の間で領土争いが頻発しており、日露両国はこの問題を解決するためにこの条約を締結した。これにより樺太はロシア領、千島列島は日本領となった。樺太アイヌはこの条約により、その大半が北海道へ移住した。だが、北海道へ移住した樺太アイヌの間で伝染病が流行し、半数が死亡。移住した樺太アイヌは再び樺太へ戻ってきたものの、ウイルクの故郷の村には誰も戻ってこなかった。その結果村は衰退し、滅びてしまったのである。これによりウイルクは帝政ロシアに不信感を抱くようになる。

パルチザンとして活動

青年となったウイルクは樺太の各地を放浪する生活を始める。この時、北樺太にて放牧されていたのトナカイを間違えて殺してしまう。南樺太にはトナカイはおらず、ウイルクは野生のトナカイだと勘違いしていたのだ。ウイルクは罪を償う為、放牧民と共に野生のトナカイを狩猟した。

樺太を放浪したウイルクは帝政ロシアの少数民族への圧政に異を唱えるようになる。親友のキロランケと共に、女首領のソフィアが率いるパルチザンに入る。パルチザンとは帝政ロシアに対して、ロシアの近代化を進めるべく、反政府ゲリラ活動を行う集団である。当時のロシアは皇帝による統治が行われており、少数民族を弾圧していた。そしてウイルク達は極東ロシア、樺太、北海道に住む少数民族による独立国家「極東連邦」設立の為に奔走する。ウイルク達は彼らを極東連邦国家樹立の為に利用したのである。

ウイルクは持ち前の思考力と行動力で、パルチザンの中心的人物となり、遂に時のロシア皇帝アレクサンドル2世を爆殺することに成功する。この時、爆発に巻き込まれたウイルクは顔に大きな傷を負ってしまった。

樺太へ逃亡

ロシア皇帝を爆殺したウイルクは、キロランケ、ソフィアと共にウラジオストクに逃れる。彼らは皇帝殺しの犯人としてロシア当局から指名手配されていた。一同は日本に逃れるべく、その準備を行う。その一環として長谷川浩一(はせがわこういち)という人物の元に通い、そこで日本語や文化を学ぶことになった。彼は長谷川写真館を経営しており、妻にロシア人のフィーナと生まれて間もない娘のオリガがいる。穏やかな性格の好青年であった。ウイルクとキロランケは彼の下で日本語を上達させていった。だが、ソフィアは日本語に興味を持てず、一向に上達しなかった。ある日ウイルクたちがいつものように長谷川の下を訪れると、彼は「もうここへ来てはいけない」とウイルクたちを追い返した。丁度その時、謎の男が長谷川の家を訪れる。異変を察知したウイルクたちはこの不審な男を拿捕して尋問する。ウイルク達は、この男が自分達を逮捕しに来た当局の秘密警察だと判断したのである。だが、この男は日本人を捕えに来た事を白状した。実は長谷川は現地で情報活動を行っていた日本軍のスパイだったのである。長谷川は既に秘密警察が来ることを察知しており、妻と娘を実家に返していた。

長谷川から事情を聞いたウイルク達の元に秘密警察の仲間達が駆けつけてくる。ウイルク、キロランケ、ソフィア、長谷川は写真館を舞台に協力して秘密警察と戦うことになる。銃撃戦の末、ウイルクたちは秘密警察を返り討ちにした。一同は写真館を脱出する。だが、ウイルク達は写真館近くの森の林の中で、オリガの死体と瀕死のフィーナを発見する。実はフィーなはオリガを抱きながら実家へ帰る途中、ウイルクたちの手配書を拾い、長谷川の身を案じて戻ってきてしまったのだ。丁度そこで銃撃戦に巻き込まれ、一発の弾丸がフィーナとオリガを貫いたのである。ソフィアは自分の弾丸が二人を殺したと思い込み、狼狽して長谷川に謝るしかなかった。ウイルクたちは途方にくれたものの、長谷川は妻子を抱きしめ、一言「早く行きなさい」と言った。その表情は冷たく無表情であった。ウイルク達は長谷川を残し、去って行った。

ウイルク達はこの一件に罪悪感を感じることになる。特にソフィアは自分が長谷川妻子を殺してしまったと苦しんでいた。長谷川の元を去った後、ソフィアは自責の念から愛していたウイルクと離れ、ウラジオストクで革命闘争に身を投じていく。ウイルクとキロランケは流氷を渡って樺太へと逃れて行った。

長谷川と言うのは偽名であった。彼の本当の名前は、鶴見篤四郎(つるみとくしろう)。後に第七師団を率いて、金塊争奪戦を戦う人物である。鶴見はオリガとフィーナ遺体から弾丸を入手し、弾丸の種類からウイルクの弾丸が二人を殺したことを特定した。これ以降、密かに鶴見はオリガとフィーナの小指の骨を大切に持ち歩くようになる。鶴見はオリガとフィーナに深い愛情抱いており、それ故に鶴見はウイルクとその娘アシリパに激しい怒りのような、憎悪のような複雑な感情を抱いていくことになる。この時の感情が鶴見を後に冷酷な人物へと変えていった。そしてこの因縁が後にウイルクを追い詰めていく。

インカラマッと出会う

樺太でソフィアと別れたウイルクとキロランケは北海道へ渡る。そこでウイルク達はアイヌが密かに隠した埋蔵金の存在を知る。この金塊を軍資金に極東ロシア、樺太、北海道の少数民族を中心とした極東連邦を作ることをウイルク達は画策。ウイルクとキロランケはまず北海道のアイヌの協力を得る為、北海道アイヌに溶け込む事になる。アイヌの一員として暮らし始めたウイルクはインカラマッと言うアイヌの少女と知り合いになる。インカラマッは占いで未来を見通せる不思議な能力を持っていた。ウイルクはインカラマッに様々な知識を教え、毎日を一緒に過ごした。インカラマッは次第にウイルクに恋心を抱いていく。だが、ウイルクは結婚を機にインカラマッの元を去る。その際にウイルクはインカラマッにチンヂリという着物を贈った。これはウイルクの亡き母が着ていたものであり、親愛なる友人の証としてインカラマッに送ったのである。インカラマッは後にウイルクの娘のアシリパに接触し、危機を伝えた。ウイルクの忘れ形見であるアシリパをインカラマッは守ろうとしたのである。だが、ウイルクはアシリパにインカラマッのことを伝えておらず、当初アシリパはインカラマッを警戒していた。

北海道アイヌとして生活

妻のリラッテ(左の人物)と共にアシリパ(右の人物)を抱くウイルク(画像中央の人物)

ウイルクとキロランケはそれぞれアイヌの女性と結婚することになる。ウイルクはリラッテというアイヌの女性と結婚。リラッテは快活で賢く、それまでのパルチザンでの戦いで心身ともに傷ついたウイルクを癒した人物である。ウイルクはリラッテからアイヌの伝統や文化を多く学び、リラッテと北海道の大自然を深く愛していくようになる。そしてウイルクはここで方針を転換した。ウイルクは海に囲まれ、比較的防衛が容易な北海道のみを独立させ、アイヌを中心とした北海道の少数民族による独立国家を樹立しようとしたのである。この考え方は実質ロシア極東、樺太の少数民族を見捨てるというものであった。これを知ったキロランケは激怒し、ウイルクと決別する。このときの確執が後にウイルクの命取りとなった。

ウイルクはリラッテを愛し、リラッテも彼を愛した。ウイルクは幼少期に「ウイルク」と言う名前をもらうことになった狼の話をリラッテにする。この話を聞いたリラッテはウイルクに日本語で「狼に追いつく」という意味の「ホロケウオシコニ」のアイヌの名前を送る。この名前はウイルク、リラッテ、アシリパの三人しか知らない。この名前は後に金塊の在り処を示す刺青の暗号を解読するのに必須なキーワードとなる。リラッテは、娘のアシリパを産むと病気で他界した。ウイルクは幼いアシリパを連れて北海道を渡り歩き、北海道の大自然で生きていくための知恵と技術を授けて行く。ウイルクはアシリパをアイヌを先導して北海道独立戦争を戦い抜く指導者に育てあげようとしたのである。この時ウイルクはアシリパにメノコマキリというアイヌの小刀を用意し、独自の彫刻を彫ってアシリパに授けた。

七人のアイヌの一人になる

ウイルクはアイヌとして生活しつつ、北海道を少数民族による独立国家にするために仲間を集めた。その結果、北海道各地のアイヌ六人が仲間になる。後に彼らはウイルクも含めて「七人のアイヌ」と称された。ウイルク達は先人達が採集したアイヌの埋蔵金を探し、キムシプという金塊の在り処を知る人物に行き着く。そしてウイルク達は、函館のロシア領事館に辿り着き、隠されていた金塊を発見した。

約40年前、かつて北海道は川で砂金が取れるということで和人達が北海道に殺到した。いわゆるゴールドラッシュである。だが和人が金塊を採れば採る程、アイヌの人々が信仰する自然は汚されていった。更に和人はアイヌ民族達を迫害する。アイヌの伝統的な猟を禁止し、土地を奪ったのである。これに憤った一部のアイヌの先人達は自ら砂金を採取し、和人に対抗する為の軍資金として密かに隠したのである。そしてアイヌの先人達はロシアから武器を購入すべく、ロシア領事館に金塊を隠した。だが取引を行う前にロシアから来た武器や交渉人を乗せた軍艦が沈没。これにより取引は無くなってしまう。しかし丁度時を同じくして北海道では函館戦争が勃発し、北海道に蝦夷共和国が建国される。蝦夷共和国は旧江戸幕府の人々が明治新政府に挑むために建国した国である。若かりし頃の土方が中心となって建国された。当時蝦夷共和国は建国して間も無く、明治新政府と戦う為の軍資金を必要としていた。アイヌの先人達はこの事に目を付け、蝦夷共和国の重臣である榎本武揚(えのもとたけあき)と交渉。金塊の半分と引き換えに北海道各地の広大な大地をアイヌが占有する権利を勝ち取る。この権利は土地の権利書として形に残される事になった。榎本とアイヌの先人達は函館に常駐している六カ国の公使達の前で土地の権利書を作成する。これにより土地の権利書は国際条約扱いとなる。だがアイヌの先人達が金塊を受け渡す前に蝦夷共和国は瓦解。アイヌの土地の権利書は、明治新政府へと受け継がれた。当初明治新政府はアイヌの先人達から金塊を受け取った上で反故にしようと目論んでいた。だがこの権利書は国際条約として締結されている以上反故には出来ず、この権利書は明治新政府にとって厄介なものとなる。結局このアイヌの先人達は金塊の半分を明治新政府に受け渡し、土地の権利書は残り半分の金塊とともに、ロシア領事館へと隠される事になったのである。尚、この時期明治新政府に渡った金塊は、日露戦争の軍費になったとされている。その後アイヌの先人達はキムシプを除いて、ヒグマに全員殺されてしまった。

アイヌの先人達が金塊を隠してから約40年後、金塊を発見したウイルク達は五稜郭へ金塊を移動し、馬用の井戸に隠し直した。この時ウイルク達七人のアイヌは互いの団結を確認し合う為、独自の紋様入りの金貨を製作する。これは後に巡り巡ってアシリパの下へと届く事になる。

のっぺら坊となり網走監獄に幽閉される

七人のアイヌの団結は脆くも崩れ去った。鶴見中尉が金塊の情報入手し、七人のアイヌの一人と接触したのである。鶴見はかつて自分の最愛の妻子を奪ったウイルクがこの件の中心にいると分析し、ある毒矢を放った。その毒矢とは、ウイルクがロシア人の革命家でありアイヌの金塊をロシアでの革命活動に使おうとしているという情報である。これにより支笏湖近くの山中で七人のアイヌと案内人のキムシプ達は緊急の話し合いを行う事になった。ウイルクは事態を収めようとしたものの、内輪揉めは殺し合いにまで発展してしまう。唯一ウイルクのみが生き残り、他の仲間達は全員死んでしまった。そこへ後を追跡していた第七師団が迫る。事態を把握したウイルクはこの場から逃げ切る為にある残酷な決断を下した。それは死んだ六人のアイヌの同志と金塊の案内人であるキムシプの首を切り取り、頭部全体の皮は剥がすというものであった。更にウイルクは自らの手で、自分の頭部全体の皮を剥がしたのである。そして死体の七つの首に自分を含めた七人のアイヌの頭の皮を被せ、キムシプの頭の皮を隠した。こうする事により、ウイルクはあたかも自分の生首がそこにあるかのように見せかけ、自分の死を偽装したのである。目的は追跡者の撹乱であった。ウイルクは瞬時にこの残酷な事を考え出し、即実行に移した。こうして顔の皮がないのっぺら坊が誕生する。ウイルクは事を済ませると素早く金塊の一部を船に乗せ、支笏湖を渡って逃れようとした。だが逃げ出す直前に追いついた鶴見に顔を見られてしまう。鶴見はウイルクの偽装工作をすぐに見破り、ウイルクを追跡して追いついたのであった。ウイルクの目は独特な青さを持っており、鶴見はこの目を見てのっぺら坊がウイルクである事を看破する。ウイルクは船に乗り、間一髪で鶴見から逃れた。しかし金塊の重さに耐えきれず、船が沈没してしまう。ウイルクは泳いで岸まで渡り、近くの網走監獄の外壁中の囚人達が休憩する小屋へとと逃げ込む。そして看守を通して自らを網走監獄に収監するように仕向けた。尚、表向きはのっぺら坊がウイルクを含めた七人のアイヌを殺したという事にされ、アシリパにもその情報が聞かされる事になった。

七人のアイヌの殺害現場は、鶴見の手により調査が行われる。その結果鶴見は七人のアイヌの遺留品や金塊争奪戦で有利になる情報を得る事になった。

網走監獄の囚人達に刺青の暗号を彫る

ウイルクは網走監獄に幽閉された。犬童四郎助(いぬどうしろすけ)は独自に金塊の情報を入手しており、密かにウイルクから金塊の情報を聞き出そうと目論んでいた。犬童は網走監獄で典獄という実質的なトップの座に君臨する人物である。厳格な性格で些細な規律の乱れも許さない。だが一方でその立場を乱用しており、弟の仇である土方歳三(ひじかたとしぞう)を独断で長年幽閉したり、囚人に危険な労役を課して利益を不当に得ていた。土方は元新選組副長であり、幕末に明治新政府軍と函館の五稜郭で戦った人物である。この戦いに敗れた土方は表向きは処刑された事にされ、密かに網走監獄に幽閉されていた。ウイルクは犬童の命令により、逃げられないように片足の鍵を切られてしまう。これによりウイルクは一人で歩く事が困難になってしまった。それでもウイルクは口を割る事はなく、謎の男のっぺら坊として幽閉されていた。

ウイルクは監獄の外にいるアシリパに自分の意思を継いでアイヌの人々を率いて決起させるべく、金塊の在処を伝えようとしていた。そんな折にウイルクは模範囚として過ごす土方と出会う。土方はかつて蝦夷共和国という北海道を独立国家にして、ロシアと日本の間に緩衝国を作る事を目的に戦っていた。今も尚その理想を抱き続けていた土方と、北海道を少数民族による独立国家にする事を考えていたウイルクは利害が一致する。協力者を得たウイルクはある方策を思い付く。それは同房の凶悪な囚人達に金塊の在処を示した暗号を刺青として彫る事であった。土方はウイルクに代わって囚人達に金塊の半分を渡す代わりに協力するように説得した。ウイルクは土方を含めた23人の囚人に刺青を施す。ウイルクは土方にアシリパの和名である「小蝶辺明日子」の名前を教えた。ウイルクは土方に囚人達を先導して脱獄させ、アシリパと接触させようとしたのである。そして新聞にアシリパの記事を書かせて、アシリパをアイヌ解放の先導者に仕立て上げようと考えていた。

ウイルクは土方を含む23人の囚人達に刺青の暗号を施した。そして最後の一人として看取長の門倉利運(かどくらとしみち)に刺青を施す。門倉は表向きは網走監獄の無能な看取長として勤めていたが、その正体は旧幕府勢力の人物であり、土方の味方であった。門倉は後に土方一派として活躍し、金塊争奪戦のキーマンになっていく。

23人の刺青の囚人達は犬童が留守の際、鶴見の部下である複数の屯田兵の手により強制的に移送される事になる。鶴見は刺青の囚人達の情報を入手し、これを調べ上げようとしたのだ。だがこの時土方は囚人達を先導して屯田兵達を皆殺しにし、脱獄に成功する。ここで刺青の暗号が殺して皮を剥ぐ事を前提に作られている事に気付いた囚人達の間で殺し合いが勃発。囚人達は北海道各地へ散らばっていた。そして金塊争奪戦が始まり、様々な人々が北海道の大地を奔走していく事になる。

網走監獄にて殺害される

狙撃されたウイルク(画像右の人物)

金塊争奪戦の最中、のっぺら坊ことウイルクは独房に入れられていた。ある日犬童の手によってウイルクは教誨堂地下の隠し部屋に幽閉される。監獄ではウイルクの代わりに、別の頭の皮を剥がされ、舌を切られた囚人の「偽のっぺら坊」が用意された。この囚人は日によって房を移動させられ、金塊を狙った侵入者が接触してきた際、大声で叫ぶように訓練されている。犬童はウイルクが侵入者に奪われないように対策を講じたのである。

監獄の外では壮絶な金塊争奪戦が展開されていた。アシリパとコンビを組んだ杉元佐一(すぎもとさいち)を始めとする杉元一行と土方を中心に集まった土方一派、鶴見率いる第七師団の三代勢力が金塊を巡って北海道の大地を奔走していたのである。だが鶴見が偽の刺青人皮を入手した事により事態は急展開を迎えた。杉元一行は偽の刺青人皮の判別方法が分からず、土方一派と手を組んで網走監獄に向かう事になったのである。一同はアシリパとウイルクを接触させ、金塊の在処を直接聞き出す事になったのだ。尚アシリパはこの時のっぺら坊の正体がウイルクだと確信が持てず、その確認も兼ねて網走監獄を目指していた。

杉元一行と土方一派は、白石由竹(しらいしよしたけ)の先導と土方の協力者である門倉の手引きにより網走監獄に潜入した。白石は刺青の囚人の一人であり、杉元一行の一員として行動している。お調子者だが全身の関節を外す事ができる特異体質を持ち、「脱獄王」の異名を持っていた。杉元一行はウイルクの姿を探すも、犬童が仕掛けた偽のっぺら坊に接触してしまい、侵入がバレてしまう。実はこれは土方の裏切りであり、杉元とアシリパを引き離す作戦であった。土方はアシリパを連れ、ウイルクから直接金塊のありかを聞き出そう画策していた。丁度その時第七師団が突如、網走監獄を襲撃した。これはインカラマッの仕業である。インカラマッは第七師団の鶴見と内通しており、杉元一行と土方一派の網走監獄侵入計画を事前に電報で報告していたのだ。インカラマッはウイルクが殺された事を知り、独自に真相を究明している際に鶴見と接触。内通者となった。そして鶴見からキロランケが裏切り者である事を知り、ウイルクの娘であるアシリパを危険から守る為に第七師団と手を組んだのである。インカラマッは金塊の事を度外視で第七師団にアシリパの保護をさせようとしていたのだ。

第七師団の来襲に網走監獄の看守達は応戦する。犬童は第七師団の襲撃も想定しており、事前に装備を増強していた。だがやはり第七師団には敵わず、挙句の果てに看取長の門倉は網走監獄の囚人達を解放し、第七師団と戦わせた。事態は、血で血を洗うような大乱戦となる。その騒動の最中、土方はウイルクを探して教誨堂へと侵入した。そこで解放されたウイルクを発見する。だがそれは犬童の罠であった。犬童はウイルクを解放し、土方と接触させて隙を作ったのである。隙を見せた土方を犬童は襲撃した。土方は犬童と剣を交えて死闘を繰り広げる。ウイルクは教誨堂を自力で脱出した所でアシリパを探す杉元と遭遇。杉元はかつてウイルクがアシリパに渡したマキリを見せて来る。これに反応した事で杉元はのっぺら坊がウイルクである事を確信する。当初は杉元を警戒していたウイルクであった。だが、杉元がアシリパの事を心の底から想い、アシリパにアイヌの未来を背負わせようとしたウイルクを叱り付けた事から杉元を信用する。

アシリパは屋根の上に登り、遠くから双眼鏡でウイルクを確認する。ウイルクも双眼鏡でアシリパを確認した。アシリパはのっぺら坊がウイルクである事を確認し、父が生きていた事への安堵からか涙を流した。ウイルクが杉元に金塊の在処を話そうとした所、ウイルクは頭を狙撃されて死んでしまう。更に杉元も頭を狙撃されて意識を失った。ウイルク達を狙撃したのは土方一派に属する尾形百之助(おがたひゃくのすけ)であった。尾形は第七師団の元上等兵であり、網走監獄潜入に参加していた人物である。狙撃の名手であり、キロランケからの依頼でウイルクと杉元を狙撃した。尾形は土方一派に属しながら、杉元一行に同行していたキロランケと内通していたのである。キロランケはウイルクが樺太や極東ロシアに住む少数民族を見捨て、北海道のみを独立させようと方針を転換した事に強い憤りを覚えていた。キロランケにとってウイルクはもはや極東連邦国家設立に不要な存在となっていたのである。かつてのウイルクのやり方に倣い、キロランケは不要になったウイルクの殺害を決意した。そしてキロランケは尾形にウイルクと杉元狙撃させたのであった。ウイルクが死亡した事により金塊の在処を知るためには、暗号解読の鍵を握るアシリパの存在が必要不可欠な状況となる。結果的にアシリパの身柄をめぐるアシリパ争奪戦が幕を開けた。

ウイルクを殺した尾形とキロランケは、事情を知らないアシリパを連れて網走監獄を脱出。アシリパはこの時、まだ暗号解読の鍵となるキーワードを思い出せないでいた。キロランケはアシリパにキーワードを思い出させ、尚且つパルチザンの仲間達と交流すべく、アシリパを連れて樺太へと旅立つ。樺太はかつてウイルクが生まれ育った故郷であった。一方頭を撃ち抜かれた杉元は第七師団に救助されていた。そして同じく第七師団に確保されていた刺青の囚人家永の手によって治療を受ける事になる。家永は刺青の囚人の一人で、見た目は美しい女性である。だがその本性は小柄な老人の男であり、同物同治の思想を持つ食人鬼であった。同物同治とは自分の体の悪い部分と同じ部分を、他人の体から食べれば、その部分が治ると言う思想である。家永はこの思想の元、多くの人間の体を解体し、その気にいった部分を食していた。人体を数多く解体していった結果、人体に詳しくなり名医となった経緯を持つ。札幌にて杉元達を襲ったものの撃退され、死にかけていた所を土方一派の牛山に救出された。以来土方一派に属し、今回第七師団に身柄を確保されていたのである。家永の医療技術と杉元の驚異的な生命力により、杉元は復活した。事態を知った。杉元はアシリパを取り戻すべく、第七師団と手を組み、アシリパを追って樺太へと向かっていく。

ウイルクの関連人物・キャラクター

アシリパ

CV:白石晴香

ウイルクの娘のアイヌの少女。「アシリパ」とは「未来」、「明日」という意味のアイヌ語である。アイヌの未来を切り開く存在になって欲しいとの願いからウイルクはこの名前を付けた。

ウイルクは幼いアシリパと共に北海道中を旅し、様々な北海道の自然の知識やサバイバル技術、アイヌ文化を教えた。その結果、ヒグマを一人で倒してしまう程のたくましい少女に成長した。その過程でウイルクから金塊の暗号解くカギである「ホロケウオシコニ」のキーワードを教わる。性格は母親譲りの快活かつ前向きである。一方でウイルク譲りの鋭い洞察力を併せ持ち、様々な危機を乗り越えていく。金塊争奪戦においては、杉元の相棒として行動する。子供でありながら、凶悪な囚人達や他の勢力と対等に渡り合った。

北海道各地を旅した後、ウイルクが鶴見から逃れるべく網走監獄に自ら入った事で、失踪という形でウイルクと離別。後にウイルクがアイヌの隠した金塊の関係者であり、のっぺら坊という謎の男に殺されたという情報がアシリパのもとに届く。アシリパは、真偽を確かめるべく、網走監獄ののっぺら坊と接触しようと考えていた。そこで杉元と遭遇し、ニ人は手を組んで金塊争奪戦に挑んでいく。

父が殺されたという情報を半信半疑で見ていたアシリパであったが、無意識に衝撃を受けていた。その為父の事を考えないようにと無意識にウイルクの記憶を封じ込めてしまう。これによりアシリパは金塊の暗号を解くキーワードを一時的に忘れていた。

網走監獄でウイルクを双眼鏡越しに視認した際、一目でのっぺら坊がウイルクである事を理解して涙した。その直後ウイルクは尾形によって射殺され、共にいた杉元も頭を撃ち抜かれてしまい、ショックを受けていた。

網走監獄脱出はキロランケの先導で尾形と白石と共に樺太へ向かう。キロランケの案内でアシリパは樺太を見て回り、ウイルクの話をキロランケから聞いていった。これによりアシリパはウイルクに関係した幼少期の記憶を徐々に思い出していく。そして遂に金塊の暗号解く鍵を思い出したのであった。

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ゴールデンカムイ(金カム)の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ

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北海道を主な舞台に、莫大な隠し金塊を巡るアイヌと脱獄囚と軍部の熾烈な争奪戦を描いた『ゴールデンカムイ』は、2022年4月に原作漫画が完結。物語としては大団円を迎えるも、いくつかの謎については明確な解答を描かず「この件はどうなったんだろう」という余韻を残すものとなった。 ここでは、金塊の隠し場所やのっぺら坊の正体などの「作中で明らかになった伏線や謎」と、大敵・鶴見篤四郎の生死や単行本追加エピソードとして描かれた占守島の戦いの殊勲者などの「曖昧な形で決着した伏線や謎」について紹介する。

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ゴールデンカムイ(金カム)の壮絶な過去を持つキャラクターまとめ

ゴールデンカムイ(金カム)の壮絶な過去を持つキャラクターまとめ

明治末期の北海道を主な舞台に、アイヌたちがいずこかに隠した莫大な金塊を巡る熾烈な争奪戦を描いた『ゴールデンカムイ』には、壮絶な過去を持つキャラクターが何人も登場する。 幼馴染と交わした最後の約束のため、再び命懸けの戦いに身を投じる元兵士の杉元佐一。父を追う旅の中で、アイヌ民族そのものの命運を背負うこととなっていくアシリパ。恋をしたがために脱獄王となった白石由竹。妹の仇を討つために突き進み、多くのものを失った谷垣源次郎。ここでは、『ゴールデンカムイ』の主要人物たちの壮絶な過去を紹介する。

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ゴールデンカムイ(金カム)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

ゴールデンカムイ(金カム)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

ゴールデンカムイは週刊ヤングジャンプに連載中の野田サトルによる漫画作品。明治時代の北海道を舞台に日露戦争で「不死身の杉元」と呼ばれた帰還兵杉元佐一とアイヌの少女アシリパを中心に隠された金塊をめぐる冒険漫画。過激な描写が特徴で作中では次々と個性的なキャラクターが登場するためインパクトのある名言・セリフが多い。

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谷垣源次郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

谷垣源次郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

谷垣源次郎は、『週刊ヤングジャンプ』に2014年から連載が開始された、野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』の登場人物。時代は明治時代の北海道。日露戦争(1904年~05年)終結から間もないころ、アイヌ民族が隠したとされる莫大な金塊のうわさを聞き、様々な理由と野望を胸に秘めた男たちが、誇り高き北の大地に集結する。その中で谷垣は金塊を追っている屯田兵の部隊、大日本帝国陸軍最強と謳われた北海道の第七師団(道民は畏敬の念を含めて「北鎮部隊」と呼ぶ)27聯隊に一等卒として所属している。

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月島基(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

月島基(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

月島基(つきしま はじめ)とは『ゴールデンカムイ』の登場人物で大日本帝国陸軍第七師団、歩兵27部隊に所属している軍人。階級は「軍曹」。同部隊上司である鶴見中尉の側近として主人公である「杉本佐一」と対立する。一時は仲間として行動していたが、自身の任務を遂行するために再度敵として相まみえる。淡々と自身の任務を遂行していく傍らで、「江渡貝弥作」や「鯉登音之進」と接触していくことにより着実に感情が隠し切れない場面が出始めている。

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海賊房太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

海賊房太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

海賊房太郎(かいぞく ぼうたろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。自分の王国を作りたいという野望を持ち、金塊を狙う。高い潜水能力とカリスマ性を持ち、金塊の在り処を刺青の暗号無しである程度特定している。初登場時は杉元一行と死闘を演じたが、杉元一行と手を組み、行動を共にした。その後紆余曲折を経て、札幌麦酒工場で第七師団から逃げる途中、撃たれそうになった白石を庇って死亡した。

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尾形百之助(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

尾形百之助(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する銃さばきの上手い軍人。大日本帝国陸軍の第七師団に所属していたが、途中軍隊の上司である鶴見中尉を裏切った。その後は脱走兵として土方歳三とアイヌの金塊を探すため一緒に行動し、金塊の鍵を握るのっぺらぼうに会うため網走監獄に潜入した。そこでのっぺらぼうと一緒にいた杉元の頭を撃ち抜いて逃げた。それから新たな金塊の情報を探るべく誰にもすがらずに自分で旅を続けている。

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宇佐美時重(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

宇佐美時重(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

宇佐美時重(うさみ ときしげ)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。第七師団の初期メンバーの一人で階級は上等兵。かなり腕が立ち、丸腰で武器を持った複数人の殺人犯を返り討ちにしてしまう程。鶴見中尉に心酔しており、恋愛感情にも似た忠誠心を持つ。最期は元第七師団の尾形に狙撃され、胸を撃ち抜かれて致命傷を負う。それでも尚、今際の際に鶴見中尉に刺青人皮と重要情報を伝えて息絶えた。

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ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ヴァシリとは『ゴールデンカムイ』に登場するロシア人狙撃手である。樺太の国境警備隊所属。日本軍の狙撃手・尾形百之助(おがたひゃくのすけ)との狙撃対決に敗れるが、再戦を熱望して脱走兵となり、尾形を追い続ける。二人の対決は作中屈指の名勝負の一つであり、ファンの間で人気が高い。狙撃の他には絵を描くことが得意。ヴァシリが描いた似顔絵がきっかけで、主人公・杉元佐一(すぎもとさいち)と打ち解け、共に北海道へ渡る。言葉が通じないこともあり、杉元たちとの旅では絵やジェスチャーでやり取りをしている。

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姉畑支遁(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

姉畑支遁(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

姉畑支遁(あねはたしとん)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人であり、動物学者。動物、植物をこよなく愛し、研究している。だが嫌がる動物を無理矢理犯したり植物を傷つけて射精するなど異常な性格の持ち主。自分の欲望のままに行為をしたにも関わらず、行為後は大変後悔をする。そして自分が犯した動物や植物に責任を一方的に擦り付け動物は殺害、植物はナイフで傷をつける、とかなり独善的で身勝手な行動をする。

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杉元佐一(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

杉元佐一(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

杉元佐一(すぎもとさいち)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。

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アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。

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松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。

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白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。

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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。

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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。

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辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。

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花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。

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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。

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土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。

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フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。

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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。

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門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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