永倉新八(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

永倉新八(ながくら しんぱち)とは『ゴールデンカムイ』の登場人物で、土方歳三と共にアイヌの隠し金塊を狙う老剣士。幕末の頃は新選組二番隊隊長として活躍し、「新選組最強の剣士」と呼ばれた程の剣の達人である。その異名通り、数多の強敵をその剣術で打ち倒していった。土方に対しては時に遠慮なく憎まれ口を叩く一方でその苛烈な生き様を尊敬し、資金面を含む様々な形で協力。命懸けで土方をサポートし、多くの人間が死んだ金塊争奪戦を生き抜き、以降は新選組の紹介記事を新聞に寄稿したり、剣術指南に励む余生を送った。

アジトに戻った永倉達。そこには新しく加わった尾形の姿があった。尾形は永倉達がかつて箱館戦争で掲げた蝦夷共和国の建国の為に刺青人皮を集めている事に疑問を抱く。仮に金塊を手に入れて蝦夷共和国を樹立したとしても、明治新政府に一矢報いる事は出来たとして、最期には明治新政府軍にまた倒されてしまうのが目に見えているからである。この事から尾形は永倉達がアイヌを味方にしようとしている事を推理し、この推理からのっぺら坊がアイヌである事を言い当てる。その推理ならばのっぺら坊と土方がある程度の協調路線を取れている事の説明がつくからである。因みにこの推理は鶴見が行っており、鶴見の情報将校としての手腕の凄さが描かれている。鶴見はのっぺら坊に殺された7人のアイヌ達の遺留品を発見し、それらに傷がつけられていた事を尾形は永倉達に話した。そして尾形はアイヌの風習に死んだ人間の道具をあの世でも使えるように傷を付けてこの世での役目を終わらせるというものがある事を指摘。死体を残虐にもバラバラにしておきながら、全員の所持品に傷を付ける行為に尾形はのっぺら坊の懺悔のようなものを感じていた。更に殺された7人のアイヌは各地のアイヌの村の代表者で和人と戦う武器を飼う為に金塊に手を付けていた。のっぺら坊の目的がアイヌによる北海道独立ならば、7人を殺す理由が無いのである。尾形は土方にこれらの情報を話して詰め寄った。

尾形の指摘に対して土方はのっぺら坊がアイヌに成りすました極東ロシアのパルチザンである事を話す。パルチザンとは、帝政ロシアに反発するロシアの少数民族から成る反政府ゲリラの呼称である。ロシアは一枚岩では無く、帝政ロシア、共産党、パルチザンが三つ巴の内戦を行っている事を土方は話した。この話から尾形は、のっぺら坊が極東ロシアの独立戦争の為にアイヌの金塊を持ち出そうとして7人のアイヌを殺した挙句、失敗して網走監獄に投獄されてしまったのが金塊争奪戦の発端であるという仮説を立てた。そして、監獄の外に居たのっぺら坊の仲間もアイヌに成りすましたパルチザンの可能性が高い事を土方は指摘した。これにより、杉元一行と行動を共にしているキロランケに疑念の目が向けられるようになる。永倉はこの話を静かに聞いていた。

夕張にて第七師団を率いる鶴見は剥製職人の江戸貝弥作(えどがい やさく)と出会う。鶴見は江戸貝を懐柔し、偽の刺青人皮を5枚作らせた。紆余曲折を経て江戸貝は尾形と杉元一行に追われた挙句、炭坑に閉じ込められて有毒ガスに巻かれて死んでしまう。江戸貝は一緒に居た腹心の月島に偽物の刺青人皮とその判別方法を託した。月島は炭坑を脱出し、鶴見に偽の刺青人皮とその判別方法を教える。

一方で永倉達は江戸貝が生前暮らしていた剥製製作所に乗り込み、偽の刺青人皮を第七師団が製作した事を知る。そこへ尾形と杉元一行が戻り、金塊を狙う両者は緊迫した空気になる。熱り立つ杉元に、永倉は彼らの持つ刺青人皮を金で買う事を提案する。刺青人皮を売ったお金で故郷に帰り、嫁を貰って静かに暮らす生き方もあると語り掛ける。杉元はこの永倉の提案を断り、のっぺら坊がアイヌであるのかを確認するまで誰にも金塊を見つけさせない決意を見せた。そこでアシリパの腹の音が鳴り響き、土方一派と杉元一行は共に食卓を囲む事になる。食卓の席で一同は偽の刺青人皮の判別方法を探す方法を話し合う。現時点で一同は炭坑に居た月島の生死を知らず、鶴見に偽の刺青人皮を渡している事が不明であった為、月島の遺体を探す事となった。また、月島が生きて鶴見に偽の刺青人皮を渡していた場合、偽の刺青人皮の判別方法を見つけ出す事が必要になってくる。一同は話し合いの末、月形の樺戸監獄に幽閉されている贋作師の熊岸長庵(くまぎし ちょうあん)の元へ行き、判別方法を教えて貰うという形になった。

翌朝、杉元、牛山、アシリパと永倉、キロランケ、白石の二手に別れて炭坑で月島の遺体を探す事になった。土方、尾形、家永は剥製所に残り、偽の刺青人皮の手掛かりを探そうとしていた。が、その時鶴見の命を受けた第七師団が剥製所を襲撃。第七師団は偽の刺青人皮の手掛かりを剥製所ごと隠蔽しようとしていた。この襲撃により土方達は月島の生存と偽の刺青人皮が鶴見の手に渡っている事を知る。土方達は第七師団と死闘を繰り広げた末、駆けつけた杉元達の手により脱出に成功した。しかし、剥製所は炎に包まれ、偽の刺青人皮の手掛かりが消失してしまう。脱出した土方、家永は捜索に出ている永倉達と合流してから月形の樺戸監獄へ向かう事を決断。杉元達と別れ、月形の樺戸監獄で落ち合う約束をした。その後、土方達は永倉達と合流し樺戸監獄を目指す事になる。

月形の樺戸監獄を目指す永倉達。永倉は老体故か家永と共に馬に乗って移動していた。移動中の話題で、どうやって樺戸監獄で熊岸に偽の刺青人皮の判別方法を聞き出すのかが話し合われた。熊岸は囚人で面会には当然看守が着く。それ故に偽の刺青人皮を見せるわけにもいかず、その点が問題となっていた。その時、永倉がその問題の解決策を提示する。それは永倉が樺戸監獄の看守に頼み込む事であった。永倉はかつて樺戸監獄の看守に剣術を教える剣術師範として働いていた事がある。そのよしみで看守に頼み込み、看守抜きで熊岸と面会出来るかも知れないとの事であった。永倉の経歴が活かされた場面である。

その夜、永倉達は野宿を行い、永倉は土方達に前述した新選組との離別と土方との再会の思い出話をした。

永倉達は月形の樺戸監獄に辿り着く。樺戸監獄第四代典獄大島又輔は熊岸の面会に来た永倉達に熊岸が死んだ事を伝えた。驚く永倉達に大島は、熊岸が外役の時に脱獄を企てて失敗し、射殺された事を話す。それを聞いた永倉達は樺戸監獄から立ち去る他なく、月形近くの街で別行動の杉元達を待つ事にする。永倉達は杉元達と合流してから網走監獄を目指す事になった。網走監獄の、のっぺら坊に本物と偽物の刺青人皮を見分けてもらうしか手段が残されていない為である。実は典獄の大島は永倉達に嘘をついており、熊岸は脱獄して生きていた。永倉達が樺戸監獄を訪れる前に、樺戸監獄に訪れた刺青の囚人の一人である鈴川聖弘(すずかわ きよひろ)が典獄を騙して樺戸監獄の囚人達を集団で脱獄させてしまったのである。その中に熊岸も含まれており、大島はその不祥事の隠蔽の為に永倉達に嘘をついたのである。熊岸を含む樺戸監獄の囚人達と鈴川は近くのアイヌコタンを襲撃し、偽アイヌに扮して旅人を襲っていた。熊岸は鈴川達に無理矢理偽札作りをさせられていたのである。結局、鈴川を除く樺戸監獄の囚人達はアイヌコタンを訪れた別行動の杉元達によって討伐され、熊岸も囚人の一人が放った毒矢の流れ弾に当たって死んでしまう。尚、杉元達は鈴川を捕らえ、その詐欺師の才能を網走監獄潜入の為に使おうと考えていた。

杉元達と別行動になる

熊岸が死んでいる事を知った永倉達。残された手段は網走監獄に潜入し、のっぺら坊に娘のアシリパを会わせて直接金塊の在処を聞き出させる事であった。その為には監獄に潜入し、脱出をするという過程が必要になってくる。そこで活躍が期待されたのが白石の脱獄技術であった。が、白石は杉元と土方が一時的にとはいえ手を組んだ事で、白石は杉元が自分が土方と通じていた事がバレてしまう事を恐れて逃げ出してしまう。杉元は裏切り者を絶対に許さず、白石は杉元に殺されると考えたのであった。逃げ出した白石であるが、運悪く月形に滞在していた第七師団と遭遇してしまい、捕らえられてしまう。第七師団は旭川の第七師団の本部から作業で駆り出され、旭川に戻る途中であった。白石は旭川の第七師団本部に連行され、永倉達は第七師団から白石の救出をしなくてはならなくなる。土方は永倉と家永に月形で杉元達を待ち、合流したら旭川に向かうように言う。そして土方、キロランケで白石を奪還する事になる。しかし永倉達の元へ戻れば杉元に殺されるかもしれないと考えた白石は土方、キロランケの救出を拒み、旭川の第七師団本部まで移送されてしまう。

月形で永倉と家永は杉元達と合流する。そこで永倉は杉元達に熊岸が死に、白石が第七師団に捕まった事を報告した。この時、鈴川と並んで立っていた永倉は年や背丈が同じことから、杉元達からどっちがどっちだかわからなくなり、混乱されていた。杉元達と合流した永倉達は土方の指示通り、旭川へと向かう事になる。

旭川手前の深川村にて土方達と永倉達は合流する。そこで永倉達は白石救出失敗の報告を受けた。そして白石はもう、旭川の第七師団本部に連行されていると断定した一行は白石を見捨てるか、先を急いで網走監獄へ向かうかの選択を迫られる。一同の脳裏に白石の姿が浮かぶ。それはどれもドヤ顔でウザい顔をしている白石の姿であった。一同は、白石の刺青は既に写しで持っている事もあり、白石を置いて先に進む事で意見がまとまりかける。が、杉元だけは白石を助け出す事を強く主張し、旭川の第七師団本部へ乗り込んで白石を救出する事になる。その為の手段として、生捕りにされた鈴川を使う事になった。

第七師団本部に潜入するという大任を背負わされそうになった鈴川は逃げ出す。しかし、永倉達に先回りされて直ぐに捕まった。それでも尚嫌がる鈴川を一同は脅し、永倉は網走監獄に潜入する方法を詐欺師らしく自分で探すように言う。鈴川は考えた末、網走監獄典獄の犬童に化ける事を考え付く。顔を知っている永倉と土方は鈴川が似ていない事を指摘。だが、そこは鈴川の詐欺師としての本領の見せ所で、髪型を整えて犬童の性格の悪そうな表情を見事に再現してみせた。この鈴川の変装の凄さに永倉達は息を呑む。こうして杉元達は鈴川を犬童に化けさせて白石を救出する事になった。

翌日、杉元、鈴川は旭川の第七師団本部に潜入する。白石を救出する事に成功したが、鈴川は鶴見の指示で駆け付けた鯉登音之信(こいと おとのしん)によって殺されてしまう。鯉登は父親を海軍中将にもつ少尉で、示現流の剣術を使う薩摩出身の若者である。杉元と白石は混乱の最中、援護で張り込みをしていた尾形と合流し、第七師団で試験運用中であった気球を奪って脱出した。そこへアシリパも木の上から飛び乗って合流し、一行は第七師団の追走から逃げ切る為、永倉達と別行動となる。

網走監獄へ向かう

襲撃を受けた永倉

杉元一行と別行動となった永倉達。彼らは駅逓所という郵便と運輸、旅館を兼ねていた施設に滞在する。そこへ別行動を取っていた夏太郎が合流する。夏太郎は日泥一味との戦いの後に土方一味に加わり、小樽にある永倉達の隠れ家の留守番をしていた。が、刺青人皮の情報を聞き、土方に認められる為仲間の亀蔵と共に刺青を狙う。そこで刺青の囚人の一人である坂本慶一郎と蝮のお銀と出くわし、彼らと手を組み行動した。しかしその刺青人皮の情報は第七師団の罠であり、夏太郎達は待ち受けていた第七師団と死闘の末、夏太郎は一人生き残って刺青人皮を入手して永倉達の元へ戻ってきたのである。実はこの刺青人皮は偽物であり、第七師団は夏太郎を尾行して永倉達の居場所を突き止めようとしていた。合流した夏太郎を永倉は労う。土方はいきなり銃を取り出して戸外に向けて発砲した。土方は尾行してきた第七師団に気付いたのである。この尾行は牛山と土方の手によって倒したものの、他にも第七師団の尾行が潜んでいた可能性を考えて、一行はその場から移動せざるを得なくなる。実際、第七師団の尾行はもう一人おり、近場の郵便局から電報で鶴見に永倉達の居所を伝えようとしていた。尚、この尾行は郵便局で待ち構えていた夏太郎によって射殺されている。

永倉達は釧路新聞社に立ち寄っていた。そこで永倉達は石川啄木(いしかわ たくぼく)と出会っていた。石川は新聞記者であり、有名な歌人、詩人である。永倉達は新聞の持つ世論への影響力に目を付け、新聞記者の石川を仲間に引き入れたのである。

別行動を取っていた杉元一行は刺青の囚人の情報を聞きつけ、屈斜路湖へ向かっていた。そこで盲目の刺青の囚人の都丹庵士(とに あんじ)と交戦する。都丹は網走監獄に収監されていた時、典獄の犬童に硫黄高山の過酷な環境で働かされて失明し、犬童を憎んでいる人物である。杉元は都丹と組合い、都丹に止めを刺そうとしていた。その時、同じく都丹の情報を聞きつけた土方が丁度到着し、二人の間に割って入る。永倉達も屈斜路湖に来ており、一同は再び合流を果たした。永倉は杉元に都丹の身柄を預かる旨を伝える。都丹は犬童に恨みを持っており、かつ土方と監獄時代からの長い付き合いという事もあって永倉達は都丹を仲間に引き入れたのであった。

網走監獄へ向かう一行は北見へと立ち寄る。そこで杉元の提案で一同は写真を撮影することになった。杉元は素性のはっきりとしない仲間のインカラマッとキロランケに疑いの目を持っていた。そこで杉元は二人の写真を撮り、その写真を使用して二人の素性を聞き込みしながら網走監獄を目指そうと考えたのである。永倉達もそこで写真を撮影した。

網走監獄へ潜入

長い旅の末、遂に一同は網走監獄に辿り着く。そこで永倉達は網走近郊のアイヌコタンに潜伏し、脱獄王の白石の指示の元、網走監獄への潜入作戦を練る。網走監獄は背後に山を有し、前には網走川が流れていた。山側は脱獄を目論む囚人達が身を潜めようと考える事、またのっぺら坊の奪取を考える輩を防ぐために山側の警備は厳重である。そこで白石は網走川に面した塀からの侵入を計画した。白石は策を練り、鮭漁に励むアイヌに扮して網走に面したの塀の外に小屋を建て、ひそかに地下道を掘る作戦を立案した。

一同は手分けをして地下道を掘る一方で網走近郊のアイヌコタンで食卓を囲む。そこで一同は鮭のチタタプを使った料理を作る。チタタプとはアイヌの調理方法の一つで刃物を両手に持ち、「チタタプ」と言いながら肉や魚を細切れにしていく。チタタプは皆で代わる代わる行う作業で、一同も代わる代わるこの作業を行った。包丁や小刀でチタタプをする一同であったが、仲間のアイヌの男の子のチカパシは土方の名刀和泉之守兼定を持ち出してこの刀でチタタプをしたいと言い出した。この余りにも畏れ多い行為に永倉は動揺する。が、土方は快く了承し、チカパシと共に刀でチタタプをして永倉を更に動揺させていた。その後、一同は食卓を囲む。

一同は準備を進め、遂に網走監獄への潜入を決行する。永倉はアイヌコタンで待機していた。だが、時を同じくして第七師団が襲撃。実はインカラマッは第七師団と通じており、一同の網走監獄潜入に合わせて第七師団が襲撃してきたのである。網走監獄を舞台に、犬童率いる看守達、第七師団、杉元一行と土方一派の連合団の三つ巴の混戦となる。混戦の最中、土方は杉元とはぐれたアシリパに接触して言葉巧みに誘導。土方はのっぺら坊とアシリパを引き合わせて金塊の在り処を聞き出させるよう目論んでおり、アシリパにのっぺら坊は教誨堂に居る事を教え、向かわせた。更にキロランケと尾形が手を組んで杉元を裏切る。尾形はのっぺら坊を狙撃して殺害し、更に杉元の脳天を狙撃した。キロランケは実はパルチザンの一味であり、のっぺら坊ことウィルクの同志であった。二人はかつてアイヌに溶け込み、アイヌの金塊を利用して北海道と極東ロシアの少数民族の独立国家を建国しようとしていた。が、アイヌの中で生活していく内に、ウィルクは方針を転換し北海道のみを独立させようと考えるようになる。ウィルクが「自分たちが命懸けで守ろうとしてきた極東少数民族を見捨てた」のだと捉えたキロランケは、これを許してはならない裏切りだと判断し、のっぱら坊ことウィルクを殺そうと機会をうかがっていたのであった。結局、杉元は銃弾に倒れ、キロランケ、尾形はアシリパに杉元が流れ弾に当たって死んだと嘘を教えて網走監獄を離脱した。これ以降、済し崩し的にキロランケと尾形はアシリパと行動することになる。キロランケは樺太へ向かい、仲間のパルチザン達と合流しようと目論んでいた。この時、かつて「自分に何かあったら彼女のことを頼む」と杉元から託されていた白石は、“金塊の分け前が欲しい”という建前でアシリパ達について行く事を選んでいる。また、キロランケは杉元を狙撃した事をインカラマッに見られて口論の末、インカラマッの腹を刺してしまう。この時、インカラマッはキロランケの小刀を必死に抱え込んだ事で、この小刀がキロランケの裏切りの証拠となる。一方、土方は教誨堂に待ち構えていた犬童と交戦の末勝利するも、第七師団が網走監獄を制圧した為、教誨堂の隠し地下室に潜伏せざるを得なくなる。永倉は第七師団の捜索から逃れる為アイヌコタンを脱出し、網走監獄を見下ろせる山の上に潜伏していたが、第七師団の接近に気付き、辛くも逃亡する。が、家永は第七師団に囚われ、杉元の救命措置をする事になる。それぞれに死にかけていた杉元とインカラマッは第七師団に回収され、家永による高度な医療処置の末に生還。頭を撃ち抜かれた杉元が息を吹き返したことは、第七師団の歴戦の兵士たちからしても驚愕の出来事だった。杉元の持っていた刺青人皮は全て第七師団の鶴見に回収され、杉元はアシリパを救出すべく第七師団と手を組む事を選択する。また、インカラマッは谷垣の子を身籠っており、インカラマッの身柄を抑えられた谷垣も第七師団に再び協力せざるを得なくなる。

杉元は土方の裏切りとキロランケ、尾形の裏切りを知り、樺太へ向かったアシリパを取り戻すため、第七師団と共に樺太へ向かう事になる。また、土方は教誨堂の隠し地下室にて犬童の集めた刺青の囚人の情報を見つける。

根室に向かう

網走監獄を脱出した土方、牛山。そこに第七師団から逃げ切った永倉が合流する。永倉達は土方が網走監獄の地下で発見した犬童の情報を頼りに釧路へ向かう。釧路ではシシャモ漁が盛んな季節で出稼ぎ労働者で溢れかえっていた。永倉達は刺青の囚人の一人である土井新蔵(どい しんぞう)が隠し持っていた謎の欠片の正体を探り、土井を探し出す手掛かりにしていた。そこで永倉達は釧路に出稼ぎに来ていたアイヌのキラウシと出会う。キラウシは永倉達の持っていた欠片がエトゥピリカという根室周辺に生息する鳥の嘴である事を永倉達に伝えた。そして宿を探す永倉達にキラウシは自分が出稼ぎに来ている番屋を提供し、シシャモでもてなした。永倉はキラウシの豊富な知識に感心していた。

土井と土方は新撰組時代に面識がある。土井は偽名であり、幕末の京都で「人斬り用一郎」と呼ばれ恐れられていた。その時に新撰組副長時代の土方は土井と会っている。元勤王志士であり、「先生」と慕う人物の指示に従って敵対する志士達を次々と切り捨てて行った。が、最終的に先生に裏切られ土井は人斬りとして捕えられる。その後は脱走して北海道に逃れ、根室にてアイヌの女性と結婚。幸せな日々を送っていたが、かつて土井が殺した人間の親族が復讐に押しかけ、土井の妻を攫った。土井は妻を取り戻す為、その人物を殺し網走監獄へ幽閉された。その後、妻が危篤である事を知った土井は脱獄。脱獄後は根室に戻って妻を看取り、釧路で出稼ぎ労働者として働くようになった経緯がある。土井は認知症を患っており、現在と過去の出来事の区別が付かないまでになっていた。

永倉達が土井の居る出稼ぎ労働者の番屋へ行ったのと同じ時、土井に家族を殺された人々が徒党を組んで土井を殺しに押し掛けていた。抜き身の刀が反射する光に、人斬り時代の記憶が蘇った土井は相手を次々と返り討ちにしていく。そこへ土方達が乱入した事でその場は混乱状態になり、土井はその混乱に乗じて逃走。宛もなく彷徨う土井は根室の海岸に辿り着く。そこで土井を待ち構えていた土方と一騎打ちをする事になった。結果は土方が勝利し、土井は腹に致命傷を受けて動けなくなる。土方はまだ息のある土井にエトゥピリカの嘴を返した。この嘴は土井がかつて妻から受け取った大切なものであった。土方は介錯を申し出るが、土井はこれを断る。土井は勤皇派の道具にされ、多くの人を殺めたことを悔いており、自分だけ楽に死ぬのは申し訳ないと考えていたのだ。朦朧とする意識の中で土井が最後に見たのは、自分に安らぎを与えてくれた最愛の妻の姿であった。

永倉達は土井の刺青を入手した。

阿寒湖へ向かう

永倉達は阿寒湖周辺に刺青の囚人が潜伏している情報を入手し、阿寒湖へ来ていた。土方、永倉、牛山、門倉、キラウシのメンバーで来ていたのだが、突如土方と牛山が失踪する。永倉は一時的な拠点がわりにしていた阿寒湖に建つ旅館で二人の身を案じていた。門倉は土方と牛山の強さを知っているのでそこまで重く考えていなかったが、居ても立っても居られない様子の永倉を見てキラウシと共に捜索に出る事になる。キラウシは釧路近郊の漁港で刺青の囚人の土井を追う永倉達のサポートをした後、永倉達の仲間に加わっていた。正確には雇用形態で賃金を得て永倉達に力を貸している。キラウシは永倉と意気投合しており、物語は門倉とキラウシを主体に進んでいく。元看守の門倉は今回、追っている刺青の囚人の事をよく知っていた。その囚人の名前は関谷輪一郎(せきや わいちろう)。元獣医で毒物に詳しい。関谷は戦闘力は皆無だが才知に長け、毒物を用いて30人以上の人間を殺してきた狡猾で残酷な殺人鬼である。本人曰く30人以上は毒殺したとの事。狡猾で残酷な性格の殺人鬼である。その殺害方法は独特で、ターゲットとなる人間を一人選び、関谷はその人間にデスゲームを仕掛ける。その内容は毒と無毒の丸薬を用意し、ターゲットにその丸薬をランダムで選んで飲ませるというものである。しかも、場合によっては関谷もこのゲームに参加し、自らも丸薬をランダムで飲み込む事もあった。この時、ターゲットがこのデスゲームに強制的に参加するように関谷は予め人質を取る。ターゲットの大切な人間に関谷は殺さない程度の毒を飲ませて動けないようにし、棺に埋めて地中に生き埋めにして閉じ込めてしまう。こうして人質を取った上で関谷はターゲットにデスゲームを仕掛けるのである。関谷はこの毒のロシアンルーレットとも呼べるデスゲームを何回も繰り返して生き残り、ターゲットは毒を自ら飲んで死んでいった。

土方と牛山は関谷の手によって毒を飲まされ、地中に埋められて動けなくされていた。門倉とキラウシは阿寒湖周辺を舞台に土方と牛山を探す。一方、関谷は門倉とキラウシをターゲットに定め、密かに命を狙っていた。門倉達は土方達の痕跡を見つけるものの、無能な門倉はそれが何なのか理解できず、相方のキラウシが痕跡から土方達の居場所の推理を進めていく形となった。が、それでも中々土方達は見つからず、門倉の無能さに我慢の限界を超えた永倉は単身、土方を探しに旅館を飛び出して行った。永倉が不在の最中、門倉とキラウシは襲いくる関谷と頭脳戦を繰り広げた。結果的に関谷の策略で門倉と関谷は一対一のデスゲームをする事になる。門倉はトリカブト毒を飲んでしまい、絶対絶命のピンチを迎えた。が、門倉は凶運を発揮してすぐに散らばったあらゆる種類の毒の丸薬の中からフグ毒を飲む事で毒を相殺して生還した。トリカブトとフグ毒は相反する性質を持つ。同じ原理で土方も毒と毒を相殺させ、棺の中で復活して、土方の身柄を移送しようと棺を開けた関谷を返り討ちにして倒した。戦いは終わり、土方達は関谷の刺青を入手した。永倉は結局、物語に直接関わらなかった。

登別温泉に滞在

永倉達は登別温泉付近の小屋に滞在していた。登別温泉には第七師団の療養所があり、事前に土方は第七師団の有古イポプテ(ありこ いぽぷて)と接触し、仲間に引き入れる。その時は有古を含めた第七師団は都丹の刺青を追っており、有古は山中に逃げ込んだ都丹を単身で追いかけていた途中であった。有古は金塊を隠した七人のアイヌの一人の息子であり、土方から亡き父親の意思を継ぐように説得され、鶴見への造反を決意していた。有古は土方から関谷の刺青人皮を手渡され、それを都丹の刺青人皮として拠点にしていた旅館に持ち帰る。そして登別温泉に、新しく手に入れた刺青人皮を確認しに来た鶴見の隙をついて、有古は鶴見の持っていた刺青人皮を奪取する。が、鶴見は事前に有古の裏切りを見抜いており失敗。有古は捕らえられる。実は網走監獄で鶴見は杉元を助けた際、彼の持っていた刺青を全て回収していた。その中に関谷の刺青の写しがあり、これが原因で有古が都丹のものではなく関谷の刺青人皮を持ち帰っていた事が露見してしまうのであった。鶴見は裏切りの代償に有古の家族に惨い報復を行うと脅迫し、その上で家族に手を出されたくなくば有古に協力するよう圧力をかけた。有古は渋々、これに応じる。鶴見が有古に求めたのは土方の元へ偽物の刺青人皮5枚と関谷輪一郎の刺青人皮一枚を持ち帰り、二重スパイとして土方の元に潜入する事であった。

有古は刺青人皮を盗み出そうとして見つかり、ボコボコに報復されたという体を演出する為に第七師団の宇佐見時重(うさみ ときしげ)に顔面を酷く殴られて土方の元へ戻ってきた。その際、有古を待っていた都丹を伴っている。永倉達は有古と都丹を出迎えた。有古は鶴見に持たされた偽の刺青人皮5枚と関谷輪一郎の刺青人皮1枚を永倉達に渡す。鶴見は偽の刺青人皮を土方達に渡す事で暗号解読を妨害しようと目論んでいた。だが、鶴見には一つ誤算があった。土方達が偽の刺青人皮の存在を知っていた事である。実は土方は鶴見が関谷の刺青人皮の写しを網走監獄で杉元から入手している事に気付いていた。その上で土方は有古に、バレるのを前提で関谷の刺青人皮を持たせたのである。結果的に有古は戻り、刺青人皮を6枚持ってきた。内一枚は関谷の刺青人皮であり、残りの5枚は偽物の刺青人皮である可能性が高いと土方は見ていた。土方は偽物の刺青人皮を回収する為に有古を捨て石として第七師団に潜入させたのである。更に土方は鶴見が有古の裏切りに気付いている状態で、有古が刺青人皮を奪取してきた事から、鶴見が有古を二重スパイとして潜入させている可能性に気付いていた。

アジトにて尾形の報告を聞く

永倉達がある日、アジトに戻ると門倉とキラウシが花札で遊んでいる。その様子に永倉は呆れていた。視線をずらすと、そこには尾形が戻っていた。尾形は網走監獄襲撃の後、キロランケと共に永倉達とは別行動を取っていたのである。

尾形は土方を含む永倉達に今までの経緯を話し始める。尾形はキロランケと共にアシリパと白石を連れて樺太に行っていた。キロランケの目的はアシリパを樺太へ連れて行き、仲間のソフィアに会わせる事にあった。ソフィアはキロランケの仲間であり、のっぺら坊ことウィルクの昔の仲間である。現在は樺太で反政府活動をするパルチザンの女頭首をしていた。キロランケはアシリパをソフィアに会わせる事で、アシリパが刺青の暗号を解く鍵を思い出す事を期待していた。が、途中でキロランケは第七師団と杉元の襲撃で死亡し、尾形も左目を失明する。そしてアシリパは暗号解読の鍵を思い出し、杉元と共に第七師団を樺太で裏切って逃走した。杉元たちの集めた刺青人皮は第七師団に回収されている為、入手した刺青人皮の枚数は第七師団と土方一派の二極化になる。

話を終えた尾形は現在、永倉達がいるアジトの危険性を指摘した。網走監獄で家永が捕まった以上、このアジトが第七師団に特定されるのは時間の問題では無いかと永倉達に疑問を投げかけた。永倉は、家永にとってこのアジトは網走へ向かう道中に移動した滞在先の一つであり、特定される危険は無いのでは、と楽観視していた。それに対し鶴見の恐ろしさを知る尾形は、鶴見が情報を辿ってこのアジトを特定してくると反論。土方は尾形の意見を受け入れ、アジトを移動させる事を決断した。

札幌でジャック・ザ・リッパーを追う

札幌に集ったメンバー達

永倉達は別のアジトに滞在していた。そこで永倉達は新聞を騒がせている札幌連続殺人鬼の記事に刺青の囚人の影を見る。永倉達は札幌へ向か向かう事になる。同時期に第七師団の鶴見もこの新聞を読み、部下を札幌へ向かわせた。更に杉元達も札幌へ向かう。こうして金塊争奪戦のメンバー達が一気に札幌へ集まる事になる。

札幌に着いた永倉達は正体がバレないように変装をしながら街に潜伏する。永倉は乞食の変装をしていた。変装をした永倉達は札幌の街で連続娼婦殺人事件の犯人を追う。一方で第七師団の宇佐美と菊田も事件の犯人を追っていた。

犯人捜索には石川が活躍した。永倉達が事件を知った新聞記事も石川が書いたものであり、記者として活動する傍ら、永倉達を支援した。石川は事件を追っていく内に、犯人の手口がイギリスを騒がせていたジャック・ザ・リッパーと同じである事に気付く。石川はその事を永倉達に伝え、事件の真相に大きく近付いた。永倉は石川の話に聞き入っていたが、石川の熱心な行動理由が事件を怖がって札幌から離れてしまったお気に入りの遊女を呼び戻したいという、しょうもない理由で動いていた事を知ると呆れ返っていた。

石川の活躍により犯人がジャックの関係者である事が判明した。そして、イギリスのジャックの事件から次の犯行日の特定に成功する。尚も捜索を続ける永倉達であったが、牛山が別の刺青の囚人の一人である上エ地圭ニ(うえじ けいじ)と遭遇し後を追う。上エ地は顔面に「犬悪」と刺青を入れた男である。子供を誘拐しては締め殺し、地面に埋めた罪で網走監獄に収監されていた。外役の際は牛山と組まされており、牛山は彼の事をよく知っていた。牛山曰く「悪魔」との事。人の残念がる顔が大好きという卑劣漢であり、上エ地の事を知る誰もが嫌悪感を抱いていた。牛山は上エ地を捕まえようとするあまり、上エ地を吹き飛ばしながら洋食屋に乱入。そこで食事を摂っていた杉元一行と遭遇した。そこに牛山を追ってきた土方が現れ、網走監獄で裏切られていた杉元は土方に襲いかかる。杉元と土方の殺し合いを止めようとした牛山であったが、杉元の反撃に遭い杉元と激しい組み合いとなった。その場はパニック状態になり、上エ地は逃亡。永倉達も駆け付けるが、あまりにも激しい戦いに永倉は見ている事しか出来なかった。そんな事態を治めたのはアシリパである。アシリパは土方と杉元の間に割って入り、土方と渡り合って再び手を組む事を決断した。その凛々しいアシリパの姿に永倉は感心している。

再び永倉達と杉元一行は手を組んだ。一同は拠点にしている旅館へとむかう。土方とアシリパは別室にて、今まで集めた刺青人皮を広げて解読作業を行っていた。暗号の鍵を知るアシリパであったが、その鍵となる単語と刺青人皮が全て符号しない事に混乱していた。これは鶴見が有古に持たせた刺青人皮5枚に原因がある。土方はこの5枚を偽物だと考えていたが、鶴見は土方の考えを読んでおり、偽物の中に本物の刺青を混ぜていた。これにより偽物だと考えている刺青人皮の内、アシリパの暗号の鍵に符合するものとしないものが出現し、解読が困難になっている。結局、その場では暗号解読に至らなかった。

土方とアシリパが暗号解読に励んだその夜、永倉、土方を除いた一同は宴会を開いていた。石川の情報により割り出された犯人の次の犯行日まであと2日。それまでに犯人を見つけ出さなくてはならない。翌日の早朝から犯人捜索を予定していた永倉は酒に酔う一同に一喝する。だが、酔った杉元に顔面に枕を投げつけられていた。同時刻、石川は夜の札幌の街を一人で歩き、犯人の捜索をしていた。石川はジャックの犯行現場を再度見て周り、手掛かりを探す。そして石川は遂に、犯行場所の法則性を発見した。だが間の悪い事に、丁度その場に居合わせた第七師団の宇佐美に、犯人の犯行の法則性を見抜いた事を知られて襲撃される。宇佐美は石川から犯人の次の犯行現場を聞き出そうとしていた。石川はタコ殴りにされながらも、隙を見て逃げ出し、肥溜めの中に身を隠して宇佐美の追走をやり過ごした。

翌日早朝、永倉達は再び変装をしながら札幌の街で犯人の捜索を行う。永倉達は道で客を取る街娼に聞き込みをしてジャックの捜索をしていた。だが、一行に犯人の行方は分からない。刻一刻と時は過ぎ遂に夕方になり焦る一同。その時、焦る永倉の前に顔を腫らし、全身糞塗れの石川が褌一枚で姿を表した。ただならぬ様相の石川は乞食に変装した永倉に、ジャックの次の犯行現場を特定し、その事を第七師団に知られて襲撃された事を永倉に伝える。永倉は満身創痍の石川をアジトの旅館に連れ帰り、一同を呼び戻した。

旅館に集まった一同に石川は永倉に介抱されながら、犯人の次の犯行現場を伝える。犯人は札幌の街をロンドンのホワイトチャペルに見立てて殺人を行っていた。犯行はイギリスのジャックの事件を模倣し、その場所までも再現していたのである。石川はホワイトチャペルの犯行現場と札幌の犯行現場を照らし合わせ、次の犯行現場を一同に指し示した。その場所とは札幌麦酒工場であった。大役を果たした石川に、永倉はそれまでの石川への評価を見直す。永倉達の理想を最後まで見届けたいという石川に、永倉は感動して涙を浮かべていた。だがその直後に石川の持っていた花魁の葉書から、石川が事件を解決した手柄を武器に、花魁を口説き落とそうとして奔走していた事が露呈。永倉の感動は一気に冷め、「死んでバッタに生まれ変わればいいのに」と改めて石川に呆れていた。その後、石川は犯人がジャックの模倣犯ではなくジャック・ザ・リッパー本人である可能性を指摘する。石川はジャックがロンドンと同じ場所で殺人をする事で、殺人現場の「聖地」を札幌に再現しようとしているのではないかと仮説を立てた。

その夜、一同は札幌麦酒工場に集まった。一同は三人一組に別れてジャックを捕らえる作戦を取った。三人は囮役、合図役、仕留め役をそれぞれこなし、囮がジャックを引きつけた所で、合図役が花火を打ち上げて合図を送り、仕留め役が犯人を捕らえるという形である。永倉は夏太郎と土方と組んだ。夏太郎が囮役、永倉が合図役、土方が仕留め役である。一同は散開し、ジャックを待つ。丁度その時、同じくジャックの犯行現場を突き止めた第七師団の宇佐美が札幌麦酒工場に姿を表した。

札幌麦酒工場にてジャックを待つ永倉達。囮役の夏太郎に刃物を持った人物が近付いてくる。その人物がジャックであった。土方は闇に紛れてジャックに忍び寄り、刀で仕留めようとする。が、その時別の場所で花火が上がった。その灯りに照らされた土方の姿に気付いたジャックは逃走してしまう。永倉は間違えて花火を上げた人物に苛立っていた。この花火を打ち上げたのはキラウシであった。キラウシと組んでいた囮役の門倉が第七師団の宇佐美と遭遇し、宇佐美に男娼にまで身を落としたと勘違いされた門倉が身の危険を感じて悲鳴を上げる。この悲鳴を門倉からの合図だと誤解したキラウシが花火を上げたのであった。宇佐美は事前に仲間を呼び集めており、この花火を見た第七師団の面々と、丁度駆け付けていた鶴見が札幌麦酒工場に急行する事になる。金塊を求める面々が札幌麦酒工場に集い始め、工場は金塊争奪戦の戦場と化した。永倉は土方達と共に逃げたジャックを追う。

混戦の最中、上エ地が煙突の上に登り一同の注目を集める。そこには刺青人皮の上に更に刺青を入れて暗号を滅茶苦茶にした上エ地の姿があった。上エ地は金塊を狙う人々のガッカリした顔を見るために自らの刺青を解読不能にしたのであった。だが、一同は一瞬上エ地に注目したものの、すぐに興味を失くして目を逸らした。永倉もため息を吐きながら目を逸らす。実は刺青は全て集めなくとも、ある程度の枚数を集めれば暗号が解けるようになっていたのである。一同はそれを知っており、上エ地に興味を示さなかったのであった。上エ地は一同が残念がらない事に悔しがり、足を滑らせて煙突から落ちて死亡する。また、ジャックも杉元とアシリパの活躍で追い詰められ、牛山によって仕留められた。

ジャックを仕留め、永倉達はジャックの死体を荷台に乗せて工場から脱出を図る。だが、海賊房太郎(かいぞく ぼうたろう)の裏切りや第七師団の乱入によりアシリパが第七師団に攫われてしまった。海賊とは金塊を狙う刺青の囚人の一人である。驚異的な潜水能力と水かきの付いた独特な手足を有し、その能力を発揮し北海道中の川や湖に潜水を行って金塊の算出場所を特定していく事で金塊の在り処を突き止めていった。金塊を求める理由は自分の子孫を大量に作り、独立国家を築くことである。幼少期に流行り病により家族を全員失い、その喪失感から家族を求めている。当初は杉元と対立していたが、海賊が独自に入手していた金塊の情報を欲しがった杉元の思惑により一時的に仲間になっていた。暗号解読の鍵を握るアシリパが奪われた事で杉元、白石と杉元達と和解した海賊の三人は工場を脱出した第七師団を追う。一方で永倉達は工場を脱出し、杉元達の帰りを待っていた。

函館へ向かう

アシリパを第七師団から取り戻した杉元達は札幌停車場にて永倉達と合流する。海賊はアシリパを追いかけている途中で死亡していた。だが死ぬ間際、独自に調べていた「金塊が昔隠されていた場所」についての情報を白石に伝えている。また、鶴見はアシリパに精神的動揺をかけて金塊の暗号を解く鍵となるキーワードを聞き出していた。その鍵とは「ホロケウオシコニ」、日本語で「狼に追いつく」という意味のアイヌの言葉である。そしてアシリパの父のアイヌ名でもあった。

アシリパは札幌麦酒工場にて偽物の刺青人皮の見分け方に気付く。偽物の刺青人皮は水に濡らした状態で鉄に付けると黒く変色する性質を有していたのだ。アシリパは永倉にそのことを伝え、小雨の中で線路の上に刺青人皮を広げた。濡れた状態で線路の鉄に触れた刺青人皮の内、3枚が黒く変色し偽物が明らかになった。鶴見がわざと土方達に渡した5枚の刺青人皮であったが、この内の3枚が偽物で2枚が本物であったのだ。鶴見は永倉達を混乱させる為にわざと本物と偽物を入れ混ぜて渡したのである。永倉は鶴見の度胸に思わず感心していた。

鶴見達はアシリパから暗号の鍵を聞き出した事ですでに暗号の解読作業に取り掛かっていた。そんな鶴見達第七師団を出し抜くため、杉元は海賊が白石に言い残した「昔金塊が隠されていた場所」に向かいながら暗号を解く事を決断する。永倉達は汽車に乗り込み、車内で刺青人皮の解読を始めた。暗号の解読は主にアシリパが行い、永倉は座席の上で眠っていた。海賊が最期に白石に教えた場所、それは函館にあるロシア領事館であった。一同は函館へと向かっていく。

鶴見は暗号の解読を完了した。同時刻、永倉達も暗号解読を完了する。刺青人皮は五芒星を描き出した。土方はこれを見てすぐに五稜郭を指している事を察し「面白くなってきたなぁガムシン」と永倉とともに静かに興奮していた。

函館に着いた一向。永倉、土方を除くメンバーは焼きイカを食べていた。マイペースに焼きイカを食べるメンバーを永倉は先を急ぐように急かす。

一向は移動し、五稜郭に到着する。五稜郭を知らないアシリパに永倉は説明を始めた。五稜郭はかつて江戸幕府の役所があった場所である。現在は取り壊されているが、かつてはロシアの南下政策からの防備や欧米との外交、蝦夷地の政治を担う場所であった。現在は城を守る為に土を盛った防壁だけが残されている。そして何より、土方が戦った箱館戦争の最後の舞台であった。土方は表向きはこの五稜郭で死んだことになっている。土方はかつての自分の夢が終わった五稜郭でまた新しい夢が始まろうとしている事に感慨を覚えていた。尚、五稜郭から南西へ7キロの場所に函館領事館がある。

五稜郭にて第七師団と戦う

先を急ぐ永倉達は第七師団の兵士数人と鉢合わせになる。すぐに戦闘になり、あっという間に第七師団を倒した永倉達。だが、兵士の持っていた電報を読み一同は凍りつく。電報は鶴見から一時間前に札幌から発せられたもので大至急五稜郭へ向かうように指令が書かれていた。これは鶴見が暗号を解読した事を意味する。永倉達が倒した兵士達は囚人探索の為に北海道中に散らばり、函館に潜伏していた鶴見の部下達であった。永倉は汽車の時間から第七師団の本隊が札幌から函館へ向かうのに、汽車の時間から考えて丸一日余裕があるのではないか、と意見を述べる。それに対し杉元は鶴見ならば汽車を乗っ取って半日で札幌から函館へ向かってくる事を指摘。一同は大慌てで金塊を探すことになった。しかしアシリパは金塊を見つけたとして、重い金塊をすぐに運び出す方法がないことに気付く。そこで杉元は五稜郭に籠城して第七師団を迎え撃つ事を提案した。一同はその提案に乗ることになった。実は土方は既に手を打ってあり、増援が午後の汽車で駆けつける手筈になっていた。その増援とはソフィア・ゴールデンハンド率いるパルチザンであった。土方は札幌停車場でソフィアと会い、話をつけていたのである。また、土方が五稜郭で戦うのは二度目であり、土方は五稜郭での戦い方を熟知していた。

一向は五稜郭の防御力を高める為、堡塁を築き上げつつ、金塊を捜索していた。永倉達は地中から木箱を発見する。その中には冊子が入っていた。永倉がその冊子を読むと、それは土地の権利書であった。金塊を隠したアイヌ達は函館戦争の際、一時的に建国された蝦夷共和国が金に困っている事を知り、自分たちの持つ金塊を使って北海道の至る場所の広大な土地を買い取ったのである。だが、蝦夷共和国は箱舘戦争に負けて崩壊。それでも蝦夷共和国の重鎮である榎本武揚(えのもと たけあき)はアイヌとの土地売買条約を明治政府が引き継ぐように働きかけ、明治政府も金塊が欲しかったのでこの条約を引き継いだ。明治政府は後でこの条約を破棄して金塊だけ奪い取ろうと企んでいたが、榎本はそれを読んで手を打っていた。榎本はアイヌとの条約締結の場に各国の大使を立ち会わせていた。これによりアイヌの権利書は国際条約扱いになっており、反故にできない状態になっていた。

権利書の発見により、金塊が北海道の土地に置き換わっていた事を知った一同は、あまりの衝撃でズッコケてしまう。そして金塊が無い事が分かった一同は撤退を決意。永倉は堡塁を作っているパルチザンに撤退命令を出す指示を出していた。その時、権利書を読んでいた土方はある事に気付く。それは使用されていた金塊は半分で、まだ半分の金塊は未使用で残っていることであった。それを聞いた白石は歓喜し、金塊を探そうとするが砲撃によって阻まれてしまう。その砲撃は第七師団に協力している日本海軍の雷型駆逐艦からの艦砲射撃であり、それは第七師団の襲来を意味していた。一同は砲撃を避けて散り散りになってしまった。永倉は砲撃の衝撃で吹き飛ばされてしまい、堀の水の中に落ちてしまう。永倉の脳裏に浮かんだのは、網走監獄の頑強な塀を破壊した艦砲射撃の威力であった。永倉はこの艦砲射撃を封じる為、門倉に後を託す。そして鶴見と直接交渉をする決意を固め、第七師団の方角へ泳いで行った。

永倉は堀を泳ぎ切ると白褌を白旗代わりにしながら第七師団の方角へ歩いていく。そして遭遇した第七師団の兵士に鶴見との交渉希望の旨を伝えた。永倉は馬上で指揮を取る鶴見の前に連れて行かれる。永倉は鶴見に金塊は既に使われており、アイヌ達が金塊と引き換えに買った北海道各地の土地の権利書だけが残っていた事を伝えた。鶴見は当初、永倉の話を一蹴したものの、箱舘戦争後にやたらと明治政府の羽振りが良かった事に心当たりがあったのか、永倉の言葉を黙って聞いていた。永倉は話をすると、鶴見に土下座をして自分や仲間たちの命乞いをした。これに対し鶴見は永倉に土下座をやめるように丁寧な口調で言う。その場は穏便に済むかと思いきや、鶴見は永倉が権利書の存在を盾に艦砲射撃を牽制し、封じ込めた上で五稜郭に戻って土方と共に戦おうとしている永倉の胸の内を指摘した。その言葉通り、土下座をする永倉の形相は戦いを求める鬼の形相であった。鶴見の指摘通り、永倉は口では戦いを止めようとしながらも、本心では「尊敬していた土方と共に力の限り刀を振るう、人生最後の大喧嘩」をしたくてウズウズしていたのである。そして永倉は鶴見に土下座の演技が通じない事を悟ると、近くの石を掴み、自分に歩兵銃を突き付けていた第七師団の兵士の顔面に向かって投げつけた。相手が怯んだ隙を突いて永倉は別の兵士に掴み掛り、顔面を殴りつけつつ持っていた歩兵銃を暴発させ、鶴見の乗っていた馬を打ち抜いた。拳銃を抜こうとしていた鶴見であったが、馬が暴れて手間取ってしまう。永倉はすかさずその場から逃げだし、飛んでくる銃弾を掻い潜って近くの建物に逃げ込んだ。そこで飾ってあった日本刀を発見し、抜刀。追撃してきた兵士を切りつけた。

一方、土方達は五稜郭の中へ逃げ込む。永倉の活躍により、鶴見は権利書がある可能性を考慮して五稜郭を砲撃出来ずにいた。そこへ分かれていた門倉が駆けつける。門倉は永倉の活躍で砲撃が止んでいる事と、あらかじめ土方と申し合わせていた作戦を実行することを土方に伝えた。その時一陣の風が吹き、一枚の刺青人皮の写し紙が宙を舞った。これは門倉に彫られていた24番目の刺青の写しである。ウィルクことのっぺらぼうは最後の刺青を囚人ではなく看守の門倉に彫っていた。刺青の写しは風に乗り、今まで集めた刺青人皮が描き出した五芒星の上に乗る。それを見た土方は驚愕すると共に、すぐさま門倉に作戦の決行を指示した。門倉はこれを受けて作戦決行の為に箱舘山へと向かって行った。実は門倉の刺青は五稜郭の中のどの辺りに金塊が隠されているのか、その具体的な場所を指し示していたのである。偶然に偶然が重なり、奇跡的に風に乗った刺青の写し紙が暗号の所定の上に乗り、土方は金塊の具体的な隠し場所に気付いたのである。門倉の強運がここで活躍したのだ。土方、牛山、アシリパ、杉元、白石はこの場所を掘り出し、遂に金塊を発見した。

土方と別れた門倉はキラウシとパルチザンの仲間」のマンスルーと共に箱舘山へと向かう。マンスルーは砲撃の名手であり、門倉はこの作戦の為に屈強なパルチザンの中からひ弱そうなマンスルーを抜擢したのである。土方の作戦とは、箱舘山に隠されている回天丸の主砲を使い、港に停泊して艦砲射撃を行う駆逐艦を殲滅することであった。この作戦はかつて土方が箱舘戦争の時に実行しようとしていた作戦である。その時は主砲を解放する直前に土方は明治新政府軍に捕えらえてしまい、作戦は失敗に終わった。主砲はその時から今まで永い眠りについていたのである。

門倉達は函館山へ向かう途中、第七師団の本陣から単身で脱出してきた永倉と遭遇し、そのまま合流して箱舘山へと向かって行った。一方、鶴見は五稜郭に作られた堡塁のみを狙って艦砲射撃を再開。第七師団は気球を使用して上空から正確な砲撃指示を行って砲撃を行った。砲撃で堡塁を吹き飛ばした上で鶴見は自ら先陣を切り、白兵による突撃作戦を決行する。一刻を争う最中、永倉達は箱舘山に辿り着き、山頂の観音像の裏に隠されていた回天丸の主砲を解放した。

駆逐艦隊を砲撃により無効化する

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杉元佐一(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

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杉元佐一(すぎもとさいち)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。

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アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。

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松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。

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白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。

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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。

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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。

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辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。

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花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。

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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。

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土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。

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ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。

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フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。

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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。

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門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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