チカパシ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

チカパシとは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アシリパと同じコタン(アイヌの村)出身の少年。脈絡なく「トカプ(おっぱい)」と叫ぶなど年相応のアホっぽさを持つが、いざという時は自分を奮い立たせる勇気を持っている。足を負傷してアシリパの祖母の世話になっていた谷垣源次郎(たにがき げんじろう)と親しくなる。アシリパを連れ戻しに旅立った谷垣に同行し、谷垣がアシリパを探して樺太へ渡る際にもついていった。樺太アイヌの少女エノノカと親しくなり、樺太に残る選択をする。

チカパシのプロフィール・人物像

チカパシとは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アシリパと同じコタン(アイヌの村)出身の少年。脈絡なく「トカプ(おっぱい)」と叫ぶなど年相応のアホっぽさを持つが、いざという時は自分を奮い立たせる勇気を持っている。
明るい子どもだが家族のいない天涯孤独の身で、歳の近い子たちと遊ばず、大人の狩りにくっついて回っていた。
足を負傷してアシリパのフチ(祖母)の世話になっていた第七師団の谷垣源次郎(たにがき げんじろう)一等卒と親しくなる。アシリパを連れ戻しに旅立った谷垣にインカラマッと共に同行し、家族のように過ごす。谷垣がアシリパを探して樺太へ渡る際にもついていき、親子のような関係を築いた。
樺太で出会った樺太アイヌの少女、エノノカと親しくなり、谷垣と別れて樺太に残る選択をする。
本人は最後まで知らなかったが、離れたコタンに住んでいた祖父がアイヌの金塊に関わっており、死亡していた。

チカパシの来歴・活躍

家族のように

谷垣(右)と出会ったチカパシ(左)

足を負傷してアシリパのコタン(アイヌの村)に滞在していた谷垣は、村の近くで狩りをしている最中にチカパシと出会う。チカパシは両親を亡くしてから村の大人たち全員で面倒を見ている少年で、コタンの子どもたちとは遊ばずに大人の狩りに付きまとってばかりいるという。谷垣はそんなチカパシの姿に子どもの頃の自分を思い出し、親切にする。チカパシも谷垣に懐き、徐々にふたりは親しくなる。
あるとき、村にアイヌの占い師の女、インカラマッが現れる。インカラマッは杉元と共にアイヌの金塊を探しているアシリパの未来について不吉な予言をする。それを真に受けたフチ(アシリパの祖母)はひどく落ち込んでしまう。谷垣はフチに世話になった恩を返すため、アシリパを連れ戻すためにコタンを旅立つ。すると、インカラマッとチカパシがついてきた。谷垣はチカパシをコタンに帰そうとするが、チカパシは「コタンに待ってる人いない 俺もいく」と言って聞かない。結局、谷垣とインカラマッ、チカパシの3人で家族のふりをして旅を続けることになる。
道中、詐欺を働こうとする男たちに目をつけられたインカラマッが捕まった際は、チカパシは「インカラマッは家族だから 怖いけど…戦って助けないと!」と勇気を出す。実際に男たちを倒したのは谷垣だったが、谷垣は「自分を奮い立たせて戦う それが勃起なのだ!」とチカパシに言い聞かせる。チカパシは谷垣との旅を通じて様々な「勃起」を学び、成長していくことになる。
インカラマッは谷垣を利用して金塊争奪戦に入り込み、アシリパを守ることが目的だった。しかし谷垣とチカパシと親しくなるうちに谷垣と惹かれあい、相思相愛の仲になる。チカパシは「本当の家族になれば?」とふたりの背中を押した。

樺太へ

網走監獄での激しい戦いで、杉元は頭を狙撃される。命は助かったが重傷で、その間にアシリパはキロランケと尾形が樺太へ連れていってしまった。アシリパの記憶の中に、金塊の暗号を解く鍵があるためだ。
インカラマッも重傷を負って動けなくなる。杉元は谷垣や鶴見中尉の部下たちと共に、アシリパを追って樺太へ旅立った。チカパシもまた、谷垣の後を追って樺太へ渡った。
チカパシたちは樺太で、樺太アイヌの少女エノノカに出会う。エノノカは祖父とふたりで暮らしていて、犬ぞりを使う生活をしている。一行はエノノカと祖父を雇って犬ぞりで樺太を旅することになった。チカパシは歳の近いエノノカと親しくなっていく。
立ち寄ったロシア人の村でエノノカの犬が盗まれてしまった際は、チカパシはエノノカと協力し、谷垣の猟銃(谷垣が二瓶鉄造から受け継いだもの)を使って犬を取り戻した。しかし森から現れたクズリ(熊より凶暴と言われるイタチ科の生き物)に襲われてしまう。チカパシはエノノカを守ってクズリに立ち向かい、猟銃を撃とうとするが体が小さくて上手くいかない。すると谷垣が現れ、弾を装填して銃を支え、チカパシに引き金をひかせた。
クズリを退治した後、チカパシはエノノカからホホチリを贈られる。ホホチリは樺太アイヌの男の子が前髪に結ぶ飾りで、ひとりで獲物を捕れるようになったら切り離すという習慣がある。チカパシが前髪に結んだホホチリは、エノノカの亡き父のものだった。

本当の家族

エノノカたちと本当の家族になったチカパシ(右)

杉元は無事にアシリパと再会し、一行は北海道へ帰ることになる。エノノカはチカパシとの別れを惜しみ、「エノノカ忘れないで」と涙ながらに懇願する。チカパシは「また来る」と約束したが、別れ際、エノノカがチカパシを呼ぶ声に答えようとしてそりから落下する。そのまま立ち尽くしたチカパシを見た谷垣は、「ここに残って、エノノカたちと本当の家族になりなさい」とチカパシに告げ、涙を流す。そして二瓶の猟銃をチカパシに譲った。まだ体の小さいチカパシはひとりで猟銃を構えられないので、「大きくなってひとりで銃を支えられるようになるまでは使うな」という谷垣の言葉を聞いたチカパシは、「ひとりで立つ…これも勃起だね?谷垣ニシパ」と谷垣の目をまっすぐに見つめた。谷垣がチカパシに教える、最後の「勃起」だった。
こうしてチカパシは谷垣の教えを胸に、樺太アイヌとして生きていくことになるのだった。

チカパシの関連人物・キャラクター

谷垣源次郎(たにがき げんじろう)

鶴見中尉率いる第七師団の一員で、階級は一等卒。もとは鶴見中尉の指示で刺青人皮を追っていたが、刺青の囚人の二瓶鉄造(にへい てつぞう)と出会い、マタギとしての自分を取り戻す。
足を負傷して動けなくなり、アシリパのコタン(アイヌの村)でアシリパのフチ(祖母)の世話になる。そこで天涯孤独の身だったチカパシと出会い、親しくなった。
アイヌの占い師インカラマッの不吉な占いを信じてアシリパの身を案じるフチのため、アシリパを連れ戻す旅に出る。インカラマッとチカパシも同行し、3人で家族のように過ごした。網走監獄でインカラマッが重傷を負い、キロランケに連れ去られたアシリパを追って谷垣が樺太へ旅立った際には、チカパシも同行した。
チカパシに生き方を示す、師匠や父親のような存在。樺太で生きることを選んだチカパシに二瓶の猟銃を譲り、涙ながらに別れた。

renote.net

エノノカ

チカパシが樺太で出会った、樺太アイヌの少女。幼い頃に両親を事故で亡くし、祖父とふたりで暮らしている。杉元一行はエノノカと祖父が使う犬ぞりで樺太を旅することになる。
歳の近いチカパシと親しくなり、杉元たちが北海道へ帰る際には涙を流して別れを惜しんだ。チカパシは親子のように過ごした谷垣に別れを告げ、エノノカとエノノカの祖父と共に樺太で生きていくことを決める。

renote.net

チカパシの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「インカラマッは一緒に旅をする…家族だから…!! 怖いけど…戦って助けないと!」

チカパシは谷垣とインカラマッと共に、アシリパを探して旅することになった。「家族のふりをしよう」と話していた矢先、インカラマッが銃を持った男たちに捕まってしまう。谷垣はインカラマッをいまいち信用しておらず、助けるべきか迷うが、チカパシは「俺たち家族のフリするんでしょ?インカラマッは一緒に旅をする…家族だから…!! 怖いけど…戦って助けないと!」と提案する。チカパシの言葉に心を動かされた谷垣は銃を抜き、インカラマッを助け出すのだった。チカパシの言葉を聞いたインカラマッはとても喜んだ。インカラマッもチカパシと同様、家族のいない身なのだ。
チカパシは未熟な子どもだが、このように自分を奮い立たせる勇気を持っている。

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

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岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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