新しい靴を買わなくちゃ（映画）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

フランスに住む日本人編集者。日本人向けにパリの店などを紹介するフリーペーパーの記事を書いている。渡仏後は離婚や子どもを亡くす、飼っていたネコが突然いなくなるといったかなしい出来事に見舞われ、現在はアパートで一人暮らしをしている。表向きは明るく暮らしているが、過去から立ち直れていなかった。センと出会ったことで、つらい過去から一歩踏み出す勇気を得る。初対面のセンとの夕食でお酒を飲みすぎたり、どや顔の意味をはき違えていたりと、少し天然ボケな一面もある。

セン（演：向井理）

妹スズメの付き添いでパリにやってきたカメラマン。バンドでギターをしていたり、喫茶店でアルバイトをしていた経験がある。あるときギターをカメラに変えて写真を撮るようになる。撮った写真がコンクールに入選するも、その後はなかなか仕事が得られず貧乏生活を送る。とあるきっかけで仕事が入るようになるが、依頼がある写真は自分が撮りたいものとは程遠く、自分の夢と現実のギャップで悩む。アオイとの出会いでもう一度夢に挑戦する決意をする。妹のためにパリへ来たり、酔っぱらったアオイをタクシーでアパートまで送ったりと面倒見がよい。

スズメ（演：桐谷美玲）

センの妹。勝負事の時にセンがそばにいると勝率が良いと信じている。パリへは、「大きな勝負」をするために来た。容姿、性格ともに愛らしいが、パリ旅行にセンを連れてきたり、ホテルの紙を持ったまま別行動を始めたりと自由奔放で強引な一面がある。カンゴの恋人。

カンゴ（演：綾野剛）

スズメの恋人。半年前に芸術家になる夢のために渡仏した。住居兼アトリエのアパートには、自身の作品がたくさん置いてある。懸命に夢を追い、恋人であるスズメをないがしろにしていた。スズメからのプロポーズに困惑し、自分の夢を理解しないスズメに苛立ちを覚える。スズメをからかうのが好きだが、突然スズメが来訪してもあたたかく迎えるなど優しい一面もある。

ジョアンヌ（演：アマンダ・プラマー）

アオイと同じアパートの3階に住むウェディングドレス・デザイナー。アオイの部屋の地下を仕事場として使っている。ドレスの仕上がりを確認するため、アオイにモデルをお願いすることもある。アオイの過去を知っていて、うっかりセンに話してしまう。

『新しい靴を買わなくちゃ』の用語

作中に出てくる場所・建造物

セーヌ川

フランスを流れる全長776kmの川。パリ市内のセーヌ両岸には、ノートルダム大聖堂やルーブル美術館、エッフェル塔などが立ち並ぶ。『新しい靴を買わなくちゃ』では、パリに到着したセンとスズメが最初にタクシーから降りる場所であり、センとアオイが出会う場所でもある。また物語の終盤では、センとアオイがセーヌ川を渡る遊覧船に乗る場面もある。このことから、セーヌ川はパリの象徴であると同時に、作品内でも重要な場所であることがわかる。

ポン・マリー（マリー橋）

セーヌ川に架かる、ルイ島とパリ右岸を結ぶパリで二番目に古い橋。恋人と一緒にくぐると願い事が叶うと言い伝えがあり、センとアオイは恋人のふりをして遊覧船でくぐる。

エッフェル塔

パリの象徴ともいえる塔。シャン・ド・マルス公園の北西にある。周囲に高層建築物がないため、パリではどこからでも見える。アオイにとっては、いつも見守ってくれる大切な存在。

そのほか

お守り兄さん

スズメのゲン担ぎに付き合ってきたセンのこと。アオイがセンの面倒見の良さを感じて命名した。

メヌエットとトリオ