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ゼノブレイドDE（Xenoblade）のネタバレ解説・考察まとめ

『ゼノブレイド（Xenoblade）』とは、2010年に任天堂から発売されたWii用ロールプレイングゲーム。3DSやWiiUにも移植され、国内外から高い評価を受けている。2020年にはNintendo Switchで追加シナリオを収録したリマスター版『Xenoblade Definitive Edition（ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション）』が発売された。巨大な神の骸の上に築かれた世界を舞台に、人間と機械との戦いを壮大なスケールで描く。

第14章 二神の戦いの歴史

新兵器ハウレスに乗って機神界へ進軍するカリアンとアルヴィース

ガドの砲撃から逃れたシュルクたち。その前へ現れたのはミゴールの娘・ヴァネアだった。ヴァネアはフィオルンを見ると、「メイナス様」と呼びかける。
ヴァネアから、ガドを含む最新のフェイスは生前の記憶情報を抹消されていると聞き、落胆を隠せないカルナ。なぜエギルはそこまでしてフェイスを作るのかと尋ねるシュルクに、モナドに対抗するためだとヴァネアは答える。モナドには最初、ザンザの血に連なる者、すなわち巨神界の人間は斬れないという枷があった。その枷を利用するため、エギルはホムスを組み込んだ機神兵「フェイス」を作り出したのだ。
ザンザとはいったい何者なのか、ザンザが機神界にいったい何をしたのか。その答えを見せるため、ヴァネアはシュルクたちを機神界帝都アグニラータへと導く。
一方、大剣の渓谷ではカリアン率いる巨神界連合軍が機神界に向かって進軍していた。カリアンに侍する宰相ロウランが開発した新兵器「ハウレス」が空を埋め尽くし、ホムス・ノポン・ハイエンターの3種族からなる大軍が機神界に迫る。

巨神界と機神界の歴史について語るメイナス（フィオルン）

機神界胸部の中央工廠を抜け、帝都アグニラータに到着した一行。そこは巨大な廃墟と化し、化石化したテレシアの骸があちこちに転がっていた。
帝都中央タワーでシュルクたちは、はるか昔の機神と巨神の戦いの記憶を見せられる。遠い過去、機神界のマシーナと巨神界の生物たちは友好的な関係を築いていた。しかし突如巨神の魂・ザンザは機神界への攻撃を開始し、マシーナを滅ぼすためテレシアを送り込む。
機神メイナスは、機神界の生物を護るため巨神に対抗した。ザンザが深手を負った隙に、古代ハイエンター族がザンザを封印したことで戦いは終わったが、メイナス自身も力を使い果たして眠りについたのだった。
そしてメイナスの魂は今、フィオルンの体に宿っていた。自由に動ける体が欲しいというメイナスの求めに応じて、ヴァネアがメイナスの魂をフィオルンに移植したのだ。
メイナスがフィオルンを器に選んだのは、モナドの後継者であるシュルクと近しい人物という理由だった。モナドを振るう者の悲劇を二度と繰り返さないために、メイナスはシュルクをそばで見守ることを選んだのだ。
機神界の歴史を目の当たりにして、モナドを持ち続けることに懸念を抱くシュルク。ヴァネアはかつてのメイナスの言葉として、「モナドとはこの世界に生きる者1人1人が持つ光」だと語る。どんなに辛い状況でも生き抜こうとする人の意思の力にこそ光明があるのだと。
そして、最後の説得のためへヴァネアはエギルの元へと向かった。シュルクたちも後を追い、帝都最深部のメイナス神殿を目指す。
そこへ再び、ガドの乗った緑のフェイスが立ちふさがる。カルナの呼びかけに応じず戦い続けるガドだが、カルナに対してだけ攻撃の手がぶれていた。まだ彼にはほんのわずか人の心が残されていると言うメイナス（フィオルン）。自分がエギルの呪縛を解くための時間を稼いでほしいとシュルクたちに呼び掛ける。
そしてメイナスの力で記憶を取り戻したガド。傷ついたガドを後に残して、シュルクたちはエギルとの決戦に向かう。

身を挺してカルナたちを護る緑のフェイス（ガド）

メイナス神殿で、エギルはシュルクたちを待ち受けていた。
エギルとの共存の道を模索するシュルクだが、エギルはそんなシュルクの問いかけを一笑に付す。
エギルの目的は、最初から巨神そのものだった。巨神界に生きる生物は皆、巨神が力を蓄えるための餌であり、ホムスを殺すのは巨神の力を削ぐための兵糧攻めだとエギルは言う。そして、巨神の餌でしかないシュルクたちとの対話は不可能だと言い放つ。
もはや戦ってわからせるしかないと悟ったシュルクたちは、エギルに挑みかかる。エギルをあと一歩まで追い詰めるものの、金色の機神兵『ヤルダバオト』が登場すると、一気に形成は逆転する。
倒れ伏すシュルクたちを守ろうと立ちふさがるメイナス。機神界と共にあると誓ったはずのメイナスが仇敵に肩入れする様を見て、絶望したエギルは自分こそが機神の魂になると宣言する。
エギルが機神本体を目覚めさせたことで、崩壊する帝都アグニラータ。その崩壊に巻き込まれようとしたシュルクたちを救ったのは、記憶を取り戻したガドだった。カルナに「お前は生きろ」と言い残し、ガドの体は光に飲まれて消滅するのだった。

第15章 和解

機神兵たちの攻撃をかわしつつ、猛スピードで機神内部へ突っ込むジャンクス

エギルが機神を目覚めさせたことで、大剣の渓谷で戦っていた巨神界連合軍は振り落とされてしまう。事前に異変を察知していたカリアンの采配によって、被害は最小限に抑えられたものの多くの人命が失われた。帝都から逃れたシュルクたちは、メイナスの力で浮遊しながらその光景を目の当たりにする。
カルナたちを護ってほしいというガドの叫びに呼応して、完全に力を取り戻したメイナス。しかし長い間一行を浮遊させ続けることはできず落下する。落ちていくシュルクたちを救ったのは、マシーナの飛行機械「ジャンクス」だった。ミゴールにシュルクたちの危機を伝えたアルヴィースや、大剣の渓谷から逃れてきたディクソンも加わり、隠れ里で反撃の計画を練ることに。エギルはまだ完全に機神を制御しきれておらず、その隙を突いて機神中枢のエギルを撃破するしか勝機はない。
ジャンクスで機神の背中から中枢に進入するシュルクたち。モナドの力を抑え込む反モナド場発生器を破壊するため、進軍を始めたその時。シュルクの体にモナドの反動が襲い掛かる。最近“未来視”を見なくても先が読めるようになったことも合わせて、自分の身に何かが起こりつつあると感じ取るシュルク。
反モナド場発生器にたどり着いたところで、エギルは機神のコントロールを完全に得、巨神界に攻撃を加え始める。急いで発生器を破壊するシュルクたち。反モナド場の影響から解放されたことで、モナドの力はさらに強大化する。

シュルクはエギルに斬りかかろうとするが、間一髪のところで踏みとどまる

シュルクたちは機神中枢でエギルと対峙する。あくまで共存の道を探ろうとするシュルクだが、エギルは聞く耳持たず巨神界への攻撃を繰り返す。
巨神界への攻撃を止めさせるため、エギルとヤルダバオトに立ち向かうシュルクたち。解き放たれたモナドの力は凄まじく、その刃がついにエギルを捉える。
エギルに斬りかかろうとするシュルクの頭の中に、「斬れ」と言うザンザの声が響く。初めはその声に従おうとするシュルクだが、旅で出会った多くの人々の言葉を思い返し、「これは僕の本当の願いじゃない」と気づく。
エギルに振り下ろした刃を寸前で止め、「エギルが巨神界に刃を向けるのなら、何度でも自分が止める」と語り掛けるシュルク。モナドを使いながら尚、自分であろうとするシュルクに、エギルの頑なだった心は揺れ動く。
そしてエギルは、巨神界の友と過ごした遠い過去の日々について語り始める。エギルと巨人族のアガレスは種族を超えた友情を育んでいたが、アガレスはモナドに支配されたためにザンザとなり、機神界に刃を向けたのだと言う。
モナドとザンザは不可分のものであり、ザンザはモナドを手にした生命を依り代として支配する。しかしシュルクはザンザに支配されることなく、モナドを振るうことができた。
そんなシュルクならばザンザの呪縛を断てるかもしれないと感じたエギルは、復讐をやめ巨神界と手を取り合おうとする。しかしその瞬間、ディクソンの放った凶弾がシュルクを撃ち抜いた。

第16章 ザンザの目覚め

シュルクの体から抜け出た巨神の魂・ザンザ

ディクソンは三聖と呼ばれるザンザの使徒だった。これもすべて決められた流れの内だと言うディクソン。
その時、シュルクの体が輝きだし、もう1人のシュルクが体から抜け出した。
彼こそが巨神の魂であるザンザの真の姿だった。ザンザの精神は、モナドと共にオセの塔へ封じられていた。そこへ現れたシュルクの肉体に潜み、モナドを扱える器として成熟するまで待っていたのだ。
シュルクがモナドを使えたのも、“未来視”が見えたのも、全てはザンザの力によるものだった。ザンザの魂が抜け出たシュルクは抜け殻に過ぎないと言い放つディクソン。
コロニー9襲撃もソレアンの死も、すべては最初から決まっていた因果の流れだった。そして自分以外のすべての生命を滅ぼし、世界を再生するとザンザはのたまう。
傷ついた体でザンザに抵抗しようとするエギルだが、巨大なモナドの一振りで機神の頭部ごと斬り落とされてしまう。
モナドが機神を両断しようとしたその時、ザンザの前に飛び出したのは双剣型モナドを持ったメイナス（フィオルン）だった。ザンザがすべての命を消そうと言うのなら、自分が彼ら生命を護るとメイナスは叫ぶ。
必死で食らいつくメイナスだが、ザンザの圧倒的な力にじわじわと追い詰められていく。ザンザがとどめの一撃を放った時、フィオルンから抜け出たメイナスの本体が盾となり、シュルクとフィオルンを護った。メイナスは「神など必要としない世界を創ってください」と言い残し、消滅するのだった。
ザンザは残されたメイナスのモナドを手にして姿を消す。2つのモナドを手にした今、ザンザは巨神界・機神界双方の因果律に干渉できる存在となったのだ。

巨神が目覚めたことで、カリアンらハイエンターはテレシアに変貌してしまう

魂であるメイナスを失った機神は崩壊を始めた。まだやることが残っていると言うエギルをあとに残し、機神から脱出する一行。
追い打ちをかけようとするザンザの手から、一行の乗るジャンクスを護ったのはエギルだった。エギルは最後の力を振り絞って機神を操り、シュルクたちを逃がす。だが奮戦もむなしく、ザンザの振るう巨大なモナドが機神を真っ二つに断ち斬った。
その様子をジャンクスから眺めていたヴァネアとフィオルンたちだったが、突如前方からディクソンに率いられたテレシアの大群が襲来する。シュルクもモナドの力もない中で、ディクソンに奮戦する一行。そこへ皇子カリアンとハウレスの部隊が助太刀に入る。
しかしディクソンだけでなく、ハイエンターの宰相ロウランもザンザの使徒・三聖の1人だった。ロウランが合図した途端、ハウレスから高濃度のエーテル粒子が放出される。そのエーテル粒子を浴びたハイエンターたちはテレシアと化してしまった。
ロウランの話では、ハイエンターは元々ザンザが巨神界の生命を刈り取るために生み出された生物なのだと言う。そのために、高濃度のエーテル粒子を浴びるとテレシア化する因子が最初から組み込まれていた。だが、ホムスと混血することによってテレシア化因子は機能しなくなる。だからこそ、ホムスとの混血であるメリアがハイエンターの希望とされたのだった。
他のハイエンターと同様にテレシアと化していくカリアン。しかし、テレシア化に最後まで抵抗したカリアンは、ディクソンとロウランを道連れに自爆を選ぶ。

第17章 最終決戦と新たな世界

無数のテレシアがコロニー6を襲撃する

ジャンクスでコロニー6に逃れてきた一行。シュルクは依然目覚めないまま、仲間たちはザンザへの抗戦を続けていた。そんな中、メリアはフィオルンの様子がおかしいことに気づく。メイナスのモナドからのエネルギーで動いていたフィオルンだったが、モナドを失ったことで活動限界が近づいてきていたのだ。
例え死が近づいていたとしても、今は大好きなシュルクのそばにいられるから幸せだと明るく言ってのけるフィオルン。密かにシュルクへ思いを寄せていたメリアだったが、フィオルンのひたむきな想いに適わないと身を引く決断をする。
そこへ突然、警報が鳴り響く。コロニー6に襲撃をかけてきたテレシアの群れの中には、死んだと思われていたディクソンの姿もあった。シュルク不在のまま、仲間たちは大群のテレシアに立ち向かう。
一方、眠り続けるシュルクは、夢の中でアルヴィースとの問答を行っていた。「自分のやってきたことは何もかも無意味だった」と言うシュルクに、アルヴィースは「ならば何故ザンザは躍起になって君たちを殺そうとするのか？」と問いかける。
その答えは、他の生命の存在がザンザにとって脅威となるためだった。神の生み出した生命は、長い年月を経て因果律の外へ出ようとしている。それは神にとっての滅びを意味していた。メイナスは神の滅びを受け入れ、ザンザはそれを否定した。
ザンザに定められた道を進むのか、それとも自分たちの足で歩む道を選ぶのか、決めるのはシュルク自身だとアルヴィースは言う。その歩む先に未来（モナド）は待っていると。
アルヴィースの問いに対してシュルクは、「未来なんか見えなくてもわずかな可能性があるのなら、自分の足で歩く道を選ぶ」と宣言する。
ようやく目覚めたシュルクは、テレシアと戦う仲間の元へ馳せ参じる。マシーナの技術で造られたモナドレプリカを手に、テレシアを次々と斬り捨てるシュルク。もはやシュルクはモナドが無くても未来を見通すことができるようになっていた。
そんなシュルクたちの前に敵として立ちふさがったのは、三聖最後の1人であるアルヴィースだった。「君たちに生き抗う意思があるのなら戦って示せ」と、テレシアをけしかけるアルヴィース。
テレシアの大半を蹴散らすと、「巨神と君たち、どちらが生き残るか決めよう」と言い残して、ディクソンとアルヴィースは撤退していった。

三聖・ロウランはメリアに見せつけるかのようにテレシア化したカリアンを弄ぶ

シュルクの“未来視” が映し出したのは巨神胎内。そこでザンザとディクソン、アルヴィースがシュルクたちを待ち構えているとわかった。
シュルクたちはジャンクスに乗り、エギルが巨神胸部に空けた大穴を通って巨神胎内へ向かう。巨神胎内の様子は、以前通った時とは大きく様変わりしていた。心臓や血管がうごめき、テレシアや他のモンスターが徘徊している。
巨神胎内に到着した一行を迎えたのは、三聖の1人であるロウラン。ロウランはメリアに見せたいものがあると心臓部へ招く。そこでメリアが見たものは、テレシアに成り果てた兄カリアンの姿だった。ロウランはテレシアと一体化し、シュルクたちに襲い掛かる。
激戦の末ロウランとテレシアを斃したメリア。そこでメリアは、兄カリアンの面影を光の中に見た。カリアンの魂を解放したメリアは、兄と父の繋いだ未来を護るため先へと進む。
巨神心臓部の先は、頭部から胎内に落ちてきた監獄塔に繋がっていた。監獄塔で待ち受けていたディクソンは、シュルクたちの力を試すかのように凶暴なモンスターを解き放つ。

孤独に死を受け入れるディクソン

その頃、巨神界連合軍はコロニー6で抵抗を続けていた。テレシアに追い詰められたジュジュを窮地から救ったのは、エギルの支配から解き放たれたフェイスたち。元はホムスの彼らも、想いは自分たちと同じだとオダマは語る。
シュルクたちは、監獄塔最上階でついにディクソンと相見える。師のように慕っていた相手に刃を向けることに迷うシュルクだが、自分たちの未来を掴み取るためディクソンに立ち向かう。
本来の巨人の姿を取り戻したディクソンはあまりに強く、シュルクたちは手も足も出ないほど追い込まれる。フィオルンに残されたモナドの力も尽きかけ、絶体絶命の状況。それでも、諦めずに戦い続ける仲間たちに励まされ、シュルクとフィオルンは再び立ち上がる。
モナドにも匹敵する驚異的な力で、ディクソンを圧倒するシュルクとフィオルン。シュルクの放った一撃がディクソンの胸を斬り裂き、戦いは決着した。ディクソンはシュルクたちをザンザの元へ行かせると、誰にも死に際を見せることなく1人静かに息を引き取ったのだった。

minami619o5
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@minami619o5

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