ゼノブレイドDE(Xenoblade)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゼノブレイド(Xenoblade)』とは、2010年に任天堂から発売されたWii用ロールプレイングゲーム。3DSやWiiUにも移植され、国内外から高い評価を受けている。2020年にはNintendo Switchで追加シナリオを収録したリマスター版『Xenoblade Definitive Edition(ゼノブレイド ディフィニティブ・エディション)』が発売された。巨大な神の骸の上に築かれた世界を舞台に、人間と機械との戦いを壮大なスケールで描く。

褐のゾードを灼熱のエーテル流に突き落とすオダマ

中央採掘場最深部で、褐色の“顔つき”はシュルクたちを待ち構えていた。“顔つき”は自らを「褐のゾード」と名乗る。そして、ジュジュはまだ生かしているが、コロニー6の人間はすべて食い尽くしたとゾードは語った。その言葉に絶望し、仇を取ろうとするカルナ。
しかしモナドが効かないゾードに苦戦を余儀なくされてしまう。そこへ、採掘用のロボットに乗ってオダマが突っ込んでくる。オダマは自分もろとも、ゾードをエーテル流へ突き落とそうとしていたのだ。
“未来視”で見た通りの展開なら、このままではオダマは命を落としてしまう。オダマを救おうとアーム車でオダマの乗ったロボットを引っ張り上げるシュルク。しかしロボットは止められたものの、ゾードの反撃によってバランスを崩したオダマはエーテル流へと落下してしまう。しかし、間一髪のところでラインがオダマの腕を掴み、なんとか事なきを得た。
ジュジュを無事救出し、搬出用エレベーターで地上に出ようとする一行。だがそこにボロボロになったゾードが執念深く追いかけてきた。ゾードに今度こそとどめを刺したものの、死に際にゾードは「封印されたモナド」と意味深なことを口走る。その真意を聞きだす暇もなく、ゾードは爆散して果てるのだった。

シュルクたちの危機を救ったのはホムスの英雄・ダンバンだった

命からがら地上に出ると、今度はあの黒い“顔つき”と“顔つき”の大群が待ち受けていた。絶体絶命かと思われた瞬間、助太刀に駆け付けたのはダンバンと、ダンバンの戦友でシュルクの親代わりであるディクソンだった。
しかし黒い“顔つき”の力は凄まじく、シュルクたちはどんどん追い詰められていく。“顔つき”の砲撃が炸裂しようとしたその時、空から舞い降りた謎の生物が機神兵たちを次々となぎ倒した。「テレシア」と呼ばれるその生物がもたらした隙を突き、シュルクは黒い“顔つき”に斬りかかる。その瞬間、シュルクの脳裏にある“未来視”がよぎった。
それは、塔のような場所で黒い“顔つき”と戦う光景だった。その“未来視”では、黒い“顔つき”の装甲をモナドが容易く斬り裂いているのだった。
“未来視”から現実に戻ると、機神兵たちはテレシアの邪魔が入ったことで撤退しようとしていた。機神兵を追いかけようとするシュルクとライン。しかし、今のまま追いかけたところで“顔つき”に適わないと、ダンバンに制止される。
機神兵を翻弄した後、テレシアが飛び去った先には1人の青年がいた。彼こそ、シュルクが以前“未来視”で目撃した謎の青年だった。

第6章 燐光の地を抜けて

巨神胎内を進むシュルクたち

機神兵たちが撤退した後、一行は今後の目的地について話し合う。このまま機神兵たちの拠点であるガラハド要塞に向かっても、返り討ちにされるのが目に見えている。それならば“顔つき”を倒すためのヒントを求めて、シュルクが先程見た“未来視”の場所に向かうべきだという結論になった。シュルクが見たという塔は、おそらく巨神上層部にある「監獄塔」ではないかとディクソンは話す。
ディクソンの案内を受け、巨神上層部に向かうシュルク一行。カルナだけでなく、心強い英雄ダンバンも加わった。
現在地のコロニー6から巨神上層部へ向かうためには、巨人の腰である「燐光の地ザトール」を通る必要があった。霧深い湿地帯であるザトールをシュルクたちは進む。
途中でオダマとジュジュ、案内役のディクソンと別れ、燐光の地ザトール最深部へとたどり着く一行。古代ハイエンター族が造り上げたという岸壁の姉妹像を登り切り、巨神胎内へと入る。とても死んでいるとは思えない巨神胎内の風景に、シュルクはわずかな違和感を覚えるのだった。
一方、機神兵を率いる機神陣営では謎の白い“顔つき”「フェイス・ネメシス」の調整が行われていた。

第7章 テレシアとエーテル使いの少女

テレシアを打ち倒すアルヴィース

巨神胎内を抜けた先には、高温多湿のジャングル・マクナ原生林が広がっていた。監獄塔のあるエルト海へ上がる手立てを求めて原生林を進んでいると、倒れている少女を発見する。シュルクにはその少女に見覚えがあった。黒い“顔つき”と戦っている時に見た“未来視”に登場していたのだ。
少女の治療に使用するため、1人エーテル結晶を探しに行くシュルク。そこで、以前“未来視”の中で見た謎の青年・アルヴィースと出会う。アルヴィースの纏う不思議な雰囲気に困惑していると、そこへ突然テレシアが襲ってくる。人間の思考を読むテレシアに“未来視”が通用せず、シュルクが苦戦していると、突如アルヴィースがモナドを手にして戦い始めた。
華麗なモナド捌きでテレシア2体のうち1体を撃破するアルヴィース。シュルクも、アルヴィースに倣って「破(ブレイカー)」の新しい力を発動させ、テレシアの打破に成功する。そして「モナドはこの世界を構成する物質に働きかける神の剣」という言葉を残し、アルヴィースは姿を消した。
エーテル結晶を持って仲間の元へ戻ったシュルク。カルナの治療により目を覚ました少女は、自らをメリアと名乗った。詳しい事情を語ろうとしないメリアだが、命を助けられた恩義に報いるため、ノポン族の村への案内を申し出る。

テレシアに挑みかかるシュルクとメリア

ノポン族の暮らすサイハテ村は、巨木を利用して作られた集落だった。メリアはサイハテ村の村長ドンガに、シュルクたちをエルト海に送ってやってほしいと依頼する。そして自分には果たすべき使命があるからと、思いつめた顔でシュルクたちの元を去ろうとする。
メリアの使命とは、祖国から逃げ出したテレシアを討伐することだった。テレシアとの戦いによって従者を喪ったメリアは、自分1人でもテレシアを斃さなければならないと言う。
そんなメリアにシュルクたちはテレシア討伐の助力を申し出る。さらにノポン族の代表として、「今年の伝説の勇者」であるリキが同行することになった。
メリアとの戦いで傷ついたテレシアは、エーテル鉱脈のそばで傷を癒していた。以前戦った時とは比べ物にならない再生力に苦しむシュルクたち。諦めかけるメリアに、シュルクは自分たちが動きを止めるから、その隙に最大級の一撃を食らわせろと言う。シュルクの作戦通りにメリアが超高出力のエーテルエネルギーを浴びせると、テレシアは光となって消滅した。
テレシアを討伐し、サイハテ村に戻ったシュルクたち。ドンガの予言によって、改めてリキが仲間に加わることになった。そして監獄塔まで責任をもって導くというメリアと共に、サイハテ村最上階からエルト海へ出発する。

第8章 墓所詣での儀式

皇主ソレアンと謁見するメリア

サイハテ村屋上の湖から射出される水柱に乗って、エルト海に到着した一行。監獄塔へ入るための勅許を得るため、ハイエンター族皇主の住まう「皇都アカモート」へ向かうことになった。皇都の入り口であるセンターゲートでメリアと別れ、皇主との面会の手続きを待っていたシュルクたちだが、突如現れたハイエンター兵に拘束されてしまう。
一方、メリアは皇宮で皇主ソレアンと謁見していた。メリアはハイエンター皇家の第一皇女として、テレシア討伐を命じられていたのだ。討伐任務についての報告を終えた後、メリアはシュルクたちが皇主の命で拘束されたことを知らされる。邪な心を持つ者がモナドを扱えばハイエンターに災いがもたらされるという伝説に従い、シュルクたちが正しい心の持ち主かどうか、「神聖予言官」の審問が行われるのだという。メリアはソレアンに異議申し立てをするも却下されてしまう。落胆するメリアだが、同席していた兄カリアンから「メリアが皇太子となることを皇主が認めたのだ」と励まされる。
その頃、軟禁状態にあったシュルクたちの元に神聖予言官であるアルヴィースが訪れる。アルヴィースは、自分は代々皇家に仕える神聖予言官の家系であり、シュルクと同様に“未来視”を見ることができると語った。アルヴィースの取り成しで自由の身になったシュルクたちは、エルト海の岩礁を結ぶ転送装置に不具合が起きたという話を聞き、修理の協力を申し出る。

皇都の民に向けて演説するメリア(左)とソレアン(右)

玉座の間では、皇主ソレアンとアルヴィースが会談していた。活発化するテレシアの動きから、巨神の目覚めが近づきつつあると危惧するソレアン。早急に立太子の儀を行う必要があると言うソレアンに、光妃ユミアはメリアの「墓所詣で」を提案する。墓所詣でとは、ハイエンターの祖先を祀る墓所に皇太子候補が1人で挑む儀式であり、過去に何人もの皇太子候補者が命を落とした危険な慣例だった。メリアは、ホムスとの混血児である自分が民の納得を得られるならば、と墓所詣でを行うことを承諾する。
後日、メリアが墓所詣でを行うことが皇都の民に宣言される。そこでシュルクは、メリアが墓所詣での途中でテレシアに襲われる“未来視”を見てしまう。そこへ、メリアの立太子を快く思わない光妃ユミアが放った刺客が襲い掛かってきた。
刺客を撃退したシュルクたちの元へ、カリアンとアルヴィースが駆けつけてくる。アルヴィースはこの刺客たちについて、皇家を裏から牛耳ってきた巨神教異端審問官だろうと話す。
メリアの身に危険が迫っているとカリアンに伝えるシュルクだが、墓所詣でに部外者の介入は認められないとはねつけられてしまう。それでも、ハイエンターの決まりごとはホムスに関係ないというダンバンの屁理屈で、なんとかメリアを救出する許可を得る。

メリアに襲い掛かる仮面の暗殺者・タルコ

メリアを追ってハイエンター墓所を訪れたシュルクたち。途中で罠や防衛機構に行く手を阻まれつつも、なんとかメリアに追いつくことができた。襲い掛かる巨神教異端審問官タルコとテレシアを撃退し、メリアは皇位継承の証を得る。
立太子の儀を翌日に控え、シュルクは皇主ソレアンに呼び出される。ソレアンから巨神の目覚めが近いこと、それを防ぐためには機神界の侵攻を止める必要があることを聞かされたシュルク。そして監獄塔には皇祖が封じた何かが眠っており、それを解き放つかもしれないシュルクに勅許を出すべきか、少し考える時間が欲しいとソレアンは言う。
一方、機神界では謎の巨大な機神兵によって「巨神界侵攻作戦」が発令されていた。

第9章 解き放たれたモナドの枷

ザンザによってモナドの枷が解き放たれる

立太子の儀の当日。皇太子の役目を立派に果たしたメリアの元へ訪れたシュルクたち。そこへ、皇都アカモート近辺に機神兵が接近したとの報が入る。
1か月前、皇主ソレアンはアルヴィースの見せた“未来視”によって機神兵の到来を予期していた。そして、監獄塔で自らの命が尽きるということも。皇都を護るため、ソレアンは命を捨てる覚悟で監獄塔へと向かった。ソレアンを追って、シュルクたちは監獄塔へ急ぐ。
監獄塔への道を閉ざす封印を解き、襲い掛かる古代生物を退け、監獄塔に向かう一行。ようやくたどり着いた監獄塔の最上階で、シュルクたちは奇妙なものを目にする。それは古代ハイエンター皇祖が封じた巨人族だった。
ザンザと名乗る巨人族は、モナドを作り出したのは自分だと言う。そしてモナドの強大過ぎる力を恐れた古代ハイエンターにより、自分は監獄塔に封印されたのだとも語った。
ザンザは、自分の封印を解けばモナドの“枷”を解き放ってやるとシュルクに語り掛ける。「人間を斬れない」というモナドの枷が、“顔つき”を倒せない原因だった。実は“顔つき”とは、捕らえたホムスを改造して造り上げた機神兵だったのだ。
誘いに乗り、ザンザを縛めから解放するシュルク。その瞬間、黒い“顔つき”の放った槍がザンザを貫いた。

愛する娘・メリアの腕の中で亡くなるソレアン

白い“顔つき” や他の機神兵を引き連れて、監獄塔最上階に降り立つ黒い“顔つき”。機神兵たちの狙いは、モナドの解放を食い止めるためザンザを始末することだった。ザンザを殺し、すでに目的は達したと引き上げを主張する白い“顔つき”だが、制止もむなしく戦闘が始まってしまう。
黒い“顔つき”からメリアをかばい、刺し貫かれる皇主ソレアン。
怒りに燃えるシュルクに、ザンザは「すでにモナドの枷は解けている」と言い残して消滅する。その言葉通り、シュルクが黒い“顔つき”を斃したいと強く願うと、モナドはいともたやすく“顔つき”の装甲を斬り裂いた。
黒い“顔つき”にとどめを刺そうとするシュルクの前に、白い“顔つき”が立ちはだかる。白い“顔つき”の胸部装甲の内から出てきたのは、死んだはずのフィオルンだった。シュルクたちの顔を見ても反応を示すことなく、フィオルンは他の機神兵たちと共にガラハド要塞へ飛び去って行った。
残されたシュルクたちが衝撃を受ける一方で、メリアは父ソレアンとの最期の時間を過ごしていた。ソレアンは、「愛するメリアにハイエンターの希望となってほしい」と言い残し、静かに息を引き取った。

minami619o5
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@minami619o5

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