ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン(ジョジョEoH)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』とは、バンダイナムコエンターテインメントより2015年12月17日に発売されたPlayStation 3及びPlayStation 4用アクションゲーム。略称は『ジョジョEoH』。本作は荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズを原作としており、同シリーズの第三部『スターダストクルセイダース』の主人公である空条承太郎が、宿敵・DIOとの決戦に勝利した後に突如として発生した時空を越えた異変に、仲間たちと共に立ち向かう物語を描いている。

『ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

本作でも使われた「擬音」と「ジョジョ立ち」

歴代主人公のフィギュアで再現された「ジョジョ立ち」。このように極端なまでの腰のひねりや手足の動きがあってこそ、『ジョジョの奇妙な冒険』も含めた荒木作品は注目を集め続けている。

原作『ジョジョの奇妙な冒険』も含めた荒木飛呂彦の作品によく見られる特徴として「擬音」と「ポーズ」が挙げられ、それらは荒木が日々嗜んでいたヘヴィメタルやホラー映画からの思いつきであり、荒木はこの擬音によっては「引き込まれる感じが違う」と答えている。一方、ポーズについては登場人物に極端なまでの腰のひねりや捻転、奇矯な手足の動きなどを加えた独特なものが頻出し、これらはファンの間で「ジョジョ立ち」という呼称がつけられており、本作では擬音と合わせてこのジョジョ立ちも使われているカットインが多い。
ちなみにジョジョ立ちに関しては、荒木が20代の頃に初めて行ったイタリア旅行においてミケランジェロの作品に強い衝撃を受けたことをきっかけに思いついたもので、「ミケランジェロの彫刻のように肉体をひねるポーズを自分なりに取り入れたかった」と荒木は語っている。また、これらと並ぶ特徴としてセリフの語尾に「ッ」「ッ!!」などをつけて言葉遣いを強調する部分もあり、このセリフ回しは翻訳調と評価されることがある。本作でも掛け合いや会話などでこのセリフ回しが使われていることが多い。

本作でも特殊技として登場した東方仗助の逆鱗

「けなすやつあゆるさねえ〜〜」発動時の仗助のアップ。敵でも味方でも仗助の体力が残りわずかとなった場合、この迫力満点のアップを見ることができる。

本作と原作第四部においても東方仗助は基本的に温厚で気さくな性格ではあるが、その本性はかなりの激情家であり、一度キレると手がつけられなくなる。この仗助の性質について彼の母親である朋子は、第四部の作中で「誰に似たのかね」と他人事のように言っていたが、朋子も激情家としての一面があり、仗助のそれは彼女の遺伝となっている。ちなみに仗助がキレる条件は「無関係の家族に危害を加えられた場合」と「髪型を貶された場合」となっている。特に髪型を貶されると一瞬でキレて、たとえ相手が目上の人間であっても容赦なく攻撃することがあり、本作でも仗助の髪型にまつわる逆鱗は、特殊技「けなすやつあゆるさねえ〜〜」で登場する。この特殊技の効果は仗助の体力が20%以下を切った時に自動的に発動するもので、一定時間攻撃力と移動速度がアップし、敵の攻撃を受けても怯まない「スーパーアーマー」と呼ばれる強力な恩恵を得られるが、反面ガードができなくなり、防御力が低下するという諸刃の剣となる。
また、この特殊技が発動する専用の演出として、仗助が頭の手入れをしている後ろ姿に敵キャラクターの挑発が自動的にかけられる。そして、その挑発を聞いた仗助が「プッツ〜〜ン」という擬音のエフェクトと共に憤怒の形相で振り返るアップが映し出されるという迫力ある演出の後、仗助は上記の攻撃力&移動速度アップとスーパーアーマー状態に突入するというものとなっている。そして仗助の髪型を貶すキャラクターの台詞のバリエーションも豊富なのが特徴となっている。

心に残る各部ラスボスたちとの再戦

第10章のラストで異変によって復活した吉良と川尻(画面中央上)と対峙する仗助と億泰(画面中央)。同じ爆弾の能力を持つスタンドを持つ同一人物の殺人鬼のコンビが相手でも、仗助は億泰ら仲間たちと共に怯むことなく立ち向かう。

ストーリーモードにおいて承太郎たちが時空を超えた冒険を繰り広げる中、ディオ・ブランドー、カーズ、DIO、吉良吉影、ディアボロ、エンリコ・プッチ、ファニー・ヴァレンタインといった、第一部から第七部のラスボスたちと再戦を繰り広げるシーンがある。原作『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズにおける名悪役として象徴され、その容姿と苛烈な活躍ぶりから数多くのファンを得たディオ・ブランドー(DIO)はもちろん、カーズ、吉良、ディアボロ、プッチ、ヴァレンタインも原作シリーズを読んだ多くのファンの心に残るラスボスとしての活躍を見せている。そんなラスボスたちとの再戦は、派手な演出付きのバトルと並ぶ本作の醍醐味となっている。

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