SIREN(サイレン)のネタバレ解説・考察まとめ
『SIREN』とは、2003年にソニー・コンピューターエンタテイメントが開発、PlayStation2用に販売されたホラーゲームである。他人の視界を利用してマップを見渡せる幻視ジャック(視界ジャック)や純日本風の舞台設定など、他にはないシステムや世界観から、国内外で大ヒットとなった。主人公の進め方次第でシナリオの難易度が変化はするも高難易度であることも知られている。
『SIREN』の概要
『SIREN』とは、昭和78年(現代の年号で平成15年、西暦2003年)の日本の廃村羽生蛇村(はにゅうだむら)を舞台とした探索ホラー。2006年『SIREN2』、2008年『SIREN:New Translation』と続編が登場。『SIREN:New Translation』は英語版リメイクともとれる設定となっている。その他メディアミックスとして映画『サイレン〜FORBIDDEN SIREN〜』が2004年に公開、コミック『サイレン〜ETERNAL SIREN〜』が発売、『SIREN』の世界観を体験できるアトラクションがナンジャタウンに登場するなど、ゲームの域をも飛び越えた人気を持ち、ゲーム実況動画も数多く投稿されている。なお似たような名前の作品に『Siren Head』(サイレンヘッド)やNETFLIX放送の『サイレン~炎のバトルアイランド』があるが、これらは本作とは関連がない。
対応機種はPlayStation 2、PlayStation 3(PS2アーカイブス)。PCには対応していない。
ゲームシステムとして特徴的な幻視ジャックは、一時的だが第三者の視覚・聴覚を利用できるようになり、敵である屍人の現在位置、屍人が聞いている音などを判断できる。また戦闘に不慣れな一般国民のキャラクターを、いかに戦闘を回避させるか、シナリオごとに指定されたミッション(クリア条件)をいかに達成するか判断力も必要とされ、高難易度でも知られている。
この恐怖感を作り上げたのはディレクター外山圭一郎とシナリオ担当の佐藤直子。この両名は『サイレントヒル』を手掛けた者達である。両名、屍人役としてゲーム中にも登場している。
外山圭一郎は2024年6月に「サマーゲームフェスト2024」にて、新作アクションアドベンチャーゲームとして『野狗子: Slitterhead』の発売日を発表した。野狗子(やくし)というのは獣頭人身で死人の脳を吸うという妖怪のこと。
『SIREN』のあらすじ・ストーリー
一日目 響き渡るサイレン
××県三隈郡にある羽生蛇村。ここではかつて大規模な土砂災害があり、甚大な被害を被った。この村の「かつて大量虐殺があった」という都市伝説に興味を持った高校生・恭也は、夏休みを利用して一人で村を訪れた。だがそこで自転車がパンクしてしまい、森の中を歩いて移動する事となる。その先で犬を連れた少女・美耶子と出会うが、彼女はすぐに逃げ出してしまった。
そのまま森を歩いていた恭也は、深夜の森に響く男女の合唱を耳にする。近付いてみると、森の奥で妙な儀式が行われていた。儀式の中に先程の少女・美沙子の姿を見つけた恭也は、身を乗り出したために見つかってしまい、慌てて逃げ出す。後ろからは駐在警官が発砲しながら追ってくる。恭也は村に停まっていたトラックに飛び乗り、慌てて発進させた。突然動いたトラックは駐在警官をはね飛ばしてしまい、恭也は様子を見にトラックを降りて警官に近付く。
その瞬間大きな大地の鳴動と共に、村は赤い海に囲まれていく。海からは大音量のサイレンが響き渡る。驚くばかりの恭也の目の前で、今度は瀕死のはずの警官が自力で起き上がった。恭也は為す術もなく警官の放った銃弾を胸に受け、赤い海へ落ちていった。
深夜、恭也と休息していた美耶子は、一人廃屋の外に居た。
対峙していたのは実の姉の神代亜矢子。亜矢子は異変に巻き込まれた怒り、許嫁の淳の美耶子への執心を美耶子にぶつけ、美耶子も応戦する。
亜矢子には神代家の呪いがかけられていて、永遠に生きなければならない。儀式に差し出す生贄を産まなければならない。現在の生贄が美耶子で『神の花嫁』であるとは知っている。しかし亜矢子は御神体に生贄を捧げるという目的は知らなかった。鎌を突きつけられても怯まない美耶子、そして美耶子の言う「死ぬのがそんなにイヤ?」「化け物になっても生きたい?」という台詞が理解が出来ず、亜矢子は苛立ちながらその場を後にする。亜矢子は儀式の意味も赤い水の効果も、何も解っていなかった。花嫁を捧げなければ村が壊滅するという事も知らなかったのだ。
二日目 儀式
診察室で美奈を追っていった司郎を待っていた慶と理沙。窓の外を眺めていた理沙の背後、慶が美奈に襲われた。為す術のない理沙だが、美奈がモノ言いたげに寄ってくる。すると二人の意識は完全に同調し、美奈の精神が理沙と合体する。
一人医院の中を探索していた司郎は、美奈のナース服を着た理沙と対峙する。司郎は衝動的に理沙を殺してしまうが、美奈と同調している理沙は既に屍人と化していた。
何とか振り払って辿り着いたのは医院の地下室。司郎はそこで27年前に行われたものの失敗していた儀式の生贄、先代の美耶子と出会い、宇理炎(うりえん)を受け取る。「美耶子」という名は27年前の生贄の名前であり、現代の美耶子の名も彼女からとられたものだった。宇理炎は剣と盾がデザインされた土偶が対になったもので、攻撃時に炎が噴き出る。ただし使用すると命を引き換えとする代物であった。
真夜中、鳴り響いたサイレンの音に恭也が反応した。サイレンの音が鳴ると、赤い水に触れた者は屍人となってしまう。サイレンの音につられて臨死状態の恭也を見た美耶子は、自分の掌を切り、恭也の掌も切り、傷口を重ね合わせる。すると恭也の苦しみが治まった。神代家の血は屍人化を無効化する力があり、美耶子の血を受けた恭也の苦しみは治まる。
こうして恭也は屍人化は免れたが、永遠に生きなければならない神代家の呪いも受けてしまう。
神代家は先代である八尾家の呪い、永遠の命を受けている。これは不完全な呪いであり、不死であるものの肉体は朽ち、永久に精神のみで苦しみながら生きなければならない恐ろしいものだった。
学校から離れてフラフラと歩き続けていた奈保子は、いつしか赤い水を蓄えた湖に出ていた。民話集から「赤い水」と「永遠に生きる女」の関連を見出していた奈保子は、永遠の美しさと命を手に入れるため、自ら赤い水に浸る。
そして奈保子は屍人化した。
慶と逸れた知子は、比沙子に出くわす。比沙子から両親の無事を聞いた知子は、両親が待つ教会を目指すが、道中で屍人に襲われた。
気が付けば、知子の周囲は美しい光とオーロラに包まれていた。
その知子のもとに、屍人化した奈保子が現れた。知子は奈保子の姿に怯えるが、奈保子は知子を襲うことなく立ち去る。
何とか教会に辿り着いた知子は、教会の中に両親の姿を見つける。窓の外から両親に声をかけるものの、両親は知子の姿に怯える。
知子は自覚がないまま屍人となっていた。
知子は両親に拒絶され、肩を落として教会を離れた。
両親は一度は安心するものの、娘への思いを捨てきれず、知子を追って教会の外へ出ていく。しかしそれが仇となり、二人共屍人となってしまった。
知子と離れた比沙子は、赤い水で満たされた海岸線に居た。流れ着いた御神体、堕辰子の首を拾い上げたところ、海上に光の柱が現れた。その袂には、白い髪のもう一人の比沙子が立っていた。
比沙子は思い出した。自身が村に永遠に呪いをかけ続けていく存在「虚母ろ主の輪(うろぼろすのわ)」であると。684年、自身が天より墜ちてきた神(堕辰子)を食したこと、その為に比沙子の血を受け継ぐ神代家の直系は永遠に生きる呪いを受けたこと、生贄を差し出す儀式を続けていた事を。儀式のためには生贄となる『神の花嫁』が必要である事を。神の花嫁は自身の八尾家の子孫、神代家の姉妹の内の妹が慣例である。神代家は代々女系の一族であり、外部から男性を一人婿に入れることにより、代を重ねてきた。そして姉妹が生まれると儀式が執り行われ、それによって妹は神に花嫁として捧げられ、姉は現世に残り次の代を生む役割を担う。
比沙子は神の花嫁、美耶子を求めて歩き始める。
一方光の柱を川辺から見ていた慶は、儀式が失敗であると悟った。儀式が失敗すれば、村は厄災に遭い、異世界に飲み込まれてしまう。慶は愕然と膝を着いた。
恭也と美耶子は朝霧の漂う森の中から村を見渡してみる。空と川面を繋げるように伸びる光の柱が見える。その異様な光景も然ることながら、美耶子が見えない「何か」に怯えだす。
美耶子自らが破壊した御神体(堕辰子、だたつし)の像の首が発見されたと気付いた。初めて恭也と出会った時、確かに壊していたはずの御神体が、確かに埋めたはずの御神体が、土の中から戻ってきている。自身が生贄になる儀式は終わっていない。そう悟った美耶子は怯えていたのだ。
恭也は解らないながらも美耶子に励ましの声をかけ続ける。美耶子も恭也に対して心を開きかけた時、再び淳が現れた。淳は恭也に銃を向け、そのまま発砲。恭也は谷へ落ちてしまう。
目の前から消え、谷底に落ちていった恭也を捜そうとする美耶子を、淳は今度こそ、と強引に連れ去ろうとする。
そこにいつの間にか比沙子が居た。
普段の穏やかで物腰の柔らかい比沙子とは違う。そう気付いた淳は、その異様な雰囲気に飲まれたまま、比沙子の言いなりとなって儀式再開の準備をさせられる。
多聞と依子は村の橋に居た。この橋の欄干には『竹内』と掘られていて、多聞は自身の姓であると語る。村の生まれであることを依子に話して聞かせていた。
そこに突然の銃声。銃弾は依子の胸を貫き、依子は橋から崖下へ転落してしまう。依子を捜して崖下に降りた多聞は、大木に寄り掛かる依子を発見。依子は生きていたが、これまでの体験から、自分もこのまま死んだら屍人になる、と多聞に告げる。多聞は依子の仇を討つ為、依子を狙撃した人物を捜し当てる。
ようやく見つけた依子を撃った狙撃手は、自害したが屍人と化していた志村だった。多聞と志村は旧知の仲であり、二人はお互いの姿に驚いた。
この間にも依子は多聞を追うが、遂に力尽きて臥せてしまう。同じ谷に転落していた恭也も近くに居て、こちらも臥せてしまう。
そこに現れたのは司郎だった。司郎は二人を救い、自身の医院へ連れて行った。
二人は宮田の医院で意識を取り戻す。依子は状況が解らずに混乱していた。司郎は生き続けられるであろう二人に僅かな希望を見出し、希望を託して診察室を出ていく。
この時依子には恭也の血が輸血されていた。美耶子の血を含む恭也の血を体内に取り込んだ依子は、自覚がないまま不死の身となる。
玲子を失った春海は、民家に隠れていた。押し入れに隠れていたが、民家に響く楽しげな声に目を覚ます。押し入れから覗き見ると、屍人化した前田一家が一様に笑いながら生活してた。春海は前田一家に気付かれないように、民家から脱出する。
せっかく脱出出来たと思えば、屍人化した玲子と出くわす。恩師の姿に衝撃を受けながらも、春海は単身、安全を求めて逃亡を続ける。
いつの間にか消えていた依子を追っていた多聞は、医院に辿り着いていた。既に依子の姿は無かったが、院内にあった依子のメガネから、多聞は依子が死んだのではないかと不安になる。
また院内のアルバムを発見し、ページを繰ってみると、かなり古いアルバムに関わらず、現在と同じ姿の比沙子が写っていることに気付く。いつまでも変わりのない比沙子の姿を見た多聞は、異変の元凶は比沙子ではないかと思い始めた。
医院から出ていた恭也と依子は、総本山・屍人ノ巣に辿り着いた。恭也は美耶子が自分を呼んでいると信じ、依子も多聞に呼ばれていると信じ、共に屍人ノ巣に入っていく。
三日目 結末
日付が変わる頃、遂に儀式が再開される。
「楽園の門が開かれる」という比沙子の声に応じて噴き出した炎は、生贄の美耶子を包み込んだ。堕辰子の復活を見届けた比沙子は、儀式が成功したと思い込んだ。そして次の生贄を生むはずの者、亜矢子にも炎を向ける。儀式は完全に成功し、これ以上の生贄は必要ない。そう踏んでのことだった。
罪は洗い流された、そう思った矢先、堕辰子が暴走し始める。生贄であった美耶子の血が不完全だった為だ。
儀式の失敗に落胆する比沙子、恐ろしい儀式に驚愕する慶、そこに遅れて現れた恭也と依子、多聞。堕辰子は彼らにも次々襲いかかる。
比沙子は恭也、多聞、慶を捕らえて監禁したが、依子は脱出。多聞を求めて屍人ノ巣の中を彷徨う。
恭也は夢を見ていた。
穏やかな平原、青い空、座って語らう恭也と美耶子。美耶子は恭也に「村も屍人達も全て消し去り、全てを終わらせてくれ」と懇願してきた。恭也が顔を上げて美耶子の顔を見ようとすると、そこに美耶子は居なかった。
恭也は美耶子の懇願を受け入れ、全てを終わらせるために立ち上がる。
恭也は赤い水たまりの中で目を覚ます。同じく比沙子に監禁されていた多聞も慶も居た。慶はすっかり気力を失い、最早動けない。多聞は二人に異変の大元は比沙子であると話す。多聞はこの場から出ようと、慶を置いて恭也と二人で出発する。
屍人ノ巣にたどり着いていた春海は、疲れて眠り込んでいた。そこに近付く何者かの気配に起こされ、急いで身を潜めた。
そこに現れたのは何とか動けた慶。そんな慶にライトが向けられた。
光の主は司郎だった。二人はこの境地で初めて、蟠りだらけだった兄弟関係に心を開く。司郎は自分のすべきことは終わった、と銃を手にした。そして己に向け、静寂の中、銃声が響き渡った。
多聞と二手に分かれた恭也は、美耶子を求めて彷徨っていた。途方に暮れていた恭也の元に、慶が現れた。先程と雰囲気の違う慶を怪訝に思う恭也に、慶は宇理炎の盾のみをを手渡し「全て消し去れ」と告げて立ち去る。
慶はそのまま、サイレンの響く中廃村に降りていく。日が暮れ始めている。堕辰子は日光に弱いと知っている牧野は、これからの「行動」に支障が出ると焦り始める。
目的地である水門に着いた慶は、井戸に隠されていた爆薬で水門を爆破。赤い水が勢い良く流れ出ていき、貯水池は空となる。
貯水池の底には、土砂災害、そして屍人化から逃れていた人々が、もがき苦しみながら蠢いていた。慶は長く苦しみ続けてきた彼らに同情し、彼らを救おうと決心する。
貯水池の底に移動した慶は、自らの命を引き換えに宇理炎の炎を呼び出す。地面に大穴が空き、巨大な炎が燃え盛る。炎は長らく苦しんできた人々を飲み込み、死の世界へと誘っていく。
慶自身も生命力を使い果たしてしまった。実はこれは慶ではなく、慶を殺してなりすましていた司郎だった。司郎は「殺人医師」を捨てて「求導師」となったのだ。だが自身の命も限界だった。司郎は炎の中に理沙と美奈の姿を見て、最後の力を振り絞って彼女らに歩み寄る。
そして、司郎は煉獄の炎の中に消えていった。
恭也と分かれた多聞は、恐怖と絶望にがっくりと項垂れていた。
その場所に依子が現れる。ようやく出会えた多聞に喜んで駆け寄ってくるが、多聞は依子の姿に怯える。多聞は依子が死んだと思い、屍人化してしまったと思っていた。依子はただ多聞に会えて喜び勇んで駆け寄っていく。
そこに堕辰子が現れた。絶体絶命の状況になった多聞と依子。
そこに、先程慶が破壊した水門から流れ出た水が、土砂のごとく流れ込んできた。濁流となった水は屍人ノ巣を破壊するほどの威力だった。堕辰子は濁流には耐えたが、壊れた巣の隙間から差し込んだ陽光に当たり燃え上がり、慌てて逃げ出していく。
堕辰子から逃れた多聞は、巣からも逃れていた。
辿り着いたのは生まれ育った実家だった。呆然としながらも足を踏み入れてみれば、そこに居たのは幼いころ見たままの両親の姿。多聞は両親にすがりつき、両親も多聞を受け入れて抱きしめた。
両親は既に死人であり、その姿は既に人間のものでは無かった。だが屍人化し始めている多聞の目には、生前のまま見えていたのだ。
そこに依子が登場、異形の者となった多聞の両親を殴り倒した。自分を連れ戻そうとする依子もそのままに、多聞は狂ったように両親を呼び続けた。
恭也は比沙子と対峙していた。比沙子は口調こそ優しいものの、顔には得体のしれない不気味な笑顔。恭也は比沙子に恐れをなして後ずさりする。
ふと比沙子は恭也の手にある宇理炎に気が付いた。途端に比沙子の表情が一変し、宇理炎を渡せ、と手を伸ばしてくる。
その時、赤い濁流が流れ込んだ。
濁流のおかげで比沙子から逃れた恭也は、堕辰子が逃げ込んだ水鏡を発見した。覗き込むと、背後に美耶子の姿が見えた。
美耶子に語りかける恭也と、笑いかける美耶子。美耶子は「こっちに来て」と恭也に語りかける。恭也が戸惑っていると、美耶子の手が恭也の手を水面にかざす。すると光が発せられ、恭也は『いんふぇるのの扉』の向こうへ渡る事が出来た。
美耶子の力でいんふぇるのに着いた恭也は、堕辰子を追い詰めた。傷付いた堕辰子の姿を見て悲しむ比沙子だったが、すぐに恭也が『不完全な生贄』を作り出した張本人だと気付いた。怒り狂った比沙子と、美耶子との『全てを終わらせる約束』を果たす為に立ち向かう恭也が対面する。
比沙子は堕辰子完全復活のために、足りない物があると知った。比沙子は自らを不備の部分として差し出そうと祈りを捧げる。祈りは通じ比沙子は生贄となり、堕辰子は完全復活を遂げる。
恭也は美耶子の力を借りて、堕辰子を倒すことが出来た。
堕辰子が倒されたその瞬間、比沙子の髪は白く染まり、御神体を失った衝撃のあまり悲鳴を上げて地に伏せた。傍に転がった恭也が切り落とした堕辰子の首を抱え、比沙子は出せる力を以て祭壇に這い寄り、そのまま倒れ込む。その直後に祭壇は崩壊。比沙子は堕辰子の首と裁断と共に奈落へ落ちていく。
一方春海は、屍人ノ巣に残ったままだった。屍人に襲われていたところ、死しても尚春海を守ろうとする玲子に救われながら、春海は九死に一生を得る。崩れていく巣に飲み込まれていく玲子の姿、春海は「お母さん」と呟く。
春海はすぐに疲れ切って眠り込んでしまうが、いんふぇるのから戻った恭也に助け出され、現実世界へと還ることが出来た。
が、恭也自身は村に残り、『全てを終わらせる』為に屍人狩りに向かうのだった。
『SIREN』のゲームシステム
ゲーム進行
異変発生後の3日間を居場所別に、それぞれ違うキャラクターで操作して、ストーリを進めていく事になる。同伴者を連れて目的地へ行く、アイテムを入手する、等の条件をクリアして、別の場所に居るキャラに交代していく。
武器や屍人の種類、キャラクターのシナリオのフラグや行動によって難易度が変化する。
幻視ジャック(視界ジャック)
本ゲーム独特で他に類を見ない物といえば幻視ジャックである。
一時的に他人や敵の視覚、聴覚を利用して現在地を推測したり、紫色の十字で表示されるプレイヤーの位置を確認することが可能である。この視界を利用して有利な地形に進んだり、隠れ場所、待機場所を推理しながら進んでいくのが、ゲーム攻略の基礎である。また視界ジャック解除後もしばらくは赤い十字で敵の位置が解るため、身の振り方を考えることも可能である。
視界ジャックは登録が出来て、コントローラーの記号ボタンにそれぞれ1つずつ登録して随時呼び出しが可能。ステージ毎に最大4つまで登録できるので、遠距離の敵や接近している敵も解る。
この幻視ジャックを使いこなすことが、攻略において最も重要である。
戦闘
本作は銃を携帯している人間や武器を持つ終盤を除き、戦闘の手段は殆ど無い。武器として使える物で、屍人を撃退する事となる。現代日本でも手に入るものばかりで、しかも不死である屍人に対しなければならない。装備はメニュー画面で変更して、状況を見て使い分ける。
また敵は倒すことは出来ない。一時的に怯ませたり行動を封じるだけである。なるたけ体力と武器の温存に努めなければならない。
武器
殴打用の鈍器類、銃器類、イベント用武器に分かれる。銃器類は短銃とライフルに分かれていて、装填数や威力は異なる。それぞれの武器は特定のキャラのみしか使用できない。
鈍器類
攻撃回数に制限のない武器。範囲は狭いが大小の2通りの攻撃があり、大攻撃にはモーションスピードが存在する。加えて威力とリーチという概念がある。威力は強い方からハンマー、鉄パイプ、バール、火かき棒、スパナ、傘。
リーチが長いもの
火かき棒:恭也標準武器。破壊する、隙間から物を取り出す等万能。
傘:威力は弱いが連続攻撃が可能。大攻撃の速度は遅い。
バール:攻撃時のスピード以外は傘より強化している。
鉄パイプ:大攻撃のスピード、威力も申し分ない。
リーチが短いもの
ラチェットスパナ:威力は中程度、リーチが短いが攻撃パターンに入りやすい
ネイルハンマー:威力が非常に高く拳銃相当の攻撃力を持つ。
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目次 - Contents
- 『SIREN』の概要
- 『SIREN』のあらすじ・ストーリー
- 一日目 響き渡るサイレン
- 二日目 儀式
- 三日目 結末
- 『SIREN』のゲームシステム
- ゲーム進行
- 幻視ジャック(視界ジャック)
- 戦闘
- 武器
- 鈍器類
- 銃器類
- 宇理炎(うりえん)
- 焔薙(ほむらなぎ)
- 同伴者の管理
- クリア条件
- 『SIREN』の登場人物・キャラクター
- 須田恭也(すだ きょうや / 演:篠田光亮)
- 神代美耶子(かじろ みやこ / 演:岡本奈月)
- 竹内多聞(たけうち たもん / 演:舘正貴)
- 安野依子(あんの よりこ / 演:水野雅美)
- 宮田司郎(みやた しろう / 演:満田伸明)
- 牧野慶(まきの けい / 演:満田伸明)
- 恩田理沙(おんだ りさ / 演:児玉啓)
- 恩田美奈(おんだ みな / 演:児玉啓)
- 四方田春海(よもだ はるみ / 演:南登千明(現・小南千明))
- 高遠玲子(たかとお れいこ / 演:細川聖可)
- 前田知子(まえだ ともこ / 演:井出杏奈)
- 美浜奈保子(みはま なおこ / 演:小代恵子)
- 神代淳(かじろ じゅん / 演:土倉有貴)
- 神代亜矢子(かじろ あやこ / 演:松井亜耶)
- 志村晃(しむら あきら / 演:加藤忠男)
- 八尾比沙子(やお ひさこ / 演:南りさこ)
- 前田隆信(まえだ たかのぶ / 演:外谷勝由)
- 前田真由美(まえだ まゆみ / 演:住吉理栄)
- 石田徹雄(いしだ てつお / 演:江戸清仁)
- 名越栄治(なごし えいじ / 演:金子達)
- 竹内臣人(たけうち おみと / 演:舘正貴(竹内多聞との2役))
- 竹内好子(たけうち よしこ / 演:田中好子)
- 東エリ(あずま えり / 演:我妻えり子(製作スタッフ))
- 『SIREN』の用語
- 屍人(しびと)、半屍人(はんしびと)
- 犬屍人(いぬしびと)、蜘蛛屍人(くもしびと)、羽根屍人(はねしびと)
- 頭脳屍人(ずのうしびと)
- サイレン
- 神代家の呪い(かじろけののろい)
- 神の花嫁(かみのはなよめ)
- 儀式
- 赤い水(あかいみず)
- 赤い海(あかいうみ)
- 海送り(うみおくり)、海還り(うみがえり)
- 眞魚教(まなきょう)
- 永遠の命(えいえんのいのち)
- オカルトランド
- 宇理炎(うりえん)
- 木る伝(きるでん)
- 堕辰子(だたつし)
- アーカイブ
- 『SIREN』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 放送禁止となったCM
- 奉神御詠歌(ほうしんごえいか)
- CMでも使われた儀式の歌
- 意訳
- 面白バグ動画集
- あるあるネタ動画集