こばと。(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ

『こばと。』とはCLAMPによる人間界を舞台としたローファンタジー漫画、及びそれを原作とするアニメ作品。花戸小鳩が「行きたい所へ行く」という願いを叶えるため、人々を癒すことで得られる傷ついた心を集めようと奮闘する物語。後半では主要人物らによる三角関係も描かれておりラブストーリーの要素も強い。純粋なこばとは様々な人々と出会うことで、今の自分にとって一番大切なものは何なのか考えるようになる。登場人物それぞれに複雑な過去があり、それらのことを踏まえて最後にこばとが何を願うのかが見どころとなっている。

こばとは新たな願いが見つかったとうさぎしゃんに呼びかけると人々の時間が止まる。こばとがうしゃぎさんを知っていたことに驚くいおりょぎにこばとは神と約束したことについて説明し始めるのであった。

清花に沖浦からの伝言を伝える藤本。
こばとまで巻き込んで申し訳ないと話す清花に、照れた様子で自分がアパートまで送ってきたから大丈夫だと言う。そんな藤本を微笑ましく見つめる清花。
清花は藤本に向き直り、自分の幸せのために前に進んで、と話す。藤本は清花のことがずっと好きだったとようやく打ち明ける。清花は笑顔でお礼を言い「でも『でした』なのね、続きは現在進行形のあの子に言ってあげて」と、藤本の新しい恋を応援する。

その晩いおりょぎはうしゃぎさんに会い、神は最初からこうなることが分かっていたのでは無いかと詰め寄る。そのとき「待って下さい」という声がした。
いおりょぎが振り返るとそこには水晶がいた。今の姿は格好がつかないから見られたくないと照れるいおりょぎに、その姿は自分とこばとの為だから素敵だと話す水晶。彼女はこばとの中からいつもいおりょぎを見ていた。切なそうに見つめ合う2人に、うしゃぎさんは「すべては明日」という伝言を残して帰っていく。水晶も「すべては明日」と言い残してこばとの体に戻っていった。

翌日こばとは何かを決意し荷物をまとめてアパートを出ていく。
いおりょぎがこれでいいんだなと聞くと、彼女は自分にできることをしたいと話す。明るい様子で職員室に入ったこばとは、これから沖浦と決着をつける清花を励ました。

沖浦が門の前まで来ていることに気付き、外へ出ていく2人。清花は沖浦に、保育園を閉園することを決めたと話す。沖浦が今後について話し始めるが、清花は沖浦が隠している事実を確認しようとする。
清花は沖浦が彼の父から自分を守るために動いていたことに薄々気が付いていた。清花は泣きながら、本当のことを話して一緒に生きてくれと言ってくれるのをずっと待っていたと打ち明ける。
沖浦は清花を抱きよせ、清花の気持ちを受け止める。2人は父親から逃げて暮らすことを決意する。

こばとは清花に、沖浦の父から嫌がらせを受けないで済めば癒されるかと聞く。清花はそうなればいいと答える。こばとは藤本にも、清花が癒されれば藤本も癒されるかと確認を取る。
藤本は聞き返すが、こばとは空に向かって「わたしのお願い見つかりました、うしゃぎさん」と語りだす。

その瞬間、こばとといおりょぎ以外の時間が止まり、うしゃぎさんが天から降りてくる。こばとは、自分が死ぬかもしれないとなった時に、神と一つ願いを叶えてもらう約束をしていたのだった。
神は、願いは変わるものだから新しい願いを見つけたらうしゃぎさんを呼ぶようにと言っていた。

そんな話は聞いていないと食い下がるいおりょぎに構わず、こばとはうしゃぎさんに清花と沖浦が幸せになれるようにしてほしいと伝える。願いを叶えたらこばとは死んでしまうといおりょぎが止めに入るが、こばとは笑ってこれが今一番叶えたい願いなのだと言い、いおりょぎに笑顔でお礼を伝える。そして時が止まったままの藤本に向き合い、「大好きです…さようなら」と言い残し消えていく。

こばとが消え、止まった時間がまた動き出す。こばとの存在は人間界で出逢った人々の記憶から消えている。しかし1人涙を流す藤本。清花が急にどうしたのかと聞くと、藤本は自分でも何故泣いているか分からないが、すごく大事なものをなくした気がすると涙を流し続けるのだった。

転生して藤本へ会いに行くこばと

16年後、記憶を持ったまま転生し高校生となったこばとがよもぎ保育園の前に立っている。
犬の姿のままのいおりょぎが鞄の中にいる。

久しぶりにやってきた保育園は沖浦の父からの妨害を受けることなく、清花と沖浦によって平和に運営されていた。
安心するこばとに、沖浦夫婦はおまえの事を覚えてはいないといおりょぎは伝える。こばとは分かっていると答え、もともと求めていた「大好きなひとがいる場所へ行く事」という願いが叶うと言い聞かせた。
保育園が募集しているバイトに応募しようと入り口に向かうこばとだが、もとのドジっぷりは変わっておらず勢いよく転んでしまう。

すると後ろからやって来たスーツ姿の男性に声を掛けられる。こばとが振り返るとそこには弁護士バッチを胸に付けた藤本が立っていた。
弁護士になったのかと喜ぶこばとに驚きを見せる藤本。こばとは何でもないと首を振り、バイトの募集をみてやって来たと話し始める。しかし藤本は、詳しいことは園長の清花に聞いてくれと離れて行ってしまう。

こばとは寂しそうにその背中に手を伸ばすもつかめずにいる。
すると、そこへ突然うしゃぎさんが現れ、藤本の頭上に光の粉を振りかけた。藤本は「遅いんだよ…大事なものが…やっと戻ってきた」と言って振り返り、こばとの手を取って好きだと伝え抱きしめるのであった。

実はこばとに情が湧いた銀生が自身も動物の姿で居続けることを条件に、2人がもう一度出会えた時に藤本の記憶が戻るように神に願っていたのであった。
藤本の気持ちを聞いたこばとは、やっとちゃんと伝えられると涙を流し、自分も藤本が大好きだと答えるのであった。

『こばと。』の登場人物・キャラクター

主要人物

花戸小鳩(はなと こばと)

CV:花澤香菜
人々を癒すことで得られる「傷ついた心」を集め、「行きたい所へ行く」という願いを叶える為に人間界にやって来た女の子。天然ボケで世間知らずであるが、優しい心の持ち主。
もともとは普通の人間であったが天界と異界の戦争に巻き込まれてしまったことが原因で瀕死状態となる。そのまま死んでしまう運命であったが、罪悪感を感じた水晶がこばとの魂となって彼女の死に向かう時間を止めたことにより、生きてもいないし死んでいもいない状態となる。タイムリミットが掛けられた状態で自分の願いを叶えるために神から受けた条件を果たそうと奮闘している。

水晶(すいしょう)

天界で「天使の卵」を孵すという役目を任されている天使。美しい歌声を持っている。
橋でいおりょぎと出会ったことをきっかけに互いに惹かれあう。
いおりょぎが自分と一緒に生きていくために天界に仕掛けた戦争が原因で、こばとを死に追いやってしまったことに罪悪感を持っており、彼女の魂となって死へ向かう彼女の時間を止めていた。こばとの転生後もまだ体が弱い彼女の魂となって病気を止めている。だが次回の転生後はこばとにとって自分は不要になるため、その時にいおりょぎと共に生きていこうと約束をしている。

五百祇(いおろぎ)

CV:稲田徹
こばとのお目付け役として共に行動している犬のぬいぐるみ。通称はいおりょぎ。
基本的に横暴で口が悪く周囲を振り回してしまう性格の持ち主であるが、常識的な知識はしっかりと持っており、ツッコミ役となることが多い。
異界の王子であり本来は人に近い姿をしているが、水晶を天界から奪うべく異界の仲間たちと戦争を仕掛けた罪で仮の姿にさせられている。水晶と同じくらいこばとのことを大切に想っており、本来目指すべき目標と彼女の本当の幸せに差が出始めた時、悩みながらもこばとの幸せを願っていた。
こばとの転生後も再び出会い、彼女の側で見守っている。

藤本清和(ふじもと きよかず)

CV:前野智昭 / 木村亜希子(幼少時代)
よもぎ保育園の保育士。保育園が抱える多大な借金を返すために大学を休学し、保育士の仕事以外に多数のバイトを抱えている。不愛想で警戒心が強い。しかし、相手を信用すると優しい一面を見せるようになる。
孤児であったが7歳の時に清花の父に引き取られたことにより温かい環境で育っており、清花を含め二人には恩を感じている。その為余計に借金を保育園に背負わせた沖浦に対する敵対心を抱えている。

よもぎ保育園

沖浦清花(おきうら さやか)

CV:折笠富美子
よもぎ保育園の保育士兼園長。温厚で優しい性格であるが、自分の考えに芯を持っている。元旦那の沖浦が悪者のフリをして清花を守ろうとしていたことに薄々気づいていた。
藤本とは10年来の付き合いで良き理解者。彼がこばとに出逢い惹かれ始めていることをいち早く察知し微笑ましく見守りながら、二人の恋を応援している。

俊彦(としひこ)

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