ホビット 決戦のゆくえ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ホビット 決戦のゆくえ』とは、『ロード・オブ・ザ・リングシリーズ』の60年前が舞台となる『ホビット』3部作の最終章で、2014年に公開された映画。原作はJ・R・R・トールキンの小説『ホビットの冒険』。ホビット族のビルボが仲間と共にドワーフ王国の再興を目指す冒険物語で、壮大な世界観や臨場感溢れる映像、圧倒的スケールの戦闘シーンが観る者を魅了する。町を襲う竜や闇の勢力との壮絶な死闘に加え、ビルボとドワーフら旅の仲間の絆、エルフの女性とドワーフの若者の切ない恋の行方も魅力の作品。
ドワーフ族。ドーリの弟でオーリの兄。兄弟2人と常に行動を共にする。映画でも原作でも年齢は不明。星型の髪型をしている。エルフの国である裂け谷では食器を盗むなど、盗癖がある。棍棒とナイフを武器としている。
オーリ(演:アダム・ブラウン)
ドワーフ族。ドーリとノーリの弟。兄2人と常に行動を共にする。映画でも原作でも年齢は不明。オカッパのような髪型をしている。トロルの洞窟にあったエルフの財宝を持ち帰り、ゴブリン王国で持ち物を出した時に財宝を持ち帰ったことが判明すると、周りのドワーフに窘められる。絵や文章を書くのが得意でノートと筆を携帯し、旅の記録係を担う。ゴム銃で弾を飛ばすスリングショットを武器としている。
ボンブール(演:スティーブン・ハンター)
ドワーフ族。ボフールとは兄弟だがどちらが年長かは不明。ビフールは従兄弟。映画でも原作でも年齢は不明。栗色の髪と髭を持ち、長い髪を三つ編みにして首飾りのようにしている。食欲旺盛で体が大きく、肥満体だが動きは速い。仲間の料理担当だが本職は建築家。武器は鉄製のお玉杓子だが、大きな体で相手に当たって倒すこともある。
ボフール(演:ジェームズ・ネスビット)
出典: gigazine.net
ドワーフ族。ボンブールとは兄弟だがどちらが年長かは不明。ビフールは従兄弟。映画でも原作でも年齢は不明。黒い髪と髭を持ち、帽子を被っている。音楽や歌が好きで、親しみやすい性格。霧ふり山脈で、ビルボが皆が寝てる間にこっそり家へ帰ろうとするのを見て引き留める。しかしトーリンに足手まといと言われ、家に帰りたいという気持ちが募ったビルボの気持ちを受け止め、笑顔でビルボを送り出そうとした。この時の「俺達には故郷がない。」というボフールとの会話がビルボの心を動かし、ドワーフを助けたいと思うきっかけとなった。はなれ山での戦の前には、闇の森のエルフの王スランドゥイルに戦停止の交渉に行くため、はなれ山から抜け出そうとするビルボを笑顔で送り出した。
ビフール(演:ウィリアム・キルシャー)
ドワーフ族。ボフール、ボンブールの従兄弟。映画でも原作でも年齢は不明。黒い髪・髭に白髪が混ざり、前に垂らした三つ編みは白黒交互に編まれている。玩具職人。過去の戦いでゴブリンの斧の破片が頭に刺さったままとなっており、その後遺症でスムーズに会話が出来ず、仲間との意思疎通は、ドワーフ語での断片的な会話と身振りやうなり声で行っていた。しかし、はなれ山での戦いでオークに頭突きをした際に斧が取れて、スムーズに言葉が話せるようになった。鉾を武器としている。
エルフ族
スランドゥイル(演:リー・ペイス)
闇の森のエルフの王。映画でも原作でも年齢は不明。息子はレゴラス。移動や戦いの際は大きな角を持った鹿に乗っている。かつて、はなれ山のドワーフの王国のスロール王と同盟を結んでおり、妻のために家宝の「ラスガレンの宝石」の加工をスロールに頼んだ。しかし、できあがった宝石の所有権についてどちらも譲らず、交渉が決裂し、スロールはスランドゥイルに宝石を渡さなかったため、同盟に亀裂が入った。これがドワーフとエルフの仲が悪くなったきっかけである。その後、はなれ山がスマウグに襲撃された時、軍を引き連れていったものの、スマウグに自軍が攻撃されることを恐れ、戦わずに戻っていった。その時以来、スロールの孫であるトーリンから恨まれている。実は以前北方の竜と戦い、その恐ろしさが身に染みていたため戦いを避けたのだった。
スマウグがバルドによって倒されたことを知り、「ラスガレンの宝石」を奪いにはなれ山に軍を率いて向かった。財宝の分け前をもらいに来た湖の町エスガロスの民を率いて来ていたバルドと共に、トーリンと交渉したが決裂する。そのためトーリンの応援にきた彼の従兄弟のダイン率いるドワーフ軍と戦い始めるが、すぐにオーク軍が襲ってきたため、ドワーフ軍、人間軍と協力してオーク軍と戦う。自ら剣をふるい多くのオークを倒したが、味方のエルフたちの多数の遺体を見て戦を止め引き上げようとするなど同族への思いが強い。戦いが終わった後、レゴラスに北へ行き「ストライダー」と呼ばれるアラソルンの息子に会うようアドバイスした。
レゴラス(演:オーランド・ブルーム)
闇の森のエルフの王スランドゥイルの息子。生年月日は不明。自国の領土を偵察し、侵入してきた敵を倒している。高い身体機能を持ち、弓の腕も優れ、常に弓矢と矢筒を身につけ、遠くの敵も射倒すことが出来る。闇の森に侵入してきたトーリン一行を捕まえ、スランドゥイルの命令で牢に入れる。近衛隊長のタウリエルに好意を寄せているが、スランドゥイルには身分の違いから交際を反対されている。自国だけを守ればいいというスランドゥイルの命令に背いて出ていったタウリエルと共に、エスガロスの町に向かったオークを倒すために追いかける。はなれ山近くにある、からすが丘の戦いでは、オークの首領アゾグの息子ボルグと戦い、勝利した。戦いが終わった後、スランドゥイルの助言により、北に向かい「ストライダー」と呼ばれる若者を探す旅に出ることとなった。
タウリエル(演:エヴァンジェリン・リリー)
闇の森のエルフの国の近衛隊長。原作には登場しない映画オリジナルのキャラクター。幼い頃から王子であるレゴラスと育ち、レゴラスから好意を寄せられているが、スランドゥイル王からは身分の違いから反対されている。強気な性格で弓や剣の腕も相当なものである。闇の森に侵入して捕まえたトーリン一行の中で、ハンサムで自分に好意を寄せるキーリが気になっている。自国だけを守ればいいというスランドゥイルに反対し、オークを倒すために追ってエスガロスの町に向かった。町で、腿に受けた矢の毒が体に回り、瀕死の状態のキーリを見て、王の葉(アセラス)を用いたエルフの医術によって救う。キーリから愛の告白を受けたが、それを断った。はなれ山での戦いでは、多数のエルフの兵士たちの遺体を見てこれ以上同族の死に耐えられなくなり戦場を去ろうとしたスランドゥイルに物申すなど、自分が正しいと思うことに対してまっすぐに行動する。その後のからすが丘の戦いでは、キーリと共にオークの首領アゾグの息子ボルグと戦ったが、ボルグにキーリを殺されてしまい、悲しみに暮れた。
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目次 - Contents
- 『ホビット 決戦のゆくえ』の概要
- 『ホビット 決戦のゆくえ』のあらすじ・ストーリー
- 火竜スマウグに襲われ、火の海となったエスガロスの町
- ガンダルフの救出
- トーリンの変貌
- エルフ、ドワーフ、人間軍対闇の勢力
- 戦いの果てに
- 『ホビット 決戦のゆくえ』の登場人物・キャラクター
- 冒険の仲間
- ビルボ・バギンズ(演:マーティン・フリーマン(青年期)、イアン・ホルム(老年期))
- ガンダルフ(演:イアン・マッケラン)
- トーリン・オーケンシールド(演:リチャード・アーミティッジ)
- バーリン(演:ケン・ストット)
- ドワーリン(演:グレアム・マクタヴィッシュ)
- フィーリ(演:ディーン・オゴーマン)
- キーリ(演:エイダン・ターナー)
- オイン(演:ジョン・カレン)
- グローイン(演:ピーター・ハンブルトン)
- ドーリ(演:マーク・ハドロウ)
- ノーリ(演:ジェド・ブロフィー)
- オーリ(演:アダム・ブラウン)
- ボンブール(演:スティーブン・ハンター)
- ボフール(演:ジェームズ・ネスビット)
- ビフール(演:ウィリアム・キルシャー)
- エルフ族
- スランドゥイル(演:リー・ペイス)
- レゴラス(演:オーランド・ブルーム)
- タウリエル(演:エヴァンジェリン・リリー)
- ガラドリエル(演:ケイト・ブランシェット)
- エルロンド(演:ヒューゴ・ウィーヴィング)
- 人間
- バルド(演:ルーク・エヴァンズ)
- バイン(演:ジョン・ベル)
- 統領(演:スティーヴン・フライ)
- アルフリド(演:ライアン・ヘイジ)
- ドワーフ族
- ダイン(演:ビリー・コノリー)
- 魔法使い(イスタリ)
- サルマン(演:クリストファー・リー)
- ラダガスト(演:シルベスター・マッコイ)
- 闇の勢力
- 冥王サウロン(声:ベネディクト・カンバーバッチ)
- アゾグ(演:マヌー・ベネット)
- ボルグ(演:ローレンス・マコール)
- スマウグ(演:ベネディクト・カンバーバッチ)
- その他
- ビヨルン(演:ミカエル・パーシュブラント)
- 『ホビット 決戦のゆくえ』の用語
- 中つ国(なかつくに)
- 力の指輪
- 一つの指輪
- 三つの指輪
- 七つの指輪
- 九つの指輪
- はなれ山(エレボール)
- 種族
- ホビット族
- エルフ族
- ドワーフ族
- 魔法使い(イスタリ)
- 人間
- 大鷲
- オーク
- オログ=ハイ
- 『ホビット 決戦のゆくえ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- バルドの放った黒い矢が命中しスマウグが討ち取られる
- 中つ国最強の3人、ガラドリエル、エルロンド、サルマンがサウロンとナズグルを撃退
- 物語を通じて伝わる、ささやかな日常を大切にするビルボの心
- トーリン「今さら皆に命じる資格は私にはないが、もう一度だけついて来てくれるか?」
- からすが丘でのレゴラスの驚異的な戦闘力
- アゾグと相討ちし絶命するトーリンの最期
- スランドゥイルの愛が伝わるレゴラスとの別れの会話
- スランドゥイル「それが本物の愛だからだ」
- ビルボ「近くを通りかかったら、お茶は4時。たっぷりある。いつでも大歓迎だ。ノックは要らないよ」
- 『ホビット 決戦のゆくえ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『ホビット三部作』が撮影されたのは『キングコング』や『アバター』の撮影にも使われたスタジオだった。
- トーリン役のリチャード・アーミティッジは撮影の最後に劇中で使用していた剣などをもらった。
- イアン・ホルムは『ロード・オブ・ザ・リング』に引き続きビルボ役を依頼された当初、病気のため出演オファーを断っていた。
- 『ホビット 決戦のゆくえ』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:ビリー・ボイド『ザ・ラスト・グッバイ』